04 / 52
野焼きの様子 除草作業の様子 平治岳のミヤマキリシマ
坊ガツル湿原一帯での活動を通じて、
地元の方々と共に自然環境を守ります2特集くじゅう
ぼう坊 ガツル湿原一帯における環境保全活動
平治岳に咲くミヤマキリシマ
(手前)
と坊ガツル湿原
(奥側)
ひいじだけ
くじゅう坊ガツル湿原は、
大分県西部に位置し、
周囲をく九 じゅう重 連山に囲まれた湿原
(約53ha)
です。
多様な地質・地形を反映
した希少な生態系を有することなどから、
2005年に国際的に
重要な湿地の保全を目的とする
「ラムサール条約」
に登録され
ています。
当社は、
地域環境との共生を目的に、
2000年から15年間に
わたり、
環境省や
たけ竹 た田 市、
「九重の自然を守る会」
など、
地域の
方々との協働により、
坊ガツル湿原の生態系を保全するための「野焼き活動」
を実施しています。
この取組みにより、
大分支
社が
「阿蘇くじゅう国立公園指定80周年記念式典」
において、
環境省九州地方環境事務所長表彰を受けました。
また、
坊ガツル湿原の貴重な自然環境を活用した取組みや、坊ガツル湿原に隣接する
ひい平 じ治 だけ岳 の自然環境の保全などについても
検討しています。
坊ガツル湿原野焼き活動 今後に向けた検討
坊ガツル湿原
外来種(植物)駆除活動
湿原の維持を目的に、かん木や雑草が
茂ることを防ぎ、新しい草の芽立ちを促
すため、野焼きを実施しており、2014
年度は、3月25日に実施し、当社社員を
含む80名のボランティアの方々に参加
いただきました。
毎年、約8か月の間に、以下の3つの
活動を行っています。
◦輪
地切り・輪地焼き(8〜9 月)
→野焼きのための防火帯作り
◦野焼き(本焼き)
(3 月)
湿原の生態系維持のため、外部から持
ち込まれた外来植物を手作業で除草して
います。
2014年度は、
8月21日に実施し、
当社社員・OBを含む30名のボランティ
アの方々にご協力いただきました。
また、作業終了後には、駆除活動に体
験で参加した小学生2名を対象に、坊ガ
ツル湿原に自生するオニユリ、トモエソ
ウなどの草花の観察会を行いました。
坊ガツル湿原の貴重な自然環境を活用
した環境教育の実施を検討しました。
また、近年衰退傾向にある、平治岳のミ
ヤマキリシマ(大分県準絶滅危惧種)の
植生保護と平治岳登山道の整備につい
て、協動先の方々と今後の進め方を検討
しました。
⇒検討を踏まえた2015年度の取組み
概要は(P.52)に記載しています。
わ ち わ ち
>>私の環境アクション
自然の恵みに
感謝して、
地域の皆さんと
活動しています。
九重の自然を守る会
副会長 高 橋 裕 二 郎
たか はし ゆう じ ろう
春から夏にかけての坊ガツル湿原は、
芽吹いた若草により緑一面の絨毯に姿を変え、
ミヤマキリシマの開花によりピンク色に染められた山々とともに、
多くの登山者や観光客
を癒しています。
しかし、
この素晴らしい景観は、
自然の営みだけで維持できるものでは
ありません。
九州電力さんをはじめ、
地域の皆さんに九重山群の自然再生や景観維持のため、1年を通して坊ガツル湿原の野焼きや外来植物駆除、
ミヤマキリシマ植生保護や登山道整備
などを実施していただいているおかげで、くじゅうの自然は再生し維持されているのです。
特に、
1999年に活動を再開し、
今年で17年目を迎える野焼き活動は、
地域における環
境を守ってきた歴史であり、
文化でもあると感じています。
今後も自然の恵みに感謝して、
この素晴らしい景観を守り続けていくため、
九州電力さ
んと共に永く活動を続けられることを願っています。
じゅうたん

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /