当社は、
2012年3月から、
各支社エリア
(東京を除く)において、
消費者団体や経済団体、
NPOなど、
様々な立場の方にご参加いただき、
当社経営層と対
話する
「お客さまとの対話の会」
を開催しました。
ご参加された皆さまからは、
原子力への厳しいご
様々な機会をとらえて
「お客さま対話活動」
を実施していきます。
各事業所において、
様々な機会をとらえて幅広い
層のお客さまと直接顔を合わせた対話活動を展開
「九州電力グループ行動憲章」
及び
「コンプライアンス行動指針」
を改正し、
社内に周知徹底しました。
社会情勢の変化に対する高い感度を持って行動す
ること、
事業活動の透明性を高めること、
自治体との
「お客さまとの対話の会」
を開催しました。
意見や、
当社の発表する情報への不信感、
電力の安
定供給に対するご要望など、
様々なご意見をいただ
きました。
その一方で、
このような顔の見える対話の
場を評価するご意見もいただきました。
(詳細はP9
〜10をご覧ください)
企業活動の
透明化
福岡支社で開催した
「お客さまとの対話の会」
(2012年3月)
特集1 信頼再構築に向けた取組み
企業活動の透明化を図るため、
以下の視点を追加
くろまる社会情勢の変化に対し高い感度を持つこと
くろまる事業活動における透明性を確保すること
くろまる対話を重視し、
社会の声を真摯に受け止めること
など
「九州電力グループ行動憲章」
くろまるシンポジウムや説明会等において、
本来の開催趣
旨に反するような動員や意見投稿呼びかけ等を禁
止する旨の記載を追加
くろまる自治体との健全な関係を構築するための取組み
に関する記載を追加
くろまる不祥事発生時の対応
(調査への協力等)
を追加 など
「コンプライアンス行動指針」
【主な改正内容】
し、
いただいたご意見・ご要望をこれからの事業活動
に反映させていきます。
健全な関係を維持することなどを行動憲章や行動指
針に織り込み、
全社員へ周知徹底しました。
5 九州電力 CSR 報告書 2012
コンプライアンス
用語集
原子力部門と火力部門を統合したほか、
「原子力の業務運営に係る点検・助言委員会」
を設置します。
原子力部門と火力部門の統合により、
多様な視点
を確保し、
業務運営の一層の透明性向上を図ること
を目的に
「発電本部」
を設置しました。
両部門の統合により、
人材交流による多様な視点
をもった人材の育成や、
双方の品質・安全管理ノウハ
ウの水平展開による業務改善などの相乗効果も期待
できると考えています。
また、
地域における情報ニーズを踏まえた、
より的
確な情報公開を行うことを目的として
「原子力コミュ
ニケーション本部」
を設置しました。 「発電本部」
は発電所の運転など技術的な対応に
専念し、
「原子力コミュニケーション本部」
が、
お客さ
まや地域社会の価値基準、
目線をしっかり持って、分かりやすく丁寧な情報発信を行っていきます。
これらに加え、
各支社に
「原子力広報・防災連絡員
(原子力広報・防災担当)」を配置したほか、
佐賀・鹿
児島支社については、
原子力関係職位を統括する
「原子力コミュニケーション部」
を設置しました。
また、
原子力の業務運営における一層の透明性を
確保することを目的に、
社外有識者を中心とした
「原
子力の業務運営に係る点検・助言委員会」
を新たに経
営管理本部に設置します。
社長
原子力
発電本部
火力
発電本部
電力
輸送本部統合
社長 発電本部
原子力
コミュニケーション
本部
電力
輸送本部
くろまる活動内容
当社の原子力の業務運営に対し、
特に以下の事項につ
いて、
客観的・専門的な立場から点検・助言
1コンプライアンス
2原子力の安全性
3社会とのコミュニケーション
(注記)活動状況については、
当社ホームページ等で公開
くろまる構成メンバー
以下のような社外の専門家等を、
九州在住者を中心に
4〜6名程度を選任
くろまる
原子力関係の専門家
くろまる
CSR・コンプライアンス関係の有識者
くろまる
リスク・危機管理の専門家 など
このほか、
社内から2名程度の委員を選任
点検・助言委員会の概要
組織見直しの概要6九州電力 CSR 報告書 2012
2012 Corporate Social Responsibility Report
コンプライアンスCSR用語集
信頼再構築に向けた取組み
マネジメント機能や
組織風土の改善
マネジメン
ト能力強化に向けた研修等を実施しました。
2011年11月〜2012年1月にかけて、
主任・副長・
グループ長クラスの399名に対して、
マネジメン
ト研
修を実施しました。
今回は、
昨年6月の意見投稿呼びかけ問題につい
ての意見交換を行い、
コミュニケーションやコンプラ
イアンス意識の問題、
また、
部門縦割り意識による弊
害といった組織運営上の問題などについて学習し、
管理職のマネジメン
トの大切さをより具体的に意識
してもらいました。
今後も、
同様の研修を継続していくほか、
経営幹
