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(金融商品取引法第24条第1項に基づく報告書)
事業年度
(第71期)
自 2022年4月1日
至 2023年3月31日
電源開発株式会社
(E04510)
目 次頁第71期 有価証券報告書
【表紙】 ....................................................................................................................................... 1
第一部 【企業情報】..................................................................................................................... 2
第1 【企業の概況】.................................................................................................................. 2
1 【主要な経営指標等の推移】............................................................................................. 2
2 【沿革】........................................................................................................................ 4
3 【事業の内容】............................................................................................................... 6
4 【関係会社の状況】......................................................................................................... 9
5 【従業員の状況】............................................................................................................ 14
第2 【事業の状況】.................................................................................................................. 17
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】..................................................................... 17
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】..................................................................... 22
3 【事業等のリスク】......................................................................................................... 31
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】.............................. 35
5 【経営上の重要な契約等】................................................................................................ 43
6 【研究開発活動】............................................................................................................ 43
第3 【設備の状況】.................................................................................................................. 44
1 【設備投資等の概要】...................................................................................................... 44
2 【主要な設備の状況】...................................................................................................... 45
3 【設備の新設、除却等の計画】.......................................................................................... 51
第4 【提出会社の状況】............................................................................................................ 52
1 【株式等の状況】............................................................................................................ 52
2 【自己株式の取得等の状況】............................................................................................. 56
3 【配当政策】.................................................................................................................. 57
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】.............................................................................. 58
第5 【経理の状況】.................................................................................................................. 78
1 【連結財務諸表等】......................................................................................................... 79
2 【財務諸表等】...............................................................................................................122
第6 【提出会社の株式事務の概要】.............................................................................................142
第7 【提出会社の参考情報】......................................................................................................143
1 【提出会社の親会社等の情報】..........................................................................................143
2 【その他の参考情報】......................................................................................................143
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】..........................................................................................144
監査報告書
確認書
内部統制報告書
【表紙】
【提出書類】 有価証券報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年6月29日
【事業年度】 第71期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
【会社名】 電源開発株式会社
【英訳名】 Electric Power Development Co., Ltd.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 社長執行役員 菅 野 等
【本店の所在の場所】 東京都中央区銀座六丁目15番1号
【電話番号】 03(3546)2211番(代表)
【事務連絡者氏名】 財務部部長
玉 置 憲 一
【最寄りの連絡場所】 東京都中央区銀座六丁目15番1号
【電話番号】 03(3546)2211番(代表)
【事務連絡者氏名】 財務部部長
玉 置 憲 一
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
― 1 ―
第一部 【企業情報】
第1 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
(1) 連結経営指標等
回次 第67期 第68期 第69期 第70期 第71期
決算年月 2019年3月 2020年3月 2021年3月 2022年3月 2023年3月
売上高(営業収益) (百万円) 897,366 913,775 909,144 1,084,621 1,841,922
当期経常利益 (百万円) 68,539 78,085 60,903 72,846 170,792
親会社株主に帰属する
当期純利益
(百万円) 46,252 42,277 22,304 69,687 113,689
包括利益 (百万円) 34,189 33,627 19,629 129,418 194,719
純資産額 (百万円) 845,582 857,387 853,685 964,105 1,192,743
総資産額 (百万円) 2,766,179 2,805,390 2,841,960 3,066,176 3,362,685
1株当たり純資産額 (円) 4,356.54 4,412.84 4,420.39 5,004.31 5,931.68
1株当たり当期純利益 (円) 252.68 230.96 121.85 380.70 621.50
潜在株式調整後
1株当たり当期純利益
(円) - - - - -
自己資本比率 (%) 28.8 28.8 28.5 29.9 32.3
自己資本利益率 (%) 5.8 5.3 2.8 8.1 11.4
株価収益率 (倍) 10.7 9.4 15.9 4.6 3.4
営業活動による
キャッシュ・フロー
(百万円) 148,423 159,245 167,959 128,380 155,832
投資活動による
キャッシュ・フロー
(百万円) しろさんかく170,432 しろさんかく161,711 しろさんかく143,274 しろさんかく178,846 しろさんかく150,839
財務活動による
キャッシュ・フロー
(百万円) 74,622 しろさんかく27,737 7,031 84,070 96,021
現金及び現金同等物
の期末残高
(百万円) 187,077 157,212 185,260 222,551 334,294
従業員数 (人) 7,190 7,262 7,156 7,146 7,078
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、新株予約権付社債等潜在株式がないため、記載しておりません。
2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第70期の期首から適用してお
り、第70期より主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
3 従業員数については、就業人員数を表示しております。
4 当社は、役員に対する株式報酬制度を導入しており、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株
式を連結財務諸表において自己株式として計上しております。これに伴い、第71期に係る1株当たり純資産
額の算定上、当該信託口が保有する当社株式を期末発行済株式総数の計算において控除する自己株式に含め
ております。また、第71期に係る1株当たり当期純利益の算定上、当該信託口が保有する当社株式を期中平
均株式数の計算において控除する自己株式に含めております。当該制度の概要については、「第5 経理の
状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
― 2 ―
(2) 提出会社の経営指標等
回次 第67期 第68期 第69期 第70期 第71期
決算年月 2019年3月 2020年3月 2021年3月 2022年3月 2023年3月
売上高(営業収益) (百万円) 646,958 571,291 589,915 790,055 1,370,724
当期経常利益 (百万円) 54,405 60,597 114,041 58,287 75,333
当期純利益 (百万円) 52,784 57,377 15,532 73,696 60,097
資本金 (百万円) 180,502 180,502 180,502 180,502 180,502
発行済株式総数 (千株) 183,051 183,051 183,051 183,051 183,051
純資産額 (百万円) 622,277 660,817 670,528 742,867 772,441
総資産額 (百万円) 2,211,815 2,420,106 2,250,502 2,420,061 2,488,443
1株当たり純資産額 (円) 3,399.51 3,610.06 3,663.12 4,058.32 4,224.18
1株当たり配当額
(うち1株当たり
中間配当額)
(円)
75.00 75.00 75.00 75.00 90.00
(35.00) (35.00) (35.00) (35.00) (40.00)
1株当たり当期純利益 (円) 288.36 313.46 84.85 402.61 328.53
潜在株式調整後
1株当たり当期純利益
(円) - - - - -
自己資本比率 (%) 28.1 27.3 29.8 30.7 31.0
自己資本利益率 (%) 8.7 8.9 2.3 10.4 7.9
株価収益率 (倍) 9.3 6.9 22.8 4.3 6.5
配当性向 (%) 26.0 23.9 88.4 18.6 27.4
従業員数 (人) 2,445 2,449 1,722 1,785 1,816
株主総利回り
(比較指標:配当込み
TOPIX)(%)(%)
103.3
(95.0)86.8(85.9)80.5(122.1)76.4(124.6)94.0(131.8)
最高株価 (円) 3,200 2,776 2,221 1,982 2,353
最低株価 (円) 2,446 1,884 1,352 1,402 1,681
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、新株予約権付社債等潜在株式がないため、記載しておりません。
2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第70期の期首から適用してお
り、第70期より主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
3 従業員数については、就業人員数を表示しております。
4 最高株価及び最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4
月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものです。
5 当社は、役員に対する株式報酬制度を導入しており、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株
式を財務諸表において自己株式として計上しております。これに伴い、第71期に係る1株当たり純資産額の
算定上、当該信託口が保有する当社株式を期末発行済株式総数の計算において控除する自己株式に含めてお
ります。また、第71期に係る1株当たり当期純利益の算定上、当該信託口が保有する当社株式を期中平均株
式数の計算において控除する自己株式に含めております。当該制度の概要については、「第5 経理の状況
1 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
― 3 ―
2 【沿革】
1952年9月 「電源開発促進法(昭和27年7月31日法律第283号)」に基づき、政府出資の株式会社とし
て設立
1953年3月 共益(株)(現(株)J-POWERビジネスサービス・連結子会社)を設立
1956年4月 当社初の大規模水力発電所となる佐久間発電所(出力35万kW)の運転を開始
1959年5月 田子倉発電所(出力40万kW、水力)の運転を開始
1960年3月 開発工事(株)(現(株)J-POWERハイテック・連結子会社)を設立
1960年12月 奥只見発電所(出力56万kW、水力)の運転を開始
1963年12月 電発フライアッシュ(株)(現(株)電発コール・テック アンド マリーン・連結子会社)を設立
1964年9月 池原発電所(出力35万kW、水力)の運転を開始
1965年10月 周波数の異なる東西日本を繋ぐ佐久間周波数変換所の運転を開始
1967年6月 開発電気(株)(現J-POWERジェネレーションサービス(株)・連結子会社)を設立
1972年11月 当社初の出力100万kWを超える大規模揚水発電所となる新豊根発電所(出力112.5万kW)の
運転を開始
1974年4月 開発電子技術(株)(現J-POWERテレコミュニケーションサービス(株)・連結子会社)を設立
1978年10月 (株)開発土木コンサルタント(現(株)J-POWER設計コンサルタント・連結子会社)を設立
1981年1月
6月
国内初の海外炭を主燃料とする石炭火力発電所である松島火力発電所(出力50万k×ばつ2
機)の運転を開始(2号機の運転開始は6月)
1981年11月 EPDC(Australia) Pty. Ltd.(現J-POWER AUSTRALIA PTY. LTD.・連結子会社)を設立
1984年7月 開発肥料(株)(連結子会社)を設立
1990年6月 石炭火力としては国内初の単機出力100万kWを達成した松浦火力発電所1号機(出力100万
kW)の運転を開始
2000年7月
12月
石炭火力の単機出力では国内最大となる橘湾火力発電所(出力105万k×ばつ2機)の運転を開
始(2号機の運転開始は12月)
2001年11月 大牟田プラントサービス(株)(連結子会社)を設立
2002年11月 J-Power Investment Netherlands B.V.(連結子会社)を設立
2003年6月 長崎鹿町風力発電(株)(連結子会社)を設立
2003年11月 当社の民営化へ向け、当社株式の取得・売出等を適正かつ確実に実施するために設立され
たJ-POWER民営化ファンド(株)は政府保有の当社株式の譲受けにより、当社の親会社となる。
2004年2月 (株)グリーンパワー瀬棚(現(株)ジェイウインド・連結子会社)を設立
2004年4月 主要子会社再編の実施(下記の会社に集約)
・(株)JPビジネスサービス(現(株)J-POWERビジネスサービス)
・(株)JPハイテック(現(株)J-POWERハイテック)
・(株)ジェイペック(現J-POWERジェネレーションサービス(株))
2004年10月 当社株式を東京証券取引所市場第一部に上場
2004年10月 J-POWER民営化ファンド(株)は、当社株式の東京証券取引所市場第一部上場に際し、保有して
いた当社株式を全株売却したことに伴い、親会社に該当しないこととなる。
2005年1月 J-POWER North America Holdings Co., Ltd.(連結子会社)を設立
J-POWER USA Development Co., Ltd.(連結子会社)を設立
2005年3月 ジェイパワー・エンテック(株)(連結子会社)を設立 ― 4 ―
2005年5月 JM活性コークス(株)(連結子会社)を設立
2006年4月 J-POWER USA Investment Co., Ltd.(連結子会社)を設立
2006年9月 J-POWER Holdings (Thailand) Co., Ltd.(連結子会社)を設立
J-POWER Generation (Thailand) Co., Ltd.(連結子会社)を設立
2007年7月 Gulf JP Co., Ltd.(連結子会社)を設立
2007年8月 Gulf JP NLL Co., Ltd.(連結子会社)を設立
Gulf JP NNK Co., Ltd.(連結子会社)を設立
Gulf JP CRN Co., Ltd.(連結子会社)を設立
2007年10月 Gulf JP NS Co., Ltd.(連結子会社)を設立
Gulf JP UT Co., Ltd.(連結子会社)を設立
2008年2月 捷帕瓦電源開発諮詢(北京)有限公司(連結子会社)を設立
2009年6月 Gulf JP TLC Co., Ltd.(連結子会社)を買収
Gulf JP KP1 Co., Ltd.(連結子会社)を買収
Gulf JP NK2 Co., Ltd.(連結子会社)を買収
Gulf JP KP2 Co., Ltd.(連結子会社)を買収
2009年12月 宮崎ウッドペレット(株)(連結子会社)を設立
2011年4月 (株)バイオコール大阪平野(連結子会社)を設立
2012年1月 (株)ジェイウインドサービス(連結子会社)を設立
2012年10月 (株)グリーンコール西海(連結子会社)を設立
(株)ジェイウインドせたな(連結子会社)を設立
2015年11月 (株)ジェイウインドくずまき(連結子会社)を設立
2017年4月 Jackson Generation, LLC(連結子会社)を設立
J-POWER Jackson Partners, LLC(連結子会社)を設立
2018年4月 (株)ジェイウインド上ノ国(連結子会社)を設立
2018年6月 J-Power Latrobe Valley Pty. Ltd.(連結子会社)を設立
2018年7月 JP Renewable Europe Co., Ltd.(連結子会社)を設立
2019年4月 電源開発送電事業分割準備(株)(現電源開発送変電ネットワーク(株)・連結子会社)を設立
2019年5月 J-POWER Jackson Capital, LLC(連結子会社)を設立
2020年7月 J-POWER Renewables Capital, LLC(連結子会社)を設立
2020年8月 JP Generation Australia Pty. Ltd.(連結子会社)を設立
JPGA Partners Pty. Ltd.(連結子会社)を設立
2021年6月 石狩グリーンエナジー(株)(連結子会社)を設立
江差グリーンエナジー(株)(連結子会社)を設立
2021年8月 Gulf JP1 Co., Ltd.(連結子会社)を設立
2022年4月 東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第一部からプライム市場へ移行
2022年7月 J-POWER Alaska Development, LLC(連結子会社)を設立
2023年2月 J-Power Generation Philippines Inc.(連結子会社)を設立
J-POWER VIETNAM Co., Ltd.(連結子会社)を設立
(注) 出力は2023年3月末現在のものです。
― 5 ―
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社72社及び関連会社107社(2023年3月31日現在)によって構成されており、主に、水
力、火力、風力など当社又は関係会社で保有する発電所による発電事業及び卸電力取引市場等から調達した電力の販
売事業を行っているほか、送電事業として子会社で保有する送・変電設備により、沖縄電力(株)を除く一般送配電事業
者9社の電力託送を行っております。
当社グループの事業の内容としては、当社及び関係会社が行う「電気事業」、電気事業を補完し電気事業の円滑か
つ効率的な遂行に資する「電力周辺関連事業」、海外における発電事業及びその関連事業を行う「海外事業」並びに
当社グループの保有する経営資源、ノウハウを活用して行う石炭販売事業等の「その他の事業」があります。
なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一です。
[電気事業]
当社は、水力、火力など当社で保有する発電所により電力の供給をする発電事業及び卸電力取引市場等から調達
した電力の販売事業を行っているほか、送電事業として子会社で保有する送・変電設備により、沖縄電力(株)を除く
一般送配電事業者9社の電力託送を行っております。設備毎の特徴は以下のとおりです(2023年3月31日現在)。
(水力発電) 当社設立以降、規模の大きな水力発電所を数多く開発し、合計出力857万kWの水力発電設備を保有
しております。これらの設備は電力需要の変動に素早く対応できるため、電力需要が高まる昼間帯
を中心に利用されております。
(火力発電) 石炭火力に特化しており、合計出力841万kWの石炭火力発電設備を保有しております。主に電力需
要のベース部分を担う電源として利用されていることから設備の利用率が高く、電力安定供給に貢
献している電源と言えます。
(託送) 北海道・本州間、本州・四国間、本州・九州間等、一般送配電事業者の供給地域を繋ぐ基幹送電線
等(総亘長2,410km)及び周波数の異なる東西日本を繋ぐ周波数変換所を保有しております。
また、当社の子会社及び関連会社は風力発電事業及び火力発電事業等を行っております。
[電力周辺関連事業]
電気事業を補完し、その円滑、効率的な遂行に資する事業を行っております。
発電所の受託運営、電力設備の設計・施工・点検保守・補修、燃料や石炭灰に関する港湾運用、炭鉱開発、石
炭の輸入・輸送、バイオマス燃料の調達・製造、厚生施設等の運営、電算サービス等
[海外事業]
海外における発電事業及びその関連事業、海外におけるエンジニアリング・コンサルティング事業等を行ってお
ります。
[その他の事業]
保有する経営資源、ノウハウを活用し、国内での廃棄物発電等の新たな電力事業、環境関連事業、情報通信事業、
国内におけるエンジニアリング・コンサルティング事業、石炭等販売事業等を行っております。
当社グループを事業系統図によって示すと次頁のとおりです。
― 6 ―
[事業系統図]
― 7 ―
当連結会計年度の主な関係会社の異動等は次のとおりです。
[電気事業]
当連結会計年度において、糸魚川発電(株)は2022年8月に全保有株式を譲渡したことにより、また、美浜シーサイ
ドパワー(株)は2022年11月に清算したことにより、連結子会社に該当しなくなりました。また、あきたみらいエネル
ギー(同)及び由利本荘みらいエネルギー(同)は2022年8月に清算したことにより、持分法適用の範囲から除外して
おります。
[電力周辺関連事業]
当連結会計年度において、2022年12月に連結子会社のJ-POWERテレコミュニケーションサービス(株)は連結子会社で
あった日本ネットワーク・エンジニアリング(株)を吸収合併しております。
[海外事業]
当連結会計年度より、2022年7月に設立したJ-POWER Alaska Development, LLC、2023年2月に設立したJ-Power
Generation Philippines Inc.及びJ-POWER VIETNAM Co., Ltd.を新たに連結の範囲に含めております。また、2023
年2月に株式を取得したLake Mainit Hydro Holdings Corp.及びAgusan Power Corp.を新たに持分法適用の範囲に
含めております。
[その他の事業]
主要な関係会社の異動等はありません。
― 8 ―
4 【関係会社の状況】 名 称 住 所
資本金
(百万円)
主要な事業内容
議決権の
所有割合
(又は被
所有割合)(%)
役員の
兼任等
関 係 内 容
(連結子会社)
電源開発送変電ネットワーク
(株)
東京都
中央区
16,000 送電事業 100.0
兼任 無(1)
転籍 無(2)
出向 無(5)
融資
(株)ジェイウインド上ノ国
北海道
檜山郡
217 風力発電事業 100.0
兼任 無(8)
転籍 無
出向 無
融資・債務保証
(株)ジェイウインド
東京都
中央区
100 風力発電事業 100.0
兼任 無(10)
転籍 無
出向 無
融資・債務保証
(株)ジェイウインドくずまき
東京都
中央区
5 風力発電事業 100.0
兼任 無(8)
転籍 無
出向 無
融資
(株)ジェイウインドせたな
北海道
久遠郡
5 風力発電事業 100.0
兼任 無(6)
転籍 無
出向 無
融資
長崎鹿町風力発電(株)
長崎県
佐世保市
490 風力発電事業 70.0
兼任 無(4)
転籍 無
出向 無―江差グリーンエナジー(株)
北海道
檜山郡
499 風力発電事業70.0(70.0)
兼任 無(5)
転籍 無
出向 無
債務保証
石狩グリーンエナジー(株)
北海道
石狩市
400 風力発電事業70.0(70.0)
兼任 無(5)
転籍 無
出向 無
債務保証
J-POWER AUSTRALIA PTY. LTD.
(注2)
オーストラ
リア548百万オースト
ラリアドル
オーストラリアにおけ
る炭鉱開発プロジェク
トへの投資等
100.0
兼任 無(2)
転籍 無
出向 無(1)―J-POWERジェネレーションサー
ビス(株)
東京都
中央区500火力発電所の運営、フ
ライアッシュ販売及び
発電用石炭燃料の海上
輸送等、環境保全に関
する調査・計画・解析
100.0
兼任 1(2)
転籍 1(5)
出向 無(5)
電気・機械設備の施工・保
守、火力発電所の運営、発
電用石炭燃料の海上輸送等
(株)J-POWERハイテック
東京都
千代田区500水力発電・送変電設備
に 係 る 工 事 ・ 技 術 開
発・設計・コンサルテ
ィング・保守調査等、
用地補償業務、用地測
量、土木工事、一般建
築、施工監理等
100.0
兼任 無(1)
転籍 無(7)
出向 無(7)
土木・建築・電気・機械設
備の施工・保守、用地業務
の請負等
(株)J-POWERビジネスサービス
東京都
中央区450厚生施設等の運営、ビ
ル管理、総務・労務事
務業務の受託、コンピ
ュータソフトウェアの
開発、発電用燃料の輸
入・販売等
100.0
兼任 無(1)
転籍 1(2)
出向 無(3)
厚生施設等の運営、ビル管
理、総務・労務事務業務の
受託、コンピュータソフト
ウェアの開発、発電用燃料
の輸入・販売等
ジェイパワー・エンテック(株)
東京都
港区177大気・水質汚染物質除
去設備のエンジニアリ
ング事業等
100.0
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無(2)
火力発電所環境対策設備等
の施工・保守
J-POWERテレコミュニケーショ
ンサービス(株)
東京都
文京区110電子応用設備及び通信
設備の施工・保守、電
気通信事業等
100.0
兼任 無
転籍 1(4)
出向 無(3)
通信設備の施工・運用・保
守等
(株)J-POWER設計コンサルタント
東京都
千代田区20電力施設・一般建築施
設等に関する設計・監
理・調査及び建設コン
サルタント業務等
100.0
兼任 無(1)
転籍 無(3)
出向 無(2)
電力土木建築設備に関する
設計・エンジニアリング等
宮崎ウッドペレット(株)
宮崎県
小林市300木質ペレット製造施設
の運営・管理、林地残
材の調達業務等98.3兼任 無(2)
転籍 無
出向 無(1)
林地残材等を利用した発電
用燃料の供給
債務保証
JM活性コークス(株)
福岡県
北九州市490活性コークスの製造・
販売等90.0兼任 無(4)
転籍 無
出向 無
乾式脱硫・脱硝装置向けの
活性コークス供給
融資
(株)ジェイウインドサービス
東京都
千代田区50風力発電施設の運転・
維持管理等
100.0
(100.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(1)―― 9 ―
名 称 住 所
資本金
(百万円)
主要な事業内容
議決権の
所有割合
(又は被
所有割合)(%)
役員の
兼任等
関 係 内 容
(株)電発コール・テック
アンド マリーン
東京都
中央区20石炭灰・フライアッシ
ュ等の海上輸送等
100.0
(100.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無
石炭灰・フライアッシュ等
の海上輸送等
JP Renewable Europe
Co., Ltd. (注2)
イギリス317百万ポンド
投資管理 100.0
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(1)―J-Power Investment
Netherlands B.V.
オランダ53百万米ドル
投資管理 100.0
兼任 無(2)
転籍 無
出向 無
債務保証
JP Generation Australia
Pty. Ltd.
オーストラ
リア28百万オースト
ラリアドル
投資管理・調査開発 100.0
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無(1)―捷帕瓦電源開発諮詢(北京)
有限公司
中国6百万元
投資管理・調査開発 100.0
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無(1)
プロジェクト管理・開発・
ビジネスサービス
J-POWER North America
Holdings Co., Ltd.
アメリカ1米ドル
投資管理 100.0
兼任 無(2)
転籍 無
出向 無(1)―J-POWER Holdings (Thailand)
Co., Ltd. (注2)
タイ
24,097
百万バーツ
投資管理
100.0
(100.0)
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無(2)―JPGA Partners Pty. Ltd.
オーストラ
リア27百万オースト
ラリアドル
投資管理
100.0
(100.0)
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無(1)―J-POWER Generation
(Thailand) Co., Ltd.
タイ39百万バーツ
投資管理・調査開発
100.0
(100.0)
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(4)―J-POWER USA Investment
Co., Ltd.
アメリカ112米ドル
投資管理
100.0
(100.0)
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(3)―J-POWER USA Development
Co., Ltd.
アメリカ1米ドル
投資管理・調査開発
100.0
(100.0)
兼任 無(2)
転籍 無
出向 無(2)―J-POWER Renewables
Capital, LLC
アメリカ ― 開発事業
100.0
(100.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―J-POWER Jackson
Capital, LLC (注2)
アメリカ ― 投資管理
100.0
(100.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―J-POWER Jackson
Partners, LLC (注2)
アメリカ ― 投資管理
100.0
(100.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―Jackson Generation, LLC
(注2)
アメリカ ― 火力発電事業
100.0
(100.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―J-POWER Alaska
Development, LLC
アメリカ ― 開発事業
100.0
(100.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―Gulf JP Co., Ltd. (注2) タイ
32,890
百万バーツ
投資管理60.0(60.0)
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP UT Co., Ltd. (注2) タイ
11,933
百万バーツ
火力発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP NS Co., Ltd. (注2) タイ
11,104
百万バーツ
火力発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP NNK Co., Ltd. タイ
1,490
百万バーツ
火力発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―― 10 ―
名 称 住 所
資本金
(百万円)
主要な事業内容
議決権の
所有割合
(又は被
所有割合)(%)
役員の
兼任等
関 係 内 容
Gulf JP CRN Co., Ltd. タイ
1,440
百万バーツ
火力発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP NK2 Co., Ltd. タイ
1,370
百万バーツ
火力発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP TLC Co., Ltd. タイ
1,365
百万バーツ
火力発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP KP1 Co., Ltd. タイ
1,360
百万バーツ
火力発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP KP2 Co., Ltd. タイ
1,275
百万バーツ
火力発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP1 Co., Ltd. タイ69百万バーツ
太陽光発電事業60.0(60.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―Gulf JP NLL Co., Ltd. タイ
1,384
百万バーツ
火力発電事業45.0(45.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(3)―開発肥料(株)
広島県
竹原市450石炭灰を利用した肥料
の生産・販売等
100.0
兼任 無(1)
転籍 無(2)
出向 無(2)―大牟田プラントサービス(株)
福岡県
大牟田市50廃棄物発電所の運転保守100.0
兼任 無(2)
転籍 無
出向 無(1)―J-Power Latrobe Valley
Pty. Ltd.
オーストラ
リア100オーストラリ
アドル
豪州褐炭水素プロジェ
クト実証試験の実施
100.0
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無―(株)グリーンコール西海
長崎県
西海市100一般廃棄物燃料化施設
の運営等60.0兼任 無(2)
転籍 無
出向 無―(株)バイオコール大阪平野
大阪府
大阪市50下水汚泥燃料化施設の
建設・運営等60.0兼任 無(2)
転籍 無
出向 無
融資
他22社
― 11 ―
名 称 住 所
資本金
(百万円)
主要な事業内容
議決権の
所有割合
(又は被
所有割合)(%)
役員の
兼任等
関 係 内 容
(持分法適用関連会社)
鹿島パワー(株)
茨城県
鹿嶋市
12,500 火力発電事業 50.0
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無―湯沢地熱(株)
秋田県
湯沢市
3,802 地熱発電事業 50.0
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無(1)
債務保証
大崎クールジェン(株)
広島県
豊田郡490酸素吹石炭ガス化複合
発電技術及びCO2分離
回収技術に関する大型
実証試験の実施等50.0兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(2)
酸素吹石炭ガス化複合発電
技術の信頼性・経済性・運
用性等の検証、CO2分離回
収技術の検証等の受託
鈴与電力(株)
静岡県
静岡市
50 電力販売事業 49.9
兼任 無(5)
転籍 無
出向 無―土佐発電(株)
高知県
高知市
2,755 火力発電事業 45.0
兼任 無(2)
転籍 無
出向 無(1)―(株)エナリス
東京都
千代田区100エネルギー関連コンサ
ルティング事業、発電
事業等41.0兼任 無(2)
転籍 無
出向 無(1)―ひびきウインドエナジー(株)
福岡県
北九州市
6,950 風力発電事業 40.0
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(1)―安比地熱(株)
岩手県
八幡平市
100 地熱発電事業 15.0
兼任 無(2)
転籍 無
出向 無
債務保証
JM Energy Co., Ltd. 中国812百万元
投資管理 50.0
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(1)―PT. BHIMASENA POWER
INDONESIA
インドネシア413
百万米ドル
火力発電事業 34.0
兼任 無(3)
転籍 無
出向 無(3)
融資・債務保証
陜西漢江投資開発有限公司 中国
1,137
百万元
水力発電事業 27.0
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(1)―CBK Netherlands
Holdings B.V.
オランダ19千米ドル
投資管理
50.0
(50.0)
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無―J-POWER USA Generation,L.P.アメリカ ― 投資管理50.0(50.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―Birchwood Power Partners,L.P.アメリカ ― 火力発電事業50.0(50.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―Birchwood Renewables, LLC アメリカ ― 開発事業50.0(50.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―Gulf Electric Public
Co., Ltd.
タイ
13,018
百万バーツ
投資管理49.0(49.0)
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(3)―Gulf Power Generation
Co., Ltd.
タイ
9,607
百万バーツ
火力発電事業49.0(49.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(1)―Nong Khae Cogeneration
Co., Ltd.
タイ
1,241
百万バーツ
火力発電事業49.0(49.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(1)―Gulf Cogeneration Co., Ltd. タイ850百万バーツ
火力発電事業49.0(49.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(1)―Gulf Yala Green Co., Ltd. タイ460百万バーツ
火力発電事業49.0(49.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(1)―Samutprakarn Cogeneration
Co., Ltd.
タイ103百万バーツ
火力発電事業49.0(49.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(1)―― 12 ―
名 称 住 所
資本金
(百万円)
主要な事業内容
議決権の
所有割合
(又は被
所有割合)(%)
役員の
兼任等
関 係 内 容
EGCO Green Energy
Co., Ltd.
タイ175百万バーツ
投資管理26.0(26.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(2)―Triton Knoll Offshore
Wind Farm Ltd.
イギリス173千ポンド
風力発電事業25.0(25.0)
兼任 無(2)
転籍 無
出向 無―Tenaska Pennsylvania
Partners, LLC
アメリカ ― 火力発電事業25.0(25.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無―EGCO Cogeneration
Co., Ltd.
タイ
1,288
百万バーツ
火力発電事業20.0(20.0)
兼任 無
転籍 無
出向 無(1)―CBK Power Co., Ltd. フィリピン70百万米ドル
水力発電事業―[100.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Green Country Energy, LLC アメリカ ― 火力発電事業―[100.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Pinelawn Power LLC アメリカ ― 火力発電事業―[100.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Equus Power I, L.P. アメリカ ― 火力発電事業―[100.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Edgewood Energy, LLC アメリカ ― 火力発電事業―[100.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Shoreham Energy, LLC アメリカ ― 火力発電事業―[100.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Orange Grove Energy,L.P.アメリカ ― 火力発電事業―[100.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Elwood Energy, LLC アメリカ ― 火力発電事業―[100.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Roi-Et Green Co., Ltd. タイ180百万バーツ
火力発電事業―[95.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無(1)―華潤電力(賀州)有限公司 中国
1,724
百万元
火力発電事業 ―
[34.0]
兼任 無(1)
転籍 無
出向 無(1)―Tenaska Virginia
Partners, L.P.
アメリカ ― 火力発電事業―[30.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―Tenaska Frontier
Partners, Ltd.
