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117 九 州 電 力 C S R 報 告 書 2 015
社外の方からの評価
また、
「数値目標の開示」
につきましては、ご意見を踏ま
え、可能な限りの
「見える化」
に努めるとともに、
「経営方針
の体系化」
につきましては、来年度の報告書において経営
方針の体系を分かりやすく掲載したいと考えております。
第三者意見を受けて
CSR報告書の信頼性を高めることや、取組みを強化す
ることを目的に、昨年に続き、ふくおかNPOセンターの
古賀代表に客観的な立場からご意見をお願いしました。
当社は、地域・社会とともに持続的に発展していくため、
CSRの取組みに対する皆さまのご意見・ご要望を、
これま
で以上にしっかりと把握し、それにお応えしていくことが
大切だと考えております。
ご意見をいただいた
「声の広聴、
反映、発信」
につきまして、従来のアンケート調査やお客さ
まとの対話活動に加え、新たにお客さまモニターや社外専
門家の方々からご意見をいただき、取組みに反映する予定
ですので、
来年度の本報告書においてご報告いたします。
昨年度の報告書と同じく、巻頭から順序良く章立てされ
ており、
特に
「6つの重点テーマ
(柱)」については、
社会的責
任に関する国際的な考え方
(ISO26000)
に照らしても、程
よく組み込まれている印象です。
また、
報告書の前半で組織
横断的に推進する
「CSRマネジメント」
に触れており、こ
れを上位のものとして重視する姿勢が伺えます。
さらに、今回の報告書から6つの柱それぞれについて、前年度の振り
返りと今年度の方針を併記して報告するように変更した点
など、
進捗を
「見える化」
するための新たな工夫が伺えます。
一方、
さらに
「見える化」
を推進していく上で、
やや気にな
る部分もあり、
以下の点が改善されれば、
より良くなると思
います。 「声」
の広聴、
反映、
そして発信を 「CSRマネジメント」
の章において、「『声」
を事業運営に
反映させるCSRマネジメントサイクルを構築していま
す。」との記載があり、ステークホルダーの
「声」
を聴く方法
として、ここではアンケート調査を実施しているようです
が、
それだけではなく、
さまざまな方法で外の
「声」
を聴くこ
とが必要ではないでしょうか。
また、
どのような
「声」
があっ
たのか、どのように事業運営に反映しているかがこの章で
は示されていません。
企業への信頼感の向上を図るために、
「声」
という情報の
インプット、そして反映から発信に至るまでのアウトプッ
トについては、それぞれ、体制のみならず手順も丁寧に設
計・記載していただきますようお願いします。 数値目標の開示を
CSR経営と不可分なPDCAサイクル
(計画→実施→
検証→改善)
について、
6つの柱それぞれの目標設定の開示
レベルに若干相違がみられます。
例えば、
「環境にやさしい
企業活動を行います」
の章には数値目標の記載がされてい
るのに対して、その他の章では数値目標がそれほど記載さ
れておりません。
組織として具体的な目標を掲げ、一定のペースで検証を
行うことはCSRマネジメントの基本ですし、
明白な目標が
あってこそ達成度の評価もなし得ます。
今後は6つの柱それ
ぞれの数値目標及びその結果とプロセスが社外にも
「見える
化」
されるよう、
可能な限りの開示に努めてください。 経営方針の体系化を
冒頭の
「経営理念」と「行動憲章」
に続き、
「中期経営方針」が記載され、
「重点的な取組み」
も付記されています。
こうした
組織の中核をなす計画については、上位方針から下位方針
までを分かりやすく体系立てられるべきですが、経営理念
から重点的な取組みの設定に至るまでの各項目の関連性が
見えず、例えば
「行動憲章」と「重点的な取組み」
の位置づけ
も不明瞭です。
組織としての考え方を表明する章でもありますので、こ
れらの位置づけや関連性が分かる体系図にするなどして、
経営方針が社内外に分かりやすくなるよう工夫してくだ
さい。
第三者意見
特定非営利活動法人ふく
おかNPOセンター代表古こが
賀 桃
ももこ
子氏
九州電力株式会社
代表取締役副社長 CSR担当鎮ちんぜい
西 正
まさなお直さらなる
「見える化」を用 語 集
ISO26000PDCA(PDCA サイクル)

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