部層についても、
マネジメント能力強化に向けた研
修や、
他部門での業務経験やグループ会社等の要職
経験を積ませる異動・配置などを実施していきます。
組織風土改善のためのワークショ
ップ等を実施しました。
昨年11月から、
企業体質・組織風土の改善をテー
マに、
様々な階層・部門からなるメンバーによる意見
交換・対話をワークショ
ップ形式で実施しています。
ワークショ
ップでは、
既存の役職や業務を離れて、自由に発想・議論することで、
当社の企業体質・組織
風土の課題について振り返っています。
こうした過程で出された課題に真摯に向き合い一
つずつ解決していくことで、
企業体質・組織風土の
改善を図っていくほか、
従業員満足度や組織風土に
関する調査
(アンケート)
についても、
定期的に実施し
ていきます。
マネジメン
ト研修でのグループ研究の様子
組織風土改善ワークショ
ップの様子
特集 1
実施回数 121回
参加者数 1,402名
【主な意見
(課題)】くろまる変わること、
変えることを回避する保守的な思考
くろまる各部門の使命感が強いあまり、
部門最適となりがち
くろまる世間やお客さまに対する感覚が、
部門や機関によって差
がある
ワークショ
ップの開催実績
(8月現在)
7 九州電力 CSR 報告書 2012
コンプライアンス
用語集
コンプライアンス推進体制を
再構築しました。
様々な危機に対応するため、
危機管理体制を再構築しました。
意見投稿呼びかけ問題等一連の事象の再発を未
然に防止するため、
以下の取組みを実施しました。
また、
社会から求められるコンプライアンスについ
て改めて理解を深めるとともに、
業務遂行にあたって
の判断基準を習得し、
実践に繋げることを目的とし
て、
eラーニングによるコンプライアンス研修を実施
したほか、
経営幹部を対象としたコンプライアンス講
演会なども開催しました。
JMAM eラーニングライブラリ
「最新事例に学ぶ 企画倫理・コンプライアンス実践コース」
より
【制作・著作】
株式会社日本能率協会マネジメン
トセンター
Copyright 2011 JMA Management Center Inc.
対 象 者:全社員
受講者数:12,256名
実施期間:2012年1月〜3月
eラーニング研修の実績
(2011年度)
コンプライアンス推進に関する計画、
教育、
モニタリン
グ等を、
これまでは異なる3本部にて分担して実施して
いましたが、
今後は地域共生本部に一元化し、
主体的
な責任体制でコンプライアンスを推進してまいります。
コンプライアンス所管部門の一元化
社会的影響の大きい不祥事が発生した場合には、社外委員からの助言等を受けるなど、
コンプライアン
ス委員会の機能を強化しました。
コンプライアンス委員会の機能強化
各支社に支社長直轄の担当職位を設置し、
所管エリ
ア内従業員のコンプライアンス意識の醸成
(教育・研修)、
不祥事等の兆候把握機能の強化などを図ります。
各支社へのコンプライアンス担当職位の設置
様々な危機に迅速・的確に対応するため、
危機管
理官
(副社長)
及び危機管理担当部長を新設するとと
もに、
各本部に危機管理担当を設置したほか、
社外
専門家による総合的な支援体制
(危機対応時の助言、
訓練の指導等)
を整備しました。
体制の強化
また、
「リスク
・危機管理対策会議」
を新たに設置
し、
リスク管理と危機管理の連携を強化することで、
事前の予防や危機発生時の情報共有、
対応能力の強
化を図ることとしています。
危機の予見・未然防止
コンプライアンス
推進体制や
危機管理体制の
再構築8九州電力 CSR 報告書 2012
2012 Corporate Social Responsibility Report
コンプライアンス
eラーニング
用語集
「お客さまとの対話の会」
でいただいたご意見・ご要望にお答えします。 「お客さまとの対話の会」
でいただきました主なご
意見と、
当社事業活動における対応の方向性につい
て、
以下のとおりご紹介いたします。
このほかにも、
たくさんのご意見をいただきました
が、
当社として、
真摯に受け止め、
今後の事業活動に
活かしていきたいと考えております。
コスト削減にも
しっかりと取り組んでほしい。
コスト削減へのご意見
当社は燃料費の増加など、
厳しさを増す経営環境
を踏まえ、
徹底した効率化・コスト削減にグループ一
体となって取り組むこととしており、
2012年度は
「緊
急経営対策」
として、
昨年計画からさんかく1,200億円規模
の削減に取り組んでいます。
しかしながら、
このまま原子力発電所が停止し続け
た場合、
「緊急経営対策」
の削減額を上回る燃料費の
負担増が生じ、
当社の収支・財務状況が厳しくなって
いくことは明らかな状況となっています。
このため、
今後、
キャッシュフロー改善に向け、更なる経営合理化を前提に、
あらゆる選択肢を検討して
いく必要があると考えています。
今回のような一方的な説明ではない対話形式は