アメリカ ― 火力発電事業―[25.0]
兼任 無
転籍 無
出向 無―他53社
(注) 1 議決権の所有割合の( )内は間接所有割合で内数、
[ ]内は緊密な者又は同意している者の所有割合
で外数です。
2 特定子会社に該当します。
3 役員の兼任等の欄における( )内は、当社従業員が当該子会社及び関連会社の役員を兼任している者の
人数です。
4 米国法上のLimited Liability Company(LLC)及びLimited Partnership(L.P.)については、資本金の
概念と正確に一致するものがないことから、資本金の額は記載しておりません。
5 Jackson Generation, LLCは、2022年12月末日時点の情報を記載しておりますが、2023年2月27日に権益
を一部譲渡したことにより議決権の所有割合は51%に減少しております。
― 13 ―
5 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2023年3月31日現在
セグメントの名称 従業員数(人)
電気事業 1,970
電力周辺関連事業 4,313
海外事業 650
その他の事業 145
合計 7,078
(注) 1 従業員数は、就業人員です。
2 臨時従業員の総数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 提出会社の状況
2023年3月31日現在
従業員数(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(円)
1,816 41.5 19.0 8,045,816
セグメントの名称 従業員数(人)
電気事業 1,713
電力周辺関連事業 5
海外事業 98
その他の事業 -
合計 1,816
(注) 1 従業員数は就業人員であり、出向人員等1,178人は含まれておりません。
2 臨時従業員の総数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。
3 平均年間給与は、基準外賃金及び賞与を含んでおります。なお、管理職等は算定対象に含まれておりま
せん。
(3) 労働組合の状況
当社グループには、電源開発関連労働組合総連合が組織(組合員数3,910人)されており、全国電力関連産業労
働組合総連合に属しております。
なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
1提出会社
2023年3月31日現在
管理職に占める
女性労働者の割合
(%)(注1)
男性の育児休業等
取得率
(%)(注2)
労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)
全労働者 社員 有期雇用者
1.4 96(86 (注3)) 57.6 57.9 65.7
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したも
のです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の
規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」
(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出し
たものです。
3 ( )内は、当社グループにて管理している、労働者の子の誕生年度毎に育児休業及び育児目的休暇の
取得割合を算出したものです。
― 14 ―
2連結子会社
2023年3月31日現在
名称
管理職に占める
女性労働者の割合
(%)(注1)
男性の育児休業等
取得率
(%)(注2)
労働者の男女の賃金の差異(%)
(注1)
全労働者 社員 有期雇用者
J-POWERジェネレーションサー
ビス(株)
3.5 100(84 (注3)) 86.7 86.7 82.7
(株)J-POWERハイテック 3.0 85(100 (注3)) 61.3 77.2 38.7
(株)J-POWERビジネスサービス 7.5 83(83 (注3)) 51.5 74.0 42.8
J-POWERテレコミュニケーショ
ンサービス(株)
1.6 100(100 (注3)) 83.5 84.2 75.7
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したも
のです。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の
規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」
(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出し
たものです。
3 ( )内は、当社グループにて管理している、労働者の子の誕生年度毎に育児休業及び育児目的休暇の
取得割合を算出したものです。
3補足説明
a.提出会社
しろまる対象期間:当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
しろまる賃金:基本給、超過労働に対する報酬、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除く。
しろまる社員:社員の他、常勤嘱託及び建設職員のうち無期雇用転換した者を含み、休職者、他社から当社への出向
者、当社からの給与支給を停止する出向者を除く。
しろまる有期雇用者:継続社員、常勤嘱託及び建設職員(無期雇用転換した者を除く)、非常勤嘱託。休職者、他社
から当社への出向者を除く。
しろまる差異についての補足説明
・グローバル社員(総合職)の基本給における男女賃金比率は以下のとおりです(報酬制度は性別に関係な
く、同一の基準を適用)。
20代以下 30代 40代以上
男女賃金比率 96.1% 97.9% 105.7%
・女性活躍推進の観点から、以下のとおり女性の新卒採用を強化しております。その結果、社員の男女別平
均年齢に差が出ており、男女の賃金の差異にも繋がっております。
2022年度〜
2024年度目標
2023年4月1日
に入社した新卒社員
参考:2016年4月1日に入
社した新卒社員
新規採用者に
占める女性比率
20%以上 21% 4.3%
男性社員 女性社員
平均年齢 41歳 33歳
b.J-POWERジェネレーションサービス(株)
しろまる対象期間:当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
しろまる賃金:基本給、超過労働に対する報酬、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除く。
しろまる社員:社員、有期雇用を除く常勤嘱託。休職者、他社から当該子会社への出向者を除く。
しろまる有期雇用者:継続社員、常勤嘱託(無期雇用転換した者を除く)。休職者、他社から当該子会社への出向者
を除く。
しろまる人員の算定においては、毎月1日時点の在籍情報より集計。
― 15 ―
しろまる差異についての補足説明
社員
・給与制度については性別による賃金差異はありません。
・2023年3月31日現在の管理職に占める女性労働者の割合は3.5%となっており、一般事業主行動計画に
記載のとおり、女性管理職登用率の増加に向けた取り組みを進めてまいります。
有期雇用者
・継続雇用における管理職処遇者及び船舶業務従事者といった専門職種が男性に集中していることが要
因となっております。
c.(株)J-POWERハイテック
しろまる対象期間:当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
しろまる賃金:基本給、超過労働に対する報酬、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除く。
しろまる社員:社員、常勤嘱託及び建設職員のうち無期雇用転換した者。休職者、他社から当該子会社への出向者を
除く。
しろまる有期雇用者:継続社員、常勤嘱託(無期雇用転換した者を除く)、非常勤嘱託、パート職員。休職者、他社
から当該子会社への出向者を除く。
しろまる差異についての補足説明
・制度上、性別による賃金差異はありません。
・勤務地限定職並びにパート職員に占める女性割合が多いことが主な要因となっております。
・引き続き性別に関わらず、様々な場面で女性の登用を行い、多様性の確保を図ってまいります。
d.(株)J-POWERビジネスサービス
しろまる対象期間:当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
しろまる賃金:基本給、賞与、各種手当(通勤手当・退職手当を除く)
しろまる社員:社員、常勤嘱託・契約社員・職員のうち無期雇用転換した者を含む。他社から当該子会社への出向
者・給与支給を停止している者を除く。
しろまる有期雇用者:継続雇用者、非常勤嘱託・常勤嘱託・契約社員・職員のうち有期雇用者、パートタイマーを含
む。給与支給を停止している者を除く。
しろまる差異についての補足説明
・社員について、女性総合職の定期採用が直近10年程で定着したため、男性と比較し若年層が多く、2023年
3月31日現在での賃金差異につながっております。給与水準が高くなる傾向にある特定業務従事者が男性
に偏っているため、賃金差異につながっております。
(注記)報酬制度は性別に関係なく、同一基準を適用
・有期雇用者の女性のうち、9割がパートタイマーであり賃金総額が低くなり、賃金差異につながっており
ます(男性は5割がパートタイマー)。
(注記)参考情報:パートを除く有期雇用者の賃金差異 70.8%、パートの賃金差異 71.2%
e.J-POWERテレコミュニケーションサービス(株)
しろまる対象期間:当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
しろまる賃金:基本給、超過労働に対する報酬、賞与等を含み、退職手当、通勤手当等を除く。
しろまる社員:社員の他、常勤嘱託のうち無期雇用転換した者を含み、休職者、他社から当該子会社への出向者を除
く。
しろまる有期雇用者:継続社員、常勤嘱託(無期雇用転換した者を除く)、非常勤嘱託。休職者、他社から当該子会
社への出向者を除く。
しろまる差異についての補足説明
・制度上、性別による賃金差異はありません。
・勤務地限定職に占める女性割合が多いことが主な要因となっております。
・引き続き性別にかかわらず、様々な場面での女性の登用を行い、多様性の確保を図ってまいります。
― 16 ―
第2 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月29日)現在において当社グループが判断し
たものです。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、「人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する」というミ
ッション達成のため、2050年に向けて発電事業のカーボンニュートラル実現に挑んでいくこと、そのマイルストーン
としてCO2排出量を2025年度までに920万トン削減(注記)1
、2030年までに46%削減となる2,250万トン削減(注記)1
することを目標
に掲げており、国内外でのCO2フリー電源(注記)2
開発の加速化、既存資産による新たな価値創造(アップサイクル)、新た
な領域への挑戦の三つを組み合わせて、カーボンニュートラル実現に取り組む中で企業価値の向上を目指します。ま
た、電力安定供給やレジリエンス(強靭性)強化の要請に応えつつカーボンニュートラル実現に取り組んでいくため
に、それを支える強固な事業基盤の構築を図っていきます。
当社グループは、サステイナブルな成長を実現し、その成果を全てのステークホルダーと共に分かち合い、持続可
能な社会の発展に貢献していきます。
(注記)1 当社グループ国内発電事業CO2排出量の2013年度実績比
(注記)2 発電時にCO2を排出しない、水力や風力、太陽光などの再生可能エネルギー電源、並びに原子力電源
(2) 当社グループを取り巻く経営環境と対処すべき課題
わが国の電気事業は、日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言、国際社会に向けた2030年度CO2削減目標の
決定及び非効率石炭火力のフェードアウトなどの気候変動問題への対応と、2016年4月から開始された電力小売の全
面自由化と卸規制の撤廃、2020年4月からの発送電分離や、新たな市場の創設(2020年の容量市場や2021年の需給調
整市場等)などの電気事業制度改革の進展により、事業環境は大きく変化しております。また、世界的な脱炭素化の
潮流の加速、エネルギー需給構造の分散化やデジタル化の進展に加え、世界的なエネルギー資源の供給不安から資源
価格が高騰し大きく変動するなど、エネルギー業界は大きな転換期を迎えています。
このような状況のなか、当社グループは、2021年2月に発表したJ-POWER "BLUE MISSION 2050"において、2050年に
向けた国内発電事業のカーボンニュートラル実現と2030年の国内発電事業CO2排出量の削減目標を掲げ、2021年4月に
はこうした取り組みの第一歩として中期経営計画(2021年度〜2023年度)を発表しました。
中期経営計画に基づき、国内外でのCO2フリー電源開発の加速化、既存資産による新たな価値創造(アップサイク
ル)、新たな領域への挑戦の三つを組み合わせて、カーボンニュートラル実現に取り組むなかで企業価値の向上を目
指します。
2030年のCO2排出量の削減に向けては、2022年5月に中間地点である2025年度のCO2排出削減量(2013年度比920万ト
ン)を設定しました。また、2023年5月に発表した「中期経営計画の取組み状況」では、石炭火力でのバイオマスや
アンモニアの混焼、国内でのCCS(注記)3
への取組みを更に加速化することとし、2030年のCO2排出削減目標を2013年度比46
%(2,250万トン、従来は44%)に引上げました。
電力安定供給やレジリエンス(強靭性)強化の要請に応えつつ、こうした取組みを進めていくために、それを支え
る強固な事業基盤の構築を図っていきます。収益力と資本効率の向上に注力するとともに、ESG(注記)4
経営を推進してサス
テイナブルな成長を実現し、その成果を全てのステークホルダーと共に分かち合い、持続可能な社会の発展に貢献し
ていきます。
(注記)3 Carbon dioxide Capture and Storage、CO2の分離・回収・貯留
(注記)4 環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を組み合わせた用語
1 CO2フリー電源の開発加速化
a.グローバルな再生可能エネルギーの開発加速化
当社グループは、水力発電・風力発電を中心に国内最大規模の設備出力を有する再生可能エネルギーのトップ
ランナーであり、海外においても風力発電・太陽光発電等を中心に再生可能エネルギーの開発に取り組んできま
― 17 ―
した。今後は優先的な投資配分と人員増強により、国内及び海外における再生可能エネルギー開発をさらに加速
していきます。
2017年度以降に運転開始した再生可能エネルギーのプロジェクトは、イギリスのトライトン・ノール洋上風力
発電プロジェクト、新桂沢発電所(水力発電)、江差風力発電所や鬼首地熱発電所リプレース工事を加えて、
43.2万kWとなりました。
国内においては、建設段階にある陸上・洋上風力発電(上ノ国第二、南愛媛第二、石狩、響灘洋上ウインドフ
ァーム)、水力発電(おなばら)及び地熱発電(安比)の各プロジェクトの着実な推進に加え、開発調査段階の
地点の培養や新たな地点の発掘を進め、再生可能エネルギーの設備出力を拡大していきます。また、再生可能エ
ネルギーの主力電源化に向けた取り組みで注目されている洋上風力発電でも一般海域での洋上風力開発案件への
参画を目指します。
海外においては、オーストラリアのケーツーハイドロ揚水発電プロジェクトやフィリピンでのミンダナオ島水
力発電事業を着実に推進しつつ、新たな大規模再生可能エネルギー開発案件への参画に向けた取り組みを加速し
ていきます。
b.安全を大前提とした大間原子力計画の着実な推進
当社グループは、青森県下北郡大間町にて、ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使用する大間原子
力発電所(出力138.3万kW、運転開始時期未定)の建設を進めております。
同発電所は、エネルギー安定供給を支えるベースロード電源であり、気候変動問題対応の社会的要請に応える
CO2フリー電源としての役割に加えて、フルMOX運転により原子燃料サイクルの中核を担います。特に、日本政府
が「プルトニウム利用の基本的な考え方」(2018年7月原子力委員会決定)を示しプルトニウムの保有量減少を
求める中、多くのプルトニウムの消費が可能な大間原子力発電所の重要性はより高まっています。
引き続き一層の安全性の向上を不断に追求するとともに、地域の皆様にご理解・ご信頼を頂けるように、より
丁寧な情報発信・双方向コミュニケーションに努めながら、着実な推進を図っていきます。
2014年12月、原子力発電所に係る新規制基準への適合性審査を受けるため、原子力規制委員会に対し、原子炉
設置変更許可申請書及び工事計画認可申請書を提出いたしました。現在、当社グループは、原子力規制委員会の
適合性審査に真摯かつ適切に対応しており、引き続き必要な安全対策などを着実に実施することで、早期の建設
工事本格再開を目指します。
c.再生可能エネルギーの導入拡大への貢献
これからの再生可能エネルギーの大量導入に向けて、再生可能エネルギーの適地(北海道、東北、九州等)で
発電された電気を消費地まで届けるための電力ネットワークの拡充が要請されています。当社グループでは、現
在実施中の新佐久間周波数変換所と関連送電線の増強工事を着実に推進するとともに、洋上風力発電の普及に不
可欠な高圧直流送電システムの構築・運用に関する調査にも取り組みました。これまで培った直流送電線・海底
ケーブル等の幅広い技術と知見を活かして更なる事業機会を追求していきます。
また、電力ネットワーク設備の高経年化や激甚化する自然災害へのレジリエンス強化にも取り組み、電力の安
定供給にも引き続き貢献していきます。
2 既存資産による新たな価値創造(アップサイクル)
新規設備を導入するだけではなく、既に保有する資産を高付加価値なものに再構築するなど新たな価値を創造
(アップサイクル)することで、電力の安定供給を維持しつつ、経済合理性を持って早期に新技術を適用し、環境
負荷の低減を実現していきます。
a.再生可能エネルギー資産のアップサイクル
当社グループの70年にわたる再生可能エネルギー開発の中で蓄積してきた知見を活かし、水力発電・風力発電
を中心に、再生可能エネルギー資産の価値最大化に取り組んでいきます。
当社グループは、戦後の電力不足解消のために建設され、60年以上にわたって電力の安定供給に寄与してきた
佐久間発電所を、次世代水力発電所にアップサイクルすることを決定しております(NEXUS佐久間プロジェク
ト)。既存のダムや水路は流用しながら水車・発電機等の主要電気設備や建屋等を最新技術により刷新すること
― 18 ―
で、貴重な純国産の再生可能エネルギーを次世代にも引き継いでいくべく、2020年代後半の着工を目指し、主要
電気設備や建屋の設計と着工に向けた事前準備工事を進めていきます。
これに加えて、水力発電においては、最新の水車・発電機の適用(尾上郷、長山)や小水力の開発(おなば
ら)により、豊富な水資源の最大限の活用と、それに伴う設備出力・発電電力量の増加に取り組んでいきます。
また、激甚化する自然災害へのレジリエンス強化にも努めていきます。
風力発電においては、設備の寿命を迎えた風車を最新の大型風車に建て替えることにより(苫前、さらきとま
ない、仁賀保)、好風況地点の最大限の活用、風車数減少による環境負荷の低減、発電電力量の増加を同時に実
現していきます。
b.既設火力資産のアップサイクル
当社グループは、石炭ガス化技術(石炭から生成したガスを水素とCO2に変換する技術)とCO2分離・回収技術
の組合せによるCO2フリーの水素発電の実現を目指して、これまで技術開発・実証試験に取り組んできました。
松島地点は、オイルショック後のエネルギー源多様化の要請に応えた、わが国で初めての輸入石炭を燃料とす
る火力発電所です。運転開始以来40年が経過した同発電所に新技術の石炭ガス化設備を付加することにより、将
来のCO2フリー水素発電の実現に向けた第一歩を踏み出します(GENESIS松島計画)。2021年9月より環境影響評
価の手続を開始しており、既存の発電設備を活用することにより、電力安定供給を維持しつつ、経済合理性を持
って早期に新技術の実用化を図っていきます。
また、石炭火力発電によるCO2排出量を削減するため、バイオマス導入の取組みを拡大するとともに、適切なタ
イミング・規模でアンモニア混焼を導入すべく、燃料調達や輸送・貯蔵・受入・混焼の実施体制確立を目指して
いきます。
3 新たな領域への挑戦
これからのカーボンニュートラルへの移行やデジタル技術をはじめとするイノベーションの進展により、社会・
経済構造の大きな変革が想定されています。当社グループは、エネルギー利用の分散化、脱炭素化とデジタルトラ
ンスフォーメーションをキーワードに、新たな事業領域への拡大を目指していきます。
水素社会の実現には大量かつ安定的な水素供給が必要となり、再生可能エネルギーに加えて、化石燃料からのCO2
フリー水素製造が必要です。当社グループは、国内外でのCO2フリー水素の製造・供給及び発電利用の具体化を迅速
かつ効率的に進めるべく、2021年度より水素・CCSについて部門横断的に相互が協力して取り組む体制を構築してい
ます。化石燃料からのCO2フリー水素製造においては、日本国内での石炭ガス化技術の実用化の取組みに加えて、水
素サプライチェーン構築の日豪共同の実証試験を完了しており、今後、商用化に向けて取り組んでいきます。また、
再生可能エネルギーからのCO2フリー水素製造においても、国内外で複数のプロジェクトの組成又はプロジェクトへ
の参画を目指しており、CO2フリー水素製造の可能性を追求していきます。
また、天候により出力が急激に変動する再生可能エネルギーの導入拡大のためには、出力変動を補う調整力の確
保が重要となります。当社グループは、保有する大規模揚水発電による調整力の提供のみならず、電力小売を通じ、
保有する豊富な再生可能エネルギーを活用した需要家への環境価値提供や、需要家が保有する水道施設等のリソー
スを遠隔・統合制御することによる調整力の確保・活用など、新たな付加価値の創出にも取り組んでいきます。
加えて、これまで取組みを進めてきたスタートアップ企業とのネットワーク拡大を通じた新事業の創出において
も、様々な分散型サービス提供の可能性を探求していきます。
4 事業基盤の強化
当社グループは、ウクライナ等を巡る国際情勢の影響により経済情勢が不透明ななか、引き続き電力安定供給や
レジリエンス強化の要請に応えつつ、カーボンニュートラル実現に取り組んでいくために、それを支える強固な事
業基盤を構築していきます。
a.海外における事業基盤の拡大
当社グループは半世紀以上にわたり、世界各地で電源の開発及び送変電設備等に関するコンサルティング事業
を行ってきました。そして、国内事業と海外コンサルティング事業で培った経験・信用・ネットワークを活かし
て、2000年より本格的に海外での発電事業に参画し、2010年以降は主に火力電源の新規開発によって規模及び収
益を拡大してきました。その結果、海外事業は、設備出力と利益貢献の両面において、当社グループの主力事業
― 19 ―
のひとつに成長しております。
当社グループがイギリス、アメリカ及びインドネシアにおいて建設工事を進めてきた大型プロジェクト(トラ
イトン・ノール洋上風力発電プロジェクト、ジャクソン火力発電所、バタン発電所)は、2022年のそれぞれ4月、
5月及び8月に運転を開始いたしました。また、アメリカ、オーストラリア及びアジアを重点地域とし、多様化
する発電設備等の開発ニーズに応じて、再生可能エネルギーをはじめとした新規開発案件への参画を目指してい
きます。
b.収益力・資本効率の向上
デジタル化による業務プロセスの変革や設備保守の高度化等をはじめとして、これまでの発電コスト低減や管
理間接部門経費の削減の取組みを加速するとともに、火力発電所の計画外停止低減や小売事業者向け販売等のリ
スク管理強化に取り組むことにより、収益力のさらなる向上を図っていきます。
また、既存資産に対しては、設備信頼性とバランスをとりつつ更新投資を抑制するとともに、適宜保有資産の
見直し・入替えを図り、新規投資に対しては資本効率を踏まえて経営資源を配分することで、資本効率の向上を
図っていきます。保有資産の見直し・入替えでは、2023年2月に米国でのジャクソン火力発電所の一部権益を譲
渡して確実に開発者利益を獲得しており、譲渡で得た資金は新たなプロジェクトの投資に充当していきます。
c.人財育成
世代を問わず学び続ける風土を醸成し、多様な人財の自律的な成長を支援することで、様々な経営課題に挑戦
する人財を育成していきます。柔軟な働き方の実現を通じて個人の多様なニーズに応えるとともに、職場の安全
と従業員の健康を十分に確保することで、多様な人財が意欲的に活躍し、継続的なイノベーションを促進する人
財育成・職場づくりに取り組んでいきます。これらに加えて、戦略的人財活用や幹部人財の育成などにも取り組
み、様々な経営課題に挑戦する人財開発を推進していきます。
d.DX(デジタルトランスフォーメーション)の取組み
データの蓄積・連携・共有と分析による意思決定(データドリブン)を基軸に、安全・安心、効率性・即応性
と稼ぐ力の三つのSの創出に取り組んでいます。
安全・安心
Safety
だいやまーく事故・労働災害のゼロ化 だいやまーく労働環境の向上
だいやまーく健康経営の増進 だいやまーくサイバーセキュリティ対策
効率性・即応性
Smartness
だいやまーく作業自動化・省力化 だいやまーく労働生産性の向上
だいやまーく間接コスト削減 だいやまーく分析の高度化・効率化
稼ぐ力
Strength
だいやまーく販売収益力の向上 だいやまーく無事故・稼働率の向上
だいやまーく発電コスト最適化 だいやまーく予知・予防保全
だいやまーく現場力の向上
こうした取組みにより、社員の「よりょく」(与力(新たな力)、余力(ゆとりの力)と予力(予見の力)の
三つの総称)を創出することにより、サステイナブル経営と企業価値の向上を支えるとともに、ワークインライ
フの推進と労働生産性の向上に取り組んでいきます。
e.ESG経営の推進
当社グループは、時代ごとの様々なエネルギーに関する社会課題の解決に事業を通して貢献してきました。
「エネルギーと環境の共生」を基調に、2000年代初頭より気候変動問題への対応にもいち早く着手するなど、未
来を見据えた持続的な成長を目指しています。
2021年度よりESGの担当役員と総括部署を設置しており、2022年8月には当社グループにとっての重要な社会的
な課題(マテリアリティ)に関する取組み項目について、その進捗管理のための目標(KPI)を設定し、この進捗
状況も役員(注記)5
報酬(業績連動報酬)の評価指標に加えることにしました。また、2022年6月には人権尊重に関し
て「J-POWERグループ人権基本方針」を策定しています。気候変動問題をはじめとする環境問題への対応、社会の
良き一員としての事業活動やガバナンスの強化など、これまでの取組みを更に強化していきます。
(注記)5 取締役及び執行役員(社外取締役及び監査等委員等を除く)
― 20 ―
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標として、以下を採用しております。
項目 経営目標
連結経常利益 2023年度 900億円 以上
連結自己資本比率 2023年度 30% 以上
再生可能エネルギー開発(2017年度比) 2025年度 150万kW 以上
国内発電事業CO2排出量(2013年度実績比)
2025年度 しろさんかく920万トン
2030年 しろさんかく2,250万トン(しろさんかく46%)
(注)上記財務目標は、有価証券報告書提出日(2023年6月29日)現在において予測できる事情等を基礎とした当
社グループの合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。
― 21 ―
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
J-POWERグループは「人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する」という企
業理念に基づき、環境、社会、ガバナンスの観点から、企業価値を向上させるための取組みを進めています。
社会的に重要な課題を抽出し、ステークホルダーの方々の関心、企業理念との関連、J-POWERグループ事業への影響
等を考慮して、「エネルギー供給」「気候変動対応」「人の尊重」「地域との共生」「事業基盤の強化」の5つのマ
テリアリティ(重要課題)を特定し、それぞれに対しマテリアリティの目標(KPI)を定めています。
当社は事業活動を通じて、財務価値の向上と同時にマテリアリティの目標(KPI)を達成し、持続的な企業価値向上
と社会課題の解決の両立に努めていきます。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
<サステナビリティ基本方針>
私たちJ-POWERグループは「人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する」と
いう企業理念のもと、ステークホルダーとの信頼関係を基礎として、国内外での事業活動を通じて、豊かな社会を実
現します。
(1) ガバナンス
J-POWERグループではサステナビリティに関する重要な事項は取締役会において決定しています。
また、社長執行役員より指名されたESG総括担当役員を責任者としたサステナビリティ推進体制を構築しています
(2023年6月株主総会以降、責任者はESG総括の社長執行役員となる予定)。会議体として「サステナビリティ推進会
議」を設けているほか、グループ全体として「J-POWERグループサステナビリティ推進協議会」を設置し、環境に関す
る取組みを含めたサステナビリティの推進を図っています。サステナビリティ推進会議では、サステナビリティ全般
に関する戦略、企画、施策及びリスク管理等の審議を年3回以上実施しています。このうち重要な事項は取締役会あ
るいは常務会に提案/報告しています。
― 22 ―
2023年3月31日現在
最近の取締役会への主な報告事項
・気候変動問題に関する国際動向
・GXリーグに関する対応方針
・気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に基づく開示方針
・CO2削減実績(Scope1〜Scope3)
・気候変動に関する社外ステークホルダーとの対話状況
・ESG評価機関等の社外評価状況
・人権対応に関する取組み状況
ガバナンス体制における最近の主なサステナビリティ審議・決定事項
取締役会で決定 サステナビリティ基本方針の策定
マテリアリティの特定
CO2削減中間目標(2025年度)の設定
CO2削減目標(2030年)の引き上げ
気候変動に関する株主提案への取締役会意見
役員の業績連動報酬の評価に非財務目標(マテリアリティ)を導入
常務会で審議後決定(社長) 環境基本方針・目標の見直し
J-POWERグループ人権基本方針の策定
サステナビリティ推進会議で審議後決定 マテリアリティ目標(KPI)の設定
サステナビリティ推進規程の見直し
(2) 戦略
<気候変動>
当社グループの5つのマテリアリティのうち、「気候変動対応」は、当社の財務的価値への影響が大きいと考える
ことから、本項目では気候変動対応に関する戦略について記載します。なお、当社ホームページ上でTCFD提言に基づ
く開示を行っており、その戦略部分を抜粋して記載しております。TCFD開示の最新版は統合報告書2022にて開示して
おり(2022年8月発行、2023年5月一部アップデート)、次回は2023年8月末頃に更新を予定しています。
(注記)TCFD開示の詳細は当社ホームページを参照下さい。
https://www.jpower.co.jp/sustainability/environment/climate/
J-POWERでは、環境問題から生じるさまざまなリスクと機会の把握に努めており、リスクを常に確認しながら取組み
を進め、競争力の強化を図っています。中でも気候変動については、政府による規制強化への対応を含め、新技術の
採用など、複数の領域での対策が必要になると考えられます。
これらは当社の事業領域にも多くの影響を及ぼす可能性があり、事業上のリスクになりますが、適切に対応できれ
― 23 ―
ば競争力の強化や新たな事業機会の獲得にもつながると認識しています。この認識に基づき気候変動に関するリスク
を整理し、重要度やステークホルダーからの関心も踏まえ、特に重要度が高いリスクを特定しました。
リスクと機会の分析では1.5°C/4°C上昇ケースを想定し、それぞれ分析しています。1.5°C上昇ケースでは強力な
施策・規制が実施され、日本においても再生可能エネルギー比率が大幅に高まり、電源の脱炭素化が急激に進展して
いくと想定しました。また、温暖化対策が徹底されない4°C上昇ケースの場合は、2100年時点で世界平均地上気温は
4°C以上、平均海面水位は1メートル近く上昇することが予測されています。十分な気候変動対策を取らない場合、
特に2050年以降気象災害の物理リスクの顕在化が懸念されます。
(2050年シナリオ分析)
J-POWERグループでは、パリ協定でうたわれている今世紀末の平均気温上昇を産業革命以前の1.5°C未満に抑える1.5
°Cシナリオをベースに気候変動シナリオ分析を実施しました。1.5°Cシナリオでは2050年CO2排出量を実質ゼロ(カー
ボンニュートラル)とする必要があります。1.5°CシナリオのNZEシナリオでは2050年日本の電源構成についての記載
はないものの、2050年ネットゼロ宣言を実施している日本では、WEO2021のAPSシナリオがNZEシナリオと近いと判断
し、本シナリオではAPSシナリオ(JPN)の2050年の電源構成をレファレンスし、メインシナリオとしました。IEAの予
測において、EUと米国では2050年に、変動性再生可能エネルギー(VRE:Variable Renewable Energy)である太陽光
と風力の合計が7割となっています。一方で、日本では2050年に、VREの割合は4割、再生可能エネルギー合計で6
割、原子力が2割、水素・アンモニア+CCUS付き火力が2割となっています。これは、日本の電力系統が欧米のよう
にメッシュ状ではなく串型で地域間連系が弱く、融通性及び柔軟性に乏しいこと、そして、VREの適地に乏しいことに
よりVREの導入に制約があり、調整力をアンモニア・水素、CCUS付き火力により提供する必要があるためと当社では考
えています。 ただし、2050年の実際の環境はこのメインシナリオの前提通りとならない可能性もあります。そこで、
メインシナリオのみならず、特にJ-POWERグループにとって影響が大きいと考えられる再生可能エネルギーと火力発電
に関する前提条件を変化させた場合のシナリオについても分析しました。
― 24 ―
約30年後の2050年までには、日本の既存の発電所のほとんどが老朽化により運転が困難となったり収益力が低下し
たりするため、2050年に向けて発電事業を継続する会社は、J-POWERグループに限らず、いずれかの時点でほぼすべて
の電源を廃止して新たな電源に投資する必要があります。そのため、各社の電源ポートフォリオは2050年カーボンニ
ュートラルに向けて必然的に洗い替えされますが、特に化石燃料由来の電源をCO2フリー電源に移行しバランスの取れ
た電源ポートフォリオを形成するには困難を伴うため、それぞれの会社が持つ技術や知見に大きく左右されることと
なります。J-POWERグループは、これまでにバランスの取れた電源ポートフォリオを形成・運営し、またCO2フリー水
素製造・発電の研究開発、再生可能エネルギーの開発・原子力の建設も実施するなど、豊富で幅広い技術と知見を蓄
積してきており、柔軟に投資対象を選択することが可能です。したがって、特定の電源種別にこだわる必要がないた
め、2050年のどのようなシナリオにも対応でき、その時々で最も高いリターンが見込まれるCO2フリー電源に投資する
ことでポートフォリオの最適化を目指します。また、現状の設備のほとんどは2050年までには老朽化し、投資回収も
終わるため、座礁資産化することもありません。
― 25 ―
(2030年シナリオ分析)
ここまでは2050年のカーボンニュートラル達成時の電源構成の変化に伴うシナリオ分析を行いました。しかし、
2050年に向けてどのようなペースでCO2排出を削減しなくてはならないかについても、さまざまなシナリオが考えら
れ、シナリオによってJ-POWERグループに及ぼす影響も変わってきます。ここでは、2050年より前の段階、一例として
2030年を取り上げて、J-POWERグループに求められるCO2排出削減量による影響を分析します。
2030年シナリオ分析のメインシナリオは、J-POWER "BLUE MISSION 2050"で示した国内発電事業のCO2実排出量40%
削減*とします。メインシナリオでは2013年度比44%削減となり、日本政府のNDC(国別削減目標)と概ね整合してい
ます。また、メインシナリオのマイルストーンとして2025年度CO2排出削減量は700万トンとなります。2030年までの
8年間という期間は時間的制約が大きく、電源の新設や建替え、新技術の商用化、インフラとしての送電線増強など
が限定的とならざるを得ないため、2030年の電源ポートフォリオは現状の電源ポートフォリオに大きく依存すること
となります。
*2017-2019年度3ヵ年平均実績比
一方、さらなるCO2排出削減が求められるシナリオとしてNZEシナリオをレファレンスしたリスクシナリオについて
も分析します。こちらは当社のCO2実排出量を60%削減するシナリオとなります。リスクシナリオでは、再生可能エネ
ルギーの最大限導入(シェア6割弱)、CCUS付き火力や蓄電池など技術イノベーションが進み、カーボンプライシン
グが導入された世界となります。系統全体での慣性力の確保、経済性などいずれの電源も導入に向けて、さまざまな
課題を乗り越えられることを想定したシナリオであり、変動性再生可能エネルギーが大量に導入された場合、蓄電池
費用、火力発電等に関する調整費用や系統増強費用などのシステム統合費用を含む電力コストは現状より増加すると
の試算もあり、一定程度の販売電力料金の増加を想定しています。
2030年に向けていずれのシナリオにおいても、石炭火力はCO2排出量の削減に伴い、利益低下のリスクがあります
が、GENESIS松島計画、バイオマス・アンモニア燃料の混焼、CCUS等を活用し、カーボンプライシング導入による発電
コストの増加(マージン低下)抑制を目指します。また、日本全体で急速にCO2排出量を減らそうとする場合、電気事
業を巡る環境に副次的な変化が生じ、それがJ-POWERグループの損益に対して影響を与える可能性があります。そのた
めJ-POWERグループは再生可能エネルギー新規開発、調整力価値の最大化、電力ネットワーク増強プロジェクト獲得、
持分法適用関連会社を通して実施している分散型エネルギーサービス事業の拡大等により収益拡大を目指します。
― 26 ―
<人的資本、多様性>
しろまる人財育成方針
(J-POWERグループと人財)
J-POWERグループは、マテリアリティとして、「人の尊重」を掲げており、社員一人ひとりを社会の持続可能な発展
と企業の成長を担う「人財」と捉え、世代を問わず学び続ける風土を醸成し、多様な人財の自律的成長を支援するこ
とで、複数の専門知識と広い視野に基づき経営課題に挑戦する人財を育成します。
なお、人的資本に関する情報は、統合報告書2022にて開示しており(2022年8月発行)、次回は2023年8月末頃に
更新を予定しています。
(人財確保)
J-POWERグループは、持続可能な成長のために安定的な採用を行うとともに、幅広い分野・世代から多様な人財を求
め、活躍の場を提供したいと考えています。また、性別、国籍、職歴、経験、年齢、障がいの有無などに関係なく、
多様な人財が持てる力を十分に発揮し、活躍できる制度・職場環境づくりを進めています。
(ダイバーシティ推進)
J-POWERは、グローバル社員のうち役付社員を中核人財と位置づけ、その多様性の確保について、女性、外国人及び
中途採用者の2030年までの目標を設定しました。
また、女性活躍推進については、新規採用者に占める女性比率の目標を改定して採用数を増やし、ダイバーシティ
を推進して生産性や競争力を高め、企業価値向上につなげる取組みを行っています。
― 27 ―
多様な人財が活躍できる職場づくりに向けて、2022年4月にダイバーシティ推進の専任組織を設置しました。専任
組織は、特に出産・育児などのライフイベントを迎えた女性従業員が安心して働き続けることができるように、休業
中のキャリア開発支援や円滑な復職に向けた相談体制の充実に取り組んでおります。
(高齢者活用)
J-POWERグループは、高年齢者雇用に関し、65歳定年制を目指し、段階的に定年年齢を引き上げています。また、従
来の定年後継続雇用制度や、グループ内で就労先を紹介する人財登録制度と合わせ、70歳に到達するまで、経験・技
術と労働意欲を持つ高年齢者が活躍できる仕組みを整備済みです。
(障がい者雇用)
J-POWERは、障がい者雇用に関し、「障がい者就労支援・職場環境相談窓口」の設置や、事業所建物のバリアフリー
化など、就業環境整備や職場の理解促進に取り組んでおり、今後も雇用率の上昇に努めていきます。
(人財育成)
J-POWERは、複数の専門的知識と広い視野に基づき経営課題に挑戦する自律的な「プロフェッショナル人財」を人財
ビジョンとして掲げ、その育成施策としてCDP(Career Development Program)を導入しています。
CDPでは、従業員のキャリアステージ及び勤務箇所・業務に応じて会社が必要とする人財像を人財要件として明示す
るとともに、勤務箇所のローテーションを通じて従業員のキャリアステージに応じた能力の習得を促進しています。
従業員が自らの将来展望を申告する自己申告制度や、各種研修制度・自己研鑽制度、公募制度を通じて、社員一人ひ
とりの自律的なキャリア形成や新たなチャレンジを支援しています。また、女性従業員が出産などのライフイベント
に伴う一時的な就業制約に際してもなお主体的にキャリア形成していけるように、女性CDPを提示しています。若年社
員にはOJTトレーナーやメンターを配置し、職場への定着やキャリアアップを支援しています。加えて、国内外機関へ
の派遣研修や、次世代経営幹部の養成を目的とした選抜型リーダーシップ研修も行っています。
しろまる社内環境整備方針
(多様な働き方の推進)
J-POWERグループは、従業員一人ひとりが、自律的に仕事と生活を充実させ、創造性の高い仕事に注力できる職場環
境・風土づくりを推進しています。家庭で育児や介護にかかわる社員が安心して働けるよう、育児・介護に伴う時短
勤務者を対象としたフレックスタイムや、看護・介護休暇の時間単位取得などの制度を充実させるとともに、リーフ
レットを用いた従業員への理解促進活動を通じて、制度利用を促進しています。加えて、最大2時間のスイングタイ
ム制度(自己選択による労働時間の繰り上げ・繰り下げ勤務制度)やテレワーク勤務制度の導入(一部現業機関を除
く)などを通じて、多様な働き方を推進しております。
また、働きやすい職場環境づくりのために、労働時間や職場環境、ハラスメント、産休・育休に関する相談窓口を
設置し、相談者のプライバシーを保護しながら制度の説明や面談等を実施しています。また、社内研修やポスターな
どによる啓発を通じて、社内の理解促進やハラスメントの未然防止に取り組んでいます。J-POWERでは2021年度より従
業員満足度調査を実施し、今後重点的に取り組むべき人事労務施策に活用していく計画です。
― 28 ―
(安全確保・健康増進)
J-POWERグループは、事業活動の基盤として、「安全かつ健康で働きがいのある職場づくり」を目指しています。重
篤な労働災害の根絶に向け、設備(リスクアセスメントの上で速やかに設備対策を講じる)・管理(推奨事例・危険
情報の共有)・人(人間の行動特性を意識した安全行動の実践)の三位一体を意識したより実効性のある安全活動の
構築をスローガンとして掲げ、労働災害の未然防止に注力しています。
また、従業員とその家族の健康保持・増進のため、「治療から予防へ」を合言葉に、健康経営を推進しています。
特に生活習慣病とメンタルヘルス不調に対する予防を重視しており、人間ドックの受診促進やストレスチェック結果
の活用、特定健診・保健指導、健康保持増進活動などを実施することで、心とからだの健康づくりを推進していま
す。
(3) リスク管理
当社は、財務健全性と企業価値の維持・向上を目的として、企業活動に伴う様々なリスクを把握の上、サステナビ
リティに関するリスクはサステナビリティ推進会議にて分析・評価し、対策を検討しています。
推進体制としてサステナビリティ推進会議には地球環境戦略部会、人権部会を設置しており、環境及び人権に関す
る事項のリスク評価を実施し、サステナビリティ推進会議で審議の上、取締役会あるいは常務会に提案/報告してい
ます。
取締役会は定期的な事業遂行状況の報告を受けることにより、ESG・サステナビリティの観点も含むリスクの早期把
握に努めているほか、社内での意思決定の過程における相互牽制、各種会議体での審議、社内規程に基づく平時から
の危機管理体制の整備などにより、ESG・サステナビリティに関するリスクを含めて企業活動の遂行にあたってのリス
クの認識と回避策を徹底するとともに、リスク発生時の損失による影響の最小化を図っています。
<管理体制>
(4) 指標及び目標
当社グループは、「人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する」という企
業理念のもと、事業活動を通じて、豊かな社会の実現に貢献することで企業価値向上に取り組んできました。社会的
に重要な課題から特定した5つのマテリアリティに関して目標(KPI)を下表のとおり設定しております。
また、上記「(2) 戦略」において記載した、気候変動対応と人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及
び社内環境整備に関する方針の指標と目標も含め設定しています。
― 29 ―
マテリアリティ 取組み項目 指標と目標(KPI)
エネルギー供給 電力設備の安定運転
自然災害への備えと対応
サイバーセキュリティの強化
販売電力量 年度当初見通しの達成
最新知見を踏まえたBCPの適宜見直し
設備対策や危機管理体制(教育、訓練含む)の拡充
重大なセキュリティ事故ゼロ
気候変動対応 温室効果ガス(GHG)削減
再生可能エネルギーの開発
CO2フリー水素可能性追求
安全を大前提とした大間原子
力計画の着実な推進
2025年度までに国内発電事業からのCO2排出量を920万トン削減、
2030年までに46%(2,250万トン)削減(2013年度実績比)
2025年度 再生可能エネルギー150万kW以上新規開発(2017年度比)CO2フリー大間原子力発電所計画を安全を大前提に推進
国内外でのグリーン、ブルー水素製造・利用技術の推進
人の尊重 人権尊重
人財育成
労働安全衛生の確保
ダイバーシティの推進
人権方針の策定とその取組みの推進
継続的なイノベーションを促進する職場づくりを通じて、様々な
経営課題に挑戦する人財育成
重篤な災害の根絶(死亡・重傷災害ゼロ)
人間ドック高受診率(90%以上)の維持・向上
従業員満足度調査の実施 (注記)J-POWER単体
女性役付社員数 2030年までに2021年度(24名)の3倍以上
(注記)J-POWER単体
外国人の役付社員への登用 2030年までに海外事業の拡大に応じ
2021年度(147名)より増加
中途採用者の役付社員数 2030年までに2021年度(110名)の1.5
倍以上 (注記)J-POWER単体
新規採用者に占める女性比率 20%以上 (注記)J-POWER単体
社員の育児休業取得率 100% (注記)J-POWER単体
地域との共生 地域環境の保全
地域との信頼関係構築
環境法令・協定などの重大な違反件数ゼロ
産業廃棄物の有効利用率 97%程度
地域貢献活動に積極的に参画
事業基盤の強化 コーポレート・ガバナンスの
徹底
コンプライアンスの徹底
収益・財務基盤の強化
毎年の取締役会実効性評価を通じた課題の抽出と改善に向けた継
続的な取組み
全社コンプライアンス委員会による、コンプライアンス活動報告、
課題把握、事案分析を通じた取組みの深化
連結経常利益 2023年度900億円以上
連結自己資本比率 2023年度30%以上
これら指標と目標に関する実績は2023年8月末頃に統合報告書2023にて公表予定です。なお、「新規採用者に占め
る女性比率 20%以上 (注記)J-POWER単体」に係る実績については、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4) 管理職に
占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異」に記載しています。
GHG排出量実績
指標 2021年度実績
Scope1排出量 4,795万トン-CO2
Scope2排出量 14万トン-CO2
Scope3排出量 1,360万トン-CO2
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3 【事業等のリスク】
以下には、当社の財政状態、経営成績並びに現在及び将来の事業等に関してリスク要因となる可能性があると考え
られる主な事項を記載しております。将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(2023年6月29日)において
当社が入手可能な情報等に基づいて判断したものです。また、投資家に対する積極的な情報開示の観点から、当社が
必ずしも重要なリスクとは考えていない事項であっても、事業等のリスクを理解する上で投資家にとって参考となる
情報は記載しております。また、以下の記述は、別段の意味に解される場合を除き、連結ベースでなされており、
「当社」には当社並びに当社の連結子会社及び持分法適用会社(連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規
則(昭和51年大蔵省令第28号)の定義に従います。)が含まれております。
(1) 気候変動問題について
当社は、LNG等他の化石燃料を使用する発電所と比較して、発電量当たりのCO2排出量が相対的に多い石炭火力発電
所を多数有しておりますが、化石電源のゼロエミッション化を2050年に向けた目標として掲げ、その実現に向けて石
炭火力の高効率化・低炭素化等に取り組んでおります。
また、CO2フリー電源である再生可能エネルギーの導入拡大、原子力発電の開発などにも取り組んでおります。さら
に、2015年7月に当社を含む電気事業者により策定された「電気事業における低炭素社会実行計画」に基づき、電気
事業全体での目標の達成に向けて最大限努力しております。
日本国内では、2030年のエネルギーミックスにおいて石炭火力発電が電力供給の一定比率を担うとされているもの
の、2050年のカーボンニュートラル実現を目指すという政府目標が示され、電力部門においては、再生可能エネルギ
ーの最大限の導入や安全最優先で原子力政策を進めるとされている一方、非効率石炭火力のフェードアウトの検討も
進められています。
また、カーボンニュートラル目標と安定供給の両立に資する電源を対象に、新規の設備投資に対して長期予見性を
付与する仕組みである「長期脱炭素電源オークション」の導入が予定されております。
当社としてもこれらの動向を注視しつつ、カーボンニュートラル目標に貢献する電源の開発や、気候変動問題の解
