福島国際研究教育機構「F-REI」の設立記念シンポジウム 岸田総理ビデオメッセージ

皆さん、こんにちは。内閣総理大臣の岸田文雄です。本日は、福島国際研究教育機構、F-REIの設立記念シンポジウムの開催、心からお慶(よろこ)び申し上げます。
私は、総理就任以来、福島の復興なくして東北の復興なし。東北の復興なくして日本の再生なし。との強い思いの下、全閣僚に被災地の復興・再生に全力を尽くすよう指示し、これまで政府一丸となって取組を進めてまいりました。
中でもこのF-REIは、福島や東北の復興の夢や希望となるとともに、我が国の科学技術力・産業競争力の強化を牽引(けんいん)する創造的復興の中核拠点を目指すものです。
私の内閣のもと、昨年3月に基本構想を決定、7月にF-REI初代理事長を指名、8月に新産業創出等研究開発基本計画を決定、12月にF-REIに関する令和5年度予算を決定し、事業規模を7年間で約1,000億円とすることを示すなど、スピード感をもって着実に設立準備を進め、去る4月1日、開所の日を迎えることができ、私も開所式に出席させていただきました。
その際、いわき市の福島工業高等専門学校を訪問し、F-REIと同校の連携協定の締結に立ち会うとともに、在学生からお話を伺い、高専で学んだ技術を福島の課題解決に活(い)かしたい、と目を輝かせる若者の姿に、希望の光を感じました。
山崎理事長のもと、福島県や関係市町村を始め、多くの関係機関や経済界、さらには国内外の協力機関などと緊密な連携を深めながら、研究開発、産業化、人材育成の成果を出すとともに、福島に既に立地している研究施設の取組を統括する司令塔としての機能を十分に発揮していただくことを期待しております。
政府としても、今後とも、全力を挙げてF-REIの活動を支えてまいります。
そして、F-REIが福島全体で最適な研究開発体制を構築するためには、本日御列席の皆様方の御理解・御協力が不可欠です。皆さんの力を結集し、歩み始めたF-REIの動きを更に大きな流れとして、科学技術の発展とイノベーションの推進を通じて、我が国と世界の豊かな未来を、ここ福島から共に切り拓(ひら)いていこうではありませんか。
最後になりましたが、御参会の皆様の御発展とF-REIの今後の活躍を祈念いたしまして、私の御挨拶とさせていたただきます。

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