良いと思うが、
今後はどんな対話活動を行っていくのか。
コミュニケーションのあり方へのご意見
今回、
各地域におけるいろいろな団体の皆さまとお
話しする機会をいただき、
当社への意見や要望などを
お伺いすることができました。
このような、
face‐to‐faceによる対話が非常に重要
であることを改めて認識しました。
今後も、
経営層のほか、
各事業所においても、
いろ
いろな会合への参加や直接のご訪問など対話活動に
取り組んでまいり
ます。
公表する情報はいろいろな方に、
わかりやすく伝えるよう努力してほしい。
情報公開へのご意見
これまで、
当社ホームページや各種媒体を通じて情
報発信に努めてきましたが、
専門用語が多いことや、
文字が多いことなどから、
お客さまへわかりやすくお
伝えできていなかったようです。
今後は、
図やグラフなどを多用し、
目で見てご理解
いただけるような工夫をします。
また、
本報告書やリー
フレッ
ト等を活用し、直接お客さまに説明させ
ていただくなど、
顔が
見える情報発信にも努
めてまいります。
経営層も含め社員一人ひとりが意識改革して、
前向きに信頼回復に努めてほしい。
意識改革へのご意見
経営層ワークショ
ップ
の様子
お客さまとの対話の会
(佐賀)
特集 1 信頼再構築に向けた取組み
今回の意見投稿呼びかけ問題の反省を踏まえ、社会情勢の変化に対する高い感度の醸成や、
事業活動
における透明性の確保などについて、
当社の行動規
範である
「九州電力グループ行動憲章」や「コンプライ
アンス行動指針」
に反映させ、
全従業員に周知徹底し
ました。
また、
組織風土の改善に向け、
経営層や各職場にお
けるワークショ
ップで意見交換を行うなど、
社員一人
ひとりの意識改革
にも取り組んでい
ます。
9 九州電力 CSR 報告書 2012
コンプライアンス
用語集
収支が厳しいようだが、
地域社会への貢献は継続してほしい。
地域社会との共生へのご意見
当社は、
地域と共に歩み、
共に生きる企業として、
地域の発展が企業活動の前提であると考えています。
厳しい経営状況にありますが、
これからも地域のみ
なさまと連携しながら、
ボランティア活動などをはじ
めとして、
地域の課題解決に努めていきたいと考えて
います。
原子力に頼らない
理想の電源構成を追求してほしい。
電源構成へのご意見
当社は、
原子力発電については、
安全の確保を前提として、
エネルギーセキュ
リティや地球温暖化対策の観
点から、
その重要性は変わらないものと考えています。
国で議論されている新たなエネルギー政策を踏ま
え、
各電源の特性を考慮したバランスのとれた電源構
成を引き続き検討していきます。
再生可能エネルギーの開発に
もっと積極的に取り組んでほしい。
再生可能エネルギーへのご意見
当社は、
太陽光・風力・地熱については、
全国より比
較的導入が進んでおり、
バイオマスや水力も含めた再
生可能エネルギーの積極的な開発・導入に取り組んで
います。
このうち、
太陽光・風力については、
2020年度まで
に合計300万kW
(昨年度計画から+50万kW)
の導
入に向けて取り組んでいます。
また、
出力が不安定な太陽光や風力の大量導入に
備え、
スマートグリッドの研究も進めています。
安心できる生活のために
しっかりと電力を供給してほしい。
電力の安定供給へのご意見
当社はお客さまに電気を安定的にお届けし続けるこ
とが基本的使命であり、
最大の社会的責任として、これまで電力の安定供給に努めてきました。
今夏の厳しい需給状況においても、
代替となる火力
発電所をフル稼働させるほか、
燃料の追加調達や他
の電力会社などからの電力購入など、
最大限の努力
を行いました。
▼廃止予定であった苅田新2号
(石油:37.5万kW)
の運転再開の様子
▼電源設備量および発電電力量構成比実績
(他社受電分を含む)
(注記)発電電力量は揚水除きで算出
【電源設備量】 【発電電力量】
▼九州北部豪雨災害におけるボランディア活動
(福岡県八女市)
作業前 作業後
▼鷲尾岳風力発電所
(2011年12月運転開始)19702,500
(万kW)
2,000
1,500
1,0005000
1990 201023%16%
2,32423%18%19%33%18%1%
1,58318%11%19%44%22%34%4031%19701,000
(億kWh)7505002500
1990 20107%5%96139%27%19%21%9%1%63033%20%16%28%48%2152%1%24%新エネ
ルギー
地熱
水力
石油等LNG
石炭
原子力10九州電力 CSR 報告書 2012
2012 Corporate Social Responsibility Report
エネルギーセキュリティ
再生可能エネルギー
新エネルギー
地球温暖化
バイオマス
用語集

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