決に資する事業の運営に取り組んでまいります。
一方で、2030年度の温室効果ガスの削減目標を2013年度比46%とするという政府の方針も示される中、今後、気候
変動問題への対応に関する新たな法的規制等が導入されること等により、事業計画・事業運営に大幅な変更や制約等
が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 電気事業制度改革の進展等による当社の料金収入等への影響について
2013年4月に閣議決定された「電力システムに関する改革方針」に基づく電気事業制度改革によって、当社を取り
巻く事業環境は大きく変化しております。電気事業法改正により、2016年4月には電力小売参入が全面自由化される
とともに、卸電気事業者に関する規制(事業許可制や料金規制)が撤廃されました。また、2020年4月には当社及び
旧一般電気事業者は送配電部門の法的分離を実施しました。今後さらに、旧一般電気事業者に対する電気小売料金規
制(経過措置)の見直しが行われる予定です。
制度改革における電気事業類型の見直しに伴い、2016年4月より当社は改正前の電気事業法で規定されていた卸電
気事業者から、発電事業及び送電事業を営む電気事業者となりました。発電事業に関する料金は、原価主義に基づく
料金規制等が撤廃され、市場競争環境下で販売先との協議により決定されることになります。また、送電事業に関す
る料金は、健全な送配電ネットワーク維持のため引き続き規制分野として原価主義に基づく料金制度となっておりま
す(当社の電気料金については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参
照)。
当社の営業収益の大半は、国内における旧一般電気事業者への販売による料金収入であるため、当社は、市場競争
が進んでいく発電事業分野で、持続的に当社の発電事業が価値を発揮できるような取組みを進めております。具体的
には、旧一般電気事業者を主とする販売先との適切な料金協議や電力販売の多様化による収益基盤の安定化の取組み
に加えて、発電設備の保守高度化による競争力の強化等の取組みも進めております。
しかしながら、かかる取組みにもかかわらず、今後の長期的な電力需要の推移、更なる市場競争の進展、販売先と
の協議、法的規制等によって事業計画・事業運営に大幅な変更等が生じ、又は予期せぬ設備トラブル等により発電コ
ストに見合った収益を確保できない場合、当社の財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
― 31 ―
(3) 大間原子力発電所建設計画について
大間原子力発電所計画は、1995年8月の原子力委員会決定によって、国及び電気事業者の支援の下、当社が責任を
持って取り組むべきとされた全炉心でのMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料利用を目指した改良型沸騰水型
軽水炉(フルMOX-ABWR)であり、軽水炉でのMOX燃料利用計画の柔軟性を広げるという政策的な位置付けを持つものと
されております。このため、全炉心でのMOX燃料利用に関する技術開発部分について、「全炉心混合酸化物燃料原子炉
施設技術開発費補助金交付要綱」に基づき、政府から補助金の交付を受けております。また、既に沖縄電力(株)を除く
旧一般電気事業者9社と基本協定を締結しており、その中で旧一般電気事業者9社による適正原価等での全量受電が
約されております。加えて、計画の現況についても旧一般電気事業者9社と定期的に確認しております。
大間原子力発電所計画は、全炉心でのMOX燃料利用の原子力発電所として、地元大間町、青森県の同意を得て、1999
年8月に電源開発調整審議会により電源開発促進法で定める国の電源開発基本計画に組み入れられ、2008年4月には
「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」に基づく原子炉設置許可、5月には電気事業法に基づく
工事計画認可(第1回)を経済産業大臣から受け、着工に至っております。この時点で予定していた建設費は4,690億
円でした。その後、2011年3月に発生した東日本大震災直後より工事を休止しておりましたが、2012年10月より工事
を再開しております。
当社は、2013年7月に施行された原子力発電所に係る新規制基準への適合性審査を受けるため、2014年12月16日に
原子力規制委員会に対し、原子炉設置変更許可申請書及び工事計画認可申請書を提出しました。具体的な取組みは多
岐にわたりますが、シビアアクシデントを防止するために、設計基準事故対策の強化及び地震・津波等への想定や対
応策の強化を行うとともに、新規制基準において新設された重大事故等対策として、炉心損傷の防止及び格納容器の
破損防止のための対策を行っております。さらに、航空機衝突等のテロ対策として、原子炉格納容器の破損による外
部への放射性物質の異常な放出を抑制するため原子炉の減圧等の遠隔操作を可能とする特定重大事故等対処施設を設
置することとしています。
事業者として適合性審査の進展に予断を持つことはできませんが、上記申請の中でとりまとめた追加の安全強化対
策工事を、2024年後半に開始し、2029年後半に終了することを目指しております。
しかしながら、原子力事業を取り巻く状況の変化、原子力規制委員会の審査の状況、新規制基準への追加の対応等
により、工程が延伸する可能性があります。これらの場合には、建設費の増加や関連費用が更に発生する可能性があ
ります。なお、安全強化対策工事については、先行して適合性審査に合格した同型炉の安全強化対策の内容や規模も
参考に更なる対策の実施を検討しており、2014年12月16日の上記申請書に記載した工事費見通し約1,300億円について
も、それに伴う相応の増額を見込んでおります。加えて、原子力発電においては、国の原子力政策の見直しなど原子
力事業を取り巻く状況の大幅な変化や更なる市場競争の進展、予期せぬ事態の発生等による計画変更等のリスク、ま
た、運転開始後には、放射性物質の貯蔵と取扱いに関するリスク、他の発電設備と同様、自然災害、不測の事故等の
リスクも存在します(「(7) 自然災害、疫病の流行等について」を参照)。
一方で、全炉心でMOX燃料の利用が可能な大間原子力発電所は、国がエネルギー基本計画において基本的方針として
いる原子燃料サイクルに大きく貢献できる発電所です。電気事業連合会から2020年12月にプルサーマル計画が、2023
年2月にプルトニウム利用計画がそれぞれ公表されておりますが、2022年度末のプルサーマルの実施状況を踏まえれ
ば、年間最大6.6tPutのプルトニウムを回収可能な六ヶ所再処理工場が安定的に稼働するためには、フルMOX運転時に
年間約1.7tPutのプルトニウムを消費できる大間原子力発電所は必要不可欠と考えております。
当社は、これらの大間原子力の重要性を踏まえ、原子力規制委員会の適合性審査に真摯かつ適切に対応し、必要な
安全対策等を着実に実施して全社を挙げて安全な発電所づくりに取り組むとともに、ここに記載した原子力発電事業
の様々なリスクに対しても可能な限り対策を講じ、事業者として関係者とも協力しながら経済性を確認しつつ事業を
推進していく所存ですが、仮にリスクが顕在化した場合、当社の財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があ
ります。
(4) 海外発電事業をはじめとする国内外での新たな事業への取組みについて
当社は、収益基盤の強化を目指して、海外発電事業をはじめとする国内外での新たな取組みを進めております。
具体的には、海外発電事業については、海外諸国でのコンサルティング事業の経験を活かしてIPP(独立系発電事業
者)プロジェクトへの取組み等を進めております。
また、国内電気事業については、高効率石炭火力発電所等の新規開発や、風力・地熱・廃棄物等の再生可能エネル
― 32 ―
ギーを利用した発電事業等に加えて、電力小売販売等にも取り組んでおります。
しかしながら、これらの事業は、状況の大幅な変化、需要や市場環境の変化、規制の変更等の予期せぬ事態の発生
等により、当社が期待したほどの収益を生まない可能性があり、これらの事情により事業計画の変更、事業・建設の
取り止め等があれば、これに伴う関連費用の発生、追加資金拠出等により、当社の財政状態及び経営成績に悪影響を
及ぼす可能性もあります。また、これらの事業の中には第三者との合弁形態で運営されているものがあり、事業環境
の変化に伴う合弁形態の見直しや、当社が少数持分保有者に留まる合弁形態のために経営統制等に関与できない事態
等が生じた場合、合弁事業の結果が、必ずしも当社の業績に有益な貢献をもたらさない可能性があります。さらに、
海外での事業については、為替リスクに加え当該国の政情不安等によるリスク(カントリーリスク)が存在します。
(5) 資金調達について
当社は、これまで発電所等への多額の設備投資を行っており、そのための設備資金を主として借入れ及び社債発行
によって調達してきました。今後も、再生可能エネルギー発電設備や大間原子力発電所の新規開発をはじめとする国
内外での新たな事業等への投資、既存の債務の償還等のための資金調達を必要とする見通しです。今後の資金調達に
あたり、その時点における金融情勢、当社の信用状態又はその他の要因のために当社が必要資金を適時に適正な条件
で調達することができなければ、当社の事業展開並びに財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 石炭火力発電用燃料について
当社の石炭火力発電所は海外炭を主たる燃料としております。当社は、海外炭の調達にあたっては、供給の安定性
と経済性を同時に追求するため、オーストラリア、インドネシア、北米などに調達地域を多様化しております。また、
石炭の安定確保のために、一部の炭鉱においては権益を保有しております。なお、当社による海外炭の調達は、主と
して長期契約又は期間1年程度の契約により行われており、補完的にスポットでの購入も行っております。長期契約
に基づく石炭の購入価格は、通常、1年に1回市場価格を踏まえて調整されます。
当社の燃料費は、海外炭の価格変動、輸送船舶の需給状況、燃料調達先の設備・操業トラブル等により影響を受け
ますが、主要な石炭火力発電所の電力料金の燃料費相当部分については、販売先との間で燃料調達に係る市況の変動
を適宜反映することとしているため、当社の業績への影響は限定的です。ただし、石炭価格の急激な上昇等があった
場合、これに伴う燃料費の上昇分を料金に反映させるまでにタイムラグがあるため、一時的に業績に悪影響を及ぼす
可能性があります。また、石炭価格が大幅に下落し、当社が権益を保有している炭鉱の業績に影響が生じた場合、当
社の財政状態及び経営成績にも悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 自然災害、疫病の流行等について
自然災害、人為的なミス、テロ、燃料供給の中断又はその他の不測の事態により、当社の発電設備若しくは送・変
電設備等又はこれらの設備を運転制御する情報システム等に重大な事故等があった場合、当社の事業運営に支障を来
たし、ひいては周辺環境に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は、当社が事業を実施している国及び地域におけ
る重要なインフラストラクチャーである発電設備及び送・変電設備の事故等の防止、関係者の安全確保並びに周辺環
境の保全のため、保安・防災体制の確立、事故・災害の予防対策及び応急・復旧対策並びに環境モニタリング等に全
社をあげて取り組んでおります。
しかしながら、事故等のために当社の発電設備又は送・変電設備等が操業を停止した場合、さらには事故等のため
周辺環境に悪影響を及ぼした場合には、当社の財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、当社は発電設備又は送・変電設備等の維持・運営等にあたり、電力安定供給のための対策を実施しています
が、疫病の流行その他の不測の事態により、設備の運営、建設・補修工事又は大規模な点検等に必要な人員、原材料
及び資機材等の確保が困難となる場合には、当社の財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法的規制について
当社事業の大半を占める電気事業については、電気事業法による規制を受けております。
2014年6月の電気事業法改正により、2016年4月以降、改正前の電気事業法で定められていた卸電気事業者に関す
る規制(事業許可制や料金規制)は撤廃されましたが、当社は、引き続き同法に規定される発電事業及び送電事業を
営む電気事業者として、事業規制及び保安規制、並びにこれらの規制に伴う変更・中止命令及び送電事業については
許可の取消しに関する規定の適用を受けております。この他、当社の事業運営は様々な法令の適用を受けておりま
― 33 ―
す。このため、当社がこれらの法令・規制を遵守できなかった場合、又はこれらの法令・規制の改正があった場合に
は、当社の事業運営や財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、原子力事業者による相互扶助の考え方に基づいて、将来にわたって原子力損害賠償の支払等に対応できる支
援組織を中心とした仕組みを構築することを目的とする「原子力損害賠償・廃炉等支援機構法」により、原子力事業
者は、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の業務に要する費用に充てるための負担金を納付することを義務付けられて
おります。当社は、現在進めている大間原子力発電所計画について、同発電所が「原子力損害の賠償に関する法律」
に定める原子炉の運転等を開始した後に、負担金を納付することとなりますが、かかる負担金の額によっては当社の
財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 業務情報の管理
当社は、個人情報をはじめ機密を要する多くの重要な情報を保有しています。これらの情報については情報セキュ
リティ対策の推進、従業員教育等の実施により厳重に管理しておりますが、外部に流出した場合、当社のレピュテー
ションや業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
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4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャ
ッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
1 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の収入面は、電気事業の販売電力量は減少しましたが、電力販売価格の上昇等により、売上高
(営業収益)は前連結会計年度に対し69.8%増加の1兆8,419億円となりました。これに営業外収益を加えた経常収
益は前連結会計年度に対し68.6%増加の1兆8,666億円となりました。
一方、費用面は、電気事業の火力の燃料費や他社購入電源費の増加等により、営業費用は前連結会計年度に対し
66.2%増加の1兆6,580億円となりました。これに営業外費用を加えた経常費用は前連結会計年度に対し64.0%増加
の1兆6,958億円となりました。
経常利益は、石炭販売価格の上昇による豪州連結子会社の増益等もあり、前連結会計年度に対し134.5%増加の
1,707億円となり、法人税等を差し引いた親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対し63.1%増加の
1,136億円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
(電気事業)
電気事業の販売電力量は、水力は出水率が前連結会計年度を下回った(99%→94%)こと等により、前連結会
計年度に対し4.3%減少の88億kWhとなりました。火力については、発電所利用率が前連結会計年度を下回った
(当社個別:67%→65%)こと等により、前連結会計年度に対し4.8%減少の456億kWhとなりました。卸電力取引
市場等から調達した電力の販売は、前連結会計年度に対し21.2%減少の128億kWhとなり、電気事業全体では前連
結会計年度に対し8.5%減少の684億kWhとなりました。
売上高(電気事業営業収益)は、電力販売価格の上昇により、前連結会計年度に対し61.6%増加の1兆4,202億
円となりました。
セグメント利益は、火力の燃料価格上昇による燃料費の増加や電力取引価格の上昇による他社購入電源費の増
加があったものの、売上の増加等により、前連結会計年度に対し104.6%増加の545億円となりました。
(電力周辺関連事業)
売上高(その他事業営業収益)は、豪州連結子会社の石炭販売収入において販売価格が上昇したこと等により、
前連結会計年度に対し31.9%増加の3,217億円となりました。
セグメント利益は、売上の増加等により、前連結会計年度に対し259.3%増加の928億円となりました。
(海外事業)
海外事業の販売電力量は、タイで販売電力量が減少したものの、米国ジャクソン火力発電所が2022年5月4日
に営業運転を開始したことにより、前連結会計年度に対し29.0%増加の142億kWhとなりました。
売上高(海外事業営業収益)は、米国ジャクソン火力発電所の営業運転開始に加え、電力販売価格の上昇等に
より、前連結会計年度に対し91.3%増加の2,775億円となりました。
セグメント利益は、2022年12月に発生した米国の寒波による設備トラブルに伴う減益があったものの、米国ジ
ャクソン火力発電所の営業運転開始や為替の影響等により、前連結会計年度に対し3.1%増加の226億円となりま
した。
(その他の事業)
売上高(その他事業営業収益)は、前連結会計年度に対し39.2%増加の293億円となりました。
セグメント利益は、前連結会計年度に対し46.3%増加の18億円となりました。
― 35 ―
資産については、流動資産の増加や円安の影響等により、前連結会計年度末から2,965億円増加し3兆3,626億円
となりました。
一方、負債については、前連結会計年度末から678億円増加し2兆1,699億円となりました。このうち、有利子負
債額は前連結会計年度末から993億円増加し1兆8,858億円となりました。なお、有利子負債額のうち3,050億円は海
外事業のノンリコースローン(責任財産限定特約付借入金)です。
また、純資産については、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に加え、為替換算調整勘定や繰延ヘッジ損益
の増加等により前連結会計年度末から2,286億円増加し1兆1,927億円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の29.9%から32.3%となりました。
2 キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権や棚卸資産の増加があったものの、税金等調整前当期純利益
の増加等により、前連結会計年度に対し274億円増加の1,558億円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、インドネシアバタン発電所プロジェクトへの投融資の反動減等により、
前連結会計年度に対し280億円減少の1,508億円の支出となりました
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、コマーシャル・ペーパーの償還による支出の増加があったものの、社
債や借入れによる資金調達の増加に加え、米国ジャクソン火力発電所の権益一部譲渡による収入等により、前連
結会計年度に対し119億円増加の960億円の収入となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に対し1,117億円増加の3,342億円
となりました。
3 生産、受注及び販売の実績
当社グループが実施する事業のうち、電気事業の受給実績、販売実績、資材の状況及び海外事業の販売実績につ
いて記載しております。
しろまる 電 気 事 業
a.受給実績
種別
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前年同期比(%)
発受電電力量(百万kWh) 70,145 90.8
損失電力量等(百万kWh) しろさんかく1,554 80.4
内部取引(百万kWh) しろさんかく123 22.4
販売電力量(百万kWh) 68,467 91.5
(注)発受電電力量は、水力・汽力・風力発電電力量等の合計です。
― 36 ―
b.販売実績
1 販売実績
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
前年同期比 (%)
電力量 (百万kWh)
電力料・託送料
(百万円)
電力量 電力料・託送料
発電事業・電力販売事業 68,467 1,362,461 91.5 165.6
送電事業 - 49,599 - 101.7
合計 68,467 1,412,061 91.5 162.0
(注)発電事業の販売電力量及び電力料は、水力・汽力・風力等の合計です。
2 主要顧客別売上状況
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
売上高(百万円) 割合(%) 売上高(百万円) 割合(%)
(一社)日本卸電力取引所 230,835 26.3 295,927 20.9
中国電力(株) 128,877 14.7 259,412 18.3
関西電力(株) 78,442 9.0 164,313 11.6
九州電力(株) 59,856 6.8 140,084 9.9
(注)割合は電気事業営業収益に対する割合です。
c.資材の状況
1 石炭、重油及び軽油の受払状況
(イ) 石 炭
期首残高(t) 受入量(t) 払出量(t) 棚卸修正(t) 期末残高(t)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
1,169,845 17,814,360 17,283,599 24,549 1,725,155
前年同期比(%) 102.9 100.9 97.4 22.1 147.5 (ロ) 重 油
期首残高(kl) 受入量(kl) 払出量(kl) 棚卸修正(kl) 期末残高(kl)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
25,182 37,786 25,409 52 37,612
前年同期比(%) 93.6 102.5 64.9 9.4 149.4 (ハ) 軽 油
期首残高(kl) 受入量(kl) 払出量(kl) 棚卸修正(kl) 期末残高(kl)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
10,529 24,125 24,401 132 10,386
前年同期比(%) 101.6 85.8 86.7 64.9 98.6
― 37 ―
しろまる 海 外 事 業
1 販売実績
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
電力量(百万kWh) 電力料(百万円) 電力量(百万kWh) 電力料(百万円)
ガス火力(コンバインド
サイクル)
11,061 143,355 14,269 274,302
(注)タイ及びアメリカにおけるプロジェクトのうち、主要な販売実績について記載しております。
2 主要顧客別売上状況
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
売上高(百万円) 割合(%) 売上高(百万円) 割合(%)
タイ電力公社(EGAT) 130,007 89.6 206,755 74.5
PJM - - 50,034 18.0
(注) 1 割合は海外事業営業収益に対する割合です。
2 PJM は米国東部地域における独立系統運用機関(Independent System Operator)です。
3 米国ジャクソン火力発電所が2022年5月4日に営業運転を開始したことにより、当連結会計年度におい
てPJMに対する売上状況が著しく増加しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
1 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この連結財務諸表の作成に当たっては、当連結会計年度末における資産及び負債の報告数値並びに当連結会計年度
における収益及び費用の報告数値に影響を与える見積りを行う必要があります。当該見積りについては、経営者は
過去の実績や見積り時点で入手可能な情報等に基づく仮定を用いて合理的に判断しておりますが、見積り特有の不
確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループは、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、以
下のものが重要であると考えております。
a.固定資産の減損
当社グループは、継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を基本として資産をグルーピングし
ております。減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産及び資産グループから得られる割
引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減
損損失を認識します。
減損の兆候の判定並びに減損損失の認識及び測定に当たっては、過去の実績や入手可能な情報等を踏まえ
た合理的な見積り及び仮定に基づき検討しておりますが、経営環境、市況又は事業計画の変化により当該見
積り及び仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
― 38 ―
b.有価証券の減損
当社グループは、時価のある有価証券について、時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると
認められる場合を除き、当該時価を以て貸借対照表価額とし、評価差額を減損損失として認識します。また、
時価のない有価証券について、当該会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく下落したときは、回復可
能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、相当の減額を行い、評価差額を減損損失として認識し
ます。
回復可能性の検討に当たっては、過去の実績や入手可能な情報等を踏まえた合理的な見積り及び仮定に基
づき検討しておりますが、経営環境、市況又は事業計画の変化により当該見積り及び仮定に変更が生じた場
合、減損処理が必要となる可能性があります。
c.退職給付費用及び債務
当社及び一部の国内子会社は、数理計算上で設定される前提条件(割引率、将来の退職金ポイント累計、
退職率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等)に基づき、従業員に係る退職給付費用及び債務を算出
しておりますが、実際の算出結果が前提条件と異なる場合、特に株価等市況が大きく変化し年金資産の実運
用収益率が影響を受けた場合又は割引率が低下した場合、数理計算上の差異が大きくなり、その償却により
人件費が影響を受けます。
d.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に当たって、将来の課税所得を合理的に見積もってお
ります。将来の課税所得の見積りに当たっては、合理的な要因に基づく業績予測等を前提としておりますが、
経営環境の変化又は税制改正による法定実効税率の変更等が生じ、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収
できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を減額し費用を計上します。また、当該変
更等により計上金額を上回る繰延税金資産を将来回収できると判断した場合、当該判断を行った期間に繰延
税金資産を増額し収益を計上します。
2 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
(イ)営業収益
営業収益は、前連結会計年度に対し7,573億円(69.8%)増加の1兆8,419億円となりました。
このうち電気事業営業収益は、電力販売価格の上昇により、前連結会計年度に対し5,414億円(61.8%)
増加の1兆4,179億円となりました。
海外事業営業収益は、米国ジャクソン火力発電所の営業運転開始に加え、電力販売価格の上昇等により、
前連結会計年度に対し1,324億円(91.3%)増加の2,775億円となりました。
また、その他事業営業収益は、豪州連結子会社の石炭販売価格が上昇したこと等により、前連結会計年
度に対し833億円(132.2%)増加の1,464億円となりました。
(ロ)営業費用及び営業利益
営業費用は、前連結会計年度に対し6,604億円(66.2%)増加の1兆6,580億円となりました。
電気事業営業費用は、修繕費の減少はあったものの、火力の燃料費や他社購入電源費の増加等により、
前連結会計年度に対し5,161億円(62.6%)増加の1兆3,406億円となりました。
海外事業営業費用は、米国ジャクソン火力発電所の営業運転開始に加え、タイGulf JPで燃料費が増加し
たこと等により、前連結会計年度に対し1,303億円(110.2%)増加の2,485億円となりました。
また、その他事業営業費用は、前連結会計年度に対し139億円(25.5%)増加の688億円となりました。
営業利益は、石炭販売価格の上昇による豪州連結子会社の増益等もあり、前連結会計年度に対し968億円
(111.4%)増加の1,838億円となりました。
― 39 ―
(ハ)営業外収益と費用及び当期経常利益
営業外収益は、持分法投資利益は減少したものの、固定資産売却益の計上等により、前連結会計年度に
対し22億円(10.0%)増加の247億円となりました。なお、当連結会計年度の持分法投資利益は、2022年12
月に発生した米国の寒波による設備トラブルや中国プロジェクトでの減損等により減少しております。
営業外費用は、為替差損の大幅な減少があったものの、米国ジャクソン火力発電所の営業運転開始に伴
う支払利息の増加や固定資産除却損の計上等により、前連結会計年度に対し11億円(3.3%)増加の378億
円となりました。為替差損は、主にタイGulf JPが保有するドル建て借入金の決算時における為替変動の評
価により発生します。当連結会計年度は、前連結会計年度に比べドルに対するバーツ安の進行が大きく縮
小しました。
経常利益は、営業利益の増加等により、前連結会計年度に対し979億円(134.5%)増加の1,707億円とな
りました。
(ニ)親会社株主に帰属する当期純利益
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に対し979億円(134.5%)増加の1,707億円となりました。
法人税等合計は、豪州連結子会社での課税所得の増加に加え、当社の繰越欠損金控除に伴う繰延税金資
産の取崩し等により、前連結会計年度に対し537億円増加しました。
また、非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対し2億円(4.0%)増加の53億円とな
り、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に対し440億円(63.1%)増加の1,136億円となり
ました。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
しろまる 営業収益
(電気事業営業収益)
当社グループの電気事業営業収益は主に、当社グループの発電設備で発電した電力の販売による収入、卸
電力取引市場等から調達した電力の販売による収入、並びに一般送配電事業者からの託送料収入により構成
されます。販売電力量は、小売電気事業者等の電力需給動向により影響を受けるため、当社グループの電力
量料金に係る収入は間接的に小売電力需要の影響を受けます。
(イ) 発電設備容量
当社グループは、発電施設の建設にあたり、長期的な電力需要の見通し、市場競争の進展度合い等の想
定されうる将来の事業環境を前提に、当該発電施設の収益性を判断し、開発計画を策定しております。想
定以上の事業環境の変化により当社が期待する収益性を確保できない可能性はありますが、基本的に発電
設備容量の増加は販売電力量及び販売電力料の増加に結びつきます。
(ロ) 電力需要
日本の最終電力需要の見通しによっては、長期的に建設・運転可能な発電所数等が左右されることにな
り、間接的に当社グループの収益に影響します。また、電力需要は冷夏・暖冬等の天候によっても影響を
受けます。
(ハ) 電気料金等
発電事業に関する料金は、小売電気事業者等への販売料金と卸電力取引市場への販売料金により構成さ
れます。小売電気事業者等への販売料金は、電気事業法の改正に伴い、2016年4月より卸規制等が撤廃さ
れ、販売先との協議により決定しております。卸電力取引市場への販売料金は電力市場価格に基づくた
め、当該価格変動の影響を受けます。一方、送電事業に関する料金は、健全な送配電ネットワーク維持の
ため、引き続き規制部門として送電事業で必要と想定される適正な原価に適正な利潤を加えて算定してお
ります。
発電事業に関する小売電気事業者等への販売料金及び送電事業に関する料金の詳細な条件は契約当事者
間で協議の上、適宜改定を行っています。また、料金の構成としては、揚水を除く発電設備については、
原則として基本料金と販売電力量に応じた従量料金としています。一方、揚水発電設備、送・変電設備に
― 40 ―
ついては、原則として全額を基本料金としております。
なお、火力発電設備の従量料金の大半を占める燃料費相当部分については、海外炭の価格動向など市況
の変動が大きいため、原則として販売先との間で燃料調達に係る市況の変動を適宜反映する仕組みを導入
しております。
また、卸電力取引市場等から調達する電力についての販売料金は、販売先との契約により決定し、適宜
改定を行っております。
(海外事業営業収益)
当社グループの海外事業営業収益は主に、タイにおける当社の連結子会社とタイ電力公社(EGAT)との長
期電力販売契約に基づく販売電力料収入及びアメリカにおける当社の連結子会社の電力市場での販売電力料
収入です。
タイにおいては、販売電力料収入には固定料金である基本料金収入と販売電力量に応じた電力量料金収入
があります。当社の連結子会社の販売電力量は、販売先であるタイ電力公社の電力需給動向により影響を受
けるため、当社の連結子会社の電力量料金に係る収入は間接的に電力需要の影響を受けます。
また、アメリカにおいては、販売電力料収入には販売容量に応じた容量収入と販売電力量に応じた電力量
料金収入があります。当社の連結子会社の容量収入は容量市場における容量需給動向により変動します。当
社の連結子会社の販売電力量は、電力市場における電力需給動向により影響を受けるため、当社の連結子会
社の電力量料金に係る収入は電力需要の影響を受けます。
しろまる 営業費用
(電気事業営業費用)
(イ) 減価償却費
重要な減価償却資産の減価償却の方法は、定額法によっております。今後、新たに大規模な設備が資産
計上されると減価償却費も増加します。
(ロ) 燃料費
火力発電所の燃料に使用する石炭については、主として長期契約若しくは期間1年程度の契約により行
っております。また、補完的にスポットでの調達も行っております。長期契約に基づく石炭の購入価格
は、通常、1年に1回市場価格を踏まえて調整されます。当社の燃料費は、石炭の価格変動、輸送船舶の
需給状況、燃料調達先の設備・操業トラブル等の影響を受けます。
(ハ) 人件費
従業員に係る退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件(割引率、将来の退職金ポイ
ント累計、退職率、死亡率、年金資産の長期期待運用収益率等)に基づき算出されておりますが、実際の
算出結果が前提条件と異なる場合、特に株価等市況が大きく変化し年金資産の実運用収益率が影響を受け
た場合又は割引率が低下した場合、数理計算上の差異が大きくなり、その償却により人件費が影響を受け
ます。
(ニ) 修繕費
設備信頼性を維持するため計画的な補修を実施しておりますが、定期点検の内容、規模等により修繕費
は変動します。
(ホ) 他社購入電源費
電力市場価格や販売先との契約に基づく販売電力量等により、卸電力取引市場等からの電力の調達に要
する他社購入電源費は変動します。
― 41 ―
(海外事業営業費用)
(イ) 燃料費
タイにおける火力発電に用いる燃料の天然ガスは、タイ石油公社(PTT)と長期燃料供給契約を締結し
購入しております。当社の連結子会社の燃料費は、ガス価格の変動、タイ石油公社の設備・操業トラブル
等の影響を受けます。
また、アメリカにおける火力発電に用いる燃料の天然ガスは、市場から購入しております。当社の連結
子会社の燃料費は、ガス価格の変動の影響を受けます。
しろまる 営業外収益・費用
営業外費用には、支払利息のほか為替差損があり、金利及び為替の変動によって影響を受けます。
c.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(イ) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状
況の概要 2キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
(ロ) 資金需要の動向
当社グループの主な資金需要は、電気事業及び海外事業への設備投資並びに長期負債の借換資金です。
当連結会計年度の電気事業に係る設備投資は、前連結会計年度より173億円増加の1,072億円、海外事業に
係る設備投資は、前連結会計年度より263億円減少の129億円です。
(ハ) 資金調達の方法及び状況
当社グループの資金需要は設備投資と債務の借換に係るものが大半であるため、資金調達は長期資金で
手当てすることを原則としています。
長期資金調達に際しては、低利かつ安定的な資金調達手段として普通社債の発行及び金融機関からの借
入を行っており、当連結会計年度末の普通社債発行残高は8,440億円、借入残高は1兆283億円となりまし
た。
短期資金については、運転資金に加え、調達の即応性を高める観点から機動的なつなぎ資金調達を実施
することとしており、これら短期の資金需要を満たすために3,000億円のコマーシャル・ペーパーの発行
限度枠を設定しています。
なお、当連結会計年度末の有利子負債残高は、前連結会計年度末から993億円増加し1兆8,858億円とな
りました。
しろまる 長期有利子負債
当連結会計年度末の長期有利子負債は、社債7,740億円、長期借入金8,933億円です。なお、長期
借入金のうち2,843億円はノンリコースローン(責任財産限定特約付借入金)です。
しろまる 短期有利子負債
当連結会計年度末の短期有利子負債は、1年以内に償還予定の社債700億円、1年以内に返済予定
の長期借入金1,349億円及び短期借入金107億円です。なお、1年以内に返済予定の長期借入金及び
短期借入金のうち238億円はノンリコースローン(責任財産限定特約付借入金)です。
d.目標とする経営指標の達成状況等
当社グループは、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断す
るための客観的な指標」に記載のとおり、2023年度に実現を目指す財務目標として「連結経常利益900億円以
上」及び「連結自己資本比率30%以上」を設定しています。
当連結会計年度における連結経常利益は1,707億円、連結自己資本比率は32.3%となりました。
― 42 ―
5 【経営上の重要な契約等】
(主たる事業に係る契約等)
当社グループの主たる事業は発電事業及び送電事業です。発電事業では旧一般電気事業者10社や新電力といった
小売電気事業者等に対して、各社との出力・電力量、料金等を定めた契約に基づき、当社が所有する発電設備で発
電した電力又は卸電力取引市場等から調達した電力を供給しております。また、送電事業では子会社が所有する
送・変電設備により、沖縄電力(株)を除く一般送配電事業者9社の電力託送を、各社との契約に基づき行っておりま
す。
なお、発電事業に関する料金は、電気事業法の改正に伴い、2016年4月より卸規制等が撤廃され、販売先との協
議により決定しております。一方、送電事業に関する料金は、健全な送配電ネットワーク維持のため、引き続き規
制部門として送電事業で必要と想定される適正な原価に適正な利潤を加えて算定しております。
6 【研究開発活動】
当社グループにおける研究開発活動は、J-POWER "BLUE MISSION 2050"の実現のために進める「新たな価値の創出」
と、これまで電気事業で培った知見を活かしつつ事業環境の変化に対応し、持続的に競争力強化を図るための「既存
事業の強化」の2項目に重点を置いています。
当連結会計年度の研究開発費の総額は、103億円(うち電気事業103億円)です。
主な研究開発は、次のとおりです。
1 新たな価値の創出(CO2フリー水素製造、CO2回収・利用・貯留、グリーンオイル、石炭・バイオマスガス化など)2 既存事業の強化(風力発電技術、衛星画像データ利用の遠隔監視、発電所保守運用の最適化・デジタル化、系統
シミュレーション技術など)
― 43 ―
第3 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
わが国の電力供給の一翼を担う電気事業者の一員として、徹底したコストダウンを推進しつつ、設備投資を実施し
ております。当連結会計年度の設備投資内訳は、以下のとおりです。
項目 設備投資総額(百万円)
電気事業 107,280
電力周辺関連事業 4,694
海外事業 12,964
その他の事業 481
消去又は全社 しろさんかく3,613
総計 121,806
(注) 2022年度の既存設備の改良工事費は60,399百万円です。
(重要な設備の売却、撤去等)
電気事業
該当事項はありません。
電力周辺関連事業
該当事項はありません。
海外事業
該当事項はありません。
その他の事業
該当事項はありません。
― 44 ―
2 【主要な設備の状況】
当社グループが保有する設備のうち、電気事業設備、海外事業設備の概況及び主要な設備について記載しておりま
す。
(1) 電気事業設備の概況
1 提出会社
2023年3月31日現在
区分 設備概要
帳簿価額(百万円) 従業
員数
(人)
土地 建物
機械装置
その他
合計
水 力 発 電
設備
発電所数 61ヶ所
13,813
(143,089,393m2)
20,706 357,154 391,674 391
最大出力 8,577,369kW
汽 力 発 電
設備
発電所数 7ヶ所
60,428
(5,550,934m2)
36,834 295,612 392,875 55
最大出力 8,412,000kW
通信設備 無線通信設備 5,840km108(96,141m2)
876 6,207 7,193 63
業務設備 若松総合事業所等
32,819
(600,132m2)
14,333 5,782 52,935 1,165計107,170
(149,336,601m2)
72,750 664,757 844,678 1,674
(注) 1 土地の欄の( )内は、面積(m2)を示しております。
2 上記の他借地面積は1,893,281m2です。
2 国内子会社
2023年3月31日現在
区分 設備概要
帳簿価額(百万円) 従業
員数
(人)
土地 建物
機械装置
その他
合計
送電設備
亘長
交流送電線
直流送電線
2,410.2km
2,143.0km
267.2km
17,980
(3,095,781m2)
1,569 123,715 143,264 95
回線延長 4,333.0km
支持物 6,194基
変電設備
変電所数
出 力
4ヶ所
4,301,000kVA
2,928
(716,446m2)
2,865 28,312 34,105 46
周波数変換所数
出 力
1ヶ所
300,000kW
交直変換設備数
出 力
4ヶ所
2,000,000kW
業務設備 無線通信設備等 1.1km0(11,796m2)
17 1,909 1,927 78
新 エ ネ ル
ギ ー 等 発
電設備
発電所数 24ヶ所274(2,190,599m2)
682 77,514 78,471 -
最大出力 555,010kW計21,182
(6,014,623m2)
5,134 231,452 257,769 219
(注) 1 土地の欄の( )内は、面積(m2)を示しております。
2 上記の他借地面積は26,477,049m2です。そのうち主なものは送電設備用借地24,951,713m2です。
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(2) 海外事業設備の概況
2023年3月31日現在
区分 設備概要
帳簿価額(百万円)
従業
員数
(人)
土地
建物
機械装置
その他
合計
海 外 事 業
設備
発電所数 11ヶ所
14,955 432,228 447,183 354
最大出力 5,190,800kW
(注)海外事業設備にはガス火力発電設備の他、太陽光発電設備が含まれております。
(3) 主要な設備
1 提出会社
水力発電設備
2023年3月31日現在
発電所名 所在地 水系
出力(kW)
土地面積(m2)
最大 常時
下郷 福島県南会津郡下郷町 阿賀野川 1,000,000 - 1,370,995
奥只見 福島県南会津郡檜枝岐村 阿賀野川 560,000 48,900 12,243,479
大鳥 福島県南会津郡只見町 阿賀野川 182,000 12,600 994,976
田子倉 福島県南会津郡只見町 阿賀野川 400,000 43,100 16,808,380
奥清津 新潟県南魚沼郡湯沢町 信濃川 1,000,000 - 2,016,867
奥清津第二 新潟県南魚沼郡湯沢町 信濃川 600,000 - 98,972
沼原 栃木県那須塩原市 那珂川 675,000 - 1,466,162
新豊根 愛知県北設楽郡豊根村 天竜川 1,125,000 - 1,973,045
佐久間 静岡県浜松市天竜区 天竜川 350,000 122,000 6,509,157
御母衣 岐阜県大野郡白川村 庄川 215,000 50,400 20,517,324
長野 福井県大野市 九頭竜川 220,000 8,000 12,228,922
手取川第一 石川県白山市 手取川 250,000 31,000 5,150,551
池原 奈良県吉野郡下北山村 新宮川 350,000 9,600 7,199,112
川内川第一 鹿児島県薩摩郡さつま町 川内川 120,000 19,100 81,279
(注) 1 最大出力100,000kW以上を記載しております。
2 下郷、奥清津、奥清津第二、沼原、新豊根は揚水発電所であるため、常時の出力はありません。
― 46 ―
汽力発電設備
2023年3月31日現在
発電所名 所在地
出力(kW)
土地面積(m2)
最大
磯子 神奈川県横浜市磯子区 1,200,000 139,976
高砂 兵庫県高砂市 500,000 61,975
竹原 広島県竹原市 1,300,000 567,545
橘湾 徳島県阿南市 2,100,000 1,565,520
松島 長崎県西海市 1,000,000 1,271,739
松浦 長崎県松浦市 2,000,000 1,155,038
石川石炭 沖縄県うるま市 312,000 104,793
通信設備
2023年3月31日現在
回線名 亘長(km)
北向マイクロ 1,074
西向マイクロ 1,219
(注)基幹系統マイクロ回線を記載しております。
業務設備
2023年3月31日現在
事業所名 所在地 土地面積(m2)
若松総合事業所 福岡県北九州市若松区 432,918
その他業務設備 神奈川県茅ヶ崎市 他 167,213
― 47 ―
2 国内子会社
送電設備
2023年3月31日現在
線路名 種別 電圧(kV) 亘長(km)
十勝幹線 架空 187 214.4
只見幹線 架空・ケーブル 275・500 216.3
佐久間東幹線 架空 275 197.3
佐久間西幹線 架空 275 107.7
御母衣幹線 架空 275 108.5
奈半利幹線 架空 187 120.0
本四連系線 架空・ケーブル 500 127.0
北本直流幹線(直流区間) 架空・ケーブル DC±250 167.4
(注)亘長100km以上を記載しております。
変電設備
2023年3月31日現在
変電所名 所在地 電圧(kV) 出力(kVA) 土地面積(m2)
南川越 埼玉県川越市 275 1,542,000 95,206
西東京 東京都町田市 275 1,350,000 111,842
名古屋 愛知県春日井市 275 1,400,000 70,148
胆沢 岩手県奥州市 66 9,000 10,052
― 48 ―
新エネルギー等発電設備
2023年3月31日現在
発電所名(会社名) 所在地
出力(kW)
土地面積(m2)
最大
仁賀保高原風力
((株)ジェイウインド)
秋田県にかほ市 24,750 -
東京臨海風力
((株)ジェイウインド)
東京都江東区 1,700 -
南大隅ウィンドファーム
((株)ジェイウインド)
鹿児島県肝属郡南大隅町 24,700 -
楊貴妃の里ウィンドパーク
((株)ジェイウインド)
山口県長門市 4,500 -
グリーンパワーくずまき風力
((株)ジェイウインド)
岩手県岩手郡葛巻町 21,000 3,596
田原風力
((株)ジェイウインド)
愛知県田原市 1,980 -
長崎鹿町ウィンドファーム
(長崎鹿町風力発電(株))
長崎県佐世保市 15,000 -
阿蘇にしはらウィンドファーム
((株)ジェイウインド)
熊本県阿蘇郡西原村 17,500 -
田原臨海風力
((株)ジェイウインド)
愛知県田原市 22,000 -
瀬棚臨海風力
((株)ジェイウインド)
北海道久遠郡せたな町 12,000 -
郡山布引高原風力
((株)ジェイウインド)
福島県郡山市 65,980 -
阿蘇おぐにウィンドファーム
((株)ジェイウインド)
熊本県阿蘇郡
小国町・南小国町
8,500 -
石廊崎風力
((株)ジェイウインド)
静岡県賀茂郡南伊豆町 34,000 -
あわら北潟風力
((株)ジェイウインド)
福井県あわら市 20,000 -
桧山高原風力
((株)ジェイウインド)
福島県田村市・双葉郡
川内村
28,000 -
上ノ国ウインドファーム
((株)ジェイウインド)
北海道檜山郡上ノ国町 28,000 13,179
南愛媛風力
((株)ジェイウインド)
愛媛県宇和島市 28,500 13,009
大間風力
((株)ジェイウインド)
青森県下北郡大間町 19,500 -
由利本荘海岸風力
((株)ジェイウインド)
秋田県由利本荘市 16,100 -
せたな大里ウインドファーム
((株)ジェイウインドせたな)
北海道久遠郡せたな町 50,000 6,081
にかほ第二風力
((株)ジェイウインド)
秋田県にかほ市 41,400 15,199
くずまき第二風力
((株)ジェイウインドくずまき)
岩手県岩手郡葛巻町 44,600 310,660
江差風力
(江差グリーンエナジー(株))
北海道檜山郡江差町 21,000 1,828,875
新島牧ウインドファーム
((株)ジェイウインド)
北海道島牧郡島牧村 4,300 -
(注) 上記の他借地面積は1,515,558m2です。
― 49 ―
3 海外子会社
2023年3月31日現在
発電所名(会社名) 所在地
出力(kW)
最大
Gulf JP KP1
(Gulf JP KP1 Co., Ltd.)
