水は天からの恵みもの。渇水になるのは、雨の降らない異常気象が原因なのでしょうか。たしかにそれも一因ですが.........渇水が起こるには、もっと他のいろいろな原因があります。
雨は、梅雨期の6月にピークを迎え、台風シーズンである9〜10月に再び増加します。この6月と9〜10月の3ヶ月間で1年間の降雨の約4割を占めています。このように降雨が梅雨期と台風期に集中し、季節によって降雨量が大きく変動することは安定的な水利用を難しくしています。また、空梅雨であったり、台風が少なかったり、また暖冬で雪が少なかったりすると、とたんに水不足となります。
さらに、長期的に見ると降雨がだんだん減少する傾向にあり、夏冬通じて渇水が起こりやすくなっています。
島国で国土の狭い日本の河川は、外国の河川と比べると勾配が急で、長さも短く、このため川の流れが速く、水は短時間で海に達してしまいます。地形的にみて、降った雨を水資源として安定的に確保することは難しいのです。
水資源開発条件
地形的・地質的な要因から建設地が限られてしまいます。現在ではその適地が少なくなってきたことに加え、ダム建設によって水没する地域や人への影響、自然環境への配慮から、ダムの建設には長い年月がかかるようになっています。必要だからといってすぐにはできないのがダムなのです。
社会・経済条件
人口・産業の集中する首都圏では、埼玉、千葉、神奈川、茨城南部で依然として人口が増加する傾向にあります。
また、水の利用のうち、農業用水や工業用水の使用量は横ばい状態ですが、生活用水は、核家族化・ライフスタイルの変化などにより増え続けています。
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