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「被爆者と認めてほしい」被爆体験者訴訟9日に判決 内部被ばくの健康被害が認められるか【長崎】

2024年09月06日 18:58

「被爆体験者」が長崎県と長崎市を相手に被爆者と認めるよう求めている裁判の判決が、9日長崎地裁で言い渡されます。

原告団長の女性に今の心境を聞きました。

5日、長崎市で「被爆体験者」と支援者、高校生などが支援を呼び掛けるチラシを配りました。

被爆体験者 岩永千代子さん(88)
「本当に奇病としか思えない疾病に苦しんでいます。けれども(原因が)原爆であるとなかなか立証できない、なかなか認めてくれないのが現状です」

「被爆体験者」は長崎に原爆が投下されたとき、国が定めた「被爆地域」の外にいたとして、被爆者と認められていません。

「被爆地域」は当時の行政区域をもとに決められたため、縦に長い、いびつな形をしていて「不条理だ」との声もあります。

長崎市などを相手に被爆者健康手帳の交付を求めた「被爆体験者」訴訟は、第1陣が2007年、第2陣が2011年に提訴し、いずれも最高裁で敗訴が確定しました。

その原告の一部 44人が2018年に再び提訴。((注記)うち4人死亡)

判決は9月9日、長崎地裁で言い渡されます。

原告団長 岩永千代子さん(88)
「原告者名簿ね。395人のときの、最初のね」

原告団長の岩永千代子さん、88歳です。

約20年にわたり「被爆者と認めてほしい」と訴えています。

かつて395人いた原告ひとりひとりのことを今も鮮明に覚えています。

原告団長 岩永千代子さん(88)
「今思うのは亡くなった人ですよ。名簿を見ながらあの人もこの人もこうだったねって涙が出るね。自分の病気の真相を知りたかったのね」

「体験者」の平均年齢は約85歳。

鬼籍に入る人も増えるなか、岩永さんは「体験者」が受けたはずの核の被害が、"なかったことにされている"と感じています。

原告団長 岩永千代子さん(88)
「この人たちが放置されてきたということ調査がなされていない。そしてもちろん援護もない。これでいいのかと思うんですよ」

広島でのいわゆる「黒い雨」訴訟で、広島高裁は(2021年)「原爆の放射能により健康被害が生じることを"否定できなければ"被爆者である」という判決を下しました。

岩永さんをはじめとする「体験者」は、原爆の放射性物質を含む灰が浮いた水を飲んだことなどによる「内部被ばく」で健康被害を受けたと主張していて、「長崎地裁が広島高裁と同様の解釈をすれば、被爆者と認められるはず」だと考えています。

原告団長 岩永千代子さん(88)
「国民を差別したり分断したりしている状況しかも(広島では)手帳を渡している。広島高裁の判決を踏襲長崎の判事の方もそうだと言って下されば...」

2007年の最初の提訴から17年、「被爆者」と認めてほしいという訴えに司法はどう向き合うのでしょうか?

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