タイ サラブリ県 110,000
Gulf JP KP2
(Gulf JP KP2 Co., Ltd.)
タイ サラブリ県 110,000
Gulf JP TLC
(Gulf JP TLC Co., Ltd.)
タイ サラブリ県 110,000
Gulf JP NNK
(Gulf JP NNK Co., Ltd.)
タイ チェチェンサオ県 110,000
Gulf JP NLL
(Gulf JP NLL Co., Ltd.)
タイ ラヨン県 120,000
Gulf JP CRN
(Gulf JP CRN Co., Ltd.)
タイ パトゥムタニ県 110,000
Gulf JP NK2
(Gulf JP NK2 Co., Ltd.)
タイ サラブリ県 120,000
Gulf JP NS
(Gulf JP NS Co., Ltd.)
タイ サラブリ県 1,600,000
Gulf JP UT
(Gulf JP UT Co., Ltd.)
タイ アユタヤ県 1,600,000
Gulf JP1
(Gulf JP1 Co., Ltd.)
タイ バンコク都 800
Jackson
(Jackson Generation, LLC)
アメリカ イリノイ州 1,200,000
(注)海外子会社の主要な設備にはガス火力発電設備の他、太陽光発電設備が含まれております。
― 50 ―
3 【設備の新設、除却等の計画】
当連結会計年度末現在における設備の新設、除却等の計画については、重要な計画がある電気事業の工事計画につ
いて記載しております。
(1) 概要
設備の計画については、次の点に重点をおいて策定しております。
・徹底したコストダウン
・エネルギーセキュリティの確保
・地球環境問題への取組み
(2) 主要な拡充計画
[電気事業]
原子力
工事件名 工事概要 着工年月 使用開始予定年月
大間 出力 138.3万kW 2008年5月 未定
送変電
工事件名 工事概要 着工年月 使用開始予定年月
大間幹線
電圧 500kV
亘長 61km
2006年5月 未定
(3) 2023年度工事費支出額
工事費支出額の計画及びこれに対する資金調達計画については、電力需給が不透明な状況であり、また主要な
工事計画である大間原子力発電所新設工事について工程が未定であることから、公表を行いません。
― 51 ―
第4 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
1 【株式の総数】
種類 発行可能株式総数(株)
普通株式 660,000,000
計 660,000,000
2 【発行済株式】
種類
事業年度末現在発行数(株)
(2023年3月31日)
提出日現在発行数(株)
(2023年6月29日)
上場金融商品取引所名
又は登録認可金融商品
取引業協会名
内容
普通株式 183,051,100 183,051,100
東京証券取引所
プライム市場
単元株式数は
100株
計 183,051,100 183,051,100 - -
(2) 【新株予約権等の状況】
1 【ストックオプション制度の内容】
該当事項はありません。
2 【ライツプランの内容】
該当事項はありません。
3 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
(3) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項はありません。
(4) 【発行済株式総数、資本金等の推移】
年月日
発行済株式
総数増減数
(千株)
発行済株式
総数残高
(千株)
資本金増減額
(百万円)
資本金残高
(百万円)
資本準備金
増減額
(百万円)
資本準備金
残高
(百万円)
2015年3月24日 3,450 183,051 6,240 180,502 6,240 109,904
(注) 有償第三者割当(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)
発行価格:3,617.40円 資本組入額:1,808.70円 割当先:野村證券(株)
― 52 ―
(5) 【所有者別状況】
2023年3月31日現在
区分
株式の状況(1単元の株式数100株)
単元未満
株式の状況
(株)
政府及び
地方公共
団体
金融機関
金融商品
取引業者
その他の
法人
外国法人等
個人
その他計個人以外 個人
株主数(人) - 102 42 577 250 178 67,969 69,118 -
所有株式数
(単元)
- 772,779 79,934 133,778 464,033 1,239 372,275 1,824,038 647,300
所有株式数
の割合(%)
- 42.37 4.38 7.33 25.44 0.07 20.41 100.00 -
(注)1 当社は、2023年3月31日現在自己株式3,331株を保有しており、このうち「個人その他」の欄に33単元、
「単元未満株式の状況」の欄に31株含まれております。
2 「単元未満株式の状況」欄には、証券保管振替機構名義の株式が80株含まれております。
3 「金融機関」欄には、当社の役員向け株式交付信託の信託財産として所有する株式が1,858単元含まれており
ます。
(6) 【大株主の状況】
2023年3月31日現在
氏名又は名称 住所
所有株式数
(千株)
発 行 済 株 式
( 自 己 株 式 を
除く。)の
総数に対する
所有株式数の
割合(%)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社
(信託口)
東京都港区浜松町2-11-3 22,111 12.08
日本生命保険相互会社 東京都千代田区丸の内1-6-6 9,152 5.00
株式会社日本カストディ銀行(信託口) 東京都中央区晴海1-8-12 8,308 4.54
株式会社みずほ銀行 東京都千代田区大手町1-5-5 5,155 2.82
J-POWER従業員持株会 東京都中央区銀座6-15-1 4,960 2.71
JP MORGAN CHASE BANK 385635
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済
営業部)
25 BANK STREET, CANARY WHARF,
LONDON, E14 5JP, UNITED KINGDOM
(東京都港区港南2-15-1)
4,189 2.29
株式会社三井住友銀行 東京都千代田区丸の内1-1-2 3,436 1.88
CGML PB CLIENT ACCOUNT/COLLATERAL
(常任代理人 シティバンク、エヌ・エ
イ東京支店)
CITIGROUP CENTRE,CANADA SQUARE,
CANARY WHARF,LONDON E14 5LB
(東京都新宿区新宿6-27-30)
3,348 1.83
JP MORGAN CHASE BANK 380072
(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済
営業部)
25 BANK STREET, CANARY WHARF, LONDON,
E14 5JP, UNITED KINGDOM
(東京都港区港南2-15-1)
3,055 1.67
富国生命保険相互会社 東京都千代田区内幸町2-2-2 3,029 1.65
計 - 66,747 36.46
(注)1 富国生命保険相互会社の所有株式には、退職給付信託への拠出分(600千株)、特別勘定口(3.4千株)を含みま
す。
2 株式会社日本カストディ銀行(信託口)の所有株式数には、当社の役員向け株式交付信託の信託財産と
して所有する株式(185.8千株)を含みます。
― 53 ―
(7) 【議決権の状況】
1 【発行済株式】
2023年3月31日現在
区分 株式数(株) 議決権の数(個) 内容
無議決権株式 - - -
議決権制限株式(自己株式等) - - -
議決権制限株式(その他) - - -
完全議決権株式(自己株式等)
(自己保有株式)
普通株式 3,300- -完全議決権株式(その他) 普通株式 182,400,500 1,824,005 -
単元未満株式 普通株式 647,300 -
一単元(100株)未満の
株式
発行済株式総数 183,051,100 - -
総株主の議決権 - 1,824,005 -
(注)1 「単元未満株式」の欄の普通株式には、当社所有の自己株式が31株、及び証券保管振替機構名義の株式
が80株含まれております。
2 「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式には、当社の役員向け株式交付信託の信託財産として、
株式会社日本カストディ銀行(信託口)が保有する当社株式185,800株(議決権1,858個)が含まれて
おります。なお、当該議決権の数1,858個は、議決権不行使となっております。
2 【自己株式等】
2023年3月31日現在
所有者の氏名又は名称 所有者の住所
自己名義
所有株式数
(株)
他人名義
所有株式数
(株)
所有株式数
の合計
(株)
発行済株式総数
に対する所有
株式数の割合(%)
電源開発株式会社
東京都中央区銀座
6-15-1
3,300 - 3,300 0.00
計 - 3,300 - 3,300 0.00
(注) 「自己名義所有株式数」欄には、当社の役員向け株式交付信託の信託財産として、株式会社日本カスト
ディ銀行(信託口)が保有する当社株式185,800株は含まれておりません。
― 54 ―
(8) 【役員・従業員株式所有制度の内容】
当社は、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会において、社外取締役を除く取締役(監査等委員であるもの
を除く。以下「取締役」という。)及び執行役員(取締役を兼務するものを除く。以下、取締役を含み、「取締役
等」という。)を対象とした株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入することを決議しております。
1 本制度の概要
本制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する信託(以下「本信託」という。)が当社株式を取得し、
当社が各取締役等に付与するポイントの数に相当する数の当社株式が本信託を通じて各取締役等に対して交付さ
れる株式報酬制度です。また、本制度においては、2023年3月末日で終了する事業年度から2025年3月末日で終
了する事業年度までの3事業年度(以下「対象期間」という。)の間に在任する取締役等に対して、付与された
ポイント数に応じて当社株式の交付を行います。なお、1ポイントは当社株式1株とし、取締役等が当社株式の
交付を受ける時期は原則として取締役等の退任時とします。
本信託内の当社株式に係る議決権は、当社及び当社役員から独立した信託管理人の指図に基づき、一律に行使
しないこととします。
また、本信託内の当社株式に係る配当は、本信託が受領し、当社株式の取得代金や本信託に係る受託者の信託
報酬等に充てられます。
2 取締役等に給付を行う予定の株式総数又は総額
当社は、対象期間中に、本制度により当社株式を取締役等に交付するのに必要な当社株式の取得資金として、
合計金417百万円(そのうち、取締役に交付するのに必要な当社株式の取得資金は金165百万円を上限とする。)
を上限とする金銭を対象期間中に在任する取締役等に対する報酬として拠出し、一定の要件を満たす取締役等を
受益者として本信託を設定しております。本信託は、当社が信託した金銭を原資として、当社株式を、当社から
の自己株式の処分による方法又は取引所市場(立会外取引を含む。)から取得する方法により取得しておりま
す。
当社は、当社取締役会で定める株式交付規程に基づき、各取締役等に対して、信託期間中の株式交付規程に定
めるポイント付与日において、役員等に応じたポイントを付与します。ただし、当社が取締役等に対して付与す
るポイントの総数は、1事業年度あたり102,600ポイント(そのうち、取締役分として40,600ポイントを上限とす
る。)を上限とします。
3 本制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲
取締役等を退任した者のうち株式交付規程に定める受益者要件を満たす者
― 55 ―
2 【自己株式の取得等の状況】 【株式の種類等】 会社法第155条第7号による普通株式の取得 (1) 【株主総会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(2) 【取締役会決議による取得の状況】
該当事項はありません。
(3) 【株主総会決議又は取締役会決議に基づかないものの内容】
区分 株式数(株) 価額の総額(円)
当事業年度における取得自己株式 360 766,020
当期間における取得自己株式 - -
(注)当期間における取得自己株式には、2023年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取りによ
る株式数は含めておりません。
(4) 【取得自己株式の処理状況及び保有状況】
区分
当事業年度 当期間
株式数(株)
処分価額の総額
(円)
株式数(株)
処分価額の総額
(円)
引き受ける者の募集を行った
取得自己株式
- - - -
消却の処分を行った取得自己株式 - - - -
合併、株式交換、株式交付、会社
分割に係る移転を行った取得自己
株式
- - - -
その他( - ) - - - -
保有自己株式数 3,331 - 3,331 -
(注)1 当期間における保有自己株式数には、2023年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買
取りによる株式数は含めておりません。
2 「保有自己株式数」欄には、当社の役員向け株式交付信託の信託財産として、株式会社日本カストディ銀
行(信託口)が保有する当社株式185,800株は含まれておりません。
― 56 ―
3 【配当政策】
国内における自由化の進展など事業環境を受けて、株主の皆様への還元については、短期的な利益変動要因を除い
て連結配当性向30%程度を目安に、利益水準、業績見通し、財務状況等を踏まえた上で、安定的かつ継続的な還元充
実に努めてまいります。
この基本方針に基づき、当社の剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。
配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会です。
当期については、期末配当を1株につき50円とし、中間配当と合わせて1株につき90円の配当としております。こ
の結果、配当性向は27.4%(連結配当性向は14.5%)、株主資本配当率は2.2%となっております。
なお、当社は会社法第454条第5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。
(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりです。
決議年月日
配当金の総額
(百万円)
1株当たり配当額
(円)
2022年10月31日
取締役会決議
7,321 40
2023年6月28日
定時株主総会決議
9,152 50
― 57 ―
4 【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1) 【コーポレート・ガバナンスの概要】
1 コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、「J-POWERグループ企業理念」に基づき、
コーポレート・ガバナンスの充実に継続的に取り組んでおります。
〔J-POWERグループ企業理念〕
(使命)
わたしたちは
人々の求めるエネルギーを不断に提供し、
日本と世界の持続可能な発展に貢献する
(信条)
しろまる 誠実と誇りを、すべての企業活動の原点とする
しろまる 環境との調和をはかり、地域の信頼に生きる
しろまる 利益を成長の源泉とし、その成果を社会と共に分かち合う
しろまる 自らをつねに磨き、知恵と技術のさきがけとなる
しろまる 豊かな個性と情熱をひとつにし、明日に挑戦する
また、コーポレート・ガバナンスの充実のために、株主を含めたステークホルダーの立場をふまえたうえで、
適切な情報開示と透明性の確保に努めつつ、取締役会をはじめとする会社の各機関がその役割・責務を十分に果
たせるような仕組み作りを進めております。
2 企業統治の体制
a.会社の機関の内容及び内部統制システム・リスク管理体制等の整備の状況
当社は、2022年6月28日開催の定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、同日付をもって監査
等委員会設置会社へ移行しました。移行後も、独立的な観点から当社の経営の意思決定に参加する社外取締役も出
席する取締役会等を通じて各取締役が相互に監督し合う体制が築かれております。
また、取締役会から取締役への重要な業務執行の委任によりスピードある執行の確保を可能とするとともに、取
締役会において議決権を有する社外取締役の増員や監査等委員会が取締役の指名・報酬について意見陳述権を有す
ることを通じて、さらなる経営の透明性・公正性の向上及び監督機能の強化を図っています。
2019年度からは過半数の委員を独立役員とする指名・報酬委員会を設置し、取締役及び経営陣幹部の指名・報酬
などに係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化しております。
さらに、国内有数の企業の経営や行政実務等、経験豊富な社外取締役監査等委員を含む監査等委員が取締役会に
おける発言等を通じて取締役の職務の執行状況を常に経営監視しており、コーポレート・ガバナンス機能が十分に
発揮できる体制であると考えております。
上記の他、常務会を設置しております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制及び内部統制体制の概要は次のとおりです。
― 58 ―
(a) 設置する機関の名称及び構成員の氏名
名称 構成員の氏名 役職名
取締役会 渡部 肇史(議長)
菅野 等
杉山 弘泰
萩原 修
嶋田 善多
笹津 浩司
倉田 一秀
野村 京哉
関根 良二
伊藤 友則
ジョン ブカナン
横溝 高至
福田 直利
藤岡 博
中西 清
大賀 公子
代表取締役会長
代表取締役社長
代表取締役
取締役
取締役
取締役
取締役
取締役
取締役
取締役(社外)
取締役(社外)
取締役(社外)
取締役監査等委員(常勤)
取締役監査等委員(常勤)(社外)
取締役監査等委員(社外)
取締役監査等委員(社外)
監査等委員会 福田 直利
藤岡 博
中西 清
大賀 公子
取締役監査等委員(常勤)
取締役監査等委員(常勤)(社外)
取締役監査等委員(社外)
取締役監査等委員(社外)
指名・報酬委員会 横溝 高至(委員長)
中西 清
藤岡 博
渡部 肇史
菅野 等
取締役(社外)
取締役監査等委員(社外)
取締役監査等委員(常勤)(社外)
代表取締役会長
代表取締役社長
常務会 菅野 等(議長)
渡部 肇史
杉山 弘泰
萩原 修
嶋田 善多
笹津 浩司
倉田 一秀
野村 京哉
関根 良二
藤田 隆司
越後 正一
加藤 英彰
謝花 たかし
原田 淳
毛利 哲明
福田 直利
藤岡 博
木村 英雄
代表取締役社長 社長執行役員
代表取締役会長
副社長執行役員
副社長執行役員
副社長執行役員
副社長執行役員
副社長執行役員
常務執行役員
常務執行役員
常務執行役員
常務執行役員
常務執行役員
常務執行役員
常務執行役員
常務執行役員
取締役監査等委員(常勤)
取締役監査等委員(常勤)(社外)
監査等特命役員
全社コンプライアンス委員会
(注記)1
渡部 肇史(委員長)
菅野 等
嶋田 善多
倉田 一秀
加藤 英彰
福田 直利
藤岡 博
木村 英雄
木目田 裕
山本 憲光
代表取締役会長
代表取締役社長 社長執行役員
副社長執行役員(設備保安部会長)
副社長執行役員(コンプライアンス推進部会長)
常務執行役員(総務部担当)
取締役監査等委員(常勤)
取締役監査等委員(常勤)(社外)
監査等特命役員
弁護士
弁護士
情報開示委員会
(注記)2
菅野 等(委員長)
越後 正一
加藤 英彰
代表取締役社長 社長執行役員
常務執行役員(広報部担当)
常務執行役員(経営企画部担当)
― 59 ―
名称 構成員の氏名 役職名
サステナビリティ推進会議
(注記)3
菅野 等(議長)
笹津 浩司
野村 京哉
越後 正一
加藤 英彰
代表取締役社長 社長執行役員
副社長執行役員
常務執行役員
常務執行役員
常務執行役員
(注記)1 その他構成員:経営企画部長、総務部長、業務監査部長
(注記)2 その他構成員:広報部長、経営企画部長、財務部長、総務部長、広報室長、経営企画室長、財務室長、
決算室長、法務室長
(注記)3 その他構成員:本店各部長
(b) 取締役会の活動状況
当事業年度において当社は取締役会を13回開催しており、個々の取締役の出席状況は次のとおりです。
氏名 出席回数
村山 均 13回/13回
渡部 肇史 13回/13回
尾ノ井 芳樹 13回/13回
杉山 弘泰 13回/13回
菅野 等 13回/13回
萩原 修 10回/10回
嶋田 善多 13回/13回
笹津 浩司 13回/13回
野村 京哉 10回/10回
梶谷 剛 13回/13回
伊藤 友則 13回/13回
ジョン ブカナン 13回/13回
福田 直利 13回/13回
藤岡 博 13回/13回
中西 清 13回/13回
大賀 公子 13回/13回
(注記)2022年6月28日をもって退任した浦島 彰人、南之園 弘巳は3回/3回、本田 亮は2回/3回、
河谷 眞一(常任監査役)は3回/3回出席しております。
また、当事業年度における主な審議事項としては、次のとおりです。
項目 議案(報告事項含む)
サステナビリティ関連
(気候変動対応含む)
経営計画/J-POWERグループ人権基本方針/研究開発/国内CCS準備会社の設立/ESG取
組み状況
財務・決算 四半期・期末決算/配当/予算実績・年間見通し
ガバナンス・
コンプライアンス
監査等委員会設置会社移行に伴う諸規程改正/取締役会実効性評価/内部監査結果報
告/コンプライアンス推進活動報告
プロジェクト 国内陸上風力プロジェクト/国内洋上風力プロジェクト/国内送変電プロジェクト/
海外プロジェクト/大間原子力
その他 政策保有株式に関する確認/IR・SR報告
(c) 指名・報酬委員会の活動状況
当事業年度において当社は指名・報酬委員会を6回開催しており、個々の委員の出席状況は次のとおりです。
氏名 出席回数
梶谷 剛 6回/6回
中西 清 6回/6回
藤岡 博 6回/6回
村山 均 6回/6回
渡部 肇史 6回/6回
― 60 ―
また、当事業年度における主な審議事項としては、次のとおりです。
項目 議案(報告事項含む)
取締役、執行役員及び
監査等特命役員の指名
に関する事項
取締役(監査等委員であるものを除く。)候補者の決定/代表取締役及び役付取締役
の異動/執行役員及び監査等特命役員の選任/執行役員の担当職務の決定
取締役、執行役員及び
監査等特命役員の報酬
に関する事項
取締役(監査等委員であるものを除く。)、執行役員及び監査等特命役員の報酬決定
方針/業績連動報酬評価指標/報酬水準
(d) 「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制」及び「使用人の職務の執行が
法令及び定款に適合することを確保するための体制」
取締役は「J-POWERグループ企業理念」のもと「J-POWERグループ企業行動規範」に従い、確固たる遵法精神と
倫理観に基づく誠実かつ公正な行動を率先垂範するとともに、その社員への浸透を図っております。また、市民
社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力とは断固対決することとし、従業員に対しても周知・徹底してお
ります。
取締役会の監督機能を強化するため、主に取締役としての監督機能に重点を置く会長を設置するとともに、非
執行の取締役として当社の経営の意思決定に独立的な観点から参加する社外取締役を選任しております。
適正な業務執行を確保するため、業務監査部が、他の機関から独立した立場で内部監査を行う他、各機関にお
いても当該機関の業務執行に関する自己監査を行っております。
コンプライアンス活動を推進するため、経営者も含めた社員個々人の業務活動に際しての、より具体的な行動
の判断基準として「コンプライアンス行動指針」を制定しております。
全社のコンプライアンスについては会長が統括し、その推進体制として、会長、社長を補佐し、推進業務を執
行するコンプライアンス担当役員を配置している他、全社に係るコンプライアンス推進策の審議及び実施状況の
評価、反コンプライアンス問題への対応を図る組織として会長を委員長とする「全社コンプライアンス委員会」
を設置するとともに、その下にコンプライアンス推進に係る業務を迅速かつ的確に進めるため、全社に係るコン
プライアンス推進活動と保安規程に基づく自主保安活動に関する2つの部会(コンプライアンス推進部会・設備
保安部会)を設けております。さらに、当社及び子会社の社員がコンプライアンス上の問題に直面した場合の相
談窓口として、業務監査部及び外部法律事務所に相談者の保護を徹底した「コンプライアンス相談窓口」を設置
しております。運営にあたっては社外弁護士に助言を求め、調査、是正等、適切に対応しております。
これらのコンプライアンス推進体制の整備に加え、取締役、執行役員及び従業員の全員に「コンプライアンス
宣誓書」を配布し、携帯を促すことにより、コンプライアンス意識の喚起を図っております。
企業活動の透明性とアカウンタビリティーの向上を図るため、「情報開示委員会」を設置しており、積極的、
公正かつ透明な企業情報の開示を適時に実施しております。
また、財務報告の信頼性を確保するため、法令及び社内規程に基づき、当社グループ全体に対して財務報告に
係る内部統制の整備・運用を図り、内部統制の有効性を評価しております。
(e) 「取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制」
役付取締役及び執行役員は職務執行状況を定期的にまた必要に応じて随時、取締役会又は常務会に報告し、そ
の内容につき関係する法令及び社内規程に従い議事録を作成し、適正に保存及び管理することとしております。
また、その他の職務執行に係る文書についても社内規程に従い適正に作成、保存及び管理しております。
(f) 「損失の危険の管理に関する規程その他の体制」
企業活動を遂行するにあたってのリスクについては、意思決定過程における相互牽制、各種会議体での審議、
社内規程に基づく平時からの危機管理体制の整備等によりリスクの認識と回避策を徹底し、またリスク発生時の
損失による影響の最小化を図っております。
(g) 「取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制」
社外取締役を含む全取締役が出席する取締役会を原則として月1回、必要に応じて随時開催しております。
また、全役付取締役、全役付執行役員、常勤の監査等委員である取締役(以下、「監査等委員」という)及び
監査等特命役員全員が出席する常務会を原則として毎週開催し、取締役会に付議する案件及び取締役会が決定し
― 61 ―
た方針に基づく社長執行役員及び副社長執行役員の業務執行のうち、全社的重要事項及び個別業務執行に係る重
要事項について審議を行っております。
取締役会が定款の定めに基づき、重要な業務執行(会社法第399条の13第5項各号に定める事項を除く。)の
決定の一部を役付取締役へ委任し、取締役会、常務会の機能の配分を行うことに加え、役付取締役から権限委譲
された執行役員が業務執行を分担する体制を構築することで、責任と権限を明確にし、的確かつ迅速な意思決定
と効率的な会社運営を行っております。
(h) 「当社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制」
関係会社管理にあたっては、当社グループの経営計画に基づき、当社グループ全体として総合的発展を図るこ
とを基本方針とし、社内規程に従い関係会社の管理を行うことに加え、グループ経営会議により、企業集団にお
ける業務の適正さの充実を図っております。また、監査等委員会及び業務監査部による関係会社監査を実施し、
企業集団における業務の適正の確保を行っております。
(i) 「監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項、当該使用人の取締役からの独立性に関する事項及
び監査等委員会の当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項」
監査等委員会の職務を補助すべき使用人として監査等特命役員を設置するとともに、監査等委員会スタッフの
体制については、監査等委員会室を設置し、専任スタッフ(5名)を配置して監査等委員会による監査等の補助
を行わせております。監査等特命役員及び監査等委員会室に所属する使用人は取締役(監査等委員であるものを
除く。)の指揮命令系統から独立して職務を執行しております。また、監査等特命役員人事に関する事項は監査
等委員会の同意を得るものとしており、監査等委員会スタッフ人事に関しては、常勤の監査等委員と協議してお
ります。
(j) 「当社取締役(監査等委員であるものを除く。)・使用人等及び子会社の取締役・使用人等が監査等委員会
に報告をするための体制その他監査等委員会への報告に関する体制並びに監査等委員会への報告をした者が当
該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制」
当社取締役(監査等委員であるものを除く。)・使用人等及び子会社の取締役・使用人等は、監査等委員会に
対して以下の報告を行っております。また、監査等委員会への報告を行った者が、その報告を理由として不利益
な取扱いを受けないことを確保しております。
i 会社に著しい損害を及ぼすおそれのある事項
ii 内部監査部門による監査結果
iii コンプライアンス相談窓口への相談状況
iv その他監査等委員会の職務遂行上必要な事項
(k) 「監査等委員の監査の職務の執行(監査等委員会の職務の執行に関するものに限る。)について生ずる費用
の前払又は償還の手続その他の当該職務の執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項」
監査等委員の職務の執行(監査等委員会の職務の執行に関するものに限る。)について必要な費用は、あらか
じめ予算を設けるほか、緊急、臨時に支出したものについても償還を行っております。
(l) 「その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制」
取締役(監査等委員であるものを除く。)は、監査等委員が常務会、全社機関長会議等への出席並びに意見陳
述、取締役(監査等委員であるものを除く。)及び執行役員等からの職務執行状況の聴取、社内各機関及び主要
グループ会社の調査等を円滑に実施できる環境を整えております。また、取締役(監査等委員であるものを除
く。)は、監査等委員会が、業務監査部及び会計監査人と監査計画の策定や監査結果の報告等を通じて相互の連
携を図るための環境を整えております。また、監査等委員会は必要に応じて、業務監査部に対して報告・調査等
の指示を行うことができます。
― 62 ―
b.取締役(業務執行取締役であるものを除く。)との責任限定契約について
当社は、会社法第427条第1項の規定により、取締役 伊藤友則、ジョンブカナン、横溝高至、福田直利、藤岡
博、中西清及び大賀公子の各氏との間に同法第423条第1項の取締役の責任を限定する契約を締結しております。当
該契約に基づく責任の限度額は、法令に定める額としております。
c.役員等賠償責任保険契約について
当社は、当社の全ての取締役、執行役員及び監査等特命役員を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定
する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しており、その保険料は当社が全額負担しております。
当該保険契約の内容は、被保険者の職務執行に起因して保険期間中に被保険者に対して損害賠償請求がなされた
ことにより被保険者が負担することとなる法律上の損害賠償金及び争訟費用を填補するものです。ただし、法令違
反の行為であることを認識して行った行為に起因して生じた損害は填補されないこととするなど、役員等の職務の
執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じております。
d.会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当社取締役会は、会社法施行規則第118条第3号に規定する「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在
り方に関する基本方針」を、以下のとおり決議しております。
「当社は、国内の電力供給の増加を目的として1952年に設立されて以来、半世紀にわたり低廉かつ安定した電力
を供給するとともに、全国規模での基幹送電線の建設及び運用を行い、わが国の経済発展と国民生活の向上に寄与
してまいりました。
この間、当社は、人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献することを企業
理念として掲げるとともに、エネルギーと環境の共生を事業の基調とし魅力ある安定成長企業を目指し、企業価値
向上のため不断の取り組みを継続しております。
当社の事業の特徴は、発電所等の公共性の高い設備に投資し、長期間の操業を通じてこれを回収することにあり
ます。当社は、こうした長期の事業運営のなかで、多くのステークホルダーと協調し、安定的に成長していくこと
により、当社の企業価値の最大化が図られていると考えております。
当社は、このような当社事業の特性を株主の皆様にご理解いただくことを期待しておりますが、また一方、当社
株式の売買が株主の皆様ご自身の意思に基づき自由に行われるべきことも当然であります。
しかしながら、経営支配権の取得を目指す当社株式の大規模な買付けにつきましては、当社の取締役は、株主の皆
様の負託を受けた立場から、株主共同の利益ひいては当社の企業価値に照らして、これを慎重に検討し、対処する
べきであると考えております。
従いまして、株主の皆様及び取締役にとって検討のための情報や時間が不足している場合、又は、検討の結果、
株主共同の利益ひいては当社の企業価値を著しく毀損するおそれがある場合には、会社法をはじめとする関係法令
等の許容する範囲で適切な措置を講じる方針であります。」
e.取締役の定数等について
当社は、12名以内の取締役(監査等委員であるものを除く。)及び4名以内の監査等委員である取締役を置く旨
を定款で定めております。また当社は、監査等委員とそれ以外の取締役を区別した上で、その選任決議は、議決権
を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、
及び当該選任決議は、累積投票によらないものとする旨、それぞれ定款で定めております。
f.取締役会決議事項について
(a) 自己株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、機動的な取得を可能とすることを目的として、会社法第165条第2項の
規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨を定款で定めて
おります。
― 63 ―
(b) 取締役等の責任免除
当社は、取締役が、期待される役割を十分に発揮できるようにするため、会社法第426条第1項の規定により、
任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会
の決議によって免除することができる旨を定款で定めております。なお、第70回定時株主総会終結前の監査役
(監査役であった者を含む)についても定款に同様の定めを置いております。 (c) 剰余金の配当等
当社は、感染症拡大又は天災地変の発生等により、株主総会の開催が困難と取締役会が判断した場合には、剰
余金の配当等会社法第459条第1項第2号から第4号までに定める事項については、法令に別段の定めのある場
合を除き、取締役会の決議によって定めることができる旨を定款で定めております。
(d) 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、取締役会の決議により、毎年9月30日を基準日として中間配
当を行うことができる旨を定款で定めております。
(e) 取締役等との取引
当社は、取締役や主要株主(議決権10%以上の株式を保有する株主)との間で取引を行う場合には、取締役会
の承認を受けて実施し、その結果を取締役会に報告する旨を、2015年10月30日に制定した「コーポレートガバナ
ンスに関する基本方針」で定めております。
g.株主総会の特別決議要件の変更について
当社は、株主総会の円滑な議事進行を図るため、会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使するこ
とができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上に当たる多数をもっ
て行う旨を定款で定めております。
― 64 ―
(2) 【役員の状況】
1 役員一覧
男性15名 女性1名 (役員のうち女性の比率6.3%)
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
所有株式数
(うち、株
式報酬制度
に基づく交
付予定株式
の数)
(株)
代表取締役会長 渡部 肇史 1955年3月10日生
1977年4月 電源開発株式会社入社
2002年4月 同社企画部長兼企画部民営化準備室長
2002年10月 同社経営企画部長兼経営企画部民営化準備
室長
2004年6月 同社経営企画部長
2006年6月 同社取締役
2009年6月 同社常務取締役
2012年6月 同社取締役常務執行役員
2013年6月 同社代表取締役副社長
2016年6月 同社代表取締役社長
2019年4月 同社代表取締役社長 社長執行役員
2023年6月 同社代表取締役会長(現任)
(注)3
30,436
(1,836)
代表取締役社長
社長執行役員
菅野 等 1961年4月19日生
1984年4月 電源開発株式会社入社
2011年1月 同社設備企画部長
2015年6月 同社執行役員・設備企画部長
2015年10月 同社執行役員・開発計画部長
2016年6月 同社執行役員・経営企画部長
2017年6月 同社常務執行役員
2019年6月 同社取締役常務執行役員
2022年4月 同社取締役副社長執行役員
2023年4月 同社代表取締役副社長執行役員
2023年6月 同社代表取締役社長 社長執行役員(現任)
(注)3
19,609
(1,609)
代表取締役
副社長執行役員
原子力事業本部副本部長
杉山 弘泰 1956年4月11日生
1981年4月 電源開発株式会社入社
2012年7月 同社国際営業部長
2013年6月 同社執行役員・国際営業部長
2015年6月 同社常務執行役員
2016年6月 同社取締役常務執行役員
2020年6月 同社取締役副社長執行役員
2023年6月 同社代表取締役副社長執行役員(現任)
(注)3
25,029
(1,609)
取締役
副社長執行役員
原子力事業本部長
萩原 修 1960年12月11日生
1984年4月 電源開発株式会社入社
2016年6月 同社大間現地本部大間原子力建設所長
2018年6月 同社執行役員・大間現地本部大間原子力建
設所長
2020年4月 同社常務執行役員
2022年6月 同社取締役副社長執行役員(現任)
(注)3
11,509
(1,609)
取締役
副社長執行役員
再生可能エネルギー本部長
嶋田 善多 1957年5月16日生
1982年4月 電源開発株式会社入社
2012年6月 同社土木建築部長
2015年6月 同社執行役員・土木建築部長
2017年6月 同社常務執行役員
2020年6月 同社取締役常務執行役員
2023年4月 同社取締役副社長執行役員(現任)
(注)3
17,412
(1,192)
取締役
副社長執行役員
笹津 浩司 1962年3月15日生
1986年4月 電源開発株式会社入社
2010年7月 同社技術開発センター若松研究所長
2013年6月 同社火力発電部磯子火力発電所長
2015年6月 同社技術開発部長
2016年6月 同社執行役員・技術開発部長
2018年6月 同社執行役員
2019年4月 同社常務執行役員
2020年6月 同社取締役常務執行役員
2023年4月 同社取締役副社長執行役員(現任)
(注)3
10,892
(1,192)
取締役
副社長執行役員
エネルギー営業本部長
原子力事業本部副本部長
倉田 一秀 1961年11月20日生
1984年4月 電源開発株式会社入社
2014年6月 同社総務部長
2016年7月 同社原子力業務部長
2017年6月 同社執行役員・原子力業務部長
2020年4月 同社常務執行役員・大間現地本部長
2023年6月 同社取締役副社長執行役員(現任)
(注)3
10,692
(1,192)
― 65 ―
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
所有株式数
(うち、株
式報酬制度
に基づく交
付予定株式
の数)
(株)
取締役
常務執行役員
再生可能エネルギー本部長
代理
野村 京哉 1962年1月3日生
1984年4月 電源開発株式会社入社
2017年6月 同社水力発電部長
2018年1月 同社水力発電部長兼経営企画部審議役
2018年6月 同社執行役員・水力発電部長
2020年4月 同社常務執行役員
2022年6月 同社取締役常務執行役員(現任)
(注)3
8,692
(1,192)
取締役
常務執行役員
国際営業本部長
関根 良二 1962年10月16日生
1985年4月 株式会社日本長期信用銀行入行
2001年1月 電源開発株式会社入社
2013年6月 同社水力発電部東日本支店長
2015年10月 同社エネルギー計画部長
2018年6月 同社執行役員・エネルギー計画部長
2020年4月 同社常務執行役員
2023年6月 同社取締役常務執行役員(現任)
(注)3
8,592
(1,192)
取締役
(非常勤)
伊藤 友則 1957年1月9日生
1979年4月 株式会社東京銀行入行
1990年3月 東京銀行信託会社ニューヨーク支店
インベストメント・バンキング・グループ
バイスプレジデント
1994年4月 株式会社東京銀行ニューヨーク支店
エマージング・マーケット・グループ
バイスプレジデント
1995年3月 スイス・ユニオン銀行営業開発第二部長
1997年8月 同行東京支店長兼投資銀行本部長
1998年6月 UBS証券会社投資銀行本部長マネージングデ
ィレクター
2011年4月 一橋大学大学院国際企業戦略研究科
(現経営管理研究科)特任教授
2012年5月 株式会社パルコ取締役
2012年10月 一橋大学大学院国際企業戦略研究科
(現経営管理研究科)教授
2014年6月 株式会社あおぞら銀行取締役
2016年6月 電源開発株式会社取締役(現任)
2018年4月 一橋大学大学院経営管理研究科教授
2020年4月 一橋大学大学院経営管理研究科特任教授
2021年9月 早稲田大学大学院経営管理研究科ビジネス・
ファイナンス研究センター研究院教授(現任)
2022年4月 京都先端科学大学国際学術研究院特任教授
(現任)
2022年6月 三井住友海上火災保険株式会社取締役(現任)
2023年6月 三井住友トラスト・ホールディングス株式会
社取締役(現任)
(注)3
2,100(-)取締役
(非常勤)
ジョン
ブカナン
[John
Buchanan]
1951年10月31日生
1974年10月 ロイズ銀行グループ入社
1981年1月 同社大阪支店長
1983年8月 同社バルセロナ支店長
1987年10月 エス・ジー・ウオーバーグ・アンド・カンパ
ニー入社
1992年10月 同社取締役
1995年10月 株式会社住友銀行ロンドン支店入社
2000年5月 大和証券SBCMヨーロッパ・リミテッド入社
2006年8月 ケンブリッジ大学ビジネスリサーチセンター
リサーチアソシエイト(現任)
2016年6月 電源開発株式会社取締役(現任)
(注)3 -
― 66 ―
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
所有株式数
(うち、株
式報酬制度
に基づく交
付予定株式
の数)
(株)
取締役
(非常勤)
横溝 高至 1950年11月2日生
1978年4月 弁護士登録(第一東京弁護士会入会)
葭葉法律事務所入所
1990年4月 横溝法律事務所設立
2005年4月 第一東京弁護士会副会長
2008年4月 サンライズ法律事務所パートナー弁護士(現任)2013年1月 第一東京弁護士会会長
2013年4月 日本弁護士連合会副会長
2014年1月 財務省財政制度等審議会委員(国有財産分科会)2014年5月 学校法人中央大学理事
2014年6月 前田道路株式会社取締役
2023年6月 電源開発株式会社取締役(現任)
(注)3 -
取締役
(監査等委員)
(常勤)
福田 直利 1956年3月25日生
1979年4月 電源開発株式会社入社
2008年6月 同社水力エンジニアリング部長
2010年6月 同社執行役員・水力エンジニアリング部長
2011年12月 同社執行役員・土木建築部長
2012年6月 同社常務執行役員
2013年6月 同社取締役常務執行役員
2016年6月 同社常任監査役
2022年6月 同社取締役(監査等委員)(現任)
(注)4
22,900(-)取締役
(監査等委員)
(常勤)
藤岡 博 1954年6月2日生
1977年4月 大蔵省入省
2008年7月 財務省関税局長
2009年7月 国土交通省政策統括官
2012年1月 独立行政法人住宅金融支援機構副理事長
2014年1月 財務省大臣官房審議官(大臣官房担当)
2014年6月 電源開発株式会社監査役
2015年6月 同社常任監査役
2016年6月 株式会社西日本シティ銀行監査役
2016年10月 同社取締役(監査等委員)(現任)
2022年6月 電源開発株式会社取締役(監査等委員)(現任)
(注)4 -
取締役
(監査等委員)
(非常勤)
中西 清 1945年4月2日生
1970年4月 トヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車
株式会社)入社
1997年1月 トヨタ自動車株式会社 第4開発センター
第3エンジン技術部部長
2000年6月 同社取締役
2003年6月 同社常務役員
2004年6月 同社顧問
2004年6月 株式会社コンポン研究所代表取締役所長
2010年6月 同社顧問
2010年6月 株式会社豊田中央研究所顧問
2010年6月 トヨタテクノクラフト株式会社(現株式会社
トヨタカスタマイジング&ディベロップメン
ト)監査役
2011年6月 電源開発株式会社監査役
2022年6月 同社取締役(監査等委員)(現任)
(注)4 -
― 67 ―
役職名 氏名 生年月日 略歴 任期
所有株式数
(うち、株
式報酬制度
に基づく交
付予定株式
の数)
(株)
取締役
(監査等委員)
(非常勤)
大賀 公子 1953年10月1日生
1977年4月 日本電信電話公社(現日本電信電話株式会社)
入社
1991年4月 同社サービス開発本部マーケティング
部門長
2004年7月 東日本電信電話株式会社 情報機器部長
2005年7月 同社東京支店副支店長
株式会社NTT東日本-東京中央代表取締役社長2007年7月 エヌ・ティ・ティラーニングシステムズ株式
会社代表取締役常務取締役
2013年6月 西日本電信電話株式会社監査役
2019年6月 株式会社スカパーJSATホールディングス
取締役(現任)
2020年3月 株式会社ブロードバンドタワー取締役監査等
委員(現任)
2020年6月 アルコニックス株式会社取締役(現任)
2021年6月 電源開発株式会社監査役
2022年6月 同社取締役(監査等委員)(現任)
(注)4 -計167,863
(12,623)
(注) 1 2022年6月28日開催の定時株主総会において定款の変更が決議されたことにより、当社は同日付をもって監
査等委員会設置会社へ移行しました。
2 取締役 伊藤友則、ジョンブカナン、横溝高至、藤岡博、中西清及び大賀公子の各氏は会社法施行規則第2条
第3項第5号に規定する社外役員に該当する社外取締役です。
3 任期は2023年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
4 任期は2022年3月期に係る定時株主総会終結の時から2024年3月期に係る定時株主総会終結の時までです。
5 当社は、業務執行の迅速性・効率性を高めるため、執行役員制度を導入しております。執行役員は以下のとお
りです。
(社長執行役員) :菅野 等
(副社長執行役員):杉山弘泰、萩原 修、嶋田善多、笹津浩司、倉田一秀
(常務執行役員) :野村京哉、関根良二、藤田隆司、越後正一、加藤英彰、
謝花たかし、原田 淳、毛利哲明
(執行役員) :石田 靖、鈴木伸介、中山寿美枝、赤星 康、河合智也、
白戸孝治、加藤和男、首藤 敦、田中龍博、池口幸宏、
古賀 薫、小泉真吾、森本 成、外村健次郎、三隅 健、
岩﨑豪徳、井上益秀
6 監査等委員会の体制は以下のとおりです。
委員長 福田直利
委員 藤岡 博、中西 清、大賀公子
2 社外役員の状況
当社の社外取締役は6名、うち監査等委員である取締役は3名です。当社の社外取締役は、豊富な経験と高い
見識を有し、出身分野における専門的な知識・経験をもとに、当社の経営の意思決定に独立的な観点から参加し
ています。また、当社の監査等委員は取締役の職務執行の監査を行います。特に会社の意思決定プロセスに関
し、中立的・客観的な観点から、適法性並びに妥当性について取締役に対して意見・助言することが重要な役割
となっています。
当社においては、役付取締役及び執行役員が業務執行を担うとともに、非執行の取締役として独立的な観点か
ら当社の経営の意思決定に参加する社外取締役も出席する取締役会等を通じて相互に監督し合う体制が築かれて
おります。また、2019年度からは過半数の委員を独立役員とする指名・報酬委員会を設置し、取締役及び経営陣
幹部の指名・報酬などに係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化しております。さらに、国内有
数企業の経営や金融行政等、経験豊富な社外取締役監査等委員を含む監査等委員が取締役会をはじめとする会議
への出席等を通じて取締役の職務の執行状況を常に経営監視しており、コーポレート・ガバナンス機能が十分に
発揮できる体制であると考えております。
― 68 ―
社外取締役伊藤友則氏は、国内外における投資銀行業務分野の豊富な実務経験、大学院での金融理論に関する
研究を通じて培われた高い見識及び多様な経営課題に対処できる資質を有するとともに、これまで当社の社外取
締役として適切な役割を果たしてきており、業務執行の監督機能強化への貢献や幅広い視点からの助言が期待で
きることから、社外取締役として適任と判断しています。同氏は、東京証券取引所が定める独立性基準並びに当
社が定める独立性基準を満たしており、当社経営陣から著しいコントロールを受け得ることも、経営陣に対して
著しいコントロールを及ぼし得ることもなく、一般株主との利益相反が生じるおそれはありません。
社外取締役ジョンブカナン氏は、国内外における投資顧問業務分野の豊富な実務経験、ケンブリッジ大学にお
けるコーポレート・ガバナンスに関する研究を通じて培われた高い見識及び多様な経営課題に対処できる資質を
有するとともに、これまで当社の社外取締役として適切な役割を果たしてきており、業務執行の監督機能強化へ
の貢献や幅広い視点からの助言が期待できることから、社外取締役として適任と判断しています。同氏は、東京
証券取引所が定める独立性基準並びに当社が定める独立性基準を満たしており、当社経営陣から著しいコントロ
ールを受け得ることも、経営陣に対して著しいコントロールを及ぼし得ることもなく、一般株主との利益相反が
生じるおそれはありません。
社外取締役横溝高至氏は、法曹界における豊富な実務経験、弁護士としての高い見識及び多様な経営課題に対
処できる資質により業務執行の監督機能強化への貢献や幅広い視点からの助言が期待できることから、社外取締
役として適任と判断しています。同氏は、東京証券取引所が定める独立性基準並びに当社が定める独立性基準を
満たしており、当社経営陣から著しいコントロールを受け得ることも、経営陣に対して著しいコントロールを及
ぼし得ることもなく、一般株主との利益相反が生じるおそれはありません。
社外取締役(監査等委員)藤岡博氏は、財務省をはじめ長年にわたり行政実務に携わった豊富な経験及び高度
な専門性と高い見識により強力な経営監視が期待できることから、社外取締役(監査等委員)として適任と判断
しています。同氏は、東京証券取引所が定める独立性基準並びに当社が定める独立性基準を満たしており、当社
経営陣から著しいコントロールを受け得ることも、経営陣に対して著しいコントロールを及ぼし得ることもな
く、一般株主との利益相反が生じるおそれはありません。
社外取締役(監査等委員)中西清氏は、自動車産業における豊富な経験及び高度な専門性と企業経営者として
の高い見識により強力な経営監視が期待できることから、社外取締役(監査等委員)として適任と判断していま
す。同氏は、東京証券取引所が定める独立性基準並びに当社が定める独立性基準を満たしており、当社経営陣か
ら著しいコントロールを受け得ることも、経営陣に対して著しいコントロールを及ぼし得ることもなく、一般株
主との利益相反が生じるおそれはありません。
社外取締役(監査等委員)大賀公子氏は、情報通信業界における豊富な経験及び高度な専門性と企業経営者と
しての高い見識により強力な経営監視が期待できることから、社外取締役(監査等委員)として適任と判断して
います。同氏は、東京証券取引所が定める独立性基準並びに当社が定める独立性基準を満たしており、当社経営
陣から著しいコントロールを受け得ることも、経営陣に対して著しいコントロールを及ぼし得ることもなく、一
般株主との利益相反が生じるおそれはありません。
当社は、社外役員を選任するための会社からの独立性に関する基準を以下のとおり定めております。
〔社外役員の独立性判断基準〕
当社は、「コーポレートガバナンスに関する基本方針」(2022年6月28日改正)において、社外役員の独立
性判断基準を以下のとおり定めています。
当社は、以下のいずれの項目にも該当しない社外役員について、独立性を有するものと判断する。
1. 過去に当社または当社の子会社の業務執行者であった者
2. 当社もしくは当社の子会社を主要な取引先((注記)1)とする者またはその業務執行者
3. 当社もしくは当社の子会社の主要な取引先((注記)1)またはその業務執行者
4. 当社または当社の子会社から役員報酬以外に多額の金銭((注記)2)その他の財産を得ているコンサルタン
ト、会計専門家または法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団
体に所属する者をいう。)
5.過去10年において上記2から4までのいずれかに該当していた者
― 69 ―
6. 次の(1)から(4)までのいずれかに掲げる者(重要でない者を除く。)の近親者
(1) 上記2から5までに掲げる者
(2) 当社または当社の子会社の業務執行者または業務執行者でない取締役
(3) 当社の子会社の監査役
(4) 過去10年において当社の監査役、前(2)または(3)に該当していた者
(注記)1「主要な取引先」とは、過去3事業年度の当社または当社の子会社との年間取引額が当社の連結総売上
高または相手方の連結総売上高の2%を超えるものをいう。
(注記)2「多額の金銭」とは、過去3事業年度の平均において年間1,000万円以上の金銭をいう。
〔独立役員の属性情報に関する軽微基準〕
独立役員の属性情報に関し、独立役員に係る取引が次に定める軽微基準を充足する場合は、属性情報に係る
