グロッシー国際原子力機関(IAEA)事務局長との電話会談についての会見

先ほど、IAEA(国際原子力機関)のグロッシー事務局長と電話会談を行いました。会談において、ALPS(多核種除去設備)処理水の海洋放出について、改めて、我が国への信頼を示していただきました。そして、IAEAの枠組みの下、モニタリングには従来から、各国の専門家が参加しているところですが、今般、各国の関心を踏まえ、IAEAの現行のモニタリングが拡充され、その中で、中国を含む3か国の専門家による採水等のサンプリングや、分析機関間比較が実施されることで一致いたしました。我が国として、この追加的なモニタリングを歓迎いたします。
そして、これに関連をして、中国との間でも、事務レベルで協議してきており、本日までに一定の認識を共有するに至りました。日本側から、ALPS処理水について、追加的なモニタリングを行う用意がある旨、伝達し、一方で、中国側は、日本産水産物の輸入規制措置の調整に着手し、基準に合致した日本産水産物の輸入を着実に回復させることとなりました。我が国の立場が、規制の即時撤廃であることには変わりはなく、今回の発表を規制の撤廃につなげていく、このように考えております。私からは以上です。

(中国による日本産水産物の輸入禁止措置撤廃に向け、いつまでに、どのような基準で中国は対応する予定か及び今後の政府の対応について)

これは具体的にいつまでということについては明らかにはなっていませんが、我が国としては、規制の即時撤廃、これを求めてきています。追加的なモニタリングの実施を踏まえ、当然、日本産水産物の輸入が着実に回復されるものであると理解しています。既にこれまでのモニタリングでも、ALPS処理水の安全性の確認が積み上げられており、中国側にこうしたデータも提示し、そして撤廃を求めてきています。そして、この基準については、中国の既存の食品安全性や品質に係る基準を指すものと思いますが、中国国内で流通する食品や、諸外国から輸入する食品に係るものであり、特定の国に差別的なものではない旨、これは中国側から確認しております。

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