該当状況についての記載および概要の説明を省略しています。
1. 独立役員が、現在を含む直近10年間において、当社または当社の子会社の現在の取引先の業務執行者で
あった場合:
当社または当社の子会社と当該取引先との当事業年度および昨事業年度の各年度における年間取引額が、
当社または相手方の連結総売上高の1%未満
2. 独立役員個人が、当社または当社の子会社の現在の取引先である場合:
当社または当社の子会社と独立役員との当事業年度および昨事業年度の各年度における年間取引額が100
万円未満
3 社外取締役(監査等委員)による監督又は監査と内部監査、監査等委員会監査及び会計監査との相互連携並びに
内部統制部門との関係
社外取締役(監査等委員)と会計監査人は、効率的な監査の観点から互いの監査計画について情報交換を実施
します。会計監査人からは、四半期レビュー結果、年度監査結果等の報告、監査に関する情報提供を受け、併せ
て意見交換を実施します。
また、内部監査部門である業務監査部とは互いの監査計画を調整し、期中での監査結果の情報を交換しつつ監
査を実施します。
(3) 【監査の状況】
1 監査等委員会監査の状況
当社は、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会の決議により、同日付で監査等委員会設置会社に移行いたし
ました。組織、人員並びに当事業年度における活動状況につきましては、主に監査等委員会設置会社移行後の内容
にて記載しております。
(組織、人員)
監査等委員会は、社外取締役3名を含む4名の監査等委員である取締役で構成されており、うち2名が常勤と
なっております。また、うち1名が財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。なお、監査等委員
の職務を補佐するため、監査等特命役員(1名)と監査等委員会室(専任スタッフ5名)を設置しております。
(当事業年度における活動状況)
監査等委員会は、監査計画等に基づき、経営としての意思決定や内部統制システムの構築・運用状況等、取締
役の職務執行全般の適法性・適正性について、中立的かつ客観的な視点から監査を実施しております。当事業年
度の監査計画においては、中期経営計画への取組、労働災害防止の徹底等、6項目を重点項目としております。
なお、当事業年度の監査は、新型コロナ感染症対策を行い実施し、活動に支障はありませんでした。
監査等委員会は、原則として毎月開催するほか、必要に応じて臨時開催します。当事業年度においては、監査
役会2回、監査等委員会10回の計12回開催しております。また、個々の監査等委員の出席状況は以下のとおりで
す。
― 70 ―
役職 氏名 出席回数
監査等委員(常勤) 福田 直利 監査役会2回、監査等委員会10回
監査等委員(常勤) 藤岡 博 監査役会2回、監査等委員会10回
監査等委員 中西 清 監査役会2回、監査等委員会10回
監査等委員 大賀 公子 監査役会2回、監査等委員会10回
(注記)いずれも監査等委員会設置会社移行前は監査役として監査役会に出席しております。
(注記)2022年6月28日をもって退任した常任監査役 河谷 眞一氏は監査役会に2回出席しております。
常勤の監査等委員は、取締役会等の重要な会議への出席、取締役等からの職務執行状況の聴取のほか、重要な決
裁書類の閲覧、本店及び国内・海外事業所の業務や財産の状況の調査、グループ企業からの報告聴取等を通じて、
取締役の職務執行状況について監査を実施しております。
会計監査人とは効率的な監査の観点から、互いの監査計画について情報交換を実施しております。会計監査人か
らは、四半期レビュー結果、年度監査結果等の報告及び監査上の主要な検討事項(KAM)を含む監査に関する情報提
供等を受けており、併せて意見交換を実施しております。
また、内部監査部門である業務監査部とは互いの監査計画を調整し、期中での監査結果の情報を交換しつつ監査
を実施しており、監査等委員会は業務監査部より内部監査の計画・結果について直接報告を受けております。
2 内部監査の状況
当社は、社内各機関から独立した内部監査部門として業務監査部を置き、当社各機関、子会社及び関連会社に対
して内部監査を実施し、業務プロセスの有効性や効率性、適法性、資産の保全状況等を評価しております。業務監
査部の人員数は22名です。
内部監査の計画は3年程度を想定した中期計画とし、事業環境の変化に応じて、毎年重点項目の見直しなど計画
の改訂を行い、社長が決定しております。
当社機関に対しては、各機関の業務の類型に応じた頻度により監査を行い、子会社、関連会社に対しては、内部
監査部門の独立性、内部統制の整備状況、事業規模などによるリスク評価に基づいて優先度を定め、統制環境の実
態に応じて直接監査又は子会社等による内部監査のレビューを実施しております。
内部監査の結果は、適宜、社長、会長、監査等委員に報告し、被監査箇所に文書で通知して改善を求め、期末に
当年度の監査結果を取り纏め、常務会、取締役会、監査等委員会に報告しております。
会計監査人とは、財務報告の内部統制評価において監査を受ける関係にあり、評価計画の協議や評価結果の説明
を実施しております。
また、監査等委員会とは、互いの監査計画を調整し、期中での監査結果の情報を交換しつつ監査を実施しており
ます。
3 会計監査の状況
a.監査法人の名称
EY新日本有限責任監査法人
b.継続監査期間
1975年以降
c.業務を執行した公認会計士
佐藤 森夫
齋藤 克宏
前田 康雄
d.監査業務に係る補助者の構成
当社の会計監査業務に係る補助者は、公認会計士14名、会計士試験合格者等11名、その他20名となっておりま
す。
― 71 ―
e.監査法人の選定方針と理由
監査等委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号の規定に該当する場合には、監査等委員全員の同意に
基づき、会計監査人を解任いたします。また、監査等委員会は、会計監査人が職務を適切に遂行することが困難
と認められる場合その他正当な理由がある場合には、会計監査人の解任または不再任に関する株主総会提案議案
の内容を決定します。
当事業年度において、監査役会(注記)
が当監査法人を選定(再任)した理由は、会計監査人の選定方針及び監査役会
で定める会計監査人評価・選定基準に基づき、同法人の職務執行状況、監査体制、独立性及び専門性等について
検討を行った結果、適任と判断したためです。
(注記)当社は、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会での決議をもって、監査役会設置会社から監査等委員会設置
会社に移行いたしました。
f.監査等委員会による監査法人の評価
監査等委員会は、監査等委員会で定める会計監査人評価・選定基準に基づき当監査法人を評価した結果、当監
査法人の品質管理や独立性、専門性に問題はなく、再任にふさわしい監査活動を行っていると評価しました。
4 監査報酬の内容等
a.監査公認会計士等に対する報酬
区分
前連結会計年度 当連結会計年度
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
提出会社 129 9 139 15
連結子会社 63 - 55 -
計 193 9 194 15
当社における非監査業務の内容は、無担保社債に係るコンフォートレター作成業務等です。
b.監査公認会計士等と同一のネットワーク(EY)に対する報酬(a.を除く)
区分
前連結会計年度 当連結会計年度
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
監査証明業務に
基づく報酬(百万円)
非監査業務に
基づく報酬(百万円)
提出会社 - 35 - 29
連結子会社 120 12 135 11
計 120 47 135 41
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、税務に関するアドバイザリー業務等です。
c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容
該当事項はありません。
d.監査報酬の決定方針
該当事項はありません。
e.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由
取締役会が提案した会計監査人に対する報酬等に対して、監査等委員会が会社法第399条第1項の同意をした理
由は、会計監査人から説明を受けた当事業年度の会計監査計画の監査日数や人員配置等の内容、前年度の監査実
績の検証と評価、会計監査人の監査の遂行状況の相当性、報酬の前提となる見積りの算出根拠を精査した結果、
会計監査人の報酬等の額について妥当であると判断したためです。
― 72 ―
(4) 【役員の報酬等】
1 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
当社は、委員長及び委員の半数以上を独立役員とする指名・報酬委員会の審議を経て取締役会において会社法
第361条第7項に定める取締役(監査等委員であるものを除く。)の個人別の報酬等の内容についての決定に関
する方針を決議しており、その内容は下記のとおりです。当社においては、本方針のもと、取締役会からの委任
に基づき、代表取締役社長である菅野 等が取締役(監査等委員であるものを除く。)の個人別の月額報酬、業
績連動報酬及び株式報酬の具体的内容を決定します。代表取締役社長にこれらの権限を委任した理由は、当社全
体の業績を俯瞰しつつ評価を行うには代表取締役社長が最も適していると判断したためです。また、指名・報酬
委員会が代表取締役社長から提案された業績評価及び報酬額の妥当性等について適切に審議を行っていること、
その審議結果については指名・報酬委員会から取締役会へ報告されていることを踏まえ、取締役会は、取締役
(監査等委員であるものを除く。)の個人別の報酬の内容が決定方針に沿うものであると判断しております。
「取締役(監査等委員であるものを除く。)の報酬構成及び報酬決定方針」
取締役(監査等委員であるものを除く。)の報酬は、業績及び企業価値との連動性を高め、長期的な業績の持
続的向上と企業価値の増大へのインセンティブとすることを基本方針として、取締役の個人別の報酬額の決定方
針を以下のとおり定めております。
1. 社外取締役を除く取締役(監査等委員であるものを除く。)の報酬
(1)報酬構成及び支給割合
社外取締役を除く取締役(監査等委員であるものを除く。)に対する報酬構成及び支給割合は、月額報
酬(年額)7割:業績連動報酬2割:株式報酬1割を目安として設定する。
(2)月額報酬
月額報酬は、役位を基に算出した定額を金銭により毎月定期的に支給する。
(3)業績連動報酬
経営目標達成に向けたインセンティブとし、以下により算定のうえ、定時株主総会終結後、金銭により
速やかに一括払いする。
1第一指標
指標係数:連結経常利益達成度(連結経常利益の決算実績値/期首の連結経常利益の予想値)
変動幅 :下限0%〜上限200%
2第二指標
指標係数:マテリアリティ目標 [KPI](収益・財務基盤強化を除く。)総合評価
変動幅 ×ばつ支給率
4特例措置
個々の社外取締役を除く取締役(監査等委員であるものを除く。)が会社業績に対して特に目覚ましい
貢献を果たし、または著しく損害を与えた等がある場合に限り、指名・報酬委員会にてその内容及びこれ
を考慮する必要性を審議のうえ、上記3の支給額を増額または減額する特例措置を行う。ただし、この場
合の支給額は、上記3に基づく業績連動報酬の変動幅の範囲を超えないものとする。
(4)株式報酬(信託型)
会社の事業内容・事業展開の特性を踏まえ、会社の長期的な成長へのインセンティブとして導入する。
株式報酬は、長期的に株価を向上させるための取組みを奨励することを狙いとし、長期の行使制限を設
定する。当社株式を社外取締役を除く取締役(監査等委員であるものを除く。)が一定期間分先行して取
得するために必要となる資金を役員株式交付規程に従い拠出し、信託を設定する。信託期間は3年間とす
る。支給時期は原則として退任時とし、在任中に交付されたポイント数に応じた当社株式及び時価換算し
た金銭を信託を通じて給付する。
― 73 ―
2.社外取締役(監査等委員であるものを除く。)の報酬
(1)報酬構成
業務執行に対する独立性を担保する観点から、報酬構成には業績連動報酬及び株式報酬を設けず月額報
酬のみとする。
(2)月額報酬
月額報酬は、定額を金銭により毎月定期的に支給する。
3.個人別の報酬の決定方法
取締役(監査等委員であるものを除く。)の「月額報酬」と「業績連動報酬」の金銭報酬は年額570百万円
以内(うち社外取締役分60百万円以内とし、使用人兼務取締役に対する使用人分給与を除く。)とすることを
2022年6月28日開催の第70回定時株主総会において決議しており、本上限額の範囲内において取締役会にて決
議しております。
「株式報酬」についても、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会において、当社の社外取締役を除く取
締役(監査等委員であるものを除く。)を対象に導入することについての決議をしております。
取締役(監査等委員であるものを除く。)の個人別の報酬は、指名・報酬委員会が上記1及び2の内容に従
い毎期具体的な報酬額について審議・承認のうえ、取締役会がその内容を踏まえて個人別の報酬額の決定を代
表取締役社長に再一任し、代表取締役社長がこれを決定することとしております。
また、監査等委員である取締役の報酬額についても、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会において、
年額120百万円以内(役位等をもとに算定した定額の月額報酬)と決議いただいており、上記金額の範囲内に
おいて、監査等委員である取締役間の協議によって各監査等委員である取締役の報酬額を決定しております。
なお、上記定時株主総会終結時点の取締役(監査等委員であるものを除く。)の員数は12名(うち社外取締
役3名)、監査等委員である取締役の員数は4名(うち社外取締役3名)です。
2 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分
報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額 (百万円) 対象となる
役員の員数
(名)
基本報酬 業績連動報酬 株式報酬
取締役(監査等委員である取締役を除く)
(うち社外取締役)412(28)333(28)52(-)27(-)15(3)
監査等委員である取締役
(うち社外取締役)65(38)65(38)-(-)-(-)4(3)
監査役
(うち社外監査役)29(12)29(12)-(-)-(-)5(3)
(注) 1 当社は、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会での決議をもって、監査役会設置会社から
監査等委員会設置会社に移行いたしました。
2 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の支給人員には、2022年6月28日開催の第70回定
時株主総会終結の時をもって退任した取締役3名が含まれております。
3 取締役(監査等委員である取締役を除く。)の基本報酬の金額には、2022年6月28日以前の取
締役の報酬決定方針に基づく 当期に係る業績給(4〜6月分)11百万円が含まれておりま
す。なお、当該業績給は利益の状況を示す指標、株式の市場価格の状況を示す指標その他当社
の業績を示す指標のみを基礎とするものではなく、業績連動報酬に該当するものではありませ
ん。
4 監査役の報酬等の額及び支給人員は、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会終結の時をも
って退任した監査役5名に係るものです。そのうち監査等委員である取締役に就任した4名に
ついては、監査等委員である取締役就任後の報酬等を監査等委員である取締役の報酬として記
載しております。
5 当社は、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会の決議により非金銭報酬として株式報酬制
度を導入しており、株式報酬等の金額は2022年7月1日から2023年3月31日までの費用計上額
を記載しております。
3 提出会社の役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。
― 74 ―
(5) 【株式の保有状況】
1 投資株式の区分の基準及び考え方
当社は、保有目的が純投資目的である投資株式と純投資目的以外の目的である投資株式の区分について、株式
の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする場合を純投資目的である投資株式、そ
れ以外を純投資目的以外の投資株式と定めております。
2 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
a.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の
内容
当社は、政策保有株式について、その保有意義が認められる場合を除いて保有しないこととしております。保
有意義が認められる場合とは、保有によるリターン等を適正に把握したうえで収益性を検証し、協働事業の展開
や取引関係の維持・強化・構築など保有の狙いも総合的に勘案して、当社の持続的な成長と中長期的な価値向上
につながると判断した場合としております。
当社は、個別の政策保有株式について、毎年取締役会において、保有目的との整合性や収益性と当社の資本コ
ストとの見合い等の観点から保有することの是非や合理性・必要性を確認することにしております。
b.銘柄数及び貸借対照表計上額
銘柄数
(銘柄)
貸借対照表計上額の
合計額(百万円)
非上場株式 28 7,886
非上場株式以外の株式 17 28,298
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
銘柄数
(銘柄)
株式数の増加に係る取得
価額の合計額(百万円)
株式数の増加の理由
非上場株式 3 402
スタートアップ企業との関係構築・強化
などを目的とした出資を行ったため。
非上場株式以外の株式 - - - (当事業年度において株式数が減少した銘柄)
銘柄数
(銘柄)
株式数の減少に係る売却
価額の合計額(百万円)
非上場株式 - -
非上場株式以外の株式 1 762
― 75 ―
c.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
特定投資株式
銘柄
当事業年度 前事業年度
保有目的、業務提携等の概要、定量的な
保有効果及び株式数が増加した理由
当社の株
式の保有
の有無
株式数(株) 株式数(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
貸借対照表計上額
(百万円)
(株)T&Dホールディングス
2,942,550 3,578,450 資金調達における安定的な供給元。金
融取引基盤の維持・強化を目的として
保有。
無(注3)
4,828 5,979
鹿島建設(株)
2,526,500 2,526,500 発電事業(建設等)における重要取引
先。営業上の取引基盤の維持・強化を
目的として保有。有4,037 3,767
(株)大和証券グループ本社
4,296,000 4,296,000 社債発行等の有価証券関連業務の相手
先。金融取引基盤の維持・強化を目的
として保有。有2,667 2,975
東日本旅客鉄道(株)
336,100 336,100 風力発電事業における協働事業検討の
相手先。事業上の関係の維持・強化・
構築を目的として保有。有2,465 2,389
清水建設(株)
2,809,000 2,809,000 発電事業(建設等)における重要取引
先。営業上の取引基盤の維持・強化を
目的として保有。有2,106 2,064
三菱重工業(株)
408,200 408,200 発電事業(発電プラントの建設、保守
等)における重要取引先。営業上の取引
基盤の維持・強化を目的として保有。有1,990 1,640
東海旅客鉄道(株)
119,300 119,300 発電事業(非化石価値)における重要取
引先。営業上の取引基盤の維持・強化
を目的として保有。有1,886 1,904
飯野海運(株)
1,639,800 1,639,800 火力発電事業(石炭輸送)における重要
取引先。営業上の取引基盤の維持・強
化を目的として保有。有1,646 1,354
(株)大林組
1,221,000 1,221,000 発電事業(建設等)における重要取引
先。営業上の取引基盤の維持・強化を
目的として保有。有1,236 1,098
日本製鉄(株)
313,790 313,790 火力発電合弁事業の相手先。協働事業
展開の維持・強化を目的として保有。有979 681
日本郵船(株)
313,200 104,400 火力発電事業(石炭輸送)における重要
取引先。営業上の取引基盤の維持・強
化を目的として保有。有967 1,123
月島機械(株)
697,000 697,000 汚泥燃料化合弁事業の相手先。協働事
業展開の維持・強化を目的として保
有。有758 754
(株)商船三井
228,000 76,000 火力発電事業(石炭輸送)における重要
取引先。営業上の取引基盤の維持・強
化を目的として保有。有754 779
(株)東芝
157,500 157,500 発電事業(発電プラントの建設、保守
等)における重要取引先。営業上の取引
基盤の維持・強化を目的として保有。有700 732
(株)日立製作所
94,600 94,600 発電事業(発電プラントの建設、保守
等)における重要取引先。営業上の取引
基盤の維持・強化を目的として保有。有686 583
(株)日本製鋼所
161,000 161,000 風力発電事業(保守等)における重要取
引先。営業上の取引基盤の維持・強化
を目的として保有。有399 615
Green Earth Institute(株)
240,000 240,000 バイオマス燃料製造に関する共同検討
先。事業上の関係の維持・強化・構築
を目的として保有。無187 254
― 76 ―
みなし保有株式
銘柄
当事業年度 前事業年度
保有目的、業務提携等の概要、定量的な
保有効果及び株式数が増加した理由
当社の株
式の保有
の有無
株式数(株) 株式数(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
貸借対照表計上額
(百万円)
(株)INPEX
1,768,000 1,768,000 発電事業における協働事業検討の相手
先。事業上の関係の維持・強化・構築
を目的として保有。退職給付信託とし
て保有し、議決権指図権限を有する。有2,469 2,545
(注) 1 定量的な保有効果については公表が困難なため記載しておりません。保有の合理性は、収益性と保有目的
から総合的に評価しております。
2 特定投資株式の飯野海運(株)、(株)大林組、日本製鉄(株)、日本郵船(株)、月島機械(株)、(株)商船三井、(株)東芝、(株)
日立製作所、(株)日本製鋼所及びGreen Earth Institute(株)、並びにみなし保有株式の(株)INPEXは、貸借対照
表計上額が資本金額の100分の1以下ですが、特定投資株式とみなし保有株式を合わせて上位18銘柄につい
て記載しております。
3 特定投資株式の(株)T&Dホールディングスについては、子会社が当社の株式を保有しています。
3 保有目的が純投資目的である投資株式
該当事項はありません。
― 77 ―
第5 【経理の状況】
1 連結財務諸表及び財務諸表の作成方法について
(1) 当社の連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号。
以下「連結財務諸表規則」という。)に準拠し「電気事業会計規則」(昭和40年通商産業省令第57号)に準じて作
成しております。
(2) 当社の財務諸表は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)及び
「電気事業会計規則」(昭和40年通商産業省令第57号)に準拠して作成しております。 2 監査証明について
当社は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、連結会計年度(2022年4月1日から2023年3月31日ま
で)及び事業年度(2022年4月1日から2023年3月31日まで)の連結財務諸表及び財務諸表について、EY新日本有限
責任監査法人の監査を受けております。
3 連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みについて
当社は、以下のとおり連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っております。
会計基準等の内容を適切に把握できる体制を整備するため、公益財団法人財務会計基準機構へ加入し、新規制定又
は改正される会計基準等に関する研修への参加により経理の専門的スキルの向上を図るとともに、会計方針、社内規
程、マニュアル類の整備、更に社内及びグループ会社への周知啓蒙を図っております。
― 78 ―
1 【連結財務諸表等】
(1) 【連結財務諸表】
1【連結貸借対照表】
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
資産の部
固定資産 2,594,819 2,701,385
電気事業固定資産 (注記)1,(注記)2,(注記)8 1,076,948 (注記)1,(注記)2,(注記)8 1,065,522
水力発電設備 360,084 374,454
汽力発電設備 401,071 379,750
内燃力発電設備 1,198 ―
新エネルギー等発電設備 76,556 77,783
送電設備 144,458 140,248
変電設備 30,236 32,954
通信設備 6,600 6,303
業務設備 56,742 54,028
海外事業固定資産 (注記)2,(注記)8 271,356 (注記)2,(注記)8 447,201
その他の固定資産 (注記)1,(注記)2 92,297 (注記)1,(注記)2 89,219
固定資産仮勘定 (注記)8 676,596 (注記)2,(注記)8 572,165
建設仮勘定 676,596 572,165
核燃料 75,806 76,226
加工中等核燃料 75,806 76,226
投資その他の資産 401,813 451,048
長期投資 (注記)3,(注記)8 323,770 (注記)3,(注記)8 371,914
退職給付に係る資産 241 1,473
繰延税金資産 64,277 56,896
その他 (注記)8 13,642 (注記)8 20,867
貸倒引当金(貸方) しろさんかく118 しろさんかく102
流動資産 471,357 661,300
現金及び預金 (注記)8 223,072 (注記)8 342,018
受取手形、売掛金及び契約資産 (注記)5,(注記)8 80,439 (注記)5,(注記)8 129,901
棚卸資産 (注記)4 62,173 (注記)4,(注記)8 110,315
その他 105,674 (注記)8 79,067
貸倒引当金(貸方) しろさんかく3 しろさんかく3
資産合計 3,066,176 3,362,685
― 79 ―
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
負債の部
固定負債 1,686,575 1,797,923
社債 706,484 774,085
長期借入金 (注記)8 839,645 (注記)8 893,363
リース債務 2,239 1,695
その他の引当金 (注記)7 20 (注記)7 11
退職給付に係る負債 37,976 33,301
資産除去債務 35,240 34,087
繰延税金負債 16,808 25,098
その他 48,158 36,279
流動負債 415,496 372,019
1年以内に期限到来の固定負債 (注記)8 145,467 (注記)8 207,374
短期借入金 8,149 (注記)8 10,715
コマーシャル・ペーパー 90,016 ―
支払手形及び買掛金 44,651 53,774
未払税金 18,276 27,884
その他の引当金 (注記)7 691 (注記)7 698
資産除去債務 426 476
その他 (注記)6 107,817 (注記)6 71,096
負債合計 2,102,071 2,169,942
純資産の部
株主資本 870,826 977,800
資本金 180,502 180,502
資本剰余金 119,881 128,178
利益剰余金 570,452 669,498
自己株式 しろさんかく9 しろさんかく378
その他の包括利益累計額 45,203 106,878
その他有価証券評価差額金 14,014 14,372
繰延ヘッジ損益 しろさんかく9,359 7,948
為替換算調整勘定 32,136 78,928
退職給付に係る調整累計額 8,411 5,629
非支配株主持分 48,075 108,064
純資産合計 964,105 1,192,743
負債純資産合計 3,066,176 3,362,685
― 80 ―
2 【連結損益計算書及び連結包括利益計算書】
【連結損益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
営業収益 (注記)1 1,084,621 (注記)1 1,841,922
電気事業営業収益 876,431 1,417,902
海外事業営業収益 145,106 277,555
その他事業営業収益 63,083 146,464
営業費用 (注記)2,(注記)3 997,642 (注記)2,(注記)3 1,658,055
電気事業営業費用 824,491 1,340,611
海外事業営業費用 118,290 248,592
その他事業営業費用 54,860 68,850
営業利益 86,979 183,867
営業外収益 22,508 24,764
受取配当金 1,862 1,927
受取利息 1,811 3,472
持分法による投資利益 14,228 9,128
固定資産売却益 63 3,936
その他 4,543 6,299
営業外費用 36,641 37,839
支払利息 22,442 27,368
固定資産除却損 1,780 4,667
その他 (注記)4 12,418 (注記)4 5,803
当期経常収益合計 1,107,130 1,866,686
当期経常費用合計 1,034,283 1,695,894
当期経常利益 72,846 170,792
税金等調整前当期純利益 72,846 170,792
法人税、住民税及び事業税 14,581 37,935
法人税等調整額 しろさんかく16,519 13,864
法人税等合計 しろさんかく1,938 51,799
当期純利益 74,784 118,993
非支配株主に帰属する当期純利益 5,097 5,303
親会社株主に帰属する当期純利益 69,687 113,689
― 81 ―
【連結包括利益計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当期純利益 74,784 118,993
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 2,946 357
繰延ヘッジ損益 20,655 4,390
為替換算調整勘定 18,550 40,921
退職給付に係る調整額 324 しろさんかく2,782
持分法適用会社に対する持分相当額 12,156 32,839
その他の包括利益合計 (注記)1 54,633 (注記)1 75,726
包括利益 129,418 194,719
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 120,517 176,979
非支配株主に係る包括利益 8,900 17,740
― 82 ―
3【連結株主資本等変動計算書】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 180,502 119,877 514,401 しろさんかく8 814,772
会計方針の変更による
累積的影響額
92 92
会計方針の変更を反映
した当期首残高
180,502 119,877 514,493 しろさんかく8 814,865
当期変動額
剰余金の配当 しろさんかく13,728 しろさんかく13,728
親会社株主に帰属する
当期純利益
69,687 69,687
自己株式の取得 しろさんかく0 しろさんかく0
非支配株主との取引に
係る親会社の持分変動3 3株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 ― 3 55,958 しろさんかく0 55,961
当期末残高 180,502 119,881 570,452 しろさんかく9 870,826
その他の包括利益累計額
非支配株主持分 純資産合計
その他有価証券
評価差額金
繰延ヘッジ損益
為替換算
調整勘定
退職給付に係る
調整累計額
その他の包括
利益累計額合計
当期首残高 11,156 しろさんかく33,968 9,096 8,088 しろさんかく5,627 44,540 853,685
会計方針の変更による
累積的影響額
61 154
会計方針の変更を反映
した当期首残高
11,156 しろさんかく33,968 9,096 8,088 しろさんかく5,627 44,602 853,840
当期変動額
剰余金の配当 しろさんかく13,728
親会社株主に帰属する
当期純利益
69,687
自己株式の取得 しろさんかく0
非支配株主との取引に
係る親会社の持分変動3株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
2,858 24,608 23,040 323 50,830 3,473 54,303
当期変動額合計 2,858 24,608 23,040 323 50,830 3,473 110,265
当期末残高 14,014 しろさんかく9,359 32,136 8,411 45,203 48,075 964,105
― 83 ―
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 180,502 119,881 570,452 しろさんかく9 870,826
会計方針の変更による
累積的影響額―会計方針の変更を反映
した当期首残高
180,502 119,881 570,452 しろさんかく9 870,826
当期変動額
剰余金の配当 しろさんかく14,643 しろさんかく14,643
親会社株主に帰属する
当期純利益
113,689 113,689
自己株式の取得 しろさんかく368 しろさんかく368
非支配株主との取引に
係る親会社の持分変動
8,297 8,297
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 ― 8,297 99,045 しろさんかく368 106,973
当期末残高 180,502 128,178 669,498 しろさんかく378 977,800
その他の包括利益累計額
非支配株主持分 純資産合計
その他有価証券
評価差額金
繰延ヘッジ損益
為替換算
調整勘定
退職給付に係る
調整累計額
その他の包括
利益累計額合計
当期首残高 14,014 しろさんかく9,359 32,136 8,411 45,203 48,075 964,105
会計方針の変更による
累積的影響額―会計方針の変更を反映
した当期首残高
14,014 しろさんかく9,359 32,136 8,411 45,203 48,075 964,105
当期変動額
剰余金の配当 しろさんかく14,643
親会社株主に帰属する
当期純利益
113,689
自己株式の取得 しろさんかく368
非支配株主との取引に
係る親会社の持分変動
8,297
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
357 17,308 46,791 しろさんかく2,782 61,675 59,988 121,664
当期変動額合計 357 17,308 46,791 しろさんかく2,782 61,675 59,988 228,638
当期末残高 14,372 7,948 78,928 5,629 106,878 108,064 1,192,743
― 84 ―
4【連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 72,846 170,792
減価償却費 96,997 107,642
固定資産除却損 4,828 6,821
退職給付に係る負債の増減額(しろさんかくは減少) しろさんかく7,372 しろさんかく9,685
受取利息及び受取配当金 しろさんかく3,673 しろさんかく5,400
支払利息 22,442 27,368
売上債権の増減額(しろさんかくは増加) しろさんかく10,283 しろさんかく47,335
棚卸資産の増減額(しろさんかくは増加) しろさんかく15,958 しろさんかく44,357
仕入債務の増減額(しろさんかくは減少) 12,182 18,316
持分法による投資損益(しろさんかくは益) しろさんかく14,228 しろさんかく9,128
固定資産売却損益(しろさんかくは益) 23 しろさんかく3,251
その他 21,889 しろさんかく27,055
小計 179,694 184,727
利息及び配当金の受取額 15,576 18,989
利息の支払額 しろさんかく21,537 しろさんかく26,220
法人税等の支払額 しろさんかく45,353 しろさんかく21,663
営業活動によるキャッシュ・フロー 128,380 155,832
投資活動によるキャッシュ・フロー
固定資産の取得による支出 しろさんかく135,282 しろさんかく144,862
固定資産の売却による収入 392 5,008
投融資による支出 しろさんかく49,740 しろさんかく7,828
投融資の回収による収入 4,744 3,140
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却によ
る収入
― 156
その他 1,039 しろさんかく6,454
投資活動によるキャッシュ・フロー しろさんかく178,846 しろさんかく150,839
財務活動によるキャッシュ・フロー
社債の発行による収入 71,242 137,192
社債の償還による支出 しろさんかく20,000 しろさんかく20,000
長期借入れによる収入 49,155 157,684
長期借入金の返済による支出 しろさんかく65,311 しろさんかく126,468
短期借入れによる収入 37,154 122,626
短期借入金の返済による支出 しろさんかく37,924 しろさんかく120,061
コマーシャル・ペーパーの発行による収入 140,033 219,999
コマーシャル・ペーパーの償還による支出 しろさんかく70,000 しろさんかく310,000
連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の売却
による収入
― 55,821
配当金の支払額 しろさんかく13,725 しろさんかく14,647
非支配株主への配当金の支払額 しろさんかく5,918 しろさんかく4,673
その他 しろさんかく636 しろさんかく1,453
財務活動によるキャッシュ・フロー 84,070 96,021
現金及び現金同等物に係る換算差額 3,686 10,729
現金及び現金同等物の増減額(しろさんかくは減少) 37,290 111,743
現金及び現金同等物の期首残高 185,260 222,551
現金及び現金同等物の期末残高 (注記)1 222,551 (注記)1 334,294
― 85 ―
【注記事項】
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
連結子会社の数 72社
連結子会社名は「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。
当連結会計年度より、2022年7月に設立したJ-POWER Alaska Development, LLC、2023年2月に設立したJ-Power
Generation Philippines Inc.及びJ-POWER VIETNAM Co., Ltd.を新たに連結の範囲に含めております。
当連結会計年度において、糸魚川発電(株)は2022年8月に全保有株式を譲渡したことにより、また、美浜シーサイド
パワー(株)は2022年11月に清算したことにより、連結子会社に該当しなくなりました。なお、2022年12月に連結子会社
のJ-POWERテレコミュニケーションサービス(株)は連結子会社であった日本ネットワーク・エンジニアリング(株)を吸収合
併しております。
2 持分法の適用に関する事項
持分法適用の関連会社数 90社
持分法適用関連会社名は「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。
当連結会計年度より、2023年2月に株式を取得したLake Mainit Hydro Holdings Corp.及びAgusan Power Corp.を
新たに持分法適用の範囲に含めております。
当連結会計年度において、あきたみらいエネルギー(同)及び由利本荘みらいエネルギー(同)は2022年8月に清算し
たことにより、持分法適用の範囲から除外しております。
持分法を適用していない関連会社(西九州共同港湾(株)他)は、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持
分に見合う額)等からみて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体として
も重要性がないため、持分法の適用範囲から除外しております。
持分法適用会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、各社の事業年度に係る財務諸表を使用して
おります。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社の事業年度の末日は、J-POWER AUSTRALIA PTY. LTD.他42社の在外子会社を除き全て連結決算日と一致し
ております。また、J-POWER AUSTRALIA PTY. LTD.他42社の在外子会社の決算日は12月31日であり、同日現在の財務諸
表を使用し、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
イ 長期投資(その他有価証券)
市場価格のない株式等以外のものは、決算日の市場価格等による時価法(売却原価は移動平均法)により評価
し、その評価差額は全部純資産直入法によっております。
市場価格のない株式等は、移動平均法による原価法によっております。
ロ 運用目的の金銭の信託
時価法によっております。
ハ デリバティブ
時価法によっております。なお、ヘッジ会計の要件を充たす取引については、ヘッジ会計を採用しておりま
す。
ニ 棚卸資産
評価基準...原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっております。
評価方法...特殊品については個別法、その他の貯蔵品については月総平均法によっております。
― 86 ―
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
イ 償却方法
・有形固定資産
主に定額法によっております。
・無形固定資産
定額法によっております。
また、無形固定資産のうち自社利用のソフトウェアについては社内における利用可能期間(5年)に基づく
定額法を採用しております。
ロ 耐用年数
法人税法に定める耐用年数によっております。
(3) 重要な引当金の計上基準
イ 貸倒引当金
売上債権等の貸倒れに備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権につい
ては個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
イ 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、
給付算定式基準によっております。
ロ 数理計算上の差異、過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、主として発生年度の翌連結会計年度から2年間で定率法により、また、過去勤務費用は、
主として発生時から2年間で定額法により費用処理しております。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社グループは、主に国内における電力販売、電力託送及び海外における電力販売を行っております。契約の中
に複数の履行義務が存在する場合は、取引価格を独立販売価格の比率でそれぞれの履行義務に配分しております。
なお、独立販売価格は、予想コストにマージンを加算するアプローチに基づいて算定しております。取引の対価は、
契約条件に従い、概ね履行義務の進捗に応じて段階的に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。
イ 電力販売
電力販売に係る収益は、主に当社グループが保有する発電設備で発電した電力や卸電力取引市場等から調達し
た電力の販売であり、顧客との契約に基づいて電力を供給する履行義務及び発電設備を利用できる状態を維持す
る履行義務を負っております。電力の販売は、一定の期間にわたり履行義務を充足する取引であり、履行義務の
充足の進捗度に応じて収益を認識しております。従量料金については、電力の供給量に応じて履行義務を充足し
ていると判断しているため、電力供給量を指標として進捗度を見積もっております。基本料金については、稼働
可能な設備を日々維持することで履行義務を充足していると判断しているため、経過期間を指標として進捗度を
見積っております。
ロ 電力託送
電力託送に係る収益は、連結子会社が保有する送・変電設備による電力託送であり、顧客からの委託に基づき
送・変電設備を利用できる状態を維持する履行義務を負っております。電力の託送は、一定の期間にわたり履行
義務を充足する取引であり、履行義務の充足の進捗度に応じて収益を認識しております。稼働可能な設備を日々
維持することで履行義務を充足していると判断しているため、経過期間を指標として進捗度を見積っておりま
す。
― 87 ―
(6) 重要なヘッジ会計の方法
イ ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。また、為替変動リスクのヘッジについて振当処理の要件を充たしている
場合には振当処理を、金利スワップについて特例処理の条件を充たしている場合には特例処理を採用しておりま
す。
ロ ヘッジ手段とヘッジ対象
a ヘッジ手段
為替予約、通貨スワップ
ヘッジ対象
外貨建社債、借入金の元利金支払額、外貨建債権債務の一部
b ヘッジ手段
金利スワップ、金利カラー
ヘッジ対象
社債、借入金の元利金支払額
c ヘッジ手段
商品価格に関するスワップ
ヘッジ対象
商品価格の変動により影響を受ける取引の一部
ハ ヘッジ方針
デリバティブ取引に関する社内規程に基づき、為替変動、金利変動及び商品価格変動によるリスクを回避する
ことを目的として実施するものであり、投機的な取引は行わない方針です。
ニ ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累計を四半期毎又は一
取引毎に比較してヘッジ有効性を評価しております。ただし、振当処理によっている為替予約及び通貨スワップ、
特例処理によっている金利スワップについては有効性の評価を省略しております。
(7) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり、かつ、価値変動について僅少なリスクしか負わ
ない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資からなっております。
(重要な会計上の見積り)
(建設仮勘定の評価)
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
建設仮勘定 676,596 572,165
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当連結会計年度においては、連結貸借対照表に建設仮勘定572,165百万円が計上されており、これには、大間
原子力発電所計画に関連する建設仮勘定が含まれています。
大間原子力発電所の建設工事工程が延伸していることから、大間原子力発電所計画に関連する建設仮勘定の評
価を実施していますが、将来の販売収益、追加工事の工事費及び発電所の運営コストに関する一定の仮定に基づ
き評価した結果、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を上回ったことから、損失を認識しておりま
せん。
なお、当社が想定していない事象が生じた場合には、評価に用いた仮定に変化が生じる可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
(1) 当連結会計年度の連結財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
繰延税金資産 64,277 56,896
― 88 ―
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当連結会計年度においては、連結貸借対照表に繰延税金資産56,896百万円を計上しております。
繰延税金資産の計上において、当社グループの事業計画等に基づく将来課税所得の見積りにより、回収可能と
判断した額を計上しており、主要な仮定である将来の販売電力量、燃料価格及び電力市場価格等を勘案し、連結
財務諸表作成時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っています。
なお、予想し得ない要因や変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性の判断に影響が生じる可能性が
あります。
(未適用の会計基準等)
・「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)
・「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)
・「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)
(1) 概要
その他の包括利益に対して課税される場合の法人税等の計上区分及びグループ法人税制が適用される場合の子会
社株式等の売却に係る税効果の取扱いを定めるもの。
(2) 適用予定日
2025年3月期の期首より適用予定です。
(3) 当該会計基準等の適用による影響
影響額は、当連結財務諸表の作成時において評価中です。
(表示方法の変更)
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、「営業外収益」の「その他」に含めていた「固定資産売却益」は営業外収益の総額の
100分の10を超えたため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。また、前連結会計年度において独
立掲記しておりました「営業外収益」の「受取保険金」は、営業外収益の総額の100分の10以下となったため、当連
結会計年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の
連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外収益」の「受取保険金」に表示していた2,366百
万円、「その他」に表示していた2,240百万円は、「固定資産売却益」63百万円、「その他」4,543百万円として組
み替えております。
前連結会計年度において、「営業外費用」の「その他」に含めていた「固定資産除却損」は営業外費用の総額の
100分の10を超えたため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。また、前連結会計年度において独
立掲記しておりました「営業外費用」の「為替差損」は、営業外費用の総額の100分の10以下となったため、当連結
会計年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連
結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、「営業外費用」の「為替差損」に表示していた7,558百万
円、「その他」に表示していた6,639百万円は、「固定資産除却損」1,780百万円、「その他」12,418百万円として
組み替えております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
前連結会計年度において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「固定資産売却損
益(しろさんかくは益)」は金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方
法の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」
の「その他」に表示していた21,913百万円は、「固定資産売却損益(しろさんかくは益)」23百万円、「その他」21,889百万
円として組み替えております。
― 89 ―
前連結会計年度において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」の「その他」に含めていた「固定資産の売却
による収入」は金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法
の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書において、「投資活動によるキャッシュ・フロー」
の「その他」に表示していた1,432百万円は、「固定資産の売却による収入」392百万円、「その他」1,039百万円と
して組み替えております。
(追加情報)
(役員に対する株式報酬制度の導入)
当社は、2022年6月28日開催の第70回定時株主総会決議に基づき、社外取締役を除く取締役(監査等委員である
ものを除く。以下「取締役」という。)及び執行役員(取締役を兼務するものを除く。以下取締役を含み「取締役
等」という。)に対し、株式報酬制度(以下「本制度」という。)を導入しております。
なお、本制度に関する会計処理については、「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務
上の取扱い」(実務対応報告第30号 平成27年3月26日)に準じております。
(1) 取引の概要
本制度は、当社が金銭を拠出することにより設定する信託(以下「本信託」という。)が当社株式を取得
し、当社が各取締役等に付与するポイントの数に相当する数の当社株式が本信託を通じて各取締役等に対し
て交付される株式報酬制度です。また、本制度においては、2023年3月末日で終了する事業年度から2025年
3月末日で終了する事業年度までの3事業年度の間に在任する取締役等に対して、付与されたポイント数に
応じて当社株式の交付を行います。なお、1ポイントは当社株式1株とし、取締役等が当社株式の交付を受
ける時期は原則として取締役等の退任時とします。
(2) 本信託に残存する自社の株式
本信託に残存する当社株式を、本信託における帳簿価額(付随費用の金額を除く。)により純資産の部に
自己株式として計上しております。当連結会計年度末における当該自己株式の帳簿価額及び株式数は、368百
万円、185千株です。
― 90 ―
(連結貸借対照表関係)
(注記)1 固定資産の工事費負担金等の受入れによる圧縮記帳額(累計)
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
115,621百万円 117,587百万円
(注記)2 有形固定資産の減価償却累計額
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
3,196,683百万円 3,269,219百万円
(注記)3 非連結子会社及び関連会社に対するもの
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
株式等 238,870百万円 281,975百万円
(注記)4 棚卸資産の内訳
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
商品及び製品 1,671百万円 2,893百万円
仕掛品 1,497百万円 1,476百万円
原材料及び貯蔵品 59,004百万円 105,945百万円
(注記)5 受取手形、売掛金及び契約資産のうち顧客との契約から生じた債権及び契約資産の金額
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
受取手形 18百万円 -
売掛金 76,506百万円 125,439百万円
契約資産 3,900百万円 4,444百万円
(注記)6 その他のうち契約負債の金額
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
契約負債 218百万円 995百万円
(注記)7 引当金の内訳
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
子会社が計上している役員賞与引当金等をその他の
引当金に計上しております。
子会社が計上している役員賞与引当金等をその他の
引当金に計上しております。
(注記)8 担保資産及び担保付債務
(1) 親会社が他の会社の借入金等の担保に供している資産
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
長期投資 40,078百万円 81,074百万円
(2) 連結子会社が他の会社の借入金の担保に供している資産
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
長期投資 - 606百万円
― 91 ―
(3) 一部の連結子会社において、固定資産等を金融機関からの借入金の担保に供しております。
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
海外事業固定資産 253,988百万円 428,813百万円
現金及び預金 33,731百万円 50,534百万円
固定資産仮勘定 142,677百万円 9,175百万円
受取手形、売掛金
及び契約資産
4,115百万円 3,852百万円
その他(投資その他の資産) 1,564百万円 1,908百万円
電気事業固定資産 1,578百万円 997百万円
棚卸資産 - 568百万円
その他(流動資産) - 499百万円
上記物件に係る債務
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
長期借入金(1年以内に返済
すべき金額を含みます。)
293,418百万円 305,846百万円
短期借入金 - 2,584百万円
9 偶発債務
(1) 保証債務
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
イ 以下の会社の金融機関からの借入金に対する保証債務
湯沢地熱(株) 2,250百万円 2,063百万円
安比地熱(株) 171百万円 276百万円
SAHARA COOLING Ltd. 206百万円 223百万円
ロ 従業員の持ち家財形融資等による金融機関からの借入金に対する保証債務
327百万円 269百万円
計 2,955百万円 2,832百万円
(2) 以下の会社の金融機関の電力販売契約履行保証状に対する保証
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
PT. BHIMASENA POWER INDONESIA 2,912百万円 3,178百万円
(3) 以下の会社の風力発電機購入契約の支払債務に対する保証債務
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
(株)ジェイウインド 9,900百万円 15,092百万円
(株)ジェイウインド上ノ国 2,366百万円 1,802百万円
石狩グリーンエナジー(株) - 327百万円
江差グリーンエナジー(株) 180百万円 -
(4) 以下の会社の火力主機購入契約の支払債務に対する保証債務
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
Jackson Generation, LLC 2,349百万円 -
― 92 ―
(5) 以下の会社の系統接続工事費用に関する金融機関の信用状(L/C)に対する保証
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
AP Solar 4, LLC 2,521百万円 2,750百万円
Jackson Generation, LLC 2,715百万円 -
なお、上記の保証額については、最大額を記載しております。
(6) 以下の会社の履行保証保険契約への連帯保証に対する保証債務
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
(株)バイオコール熊本南部 20百万円 22百万円
(7) 以下の会社の株式譲渡契約の譲受人に対する契約上の義務に関する保証
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
J-Power Investment Netherlands B.V. 367百万円 388百万円
なお、上記の保証額については、最大額を記載しております。
(8) 追加出融資義務
以下の会社の借入金契約に関して追加出融資義務を負っております。
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
Triton Knoll Offshore Wind Farm Ltd. 2,645百万円 -
なお、上記の追加出融資義務については、最大額を記載しております。
(9) 以下の受注業務の履行保証に対する保証債務
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
インド国トゥルガ揚水建設事業に係る
コンサルタント業務
236百万円 236百万円
― 93 ―
(連結損益計算書関係)
(注記)1 顧客との契約から生じる収益
売上高(営業収益)については、顧客との契約から生じる収益及びそれ以外の収益を区分して記載しておりま
せん。顧客との契約から生じる収益の金額は、連結財務諸表「注記事項(収益認識関係) 1 顧客との契約か
ら生じる収益を分解した情報」に記載しております。
(注記)2 電気事業営業費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
区分
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
電気事業
営業費用
電気事業営業費用
のうち販売費・
一般管理費
電気事業
営業費用
電気事業営業費用
のうち販売費・
一般管理費
人件費 25,114 13,763 25,544 14,432
燃料費 303,761 - 764,509 -
修繕費 57,788 1,471 47,298 1,580
委託費 50,069 15,848 52,211 16,056
租税公課 27,100 880 31,302 896
減価償却費 72,829 2,819 75,335 2,836
研究費 6,744 6,744 8,406 8,406
その他 281,082 9,082 336,003 9,183
合計 824,491 50,610 1,340,611 53,391
(注記)3 営業費用に含まれる研究開発費は、次のとおりです。
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
8,592百万円 10,336百万円
― 94 ―
(注記)4 減損損失
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
当社グループは、継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を基本として資産をグルーピングしてお
ります(電気事業固定資産については事業別又は地点別、海外事業固定資産及びその他の固定資産については管
理部門別又は地点別)。
事業環境の悪化等により将来の回収可能性を検討した結果、特定の資産グループに係る投資の回収は困難であ
ると判断し帳簿価額を回収可能価額まで減額し、使用見込みのない遊休資産等は個別にグルーピングして回収可
能価額まで減額しております。当該減少額は減損損失889百万円として「営業外費用」の「その他」に計上して
おり、その内訳は土地694百万円、建物及び構築物195百万円です。
なお、回収可能価額は、使用価値又は正味売却価額により測定しております。当該遊休資産等のうち、土地に
ついては正味売却価額により測定し、売却予定の資産は当該売却予定価額、その他の資産については、市場価格
を反映した評価額を基に評価しております。一部の建物及び構築物については回収可能価額を使用価値により測
定し、回収可能性が認められないため備忘価額により評価しております。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社グループは、継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を基本として資産をグルーピングしてお
ります(電気事業固定資産については事業別又は地点別、海外事業固定資産及びその他の固定資産については管
理部門別又は地点別)。
事業環境の悪化等により将来の回収可能性を検討した結果、特定の資産グループに係る投資の回収は困難であ
ると判断し帳簿価額を回収可能価額まで減額し、使用見込みのない遊休資産等は個別にグルーピングして回収可
能価額まで減額しております。当該減少額は減損損失1,673百万円として「営業外費用」の「その他」に計上し
ており、その内訳は土地1,610百万円、建物及び構築物62百万円です。
なお、回収可能価額は、正味売却価額により測定しており、売却予定の資産は当該売却予定価額、その他の資
産については、市場価格を反映した評価額を基に評価しております。 ― 95 ―
(連結包括利益計算書関係)
(注記)1 その他の包括利益に係る組替調整額及び税効果額
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
その他有価証券評価差額金
当期発生額 4,021百万円 917百万円
組替調整額 72百万円 しろさんかく518百万円
税効果調整前 4,093百万円 399百万円
税効果額 しろさんかく1,147百万円 しろさんかく41百万円
その他有価証券評価差額金 2,946百万円 357百万円
繰延ヘッジ損益
当期発生額 40,945百万円 42,875百万円
組替調整額 しろさんかく15,859百万円 しろさんかく40,498百万円
資産の取得原価調整額 880百万円 318百万円
税効果調整前 25,966百万円 2,695百万円
税効果額 しろさんかく5,310百万円 1,695百万円
繰延ヘッジ損益 20,655百万円 4,390百万円
為替換算調整勘定
当期発生額 18,550百万円 40,921百万円
退職給付に係る調整額
当期発生額 7,958百万円 4,136百万円
組替調整額 しろさんかく7,505百万円 しろさんかく7,938百万円
税効果調整前 453百万円 しろさんかく3,801百万円
税効果額 しろさんかく128百万円 1,019百万円
退職給付に係る調整額 324百万円 しろさんかく2,782百万円
持分法適用会社に対する持分相当額
当期発生額 15,018百万円 33,663百万円
組替調整額 しろさんかく2,861百万円 しろさんかく823百万円
持分法適用会社に対する持分相当額 12,156百万円 32,839百万円
その他の包括利益合計 54,633百万円 75,726百万円
(連結株主資本等変動計算書関係)
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
株式の種類 当連結会計年度期首 増加 減少 当連結会計年度末
普通株式(株) 183,051,100 - - 183,051,100
2 自己株式に関する事項
株式の種類 当連結会計年度期首 増加 減少 当連結会計年度末
普通株式(株) 2,741 230 - 2,971
(変動事由の概要)
増加数の内訳は、次のとおりです。
単元未満株式の買取りによる増加 230株
― 96 ―
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
決議 株式の種類
配当金の総額
(百万円)
1株当たり配当額
(円)
基準日 効力発生日
2021年6月25日
定時株主総会
普通株式 7,321 40 2021年3月31日 2021年6月28日
2021年10月29日
取締役会
普通株式 6,406 35 2021年9月30日 2021年11月30日
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
決議 株式の種類 配当の原資
配当金の総額
(百万円)
1株当たり
配当額(円)
基準日 効力発生日
2022年6月28日
定時株主総会
普通株式 利益剰余金 7,321 40 2022年3月31日 2022年6月29日
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 発行済株式に関する事項
株式の種類 当連結会計年度期首 増加 減少 当連結会計年度末
普通株式(株) 183,051,100 - - 183,051,100
2 自己株式に関する事項
株式の種類 当連結会計年度期首 増加 減少 当連結会計年度末
普通株式(株) 2,971 186,160 - 189,131
(注) 当連結会計年度の末日における自己株式数には、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社の株式
185,800株が含まれております。
(変動事由の概要)
増加数の内訳は、次のとおりです。
単元未満株式の買取りによる増加 360株
役員向け株式交付信託の当社株式の取得による増加 185,800株
3 配当に関する事項
(1) 配当金支払額
決議 株式の種類
配当金の総額
(百万円)
1株当たり配当額
(円)
基準日 効力発生日
2022年6月28日
定時株主総会
普通株式 7,321 40 2022年3月31日 2022年6月29日
2022年10月31日
取締役会
普通株式 7,321 40 2022年9月30日 2022年11月30日
(注) 2022年10月31日取締役会決議による配当金の総額には、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社の
株式に対する配当金7百万円が含まれております。
(2) 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度となるもの
決議 株式の種類 配当の原資
配当金の総額
(百万円)
1株当たり
配当額(円)
基準日 効力発生日
2023年6月28日
定時株主総会
普通株式 利益剰余金 9,152 50 2023年3月31日 2023年6月29日
(注) 配当金の総額には、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社の株式に対する配当金9百万円が含ま
れております。
(連結キャッシュ・フロー計算書関係)
(注記)1 現金及び現金同等物の期末残高と連結貸借対照表に掲記されている科目の金額との関係
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
現金及び預金 223,072百万円 342,018百万円
預入期間が3ヶ月を超える定期預金 しろさんかく521百万円 しろさんかく7,724百万円
現金及び現金同等物 222,551百万円 334,294百万円
― 97 ―
(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、国内の発電事業に係る設備投資や海外発電事業への投資等の資金需要を基に資金調達計画を策
定し、必要な資金(主に社債発行や金融機関からの借入)を調達しております。一時的な余資は安全性の高い金融
資産で運用し、また、短期的な運転資金をコマーシャル・ペーパーの発行や銀行借入により調達しております。デ
リバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。長期投資における有価証券は、
取引先企業との業務又は資本提携等に関連する株式等であり、市場価格の変動リスクに晒されております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、ほとんどが1年以内の支払期日です。また、その中には、外貨建てのも
のがあり、為替の変動リスクに晒されていますが、一部は為替予約を利用してヘッジしております。借入金、社債
は、主に設備投資に必要な資金の調達を目的としたものであり、償還日は連結決算日後、最長で26年後です。この
うち一部は、変動金利であるため金利の変動リスクに晒されていますが、デリバティブ取引(金利スワップ取引)
を利用してヘッジしております。
デリバティブ取引は、主に外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした先
物為替予約取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利スワップ取引、商品価
格変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした商品スワップ取引及び商品オプション取引です。なお、ヘッジ会計
に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジ有効性評価の方法等については、前述の「会計方針に関す
る事項」に記載されている「重要なヘッジ会計の方法」をご覧ください。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
1 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社は、販売管理規程等に従い、営業債権について、各部署にて、取引相手毎に期日及び残高を管理するととも
に、経営状況の変化等を常に把握することに努め与信管理を行っております。連結子会社についても、当社の販売
管理規程等に準じて、同様の管理を行っております。なお、国内の発電事業については、格付の高い旧一般電気事
業者10社、海外事業については、タイ電力公社(EGAT)との取引が中心であることから、信用リスクは僅少です。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付の高い金融機関等
とのみ取引を行っております。
当期の連結決算日現在における最大信用リスク額は、信用リスクに晒される金融資産の連結貸借対照表価額によ
り表されております。
2 市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
当社及び一部の連結子会社は、外貨建ての営業債権債務について、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに
対して、原則として先物為替予約を利用してヘッジしております。また、当社及び一部の連結子会社は、借入金に
係る支払金利の変動リスクを回避するために、金利スワップ取引を利用しております。また、当社及び一部の連結
子会社は、商品価格の変動リスクを回避するために、商品スワップ取引及び商品オプションを行っております。
有価証券については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等をモニタリングしております。
デリバティブ取引については、取引目的別上限枠、管理・報告方法等を定めた社内規程に基づき実施・管理して
おります。連結子会社についても、当社の社内規程に準じて、管理を行っております。
3 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、各部署からの報告に基づき財務部が適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、コマーシャル・ペー
パーの発行等により流動性リスクを管理しております。
― 98 ―
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当
該価額が変動することもあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する契約
額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
(5) 信用リスクの集中
当期の連結決算日現在における営業債権のうち71%が旧一般電気事業者10社とタイ電力公社(EGAT)に対するも
のです。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
連結貸借対照表
計上額
時価 差額
(1) 投資有価証券
1その他有価証券(*2、*3) 32,537 32,537 -
資産計 32,537 32,537 -
(2) 社債(*4) 726,484 732,374 しろさんかく5,889
(3) 長期借入金(*4) 958,495 966,267 しろさんかく7,772
負債計 1,684,979 1,698,641 しろさんかく13,661
(4) デリバティブ取引(*5)
ヘッジ会計が適用されていないもの 1,564 1,564 -
ヘッジ会計が適用されているもの しろさんかく4,357 しろさんかく4,357 -
デリバティブ取引計 しろさんかく2,792 しろさんかく2,792 -
(*1) 「現金及び預金」、「受取手形、売掛金及び契約資産」、「短期借入金」、「支払手形及び買掛金」につ
いては、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、
注記を省略しております。
(*2) 市場価格のない株式等の連結貸借対照表計上額
(単位:百万円)
区分 2022年3月31日
非上場株式(店頭売買株式除く) 7,832
非上場外国株式 273
出資証券 1,836
外国出資証券 13,485
これらについては、「資産(1)1その他有価証券」には含めておりません。なお、非連結子会社及び関連
会社に対する株式等については、「注記事項-連結貸借対照表関係」に記載しているため、記載を省略し
ております。
(*3) 連結貸借対照表の長期投資に含めて記載しております。
(*4) 1年以内に期限到来の社債及び長期借入金を含めて記載しております。
(*5) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
― 99 ―
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
連結貸借対照表
計上額
時価 差額
(1) 投資有価証券
1その他有価証券(*2、*3) 32,216 32,216 -
資産計 32,216 32,216 -
(2) 社債(*4) 844,085 820,644 23,441
(3) 長期借入金(*4) 1,028,317 1,024,239 4,077
負債計 1,872,402 1,844,884 27,518
(4) デリバティブ取引(*5)
ヘッジ会計が適用されていないもの 1,908 1,908 -
ヘッジ会計が適用されているもの しろさんかく1,661 しろさんかく1,661 -
デリバティブ取引計 246 246 -
(*1) 「現金及び預金」、「受取手形、売掛金及び契約資産」、「短期借入金」、「支払手形及び買掛金」につ
いては、現金であること、及び短期間で決済されるため時価が帳簿価額に近似するものであることから、
注記を省略しております。
(*2) 市場価格のない株式等の連結貸借対照表計上額
(単位:百万円)
区分 2023年3月31日
非上場株式(店頭売買株式除く) 7,776
非上場外国株式 284
出資証券 1,531
外国出資証券 14,176
これらについては、「資産(1)1その他有価証券」には含めておりません。なお、非連結子会社及び関連
会社に対する株式等については、「注記事項-連結貸借対照表関係」に記載しているため、記載を省略し
ております。
(*3) 連結貸借対照表の長期投資に含めて記載しております。
(*4) 1年以内に期限到来の社債及び長期借入金を含めて記載しております。
(*5) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(注1)金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内
1年超
5年以内
5年超
10年以内
10年超
投資有価証券
その他有価証券のうち満期があるもの - 113 - -
現金及び預金(*) 223,072 - - -
受取手形、売掛金及び契約資産 80,439 - - -
合計 303,512 113 - -
(*) 現金及び預金の1年以内の償還予定額には、現金を含んでおります。
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内
1年超
5年以内
5年超
10年以内
10年超
投資有価証券
その他有価証券のうち満期があるもの 110 - - -
現金及び預金(*) 342,018 - - -
受取手形、売掛金及び契約資産 129,901 - - -
合計 472,030 - - -
(*) 現金及び預金の1年以内の償還予定額には、現金を含んでおります。
― 100 ―
(注2)社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内
1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超
社債 20,000 70,000 90,000 70,000 40,000 436,490
長期借入金 118,849 132,195 100,184 81,269 93,295 432,699
短期借入金 8,149 - - - - -
合計 146,998 202,195 190,184 151,269 133,295 869,189
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内
1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超
社債 70,000 90,000 93,900 55,000 100,000 435,185
長期借入金 134,953 105,273 119,395 98,715 179,061 390,917
短期借入金 10,715 - - - - -
合計 215,668 195,273 213,295 153,715 279,061 826,103
3 金融商品の時価のレベルごとの内訳等に関する事項
金融商品の時価を、時価の算定に用いたインプットの観察可能性及び重要性に応じて、以下の3つのレベルに分
類しております。
レベル1の時価:同一の資産又は負債の活発な市場における(無調整の)相場価格により算定した時価
レベル2の時価:レベル1のインプット以外の直接又は間接的に観察可能なインプットを用いて算定した時価
レベル3の時価:重要な観察できないインプットを使用して算定した時価
時価の算定に重要な影響を与えるインプットを複数使用している場合には、それらのインプットがそれぞれ属す
るレベルのうち、時価の算定における優先順位が最も低いレベルに時価を分類しております。
(1) 時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
区分
時価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
1投資有価証券
その他有価証券
株式 32,423 - - 32,423
社債 - 113 - 113
資産計 32,423 113 - 32,537
2デリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されていないもの - - 1,564 1,564
ヘッジ会計が適用されているもの - しろさんかく4,357 - しろさんかく4,357
デリバティブ取引計 - しろさんかく4,357 1,564 しろさんかく2,792
― 101 ―
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
区分
時価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
1投資有価証券
その他有価証券
株式 32,106 - - 32,106
社債 - 110 - 110
資産計 32,106 110 - 32,216
2デリバティブ取引
ヘッジ会計が適用されていないもの - - 1,908 1,908
ヘッジ会計が適用されているもの - しろさんかく1,661 - しろさんかく1,661
デリバティブ取引計 - しろさんかく1,661 1,908 246
(2) 時価をもって連結貸借対照表計上額としない金融商品
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
区分
時価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
3社債 - 732,374 - 732,374
4長期借入金 - 966,267 - 966,267
負債計 - 1,698,641 - 1,698,641
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
区分
時価
レベル1 レベル2 レベル3 合計
3社債 - 820,644 - 820,644
4長期借入金 - 1,024,239 - 1,024,239
負債計 - 1,844,884 - 1,844,884
(注1)時価の算定に用いた評価技法及びインプットの説明
1 投資有価証券
上場株式は相場価格を用いて評価しております。上場株式は活発な市場で取引されているため、その時価をレベ
ル1の時価に分類しております。一方で、当社が保有している社債の時価は、元利金の合計額と、当該社債の残存
期間及び信用リスクを加味した利率を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しておりま
す。
2 デリバティブ取引
金利スワップ、為替予約及び商品スワップの時価は、為替レート等の観察可能なインプットや取引先金融機関か
ら提示された価格等に基づき算定しており、レベル2の時価に分類しております。重要な観察できないインプット
を用いている場合はレベル3の時価に分類しており、商品オプション取引が該当します。なお、金利スワップの特
例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、その時価は、長期借
入金の時価に含めて記載しております。
― 102 ―
3 社債
当社グループの発行する社債の時価は、元利金の合計額と、当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率
を基に割引現在価値法により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
4 長期借入金
長期借入金の時価は、元利金の合計額を、また、金利スワップの特例処理の対象となった取引については当該金
利スワップと一体として処理された元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引
いた現在価値により算定しており、レベル2の時価に分類しております。
(注2)時価をもって連結貸借対照表計上額とする金融商品のうちレベル3の時価に関する情報
(1) 重要な観察できないインプットに関する定量的情報
前連結会計年度(2022年3月31日)
区分 評価技法
重要な観察できない
インプット
インプットの範囲
デリバティブ取引
商品オプション 割引現在価値法 ボラティリティ 28.8%
当連結会計年度(2023年3月31日)
区分 評価技法
重要な観察できない
インプット
インプットの範囲
デリバティブ取引
商品オプション 割引現在価値法 ボラティリティ 16.3%
(2) 期首残高から期末残高への調整表、当期の損益に認識した評価損益
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
デリバティブ取引
商品オプション
期首残高 3,285
当期の損益又はその他の包括利益
損益に計上(*) しろさんかく2,087
その他の包括利益に計上 -
購入、売却、発行及び決済 -
レベル3の時価への振替 -
レベル3の時価からの振替 -
その他 365
期末残高 1,564
当期の損益に計上した額のうち連結貸借対照表日に
おいて保有する金融商品の評価損益(*)
しろさんかく2,087
(*) 連結損益計算書の「営業外費用」の「その他」に含まれております。
― 103 ―
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
デリバティブ取引
商品オプション
期首残高 1,564
当期の損益又はその他の包括利益
損益に計上(*) 103
その他の包括利益に計上 -
購入、売却、発行及び決済 -
レベル3の時価への振替 -
レベル3の時価からの振替 -
その他 240
期末残高 1,908
当期の損益に計上した額のうち連結貸借対照表日に
おいて保有する金融商品の評価損益(*)103 (*) 連結損益計算書の「営業外収益」の「その他」に含まれております。
(3) 時価の評価プロセスの説明
リスク管理部門は、金融商品の時価の算定に関する方針及び手続を定めており、それらに従い時価を算定してお
ります。算定された時価は、評価技法、インプット及び金融商品の適切性を確保するため、第三者から入手した相
場価格と比較しております。また、時価の算定にあたっては、各原資産の性質、特性及びリスクを最も適切に反映
できる評価モデルを用いており、第三者機関により定期的に検討及び検証しております。金融商品の評価について
は、毎四半期リスク管理部門にて計算、検証及び報告され、時価の算定の方針及び手続の適正性を確保しておりま
す。
なお、第三者から入手した相場価格を利用する場合においては、利用されている評価技法及びインプットの確認
や類似の金融商品の時価との比較等の適切な方法により価格の妥当性を検証しております。
(4) 重要な観察できないインプットを変化させた場合の時価に対する影響に関する説明
重要な観察できないインプットは、主としてボラティリティであり、ボラティリティの著しい上昇(低下)は、
時価の著しい上昇(低下)を生じさせることになります。
― 104 ―
(有価証券関係)
1 その他有価証券
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
区分 種類
連結貸借対照表
計上額
取得原価 差額
連結貸借対照表計上額が
取得原価を超えるもの
株式 30,638 15,810 14,828
債券 113 110 3
小計 30,752 15,920 14,832
連結貸借対照表計上額が
取得原価を超えないもの
株式 1,785 2,087 しろさんかく302
小計 1,785 2,087 しろさんかく302
合計 32,537 18,007 14,529
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
区分 種類
連結貸借対照表
計上額
取得原価 差額
連結貸借対照表計上額が
取得原価を超えるもの
株式 30,812 15,047 15,764
小計 30,812 15,047 15,764
連結貸借対照表計上額が
取得原価を超えないもの
株式 1,293 2,241 しろさんかく947
債券 110 110 -
小計 1,403 2,351 しろさんかく947
合計 32,216 17,399 14,817
2 連結会計年度中に売却したその他有価証券
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
種類 売却額 売却益の合計額 売却損の合計額
株式 282 - 72
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
種類 売却額 売却益の合計額 売却損の合計額
株式 1,281 518 -
― 105 ―
(デリバティブ取引関係)
1 ヘッジ会計が適用されていないデリバティブ取引
商品関連
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
区分
デリバティブ取引の
種類等
契約額等
時価 評価損益
うち1年超
市場取引
以外の取引
オプション取引
買建
7,200 7,200 1,564 しろさんかく5,635
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
区分
デリバティブ取引の
種類等
契約額等
時価 評価損益
うち1年超
市場取引
以外の取引
オプション取引
買建
8,307 8,307 1,908 しろさんかく6,398
2 ヘッジ会計が適用されているデリバティブ取引
前連結会計年度(2022年3月31日)
(単位:百万円)
ヘッジ会計の
方法
デリバティブ取引の
種類等
主な
ヘッジ対象
契約額等
時価
うち1年超
原則的
処理方法
為替予約取引
外貨建
債権債務
4,701 - 145
金利スワップ取引
支払固定・
受取変動
借入金 285,878 256,320 しろさんかく19,783
商品スワップ取引
支払固定・
受取変動
商品取引 26,156 - 15,280
金利スワップ
の特例処理
金利スワップ取引
支払固定・
受取変動
借入金 171,010 133,865 (*)
合計 487,745 390,186 しろさんかく4,357
(*) 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、
その時価は、長期借入金の時価に含めて記載しております。 ― 106 ―
当連結会計年度(2023年3月31日)
(単位:百万円)
ヘッジ会計の
方法
デリバティブ取引の
種類等
主な
ヘッジ対象
契約額等
時価
うち1年超
原則的
処理方法
為替予約取引
外貨建
債権債務
8,223 6,574 しろさんかく485
金利スワップ取引
支払固定・
受取変動
借入金 310,496 273,849 6,385
商品スワップ取引
支払固定・
受取変動
商品取引 32,808 - しろさんかく7,561
金利スワップ
の特例処理
金利スワップ取引
支払固定・
受取変動
借入金 133,865 72,202 (*)
合計 485,395 352,626 しろさんかく1,661
(*) 金利スワップの特例処理によるものは、ヘッジ対象とされている長期借入金と一体として処理されているため、
その時価は、長期借入金の時価に含めて記載しております。
(注)上記のヘッジ関係のうち、「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号
2022年3月17日)の適用範囲に含まれるヘッジ関係のすべてに、当該実務対応報告に定められる特例的な取扱い
を適用しております。当該実務対応報告を適用しているヘッジ関係の内容は、以下のとおりです。
ヘッジ会計の方法...繰延ヘッジ処理を採用しております。また、金利スワップについて特例処理の条件を充た
している場合には特例処理を採用しております。
ヘッジ手段...金利スワップ
ヘッジ対象...借入金の元利金支払額
ヘッジ取引の種類...キャッシュ・フローを固定するもの
― 107 ―
(退職給付関係)
1 採用している退職給付制度の概要
当社及び一部の国内連結子会社は、従業員の退職給付に充てるため、積立型の確定給付企業年金制度及び非積立型
の退職一時金制度を採用しており、そのいずれにも給付額の算定基礎となる退職金ポイントが累積されるポイント制
を適用しております。
確定給付企業年金制度(すべて積立型制度です。)では、累積ポイントと勤続年数等に基づき計算された年金や一
時金を支給しております。当社は確定給付企業年金制度に疑似キャッシュバランスプランを導入しており、年金額は
市場金利に応じて変動します。
退職一時金制度(非積立型ですが、退職給付信託を設定した結果、積立型制度となっているものがあります。)で
は、累積ポイントと勤務期間に基づいた一時金を支給しております。また、従業員の退職等に際して、退職給付会計
に準拠した数理計算による退職給付債務の対象とされない割増退職金を支払う場合があります。 2 確定給付制度
(1) 退職給付債務の期首残高と期末残高の調整表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
退職給付債務の期首残高 146,384 142,632
勤務費用 6,038 5,997
利息費用 672 953
数理計算上の差異の発生額 しろさんかく5,709 しろさんかく6,642
退職給付の支払額 しろさんかく4,702 しろさんかく7,005
過去勤務費用の発生額 しろさんかく50 -
その他 しろさんかく0 32
退職給付債務の期末残高 142,632 135,967 (2) 年金資産の期首残高と期末残高の調整表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
年金資産の期首残高 100,824 104,897
期待運用収益 2,985 3,008
数理計算上の差異の発生額 2,239 しろさんかく2,497
事業主からの拠出額 2,732 2,354
退職給付の支払額 しろさんかく3,884 しろさんかく3,624
年金資産の期末残高 104,897 104,138
(3) 退職給付債務及び年金資産の期末残高と連結貸借対照表に計上された退職給付に係る負債及び退職給付に係る資
産の調整表
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
積立型制度の退職給付債務 133,978 127,401
年金資産 しろさんかく104,897 しろさんかく104,138
29,081 23,262
非積立型制度の退職給付債務 8,653 8,565
連結貸借対照表に計上された負債と資産の純額 37,734 31,828
退職給付に係る負債 37,976 33,301
退職給付に係る資産 241 1,473
連結貸借対照表に計上された負債と資産の純額 37,734 31,828 ― 108 ―
(4) 退職給付費用及びその内訳項目の金額
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
勤務費用 5,854 5,776
利息費用 666 946
期待運用収益 しろさんかく2,833 しろさんかく2,980
数理計算上の差異の費用処理額 しろさんかく7,279 しろさんかく7,731
過去勤務費用の費用処理額 しろさんかく223 しろさんかく205
その他 12 63
確定給付制度に係る退職給付費用 しろさんかく3,803 しろさんかく4,130 (5) 退職給付に係る調整額
退職給付に係る調整額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
過去勤務費用 しろさんかく173 しろさんかく205
数理計算上の差異 626 しろさんかく3,596
合計 453 しろさんかく3,801
(6) 退職給付に係る調整累計額
退職給付に係る調整累計額に計上した項目(税効果控除前)の内訳は次のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
未認識過去勤務費用 しろさんかく245 しろさんかく40
未認識数理計算上の差異 しろさんかく11,514 しろさんかく7,918
合計 しろさんかく11,760 しろさんかく7,958
(7) 年金資産に関する事項
1 年金資産の主な内訳
年金資産合計に対する主な分類ごとの比率は、次のとおりです。
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
債券 21% 19%
株式 31% 30%
一般勘定 35% 36%
その他 13% 15%
合計 100% 100% 2 長期期待運用収益率の設定方法
年金資産の長期期待運用収益率を決定するため、現在及び予想される年金資産の配分と、年金資産を構成する
多様な資産からの現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。 (8) 数理計算上の計算基礎に関する事項
主要な数理計算上の計算基礎(加重平均で表わしております。)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
割引率 0.7% 1.0%
長期期待運用収益率 2.9% 2.9%
予想昇給率 3.6% 3.6%
― 109 ―
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
繰延税金資産
税務上の繰越欠損金(注) 26,432百万円 16,176百万円
固定資産の未実現利益 15,751百万円 16,148百万円
退職給付に係る負債 12,379百万円 10,789百万円
減価償却資産償却超過額 6,462百万円 6,475百万円
賞与等未払計上額 2,389百万円 2,382百万円
税法上の繰延資産償却超過額 1,039百万円 1,024百万円
その他 43,314百万円 42,247百万円
繰延税金資産 小計 107,768百万円 95,243百万円
税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額(注) しろさんかく2,254百万円 しろさんかく1,151百万円
将来減算一時差異等の合計に係る評価性引当額 しろさんかく11,465百万円 しろさんかく10,798百万円
評価性引当額 小計 しろさんかく13,720百万円 しろさんかく11,950百万円
繰延税金資産 合計 94,048百万円 83,293百万円
繰延税金負債
在外子会社等の留保利益 しろさんかく6,381百万円 しろさんかく8,652百万円
その他有価証券評価差額金 しろさんかく4,884百万円 しろさんかく4,926百万円
その他 しろさんかく35,314百万円 しろさんかく37,916百万円
繰延税金負債 合計 しろさんかく46,579百万円 しろさんかく51,495百万円
繰延税金資産 純額 47,468百万円 31,797百万円
(表示方法の変更)
前連結会計年度において繰延税金負債の「その他」に含めていた「在外子会社等の留保利益」は、重要性が
増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、
前連結会計年度の主な原因別の内訳の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度において繰延税金負債の「その他」に表示していたしろさんかく41,695百万円は、「在外子
会社等の留保利益」しろさんかく6,381百万円、「その他」しろさんかく35,314百万円として組み替えております。
(注) 税務上の繰越欠損金及びその繰延税金資産の繰越期限別の金額
前連結会計年度(2022年3月31日)
1年以内
1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超 合計
税務上の繰越欠損金(a) 231 933 222 151 232 24,661 26,432百万円
評価性引当額 しろさんかく156 しろさんかく94 しろさんかく199 しろさんかく150 しろさんかく231 しろさんかく1,422 しろさんかく2,254百万円
繰延税金資産 74 839 22 1 0 23,238 (b)24,178百万円
(a) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
(b) 税務上の繰越欠損金26,432百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産24,178百万円を計上
しております。当該繰延税金資産24,178百万円は、当社及び連結子会社における税務上の繰越欠損金の残高
26,432百万円(法定実効税率を乗じた額)の一部について認識したものです。当該繰延税金資産を計上した
税務上の繰越欠損金は、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断しております。
当連結会計年度(2023年3月31日)
1年以内
1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超 合計
税務上の繰越欠損金(c) 977 65 166 181 346 14,439 16,176百万円
評価性引当額 しろさんかく47 しろさんかく65 しろさんかく162 しろさんかく180 しろさんかく167 しろさんかく528 しろさんかく1,151百万円
繰延税金資産 930 0 3 0 178 13,911 (d)15,024百万円
(c) 税務上の繰越欠損金は、法定実効税率を乗じた額です。
(d) 税務上の繰越欠損金16,176百万円(法定実効税率を乗じた額)について、繰延税金資産15,024百万円を計上
しております。当該繰延税金資産15,024百万円は、当社及び連結子会社における税務上の繰越欠損金の残高
16,176百万円(法定実効税率を乗じた額)の一部について認識したものです。当該繰延税金資産を計上した
税務上の繰越欠損金は、将来の課税所得の見込みにより、回収可能と判断しております。
― 110 ―
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった
主要な項目別の内訳
前連結会計年度
(2022年3月31日)
当連結会計年度
(2023年3月31日)
法定実効税率 28.00% 28.00%
(調整)
当社と連結子会社の法定実効税率差異 0.47% 2.04%
在外子会社等の留保利益 しろさんかく1.12% 1.33%
評価性引当額 しろさんかく25.79% 1.06%
永久に益金に算入されない項目 しろさんかく3.61% しろさんかく2.17%
その他 しろさんかく0.61% 0.07%
税効果会計適用後の法人税等の負担率 しろさんかく2.66% 30.33%
(表示方法の変更)
前連結会計年度において「その他」に含めていた「当社と連結子会社の法定実効税率差異」及び「在外子会
社等の留保利益」は、重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしております。また、前
連結会計年度において独立掲記していた「持分法による投資損益」及び「外国源泉税」は、重要性が乏しくな
ったため、当連結会計年度より「その他」に含めて表示しております。この表示方法の変更を反映させるため、
前連結会計年度の主要な項目別の内訳の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度において「持分法による投資損益」に表示していたしろさんかく5.47%、「外国源泉税」に
表示していた3.62%、「その他」に表示していた0.59%は、「当社と連結子会社の法定実効税率差異」0.47%、
「在外子会社等の留保利益」しろさんかく1.12%、「その他」しろさんかく0.61%として組み替えております。
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社及び一部の国内連結子会社は、当連結会計年度から、グループ通算制度を適用しております。また、「グルー
プ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、
法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
― 111 ―
(企業結合等関係)
共通支配下の取引等
(連結子会社の一部権益譲渡)
1 取引の概要
(1) 対象企業の名称及びその事業の内容
名称 Jackson Generation, LLC
事業の内容 ガス火力発電事業
(2) 持分譲渡日
2023年2月27日(米国時間)
(3) 企業結合の法的形式
現金を対価とした連結の範囲の変更を伴わない持分の非支配株主への一部譲渡
(4) 結合後企業の名称
変更ありません。
(5) その他取引の概要に関する事項
本取引は、電力自由化が進展している米国市場において、安定・継続的な収益確保とポートフォリオ適正化の両
立を目的として、当社取締役会決議に基づき実行したものです。
持分譲渡割合 49%
譲渡価格 4億960万米ドル
譲渡後の持分比率 51%
2 実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」に基づき、共
通支配下の取引等のうち、非支配株主との取引として処理しております。
3 非支配株主との取引に係る当社の持分変動に関する事項
(1) 資本剰余金の主な変動要因
子会社持分の一部譲渡
(2) 非支配株主との取引によって増加した資本剰余金の金額
8,297百万円
(資産除去債務関係)
資産除去債務のうち連結貸借対照表に計上しているもの
(1) 当該資産除去債務の概要
電気事業固定資産等に係る不動産賃借契約に伴う原状回復義務及び海外事業での電力販売契約満了時の原状回復
義務等です。
(2) 当該資産除去債務の金額の算定方法
使用見込期間を取得から0年〜43年と見積り、割引率はしろさんかく0.1%〜4.1%を使用して資産除去債務の金額を計算し
ております。
(3) 当該資産除去債務の総額の増減
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
期首残高 35,871百万円 35,666百万円
時の経過による調整額 238百万円 397百万円
見積りの変更による増加額 302百万円 130百万円
有形固定資産の取得に伴う増加額 9百万円 82百万円
履行に伴う減少額 しろさんかく638百万円 しろさんかく719百万円
その他増減額 しろさんかく116百万円 しろさんかく994百万円
期末残高 35,666百万円 34,563百万円
― 112 ―
(収益認識関係)
1 顧客との契約から生じる収益を分解した情報
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
合計
電気事業
電力周辺
関連事業
海外事業
その他の
事業
電力販売 822,946 - 143,356 - 966,302
電力託送 48,776 - - - 48,776
その他 1,632 44,604 1,750 18,321 66,308
顧客との契約から生じる収益 873,354 44,604 145,106 18,321 1,081,387
その他の収益 3,077 54 - 102 3,234
外部顧客への売上高 876,431 44,659 145,106 18,424 1,084,621
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
合計
電気事業
電力周辺
関連事業
海外事業
その他の
事業
電力販売 1,362,461 - 274,321 - 1,636,783
電力託送 49,599 - - - 49,599
その他 2,323 119,026 2,546 27,187 151,084
顧客との契約から生じる収益 1,414,384 119,026 276,868 27,187 1,837,467
その他の収益 3,517 177 686 72 4,454
外部顧客への売上高 1,417,902 119,203 277,555 27,260 1,841,922
2 顧客との契約に基づく履行義務の充足と当該契約から生じるキャッシュ・フローとの関係並びに当連結会計年度
末において存在する顧客との契約から翌連結会計年度以降に認識すると見込まれる収益の金額及び時期に関する
情報
残存履行義務に配分した取引価格
残存履行義務に配分した取引価格の総額及び収益の認識が見込まれる期間は、以下のとおりです。
なお、当社グループは実務上の便法を適用し、当初の予想期間が1年以内の契約、及び提供したサービスの時
間に基づき固定額を請求できる契約等の請求する権利を有している金額で収益を認識している残存履行義務に係
る取引価格は含めておりません。
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
1年以内 - 559
1年超3年以内 121,848 168,447
3年超 43,713 78,043
合計 165,561 247,050
― 113 ―
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の
配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
当社グループは、当社、子会社72社及び関連会社107社(2023年3月31日現在)によって構成されており、主に、
水力、火力、風力など当社又は関係会社で保有する発電所による発電事業及び卸電力取引市場等から調達した電力
の販売事業を行っているほか、送電事業として子会社で保有する送・変電設備により、沖縄電力(株)を除く一般送配
電事業者9社の電力託送を行っております。
当社グループの事業の内容としては、当社及び関係会社が行う「電気事業」、電気事業を補完し電気事業の円滑
かつ効率的な遂行に資する「電力周辺関連事業」、海外における発電事業及びその関連事業を行う「海外事業」並
びに当社グループの保有する経営資源、ノウハウを活用して行う石炭販売事業等の「その他の事業」の4つを報告
セグメントとしております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は連結財務諸表の作成方法と同一であり、報告セグメントの利
益は、経常利益ベースの数値です。セグメント間の売上高は、第三者間取引価格に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
(注1)
連結財務
諸表計上額
(注2)
電気事業
電力周辺
関連事業
海外事業
その他の
事業計売上高
外部顧客への売上高 876,431 44,659 145,106 18,424 1,084,621 - 1,084,621
セグメント間の
内部売上高又は振替高
2,447 199,267 - 2,639 204,353 しろさんかく204,353 -
計 878,879 243,926 145,106 21,063 1,288,975 しろさんかく204,353 1,084,621
セグメント利益 26,685 25,834 22,017 1,234 75,772 しろさんかく2,925 72,846
セグメント資産 2,199,238 252,821 773,037 17,946 3,243,044 しろさんかく176,868 3,066,176
その他の項目
減価償却費 75,081 8,181 15,663 370 99,295 しろさんかく2,297 96,997
受取利息 712 27 1,726 53 2,520 しろさんかく709 1,811
支払利息 11,595 127 11,350 78 23,152 しろさんかく709 22,442
持分法投資利益
又は損失(しろさんかく)
しろさんかく438 - 14,666 - 14,228 - 14,228
持分法適用会社への
投資額
23,600 - 214,583 - 238,184 - 238,184
有形固定資産及び
無形固定資産の増加額
89,958 5,450 39,301 361 135,072 しろさんかく2,955 132,116
(注)1 調整額の内訳は以下のとおりです。
(1) セグメント利益の調整額しろさんかく2,925百万円には、セグメント間取引消去しろさんかく2,950百万円が含まれております。
(2) セグメント資産の調整額しろさんかく176,868百万円には、債権の相殺消去しろさんかく171,912百万円が含まれております。
(3) 減価償却費の調整額しろさんかく2,297百万円には、セグメント間取引消去しろさんかく2,252百万円が含まれております。
(4) 受取利息、支払利息、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、セグメント間取引消去です。
2 セグメント利益は、連結財務諸表の当期経常利益と調整を行っております。
― 114 ―
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
調整額
(注1)
連結財務
諸表計上額
(注2)
電気事業
電力周辺
関連事業
海外事業
その他の
事業計売上高
外部顧客への売上高 1,417,902 119,203 277,555 27,260 1,841,922 - 1,841,922
セグメント間の
内部売上高又は振替高
2,394 202,534 - 2,062 206,992 しろさんかく206,992 -
計 1,420,297 321,738 277,555 29,323 2,048,914 しろさんかく206,992 1,841,922
セグメント利益 54,591 92,831 22,692 1,805 171,921 しろさんかく1,128 170,792
セグメント資産 2,299,090 308,661 918,385 15,853 3,541,990 しろさんかく179,304 3,362,685
その他の項目
減価償却費 77,749 11,932 20,075 342 110,100 しろさんかく2,458 107,642
受取利息 96 741 2,678 50 3,566 しろさんかく94 3,472
支払利息 11,349 274 15,761 76 27,462 しろさんかく94 27,368
持分法投資利益
又は損失(しろさんかく)
しろさんかく433 - 9,562 - 9,128 - 9,128
持分法適用会社への
投資額
22,476 - 258,811 - 281,288 - 281,288
有形固定資産及び
無形固定資産の増加額
107,280 4,694 12,964 481 125,420 しろさんかく3,613 121,806
(注)1 調整額の内訳は以下のとおりです。
(1) セグメント利益の調整額しろさんかく1,128百万円には、セグメント間取引消去しろさんかく1,152百万円が含まれております。
(2) セグメント資産の調整額しろさんかく179,304百万円には、債権の相殺消去しろさんかく177,836百万円が含まれております。
(3) 減価償却費の調整額しろさんかく2,458百万円には、セグメント間取引消去しろさんかく2,413百万円が含まれております。
(4) 受取利息、支払利息、有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、セグメント間取引消去です。
2 セグメント利益は、連結財務諸表の当期経常利益と調整を行っております。
― 115 ―
【関連情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。 2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
日本 タイ その他 合計
896,603 144,574 43,443 1,084,621
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
日本 タイ その他 合計
1,606,765 263,540 169,161 2,039,467 3 主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名 売上高 関連するセグメント名
(一社)日本卸電力取引所 230,835 電気事業
タイ電力公社(EGAT) 130,007 海外事業
中国電力(株) 128,877 電気事業
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。 2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:百万円)
日本 タイ その他 合計
1,442,713 225,867 173,340 1,841,922
(注) 売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
(単位:百万円)
日本 タイ その他 合計
1,625,122 276,660 171,949 2,073,732 3 主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名 売上高 関連するセグメント名
(一社)日本卸電力取引所 295,927 電気事業
中国電力(株) 259,412 電気事業
タイ電力公社(EGAT) 206,755 海外事業
― 116 ―
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
電気事業
電力周辺
関連事業
海外事業 その他の事業 合計
減損損失 633 256 - - 889
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
電気事業
電力周辺
関連事業
海外事業 その他の事業 合計
減損損失 1,672 0 - - 1,673
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
【関連当事者情報】
関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社と関連当事者との取引
連結財務諸表提出会社の非連結子会社及び関連会社等
前連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
該当事項はありません。
― 117 ―
(1株当たり情報)
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
1株当たり純資産額 5,004円31銭 5,931円68銭
1株当たり当期純利益 380円70銭 621円50銭
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益は、新株予約権付社債等潜在株式がないため、記載しておりません。
2 1株当たり純資産額の算定上、役員向け株式交付信託に係る信託口が保有する当社株式を期末発行済株式総
数の計算において控除する自己株式に含めております(前連結会計年度-株、当連結会計年度185千株)。
また、1株当たり当期純利益の算定上、当該信託口が保有する当社株式を期中平均株式数の計算において控
除する自己株式に含めております(前連結会計年度-株、当連結会計年度119千株)。
3 1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりです。
前連結会計年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 69,687 113,689
普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する
当期純利益(百万円)
69,687 113,689
普通株式の期中平均株式数(千株) 183,048 182,928
4 1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりです。
前連結会計年度末
(2022年3月31日)
当連結会計年度末
(2023年3月31日)
純資産の部の合計額(百万円) 964,105 1,192,743
純資産の部の合計額から控除する金額(百万円) 48,075 108,064
(うち非支配株主持分(百万円)) (48,075) (108,064)
普通株式に係る期末の純資産額(百万円) 916,029 1,084,679
1株当たり純資産額の算定に用いられた期末の普通株式
の数(千株)
183,048 182,861 ― 118 ―
5 【連結附属明細表】
【社債明細表】
会社名 銘柄 発行年月日 当期首残高
(百万円)
当期末残高
(百万円)
利率
(%) 担保 償還期限
電源開発 電源開発株式会社
第3回社債 2004年3月2日 10,000 10,000
(10,000) 2.010 無担保 2023年12月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第5回社債 2004年11月2日 10,000 10,000 2.240 〃 2024年9月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第8回社債 2005年2月24日 20,000 20,000 2.110 〃 2024年12月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第11回社債 2005年6月7日 20,000 20,000 2.050 〃 2025年3月19日一括償還
〃 電源開発株式会社
第13回社債 2005年7月22日 20,000 20,000 2.040 〃 2025年6月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第15回社債 2005年10月20日 20,000 20,000 2.110 〃 2025年9月19日一括償還
〃 電源開発株式会社
第26回社債 2009年3月12日 14,994 14,995 2.220 〃 2028年12月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第35回社債 2012年10月22日 20,000 - 1.126 〃 2022年10月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第38回社債 2013年12月16日 20,000 20,000
(20,000) 0.978 〃 2023年12月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第39回社債 2014年2月24日 20,000 20,000
(20,000) 0.929 〃 2024年2月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第40回社債 2014年6月11日 20,000 20,000 0.889 〃 2024年6月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第41回社債 2014年9月2日 20,000 20,000 0.782 〃 2024年8月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第42回社債 2016年4月18日 10,000 10,000 0.310 〃 2026年4月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第43回社債 2016年6月7日 20,000 20,000 0.290 〃 2026年6月19日一括償還
〃 電源開発株式会社
第44回社債 2016年10月20日 10,000 10,000 0.688 〃 2036年10月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第45回社債 2016年11月29日 10,000 10,000 0.260 〃 2026年11月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第46回社債 2017年1月19日 20,000 20,000
(20,000) 0.220 〃 2024年1月19日一括償還
〃 電源開発株式会社
第47回社債 2017年2月22日 10,000 10,000 0.919 〃 2037年2月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第48回社債 2017年4月13日 10,000 10,000 0.569 〃 2032年4月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第49回社債 2017年5月18日 20,000 20,000 0.400 〃 2027年5月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第50回社債 2017年7月19日 10,000 10,000 0.415 〃 2027年7月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第51回社債 2017年7月19日 10,000 10,000 0.858 〃 2037年7月17日一括償還
〃 電源開発株式会社
第52回社債 2017年9月12日 10,000 10,000 0.748 〃 2037年9月18日一括償還
〃 電源開発株式会社
第53回社債 2017年10月13日 10,000 10,000 0.380 〃 2027年10月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第54回社債 2017年11月15日 30,000 30,000 0.380 〃 2027年11月19日一括償還
〃 電源開発株式会社
第55回社債 2018年5月23日 20,000 20,000 0.375 〃 2028年5月19日一括償還
〃 電源開発株式会社
第56回社債 2018年5月23日 10,000 10,000 0.540 〃 2033年5月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第57回社債 2018年7月11日 20,000 20,000 0.355 〃 2028年7月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第58回社債 2018年7月11日 10,000 10,000 0.705 〃 2038年7月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第59回社債 2018年9月19日 20,000 20,000 0.414 〃 2028年9月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第60回社債 2018年9月19日 10,000 10,000 0.804 〃 2038年9月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第61回社債 2018年10月12日 10,000 10,000 0.682 〃 2033年10月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第62回社債 2018年10月23日 10,000 10,000 0.805 〃 2036年10月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第63回社債 2018年11月29日 10,000 10,000 0.250 〃 2025年11月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第64回社債 2019年4月10日 10,000 10,000 0.405 〃 2029年4月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第65回社債 2019年4月10日 10,000 10,000 0.739 〃 2039年4月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第66回社債 2019年4月23日 10,000 10,000 1.146 〃 2049年4月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第67回社債 2019年9月5日 10,000 10,000 0.240 〃 2029年9月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第68回社債 2019年9月5日 10,000 10,000 0.480 〃 2039年9月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第69回社債 2019年10月10日 20,000 20,000 0.500 〃 2039年10月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第70回社債 2020年6月4日 20,000 20,000 0.140 〃 2025年6月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第71回社債 2020年6月4日 30,000 30,000 0.420 〃 2030年6月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第72回社債 2021年1月21日 20,000 20,000 0.350 〃 2031年1月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第73回社債 2021年5月20日 30,000 30,000 0.310 〃 2031年5月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第74回社債 2021年5月20日 10,000 10,000 0.620 〃 2041年5月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第75回社債 2021年10月21日 20,000 20,000 0.350 〃 2031年10月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第76回社債 2022年1月20日 10,000 10,000 0.310 〃 2032年1月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第77回社債 2022年5月26日 - 10,000 0.400 〃 2027年5月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第78回社債 2022年5月26日 - 10,000 0.624 〃 2032年5月20日一括償還
― 119 ―
会社名 銘柄 発行年月日 当期首残高
(百万円)
当期末残高
(百万円)
利率
(%) 担保 償還期限
電源開発 電源開発株式会社
第79回社債 2022年7月12日 - 23,900 0.350 無担保 2025年7月18日一括償還
〃 電源開発株式会社
第80回社債 2022年8月24日 - 18,000 0.615 〃 2029年8月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第81回社債 2022年8月24日 - 13,700 1.200 〃 2042年8月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第82回社債 2022年11月17日 - 17,000 1.000 〃 2032年11月19日一括償還
〃 電源開発株式会社
第83回社債 2022年12月7日 - 15,000 0.450 〃 2026年4月20日一括償還
〃 電源開発株式会社
第84回社債 2023年2月16日 - 20,000 0.754 〃 2028年2月18日一括償還
〃 電源開発株式会社
第85回社債 2023年3月15日 - 10,000 0.872 〃 2029年10月31日一括償還
江差GE 江差グリーンエナジー
株式会社 第1回社債 2022年2月14日 770 770 2.700 〃 2032年2月16日一括償還
石狩GE 石狩グリーンエナジー
株式会社 第1回社債 2022年3月18日 720 720 2.700 〃 2032年3月18日一括償還
合計 - - 726,484 844,085
(70,000) - - -
(注)1 当期末残高の( )内の金額は、1年以内に償還が予定されている金額です。
2 連結決算日後5年内における償還予定額は以下のとおりです。
1年以内
(百万円)
1年超2年以内
(百万円)
2年超3年以内
(百万円)
3年超4年以内
(百万円)
4年超5年以内
(百万円)
70,000 90,000 93,900 55,000 100,000
【借入金等明細表】
区分
当期首残高
(百万円)
当期末残高
(百万円)
平均利率(%)返済期限
長期借入金(1年以内に返済予定
のものを除く。)
839,645 893,363 2.234
2024年4月1日〜
2042年3月31日
リース債務(1年以内に返済予定
のものを除く。)
2,239 1,695 -
2024年4月1日〜
2039年5月31日
1年以内に返済予定の長期借入金 118,849 134,953 1.405 -
1年以内に返済予定のリース債務 1,060 1,010 - -
短期借入金 8,149 10,715 1.369 -
コマーシャル・ペーパー 90,016 - - -
合計 1,059,960 1,041,738 - -
(注)1 平均利率については、期末借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。
2 「リース債務(1年以内に返済予定のものを除く。)」及び「1年以内に返済予定のリース債務」の平均利
率については、リース料総額に含まれる利息相当額を控除する前の金額でリース債務を連結貸借対照表に計
上していることから記載しておりません。
3 「長期借入金(1年以内に返済予定のものを除く。)」及び「リース債務(1年以内に返済予定のものを除
く。)」の連結決算日後5年内における返済予定額は以下のとおりです。
区分
1年超2年以内
(百万円)
2年超3年以内
(百万円)
3年超4年以内
(百万円)
4年超5年以内
(百万円)
長期借入金 105,273 119,395 98,715 179,061
リース債務 808 485 79 24
【資産除去債務明細表】
区分
当期首残高
(百万円)
当期増加額
(百万円)
当期減少額
(百万円)
当期末残高
(百万円)
不動産賃借契約に伴う原状回復義務 19,594 140 1,424 18,310
海外事業での電力販売契約満了時の
原状回復義務
4,880 667 - 5,547
その他 11,192 670 1,157 10,705
― 120 ―
(2) 【その他】
1 連結会計年度終了後の状況
特記事項はありません。 2 当連結会計年度における四半期情報等
(累計期間) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 当連結会計年度
売上高(営業収益) (百万円) 323,319 839,798 1,401,554 1,841,922
税金等調整前四半期
(当期)純利益
(百万円) 21,487 86,139 158,247 170,792
親会社株主に帰属する
四半期(当期)純利益
(百万円) 13,036 58,400 111,057 113,689
1株当たり四半期
(当期)純利益
(円) 71.22 319.14 607.04 621.50 (会計期間) 第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
1株当たり
四半期純利益
(円) 71.22 247.97 287.96 14.39 3 重要な訴訟事件等
当社に対して大間原子力発電所の建設及び運転の差止め等を請求する訴訟が、2010年7月28日に函館地方裁判
所に提起され、2018年3月19日に原告の請求を棄却する判決が言い渡されました。原告は同判決を不服として
2018年3月28日に控訴し、現在札幌高等裁判所において係争中です。また、同じく大間原子力発電所の建設及び
運転の差止め等を請求する訴訟が、2014年4月3日に東京地方裁判所に提起され、現在も係争中です。
― 121 ―
2 【財務諸表等】
(1) 【財務諸表】
1【貸借対照表】
(単位:百万円)
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
資産の部
固定資産 2,126,004 2,139,352
電気事業固定資産 (注記)1 853,331 (注記)1 844,678
水力発電設備 376,083 391,674
汽力発電設備 413,511 392,875
内燃力発電設備 726 ―
通信設備 7,410 7,193
業務設備 55,599 52,935
附帯事業固定資産 2,391 2,456
事業外固定資産 (注記)1 786 (注記)1 1,043
固定資産仮勘定 453,249 467,413
建設仮勘定 453,249 467,413
核燃料 75,806 76,226
加工中等核燃料 75,806 76,226
投資その他の資産 740,440 747,534
長期投資 (注記)2 54,215 (注記)2 54,701
関係会社長期投資 (注記)2 636,379 (注記)2 649,501
長期前払費用 6,950 3,308
繰延税金資産 42,894 40,023
流動資産 294,056 349,091
現金及び預金 126,006 153,611
売掛金 28,134 49,911
諸未収入金 7,763 6,396
貯蔵品 45,737 91,096
前払費用 1,455 1,575
関係会社短期債権 20,965 10,995
雑流動資産 63,994 35,503
資産合計 2,420,061 2,488,443
― 122 ―
(単位:百万円)
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
負債の部
固定負債 1,322,592 1,420,629
社債 704,994 772,595
長期借入金 561,753 601,887
長期未払債務 5,330 5,849
リース債務 149 80
関係会社長期債務 2,081 2,101
退職給付引当金 39,369 30,114
資産除去債務 6,695 6,383
雑固定負債 2,217 1,617
流動負債 354,601 295,372
1年以内に期限到来の固定負債 (注記)3 120,793 (注記)3 184,399
短期借入金 7,950 7,950
コマーシャル・ペーパー 90,016 ―
買掛金 11,930 7,991
未払金 32,383 7,445
未払費用 12,035 11,728
未払税金 (注記)4 4,742 (注記)4 9,849
預り金 323 408
関係会社短期債務 67,534 56,083
諸前受金 2,861 578
雑流動負債 4,031 8,937
負債合計 1,677,194 1,716,002
純資産の部
株主資本 719,227 764,312
資本金 180,502 180,502
資本剰余金 109,904 109,904
資本準備金 109,904 109,904
利益剰余金 428,829 474,283
利益準備金 6,029 6,029
その他利益剰余金 422,800 468,254
特定災害防止準備積立金 80 82
為替変動準備積立金 1,960 1,960
別途積立金 342,861 392,861
繰越利益剰余金 77,898 73,350
自己株式 しろさんかく9 しろさんかく378
評価・換算差額等 23,640 8,129
その他有価証券評価差額金 12,611 13,573
繰延ヘッジ損益 11,028 しろさんかく5,444
純資産合計 742,867 772,441
負債純資産合計 2,420,061 2,488,443
― 123 ―
2【損益計算書】
(単位:百万円)
前事業年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
営業収益 790,055 1,370,724
電気事業営業収益 781,056 1,353,379
電力料 606 1,168
他社販売電力料 767,205 1,337,307
電気事業雑収益 13,245 14,904
附帯事業営業収益 8,998 17,344
コンサルティング事業営業収益 1,016 1,275
石炭販売事業営業収益 6,916 14,917
その他附帯事業営業収益 1,064 1,150
営業費用 772,155 1,324,162
電気事業営業費用 763,745 1,307,562
水力発電費 62,942 68,234
汽力発電費 427,208 885,143
内燃力発電費 3,410 110
新エネルギー等発電費 ― 92
他社購入電力料 203,278 276,941
販売費 2,025 1,769
通信費 4,783 4,674
一般管理費 49,225 51,619
接続供給託送料 3,801 7,002
事業税 7,068 11,975
附帯事業営業費用 8,410 16,600
コンサルティング事業営業費用 721 895
石炭販売事業営業費用 6,871 14,831
その他附帯事業営業費用 817 872
営業利益 17,899 46,561
営業外収益 52,894 48,315
財務収益 49,231 38,528
受取配当金 (注記)1 45,645 (注記)1 34,559
受取利息 3,586 3,969
事業外収益 3,663 9,786
固定資産売却益 0 3,870
雑収益 3,663 5,916
営業外費用 12,507 19,543
財務費用 11,239 11,726
支払利息 10,994 11,318
社債発行費 244 407
事業外費用 1,267 7,817
固定資産売却損 71 629
雑損失 1,196 7,187
当期経常収益合計 842,950 1,419,039
当期経常費用合計 784,663 1,343,706
当期経常利益 58,287 75,333
特別利益 ― 3,795
関係会社清算益 ― (注記)2 3,795
特別損失 ― 6,009
関係会社株式評価損 ― (注記)3 6,009
税引前当期純利益 58,287 73,119
法人税、住民税及び事業税 314 3,769
法人税等調整額 しろさんかく15,724 9,251
法人税等合計 しろさんかく15,409 13,021
当期純利益 73,696 60,097
― 124 ―
【電気事業営業費用明細表】
前事業年度
(2021年4月1日から
2022年3月31日まで)
(単位:百万円)
区分
水力
発電費
汽力
発電費
内燃力
発電費
新エネルギー
等発電費
他社購入
電力料
販売費 通信費
一般
管理費
その他 合計
役員給与 - - - - - - - 537 - 537
給料手当 3,826 642 5 - - 715 564 13,549 - 19,303
給料手当振替額(貸方) しろさんかく7 しろさんかく52 - - - しろさんかく1 - しろさんかく998 - しろさんかく1,059
建設費への振替額(貸方) しろさんかく7 - - - - - - しろさんかく565 - しろさんかく573
その他への振替額(貸方) - しろさんかく52 - - - しろさんかく1 - しろさんかく432 - しろさんかく485
退職給与金 - - - - - - - しろさんかく5,132 - しろさんかく5,132
厚生費 650 102 0 - - 110 94 3,255 - 4,215
法定厚生費 578 96 0 - - 103 85 2,121 - 2,986
一般厚生費 72 5 0 - - 6 9 1,134 - 1,228
雑給 255 74 3 - - 16 7 1,914 - 2,270
燃料費 - 295,468 3,119 - - - - - - 298,588
石炭費 - 290,581 - - - - - - - 290,581
燃料油費 - 1,110 - - - - - - - 1,110
ガス費 - - 3,119 - - - - - - 3,119
助燃費 - 1,729 - - - - - - - 1,729
運炭費 - 2,046 - - - - - - - 2,046
廃棄物処理費 - 23,660 12 - - - - - - 23,672
消耗品費 1,690 2,630 31 - - 2 77 917 - 5,348
修繕費 12,285 37,282 133 - - - 268 1,570 - 51,540
水利使用料 5,300 - - - - - - - - 5,300
補償費 452 566 - - - - 15 14 - 1,049
賃借料 276 322 0 - - - 513 1,791 - 2,903
委託費 12,610 21,569 95 - - 293 1,437 15,955 - 51,961
損害保険料 340 1,144 0 - - - 2 143 - 1,631
普及開発関係費 - - - - - - - 1,638 - 1,638
養成費 - - - - - - - 253 - 253
研究費 - - - - - - - 6,453 - 6,453
諸費 1,867 989 1 - - 889 55 3,294 - 7,097
諸税 4,412 5,489 5 - - 0 100 919 - 10,927
固定資産税 4,406 5,292 5 - - - 100 511 - 10,315
雑税 6 197 0 - - 0 0 407 - 612
減価償却費 15,981 35,733 1 - - - 1,415 2,798 - 55,930
普通償却費 15,981 35,733 1 - - - 1,415 2,798 - 55,930
試運転償却費 - - - - - - - - - -
固定資産除却費 2,369 983 - - - - 232 428 - 4,013
除却損 1,186 595 - - - - 64 347 - 2,193
除却費用 1,182 388 - - - - 167 80 - 1,819
共有設備費等分担額 1,155 850 - - - - - - - 2,005
共有設備費等分担額(貸方) しろさんかく204 しろさんかく257 - - - - - - - しろさんかく462
非化石証書関連振替額 しろさんかく320 6 - - - - - - - しろさんかく313
他社購入電源費 - - - - 203,277 - - - - 203,277
その他の電源費 - - - - 203,277 - - - - 203,277
非化石証書購入費 - - - - 1 - - - - 1
建設分担関連費振替額(貸方) - - - - - - しろさんかく0 しろさんかく35 - しろさんかく35
附帯事業営業費用分担関連費振替額
(貸方)
- - - - - - - しろさんかく45 - しろさんかく45
接続供給託送料 - - - - - - - - 3,801 3,801
事業税 - - - - - - - - 7,068 7,068
合計 62,942 427,208 3,410 - 203,278 2,025 4,783 49,225 10,869 763,745
― 125 ―
【電気事業営業費用明細表】
当事業年度
(2022年4月1日から
2023年3月31日まで)
(単位:百万円)
区分
水力
発電費
汽力
発電費
内燃力
発電費
新エネルギー
等発電費
他社購入
電力料
販売費 通信費
一般
管理費
その他 合計
役員給与 - - - - - - - 505 - 505
給料手当 4,096 433 5 4 - 836 584 14,578 - 20,539
給料手当振替額(貸方) しろさんかく2 しろさんかく63 - - - しろさんかく1 - しろさんかく1,137 - しろさんかく1,204
建設費への振替額(貸方) しろさんかく2 - - - - - - しろさんかく591 - しろさんかく594
その他への振替額(貸方) しろさんかく0 しろさんかく63 - - - しろさんかく1 - しろさんかく545 - しろさんかく610
退職給与金 - - - - - - - しろさんかく6,033 - しろさんかく6,033
厚生費 684 66 0 - - 128 97 3,438 - 4,417
法定厚生費 608 61 0 - - 121 87 2,275 - 3,156
一般厚生費 76 4 0 - - 7 10 1,162 - 1,260
雑給 242 36 3 - - 12 0 2,101 - 2,397
燃料費 - 762,152 0 - - - - - - 762,152
石炭費 - 757,849 - - - - - - - 757,849
燃料油費 - 707 - - - - - - - 707
ガス費 - - 0 - - - - - - 0
助燃費 - 1,725 - - - - - - - 1,725
運炭費 - 1,870 - - - - - - - 1,870
廃棄物処理費 - 23,281 2 - - - - - - 23,283
消耗品費 2,377 1,826 39 - - 2 83 933 - 5,263
修繕費 12,220 27,843 6 - - - 221 1,646 - 41,937
水利使用料 5,344 - - - - - - - - 5,344
補償費 483 534 - - - - 16 50 - 1,085
賃借料 294 299 0 - - - 547 2,067 - 3,209
委託費 12,828 20,531 33 - - 512 1,462 16,021 - 51,389
損害保険料 360 1,214 - - - - 3 143 - 1,721
普及開発関係費 - - - - - - - 1,683 - 1,683
養成費 - - - - - - - 245 - 245
研究費 - - - - - - - 7,943 - 7,943
諸費 2,084 1,057 1 - - 276 60 3,955 - 7,434
諸税 4,492 4,883 17 - - 0 101 955 - 10,451
固定資産税 4,474 4,838 15 - - - 101 498 - 9,928
雑税 18 44 1 - - 0 0 457 - 522
減価償却費 17,086 37,633 0 87 - - 1,370 2,784 - 58,963
普通償却費 17,086 37,633 0 - - - 1,370 2,784 - 58,875
試運転償却費 - - - 87 - - - - - 87
固定資産除却費 3,561 1,581 0 - - - 126 166 - 5,436
除却損 1,148 634 0 - - - 39 110 - 1,932
除却費用 2,412 947 - - - - 86 56 - 3,503
共有設備費等分担額 1,482 2,413 - - - - - - - 3,896
共有設備費等分担額(貸方) しろさんかく249 しろさんかく339 - - - - - - - しろさんかく588
非化石証書関連振替額 845 しろさんかく244 - - - - - - - 601
他社購入電源費 - - - - 276,931 - - - - 276,931
その他の電源費 - - - - 276,931 - - - - 276,931
非化石証書購入費 - - - - 9 - - - - 9
建設分担関連費振替額(貸方) - - - - - - しろさんかく1 しろさんかく222 - しろさんかく223
附帯事業営業費用分担関連費振替額
(貸方)
- - - - - - - しろさんかく210 - しろさんかく210
接続供給託送料 - - - - - - - - 7,002 7,002
事業税 - - - - - - - - 11,975 11,975
合計 68,234 885,143 110 92 276,941 1,769 4,674 51,619 18,977 1,307,562
― 126 ―
3【株主資本等変動計算書】
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
資本剰余金 利益剰余金
資本準備金
資本剰余金
合計
利益準備金
その他利益剰余金
特定災害防止
準備積立金
為替変動準備
積立金
別途積立金
繰越利益
剰余金
当期首残高 180,502 109,904 109,904 6,029 77 1,960 342,861 17,933
当期変動額
剰余金の配当 しろさんかく13,728
当期純利益 73,696
特定災害防止準備積立
金の積立
3 しろさんかく3
別途積立金の積立 ― ―
自己株式の取得
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 ― ― ― ― 3 ― ― 59,964
当期末残高 180,502 109,904 109,904 6,029 80 1,960 342,861 77,898
株主資本 評価・換算差額等
純資産合計
利益剰余金
自己株式 株主資本合計
その他有価証
券評価差額金
繰延ヘッジ
損益
評価・換算差
額等合計
利益剰余金
合計
当期首残高 368,861 しろさんかく8 659,259 9,632 1,636 11,268 670,528
当期変動額
剰余金の配当 しろさんかく13,728 しろさんかく13,728 しろさんかく13,728
当期純利益 73,696 73,696 73,696
特定災害防止準備積立
金の積立
― ― ―
別途積立金の積立 ― ― ―
自己株式の取得 しろさんかく0 しろさんかく0 しろさんかく0
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
2,979 9,391 12,371 12,371
当期変動額合計 59,968 しろさんかく0 59,967 2,979 9,391 12,371 72,338
当期末残高 428,829 しろさんかく9 719,227 12,611 11,028 23,640 742,867
― 127 ―
当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金
資本剰余金 利益剰余金
資本準備金
資本剰余金
合計
利益準備金
その他利益剰余金
特定災害防止
準備積立金
為替変動準備
積立金
別途積立金
繰越利益
剰余金
当期首残高 180,502 109,904 109,904 6,029 80 1,960 342,861 77,898
当期変動額
剰余金の配当 しろさんかく14,643
当期純利益 60,097
特定災害防止準備積立
金の積立
1 しろさんかく1
別途積立金の積立 50,000 しろさんかく50,000
自己株式の取得
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 ― ― ― ― 1 ― 50,000 しろさんかく4,547
当期末残高 180,502 109,904 109,904 6,029 82 1,960 392,861 73,350
株主資本 評価・換算差額等
純資産合計
利益剰余金
自己株式 株主資本合計
その他有価証
券評価差額金
繰延ヘッジ
損益
評価・換算差
額等合計
利益剰余金
合計
当期首残高 428,829 しろさんかく9 719,227 12,611 11,028 23,640 742,867
当期変動額
剰余金の配当 しろさんかく14,643 しろさんかく14,643 しろさんかく14,643
当期純利益 60,097 60,097 60,097
特定災害防止準備積立
金の積立
― ― ―
別途積立金の積立 ― ― ―
自己株式の取得 しろさんかく368 しろさんかく368 しろさんかく368
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
961 しろさんかく16,472 しろさんかく15,510 しろさんかく15,510
当期変動額合計 45,454 しろさんかく368 45,085 961 しろさんかく16,472 しろさんかく15,510 29,574
当期末残高 474,283 しろさんかく378 764,312 13,573 しろさんかく5,444 8,129 772,441
― 128 ―
【注記事項】
(重要な会計方針)
1 有価証券の評価基準及び評価方法
(1) 子会社株式及び関連会社株式
移動平均法による原価法によっております。
(2) その他有価証券
市場価格のない株式等以外のものは、決算日の市場価格等による時価法(売却原価は移動平均法)により評価し、
その評価差額は全部純資産直入法によっております。
市場価格のない株式等は、移動平均法による原価法によっております。
2 デリバティブ等の評価基準及び評価方法
デリバティブ
時価法によっております。なお、ヘッジ会計の要件を充たす取引については、ヘッジ会計を採用しております。
3 棚卸資産の評価基準及び評価方法
貯蔵品
評価基準...原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
評価方法...特殊品については個別法、その他の貯蔵品については月総平均法によっております。
4 固定資産の減価償却の方法
(1) 償却方法
・有形固定資産
定額法によっております。
・無形固定資産
定額法によっております。
(2) 耐用年数
法人税法に定める耐用年数によっております。
5 引当金の計上基準
(1) 貸倒引当金
売上債権等の貸倒れに備えるため、一般債権については貸倒実績率により、また、貸倒懸念債権等特定の債権に
ついては個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。
(2) 退職給付引当金
従業員の退職給付に備えるため、当事業年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額に基づき計上してお
ります。
1 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付の算定にあたり、退職給付見込額を当事業年度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定
式基準によっております。
2 数理計算上の差異、過去勤務費用の費用処理方法
数理計算上の差異は、発生年度の翌事業年度から2年間で定率法により、また、過去勤務費用は、発生時から
2年間で定額法により費用処理しております。
6 収益及び費用の計上基準
当社は、主に国内における電力販売を行っております。契約の中に複数の履行義務が存在する場合は、取引価格
を独立販売価格の比率でそれぞれの履行義務に配分しております。なお、独立販売価格は、予想コストにマージン
を加算するアプローチに基づいて算定しております。取引の対価は、契約条件に従い、概ね履行義務の進捗に応じ
て段階的に受領しており、重要な金融要素は含まれておりません。
電力販売に係る収益は、主に当社が保有する発電設備で発電した電力や卸電力取引市場等から調達した電力の販
売であり、顧客との契約に基づいて電力を供給する履行義務及び発電設備を利用できる状態を維持する履行義務を
負っております。電力の販売は、一定の期間にわたり履行義務を充足する取引であり、履行義務の充足の進捗度に
― 129 ―
応じて収益を認識しております。従量料金については、電力の供給量に応じて履行義務を充足していると判断して
いるため、電力供給量を指標として進捗度を見積もっております。基本料金については、稼働可能な設備を日々維
持することで履行義務を充足していると判断しているため、経過期間を指標として進捗度を見積もっております。
7 ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。また、為替変動リスクのヘッジについて振当処理の要件を充たしている場
合には振当処理を、金利スワップについて特例処理の条件を充たしている場合には特例処理を採用しております。
(2) ヘッジ手段とヘッジ対象
a ヘッジ手段
為替予約、通貨スワップ
ヘッジ対象
外貨建社債、借入金の元利金支払額、外貨建債権債務の一部
b ヘッジ手段
金利スワップ
ヘッジ対象
社債、借入金の元利金支払額
c ヘッジ手段
商品価格に関するスワップ
ヘッジ対象
商品に係る取引の一部
(3) ヘッジ方針
デリバティブ取引に関する社内規程に基づき、為替変動、金利変動及び商品価格変動によるリスクを回避するこ
とを目的として実施するものであり、投機的な取引は行わない方針です。
(4) ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累計を四半期毎又は一取
引毎に比較してヘッジ有効性を評価しております。ただし、振当処理によっている為替予約及び通貨スワップ、特
例処理によっている金利スワップについては有効性の評価を省略しております。
8 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
退職給付に係る会計処理
退職給付に係る未認識数理計算上の差異、未認識過去勤務費用の会計処理の方法は、連結財務諸表におけるこれ
らの会計処理の方法と異なっております。
(重要な会計上の見積り)
(建設仮勘定の評価)
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
建設仮勘定 453,249 467,413
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当事業年度においては、貸借対照表に建設仮勘定467,413百万円が計上されており、これには、大間原子力発
電所計画に関連する建設仮勘定が含まれています。
大間原子力発電所の建設工事工程が延伸していることから、大間原子力発電所計画に関連する建設仮勘定の評
価を実施していますが、将来の販売収益、追加工事の工事費及び発電所の運営コストに関する一定の仮定に基づ
き評価した結果、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を上回ったことから、損失を認識しておりま
せん。
なお、当社が想定していない事象が生じた場合には、評価に用いた仮定に変化が生じる可能性があります。
― 130 ―
(繰延税金資産の回収可能性)
(1) 当事業年度の財務諸表に計上した金額
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
繰延税金資産 42,894 40,023
(2) 識別した項目に係る重要な会計上の見積りの内容に関する情報
当事業年度においては、貸借対照表に繰延税金資産40,023百万円を計上しております。
繰延税金資産の計上において、当社グループの事業計画等に基づく将来課税所得の見積りにより、回収可能と
判断した額を計上しており、主要な仮定である将来の販売電力量、燃料価格及び電力市場価格等を勘案し、財務
諸表作成時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っています。
なお、予想し得ない要因や変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性の判断に影響が生じる可能性が
あります。
(追加情報)
(役員に対する株式報酬制度の導入)
「第5 経理の状況 1 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に同一の内容を記載しているため、注記を省
略しております。
(貸借対照表関係)
(注記)1 固定資産の工事費負担金等の受入れによる圧縮記帳額(累計)
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
電気事業固定資産 88,834百万円 90,884百万円
水力発電設備 43,836百万円 45,940百万円
汽力発電設備 39,963百万円 39,928百万円
通信設備 347百万円 343百万円
業務設備 4,687百万円 4,672百万円
事業外固定資産 195百万円 1百万円
計 89,030百万円 90,886百万円 (注記)2 担保資産及び担保付債務
他の会社の借入金等の担保に供している資産
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
長期投資 38百万円 38百万円
関係会社長期投資 38,962百万円 46,151百万円
(注記)3 1年以内に期限到来の固定負債
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
社債 20,000百万円 70,000百万円
長期借入金 99,317百万円 112,918百万円
長期未払債務 - 30百万円
リース債務 96百万円 70百万円
雑固定負債 1,380百万円 1,380百万円
計 120,793百万円 184,399百万円 ― 131 ―
(注記)4 未払税金には、次の税額が含まれております。
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
法人税及び住民税 35百万円 1,114百万円
事業税 4,076百万円 8,398百万円
消費税等 563百万円 266百万円
その他 66百万円 69百万円
計 4,742百万円 9,849百万円
5 偶発債務
保証債務
イ 以下の会社の金融機関からの借入金に対する保証債務
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
江差グリーンエナジー(株) 2,009百万円 4,283百万円
石狩グリーンエナジー(株) 1,105百万円 2,821百万円
湯沢地熱(株) 2,250百万円 2,063百万円
宮崎ウッドペレット(株) 205百万円 389百万円
安比地熱(株) 171百万円 276百万円
SAHARA COOLING Ltd. 206百万円 223百万円
(株)ジェイウインド 519百万円 205百万円
糸魚川発電(株) 371百万円 -
ロ 従業員の持ち家財形融資等による金融機関からの借入金に対する保証債務
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
214百万円 171百万円
ハ 以下の会社の金融機関の電力販売契約履行保証状に対する保証
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
PT. BHIMASENA POWER INDONESIA 2,912百万円 3,178百万円
ニ 以下の会社の履行保証保険契約への連帯保証に対する保証債務
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
(株)バイオコール熊本南部 20百万円 22百万円
ホ 以下の会社の風力発電機購入契約の支払債務に対する保証債務
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
(株)ジェイウインド 9,900百万円 15,092百万円
(株)ジェイウインド上ノ国 2,366百万円 1,802百万円
石狩グリーンエナジー(株) - 327百万円
江差グリーンエナジー(株) 180百万円 -
ヘ 以下の会社の火力主機購入契約の支払債務に対する保証債務
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
Jackson Generation, LLC 21,041百万円 -
― 132 ―
ト 以下の会社の金融機関との金利スワップ契約に対する保証
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
湯沢地熱(株) 354百万円 213百万円
江差グリーンエナジー(株) - 47百万円
安比地熱(株) 5百万円 -
チ 以下の会社の借入金契約に関する子会社の追加出融資義務に対する保証
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
Jackson Generation, LLC 37,966百万円 -
Triton Knoll Offshore Wind Farm Ltd. 2,645百万円 -
なお、上記の追加出融資義務に対する保証については、最大額を記載しております。
リ 以下の会社の系統接続工事費用に関する金融機関の信用状(L/C)に対する保証
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
AP Solar 4, LLC 2,521百万円 2,750百万円
Jackson Generation, LLC 2,715百万円 -
なお、上記の保証額については、最大額を記載しております。
ヌ 以下の会社の株式譲渡契約に関する売主保証債務に対する保証
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
J-Power Investment Netherlands B.V. 367百万円 388百万円
なお、上記の保証額については、最大額を記載しております。
ル 以下の受注業務の履行保証に対する保証債務
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
インド国トゥルガ揚水建設事業に係る
コンサルタント業務
236百万円 236百万円
― 133 ―
(損益計算書関係)
(注記)1 各科目に含まれている関係会社に対するものは、次のとおりです。
前事業年度
(自 2021年4月1日
至 2022年3月31日)
当事業年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
受取配当金 44,054百万円 33,170百万円
(注記)2 関係会社清算益
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社の連結子会社である美浜シーサイドパワー(株)を清算したことによるものです。
(注記)3 関係会社株式評価損
前事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
該当事項はありません。
当事業年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
当社の関連会社であるJM Energy Co., Ltd.、土佐発電(株)の株式に係る評価損です。
(有価証券関係)
子会社株式及び関連会社株式は、市場価格のない株式等のため、時価を記載しておりません。
なお、これらの貸借対照表計上額は次のとおりです。
(単位:百万円)
区分
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
子会社株式 313,341 295,128
関連会社株式 46,291 43,057
計 359,633 338,185
― 134 ―
(税効果会計関係)
1 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
繰延税金資産
退職給付引当金損金算入限度超過額 12,150百万円 9,583百万円
税務上の繰越欠損金 17,283百万円 8,190百万円
減価償却資産償却超過額 6,056百万円 6,120百万円
賞与等未払計上額 951百万円 956百万円
税法上の繰延資産償却超過額 923百万円 866百万円
その他 29,299百万円 36,413百万円
繰延税金資産 小計 66,664百万円 62,130百万円
評価性引当額 しろさんかく15,101百万円 しろさんかく17,818百万円
繰延税金資産 合計 51,563百万円 44,312百万円
繰延税金負債
その他有価証券評価差額金 しろさんかく4,139百万円 しろさんかく4,165百万円
その他 しろさんかく4,529百万円 しろさんかく124百万円
繰延税金負債 合計 しろさんかく8,668百万円 しろさんかく4,289百万円
繰延税金資産 純額 42,894百万円 40,023百万円
2 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に重要な差異があるときの、当該差異の原因となった
主要な項目別の内訳
前事業年度
(2022年3月31日)
当事業年度
(2023年3月31日)
法定実効税率 28.00% 28.00%
(調整)
子会社吸収合併に伴う繰越欠損金の引継 しろさんかく31.71% -
受取配当金等永久に益金に算入されない項目 しろさんかく20.45% しろさんかく13.72%
その他 しろさんかく2.28% 3.53%
税効果会計適用後の法人税等の負担率 しろさんかく26.44% 17.81%
3 法人税及び地方法人税の会計処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理
当社は、当事業年度から、グループ通算制度を適用しております。また、「グループ通算制度を適用する場合の会
計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第42号 2021年8月12日)に従って、法人税及び地方法人税の会計
処理又はこれらに関する税効果会計の会計処理並びに開示を行っております。
― 135 ―
4 【附属明細表】
固定資産期中増減明細表
(2022年4月1日から
2023年3月31日まで)
(単位:百万円)
科目
期首残高 期中増減額 期末残高 期末残高
のうち
土地の
帳簿原価
(再掲)
帳簿原価
工事費
負担金等
減価償却
累計額
差引
帳簿価額
帳簿原価
増加額
工事費
負担金等
増加額
減価償却
累計額
増加額
帳簿原価
減少額
工事費
負担金等
減少額
減価償却
累計額
減少額
帳簿原価
工事費
負担金等
減価償却
累計額
差引
帳簿価額
電気事業
固定資産
3,510,524 88,834 2,568,359 853,331 62,010 2,188 60,302 37,495 139 29,184 3,535,039 90,884 2,599,476 844,678 109,417
(1,587)
水力
発電設備
1,402,937 43,836 983,017 376,083 37,568 2,188 18,498 9,975 85 8,600 1,430,530 45,940 992,915 391,674 14,815
汽力
発電設備
1,958,094 39,963 1,504,619 413,511 21,365 - 37,639 15,436 35 11,039 1,964,022 39,928 1,531,218 392,875 61,071
内燃力
発電設備
7,546 - 6,820 726 56 - 5 7,603 - 6,826 - - - - -
通信設備
38,348 347 30,590 7,410 1,194 - 1,370 776 3 732 38,765 343 31,229 7,193 117
業務設備
103,597 4,687 43,310 55,599 1,826 - 2,788 3,703 14 1,985 101,720 4,672 44,113 52,935 33,412
(1,587)
附帯事業
固定資産
6,562 - 4,171 2,391 287 - 223 - - - 6,850 - 4,394 2,456 8
事業外
固定資産
3,409 195 2,427 786 1,613 - 926 1,582 193 959 3,440 1 2,394 1,043 549(85)固定資産
仮勘定
453,249 - - 453,249 77,870 - - 63,706 - - 467,413 - - 467,413 -
建設仮勘定
453,249 - - 453,249 72,852 - - 58,688 - - 467,413 - - 467,413 -
除却仮勘定
- - - - 5,018 - - 5,018 - - - - - - -
科目 期首残高
期中増減額
期末残高 摘要
増加額 減少額
核燃料 75,806 419 - 76,226
加工中等
核燃料
75,806 419 - 76,226
長期前払費用 6,950 586 4,228 3,308
(注) 1 「工事費負担金等増加額」には、法人税法、租税特別措置法の圧縮額が含まれております。
2 「期中増減額」の「帳簿原価減少額」欄の( )内は内書きで、減損損失の計上額です。
― 136 ―
固定資産期中増減明細表(無形固定資産再掲)
(2022年4月1日から
2023年3月31日まで)
(単位:百万円)
無形固定資産の種類
取得価額
減価償却
累計額
期末残高 摘要
期首残高 期中増加額 期中減少額
水利権 57,438 454 - 55,847 2,046
ダム使用権 22,400 1,682 9 15,721 8,352
水道施設利用権 10,346 1 362 9,982 4
電気ガス供給施設利用権 1,928 0 0 1,921 5
専用電話負担金 79 - 0 72 7
温泉利用権 7 - - 7 -
地役権 287 4 0 - 291
借地権 7 - - - 7
電話加入権 83 0 0 - 83
埋立権 918 6 45 - 879
地上権 84 0 - - 85
港湾施設利用権 11 - - 11 -
ソフトウェア 18 - 7 10 -
商標権 33 - - 33 -
特許権 150 - - 150 -
排出クレジット 0 - - - 0
合計 93,797 2,150 425 83,759 11,763
― 137 ―
減価償却費等明細表
(2022年4月1日から
2023年3月31日まで)
(単位:百万円)
区分 期末取得価額 当期償却額 償却累計額 期末帳簿価額 償却累計率(%)
電気事業固定資産
有形固定資産
建物 277,029 4,284 204,278 72,750 73.7
水力発電設備 57,979 1,107 37,273 20,706 64.3
汽力発電設備 178,756 2,265 141,922 36,834 79.4
通信設備 3,641 48 2,764 876 75.9
業務設備 36,651 863 22,318 14,333 60.9
構築物 1,010,310 9,798 703,618 306,691 69.6
水力発電設備 721,667 5,895 504,699 216,968 69.9
汽力発電設備 280,616 3,764 191,917 88,699 68.4
通信設備 8,026 139 7,001 1,024 87.2
機械装置 1,939,991 43,008 1,597,185 342,805 82.3
水力発電設備 506,005 9,508 376,961 129,043 74.5
汽力発電設備 1,389,306 31,455 1,183,676 205,630 85.2
通信設備 25,200 1,099 20,252 4,948 80.4
業務設備 19,478 944 16,296 3,182 83.7
備品 8,863 594 7,313 1,550 82.5
水力発電設備 1,730 71 1,420 310 82.1
汽力発電設備 2,541 118 2,294 246 90.3
通信設備 1,161 78 947 214 81.5
業務設備 3,429 325 2,650 779 77.3
リース資産 3,581 721 1,720 1,860 48.0
水力発電設備 218 44 117 101 53.7
汽力発電設備 130 26 81 49 62.4
内燃力発電設備 - 0 - - -
通信設備 13 1 4 9 32.0
業務設備 3,218 648 1,516 1,701 47.1
資産除去債務相当資産 1,616 2 1,616 - -
計 3,241,393 58,410 2,515,733 725,659 77.6
無形固定資産
水利権 57,893 124 55,847 2,046 96.5
ダム使用権 24,073 329 15,721 8,352 65.3
水道施設利用権 9,979 1 9,975 4 100.0
電気ガス供給施設利用権 1,926 8 1,920 5 99.7
専用電話負担金 78 1 71 7 91.0
温泉利用権 7 - 7 - 100.0
港湾施設利用権 11 - 11 - 100.0
ソフトウェア 3 - 3 - 100.0
商標権 33 0 33 - 100.0
特許権 150 - 150 - 100.0
計 94,158 465 83,743 10,415 88.9
合計 3,335,551 58,875 2,599,476 736,075 77.9
附帯事業固定資産 6,842 223 4,394 2,448 64.2
事業外固定資産 2,888 20 2,394 494 82.9
― 138 ―
長期投資及び短期投資明細表
(2023年3月31日現在)
(単位:百万円)
長期投資
株式
銘柄 株式数(株) 取得価額 貸借対照表計上額 摘要
[その他有価証券]
日本原子力発電(株) 644,800 6,448 6,448
(株)T&Dホールディングス 2,942,550 3,529 4,828
鹿島建設(株) 2,526,500 2,999 4,037
(株)大和証券グループ本社 4,296,000 4,999 2,667
東日本旅客鉄道(株) 336,100 2,999 2,465
清水建設(株) 2,809,000 1,999 2,106
三菱重工業(株) 408,200 2,699 1,990
東海旅客鉄道(株) 119,300 999 1,886
飯野海運(株) 1,639,800 1,499 1,646
(株)大林組 1,221,000 999 1,236
上記の他 35銘柄 3,697,839 9,674 6,871
計 20,641,089 38,848 36,185
社債・公社債・国債及び地方債
銘柄 額面総額 取得価額 貸借対照表計上額 摘要
[その他有価証券]
(株)ベルデザイン 60 60 60
VUILD(株) 50 50 50
計 110 110 110
諸有価証券
種類及び銘柄 取得価額又は出資総額 貸借対照表計上額 摘要
[そ の 他 有 価 証 券]
(出資証券)
国立研究開発法人日本原子力研究開発
機構
1,345 1,345
CHRYSALIX ROBOVALLEY U.S.LP 295 420
その他(4銘柄) 650 559
(外国出資証券)
格盟国際能源有限公司 8,913 13,380
計 11,205 15,706
その他の長期投資
種類 金額 摘要
敷金、保証金 273
その他 2,426
計 2,700
合計 54,701
― 139 ―
(単位:百万円)
短期投資
株式
銘柄 株式数(株) 取得価額 貸借対照表計上額 摘要
該当なし
計 ― ― ―
社債・公社債・国債及び地方債
銘柄 額面総額 取得価額 貸借対照表計上額 摘要
該当なし
計 ― ― ―
諸有価証券
種類及び銘柄 取得価額又は出資総額 貸借対照表計上額 摘要
該当なし
計 ― ―
その他の短期投資
種類 金額 摘要
該当なし
計 ─
合計 ―
引当金明細表
(2022年4月1日から
2023年3月31日まで)
(単位:百万円)
区分 期首残高 期中増加額
期中減少額
期末残高 摘要
目的使用 その他
退職給付引当金 39,369 2,615 11,870 30,114
― 140 ―
(2) 【主な資産及び負債の内容】
連結財務諸表を作成しているため、記載を省略しております。
(3) 【その他】
1 決算日後の状況
該当事項はありません。
2 重要な訴訟事件等
当社に対して大間原子力発電所の建設及び運転の差止め等を請求する訴訟が、2010年7月28日に函館地方裁判
所に提起され、2018年3月19日に原告の請求を棄却する判決が言い渡されました。原告は同判決を不服として
2018年3月28日に控訴し、現在札幌高等裁判所において係争中です。また、同じく大間原子力発電所の建設及び
運転の差止め等を請求する訴訟が、2014年4月3日に東京地方裁判所に提起され、現在も係争中です。
― 141 ―
第6 【提出会社の株式事務の概要】
事業年度 4月1日から3月31日まで
定時株主総会 6月中
基準日 3月31日
剰余金の配当の基準日
9月30日
3月31日
1単元の株式数 100株
単元未満株式の買取り
取扱場所
(特別口座)
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 三井住友信託銀行株式会社 証券代行部
株主名簿管理人
(特別口座)
東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 三井住友信託銀行株式会社
取次所 ―
買取手数料 株式の売買の委託に係る手数料相当額として別途定める金額
公告掲載方法 (注)
電子公告により行う。ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による
公告をすることができない場合は、日本経済新聞に掲載して行う。
なお、電子公告は当社ホームページに掲載し、そのURLは次のとおり。
https://www.jpower.co.jp/
株主に対する特典 なし
(注) 当社は、金融商品取引法第24条第1項の規定により有価証券報告書を提出しておりますので、会社法
第440条第4項の規定により、決算公告を行っておりません。
― 142 ―
第7 【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には、親会社等はありません。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から本報告書提出日までの間に、次の書類を提出しております。
(1) 有価証券報告書及びその添付書類並びに確認書
事業年度 第70期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) 2022年6月29日関東財務局長に提出
(2) 内部統制報告書及びその添付書類
2022年6月29日関東財務局長に提出
(3) 四半期報告書及び確認書
第71期第1四半期(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)2022年8月1日関東財務局長に提出
第71期第2四半期(自 2022年7月1日 至 2022年9月30日)2022年11月1日関東財務局長に提出
第71期第3四半期(自 2022年10月1日 至 2022年12月31日)2023年2月1日関東財務局長に提出
(4) 発行登録追補書類(普通社債)及びその添付書類
2022年5月20日関東財務局長に提出
2022年7月6日関東財務局長に提出
2022年8月10日関東財務局長に提出
2022年11月11日関東財務局長に提出
2022年12月1日関東財務局長に提出
2023年2月10日関東財務局長に提出
2023年3月9日関東財務局長に提出
2023年5月24日関東財務局長に提出
(5) 訂正発行登録書(普通社債)及びその添付書類
2022年6月29日関東財務局長に提出
2022年10月17日関東財務局長に提出
2023年3月1日関東財務局長に提出
2023年4月3日関東財務局長に提出
(6) 臨時報告書
1 企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号の2(株主総会における議決権行使の結果)に基づく臨
時報告書
2022年6月29日関東財務局長に提出
2 企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号(代表取締役の異動)に基づく臨時報告書
2023年3月1日関東財務局長に提出
3 企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第9号(代表取締役の異動)に基づく臨時報告書
2023年4月3日関東財務局長に提出
― 143 ―
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項はありません。
― 144 ―
独立監査人の監査報告書及び内部統制監査報告書
2023年6月29日
電源開発株式会社
取締役会 御中
EY新日本有限責任監査法人
東 京 事 務 所
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士 佐 藤 森 夫
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士 齋 藤 克 宏
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士 前 田 康 雄
<財務諸表監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられて
いる電源開発株式会社の2022年4月1日から2023年3月31日までの連結会計年度の連結財務諸表、すなわち、連結貸借
対照表、連結損益計算書、連結包括利益計算書、連結株主資本等変動計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結財
務諸表作成のための基本となる重要な事項、その他の注記及び連結附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の連結財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、電
源開発株式会社及び連結子会社の2023年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連結会計年度の経営成績
及びキャッシュ・フローの状況を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準におけ
る当監査法人の責任は、「連結財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国におけ
る職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責
任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重
要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見
の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
― 145 ―
大間原子力発電所建設計画に関連する建設仮勘定の評価
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社の当連結会計年度の連結貸借対照表において、建
設仮勘定572,165百万円が計上されており、総資産の17
%を占めている。これには、大間原子力発電所建設計画
に関連する建設仮勘定が含まれている。
大間原子力発電所計画は、全炉心でのMOX(ウラン・
プルトニウム混合酸化物)燃料利用の原子力発電所とし
て、地元大間町、青森県の同意を得て、1999年8月に国
の電源開発基本計画に組み入れられ、2008年5月には電
気事業法に基づく工事計画認可(第1回)を経済産業大
臣から受け、着工に至っている。2014年12月に原子力規
制委員会に対し、原子炉設置変更許可申請書及び工事計
画認可申請書を提出し、現在、原子力発電所に係る新規
制基準への適合性審査が継続している。会社は、2022年
9月にそれまでの審査状況を踏まえ、安全強化対策工事
の開始及び終了時期の2年延伸を公表し、追加の安全強
化対策工事を、2024年後半に開始し、2029年後半に終了
することを目指すこととした。
注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されている
とおり、当該計画の建設工事工程が延伸しているため、
会社は当該建設計画に関連する建設仮勘定に関する評価
を行ったが、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳
簿価額を上回ったことから、損失を認識していない。
割引前将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要
な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載の
とおり将来の販売収益、追加工事の工事費及び発電所の
運営コストであるが、これらの仮定は、主観性や不確実
性を伴い、経営者の評価や判断によって割引前将来キャ
ッシュ・フローの総額は大きな影響を受けることから、
当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項とし
た。
当監査法人は、大間原子力発電所建設計画に関連する
建設仮勘定の評価の妥当性を確認するため、主として以
下の監査手続を実施した。
1. 大間原子力発電所建設計画の必要性の評価
・国のエネルギー政策におけるプルサーマルの方針に
ついて示した「第6次エネルギー基本計画」(2021
年10月閣議決定)以後の今後の国の原子力政策につ
いて示した「GX実現に向けた基本方針」(2023年2
月10日閣議決定)を閲覧した。
・MOX燃料として利用されるプルトニウムの利用計画
に関して、「我が国におけるプルトニウム利用の基
本的な考え方」(2018年7月原子力委員会決定)を
踏まえ、電気事業連合会が策定した最新の「プルト
ニウム利用計画」(2023年2月17日)を閲覧した。
・原子力規制委員会から公表されている大間原子力発
電所に関する適合性審査に関する資料を閲覧すると
ともに、審査の受審状況と今後の建設工事に与える
影響について経営者に質問した。
2. 割引前将来キャッシュ・フローの見積りの合理性の
評価
・割引前将来キャッシュ・フローの見積り内容につい
て、経営者と議論するとともに、取締役会によって
承認された工程に基づき担当部門が作成した最新の
投資回収に関する計画と比較した。
・将来の販売収益に関して、旧一般電気事業者9社と
の大間原子力発電所に関する基本協定等を閲覧する
とともに、旧一般電気事業者9社による適正原価で
の全量受電が約されていることについて、経営者に
質問した。
・過年度において作成された割引前将来キャッシュ・
フローに含まれる建設工事費と当連結会計年度まで
の実績値を比較し、見積りに係る仮定を評価した。
・割引前将来キャッシュ・フローに含まれる追加工事
費について、取締役会に報告された建設工事費と比
較した。
・建設工事費及び将来の発電所の運営コストについ
て、資源エネルギー庁が2021年9月に公表したモデ
ルプラントの試算と比較した。
・当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家
を関与させ、割引前将来キャッシュ・フローの算定
における評価方法を検証した。
― 146 ―
グループ通算制度を利用した繰延税金資産の回収可能性
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
注記事項(重要な会計上の見積り)及び(税効果会計
関係)に記載されているとおり、会社は、当連結会計年
度の連結貸借対照表において、繰延税金資産を56,896百
万円計上している。
注記事項(税効果会計関係)に記載されているとお
り、会社は当連結会計年度から、グループ通算制度を適
用している。また、会社は当連結会計年度からグループ
通算制度を適用することを前提に、前連結会計年度末か
ら「グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開
示に関する取扱い」(実務対応報告第42号)を適用した
会計処理を行っている。
注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されている
とおり、会社は、繰延税金資産の計上において、グルー
プの事業計画等に基づく将来課税所得の見積りにより、
回収可能と判断した額を計上している。
ここで、回収可能額の算定の基礎となる「繰延税金資
産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用
指針第26号)で示されている企業分類の判定や、将来の
課税所得の見積りの前提となる販売電力量、燃料価格及
び電力市場価格は、将来の経済情勢の影響を受けるた
め、主観性や不確実性を伴い、経営者の評価や判断によ
って、回収可能額は大きな影響を受けることから、当監
査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性を検討する
にあたり、主として以下の監査手続を実施した。
・経営者が決定した企業分類を評価するため、過去
(3年)及び当期における課税所得の発生状況並び
に当期における税務上の繰越欠損金の解消状況につ
いて関連資料を閲覧した。
・経営者の事業計画策定のプロセスを評価するため、
過年度において作成された事業計画と当連結会計年
度までの実績値を比較した。
・将来の課税所得の見積りの基礎となる計画数値につ
いて、取締役会の議事録を閲覧し、経営者によって
承認された事業計画と比較した。
・将来の事業計画に含まれる販売電力量を評価するた
め、経営管理者と協議するとともに、過去の実績及
び関連資料と比較した。
・将来の事業計画に含まれる燃料価格を評価するた
め、過去の実績及び外部機関が公表した予測データ
と比較した。
・将来の事業計画に含まれる電力市場価格を評価する
ため、過去の実績及び外部機関が公表した予測デー
タと比較した。
・燃料価格と電力市場価格の変動に関する感応度分析
を実施し、将来の事業計画の見積りの不確実性に関
する経営者の評価について検討した。
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書
以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、
その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の連結財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の
記載内容に対して意見を表明するものではない。
連結財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内
容と連結財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そ
のような重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告
することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
連結財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して連結財務諸表を作成し適正
に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するた
めに経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
連結財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき連結財務諸表を作成することが適切であるか
どうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示
する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
― 147 ―
連結財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての連結財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表
示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明
することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、連結財務諸表の利
用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家と
しての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続
を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切
な監査証拠を入手する。
・ 連結財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評
価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及
び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として連結財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基
づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか
結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において連結財務諸表の注記
事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する連結財務諸表の注記事項が適切でない場合は、連結財務諸
表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証
拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 連結財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠している
かどうかとともに、関連する注記事項を含めた連結財務諸表の表示、構成及び内容、並びに連結財務諸表が基礎とな
る取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
・ 連結財務諸表に対する意見を表明するために、会社及び連結子会社の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を
入手する。監査人は、連結財務諸表の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査
意見に対して責任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要
な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに
監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講
じている場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当連結会計年度の連結財務諸表の監査で特に重要であると判断した
事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止
されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上
回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
<内部統制監査>
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第2項の規定に基づく監査証明を行うため、電源開発株式会社の2023年3
月31日現在の内部統制報告書について監査を行った。
当監査法人は、電源開発株式会社が2023年3月31日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内
部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務
報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。
― 148 ―
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に準拠して内部統
制監査を行った。財務報告に係る内部統制の監査の基準における当監査法人の責任は、「内部統制監査における監査人
の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社及び連結子会社から
独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十
分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
内部統制報告書に対する経営者及び監査等委員会の責任
経営者の責任は、財務報告に係る内部統制を整備及び運用し、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告
に係る内部統制の評価の基準に準拠して内部統制報告書を作成し適正に表示することにある。
監査等委員会の責任は、財務報告に係る内部統制の整備及び運用状況を監視、検証することにある。
なお、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があ
る。
内部統制監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した内部統制監査に基づいて、内部統制報告書に重要な虚偽表示がないかどうかにつ
いて合理的な保証を得て、内部統制監査報告書において独立の立場から内部統制報告書に対する意見を表明することに
ある。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に従って、監査の過程
を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果について監査証拠を入手するための監査手続を実施す
る。内部統制監査の監査手続は、監査人の判断により、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性に基づいて選択及び
適用される。
・ 財務報告に係る内部統制の評価範囲、評価手続及び評価結果について経営者が行った記載を含め、全体としての内
部統制報告書の表示を検討する。
・ 内部統制報告書における財務報告に係る内部統制の評価結果に関する十分かつ適切な監査証拠を入手する。監査人
は、内部統制報告書の監査に関する指示、監督及び実施に関して責任がある。監査人は、単独で監査意見に対して責
任を負う。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した内部統制監査の範囲とその実施時期、内部統制監査の実施結果、識別し
た内部統制の開示すべき重要な不備、その是正結果、及び内部統制の監査の基準で求められているその他の事項につい
て報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに
監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講
じている場合はその内容について報告を行う。
利害関係
会社及び連結子会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はな
い。
以 上 (注記)1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
― 149 ―
独立監査人の監査報告書 2023年6月29日
電源開発株式会社
取締役会 御中
EY新日本有限責任監査法人
東 京 事 務 所
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士 佐 藤 森 夫
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士 齋 藤 克 宏
指定有限責任社員
業務執行社員
公認会計士 前 田 康 雄
監査意見
当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられて
いる電源開発株式会社の2022年4月1日から2023年3月31日までの第71期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、
損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。
当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、電源開
発株式会社の2023年3月31日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点におい
て適正に表示しているものと認める。
監査意見の根拠
当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準におけ
る当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職
業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。
当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要である
と判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成におい
て対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
― 150 ―
大間原子力発電所建設計画に関連する建設仮勘定の評価
会社の当事業年度の貸借対照表において、建設仮勘定467,413百万円が計上されており、総資産の19%を占めてい
る。これには、大間原子力発電所建設計画に関連する建設仮勘定が含まれている。関連する開示は、注記事項(重
要な会計上の見積り)に含まれている。
監査上の主要な検討事項の内容、決定理由及び監査上の対応については、連結財務諸表の監査報告書に記載され
ている監査上の主要な検討事項(大間原子力発電所建設計画に関連する建設仮勘定の評価)と同一内容であるため、
記載を省略している。
グループ通算制度を利用した繰延税金資産の回収可能性
注記事項(重要な会計上の見積り)及び(税効果会計関係)に記載されているとおり、会社は、当事業年度の貸
借対照表において、繰延税金資産を40,023百万円計上している。
監査上の主要な検討事項の内容、決定理由及び監査上の対応については、連結財務諸表の監査報告書に記載され
ている監査上の主要な検討事項(グループ通算制度を利用した繰延税金資産の回収可能性)と同一内容であるため、
記載を省略している。
その他の記載内容
その他の記載内容は、有価証券報告書に含まれる情報のうち、連結財務諸表及び財務諸表並びにこれらの監査報告書
以外の情報である。経営者の責任は、その他の記載内容を作成し開示することにある。また、監査等委員会の責任は、
その他の記載内容の報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
当監査法人の財務諸表に対する監査意見の対象にはその他の記載内容は含まれておらず、当監査法人はその他の記載
内容に対して意見を表明するものではない。
財務諸表監査における当監査法人の責任は、その他の記載内容を通読し、通読の過程において、その他の記載内容と
財務諸表又は当監査法人が監査の過程で得た知識との間に重要な相違があるかどうか検討すること、また、そのような
重要な相違以外にその他の記載内容に重要な誤りの兆候があるかどうか注意を払うことにある。
当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の記載内容に重要な誤りがあると判断した場合には、その事実を報告
することが求められている。
その他の記載内容に関して、当監査法人が報告すべき事項はない。
財務諸表に対する経営者及び監査等委員会の責任
経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表
示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営
者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。
財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを
評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要
がある場合には当該事項を開示する責任がある。
監査等委員会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。
― 151 ―
財務諸表監査における監査人の責任
監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示が
ないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明すること
にある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決
定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家と
しての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。
・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続
を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切
な監査証拠を入手する。
・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の
実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。
・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及
び関連する注記事項の妥当性を評価する。
・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、
継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付
ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意
を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項
付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、
将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。
・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかど
うかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計
事象を適正に表示しているかどうかを評価する。
監査人は、監査等委員会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要
な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。
監査人は、監査等委員会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに
監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講
じている場合はその内容について報告を行う。
監査人は、監査等委員会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監
査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されてい
る場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合
理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。
利害関係
会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。
以 上
(注記)1 上記の監査報告書の原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。
2 XBRLデータは監査の対象には含まれておりません。
― 152 ―
【表紙】
【提出書類】 確認書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条の4の2第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年6月29日
【会社名】 電源開発株式会社
【英訳名】 Electric Power Development Co.,Ltd.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 社長執行役員 菅 野 等
【最高財務責任者の役職氏名】 該当事項はありません。
【本店の所在の場所】 東京都中央区銀座六丁目15番1号
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
― 1 ―
1 【有価証券報告書の記載内容の適正性に関する事項】
当社代表取締役社長 社長執行役員 菅野等は、当社の第71期(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)の有価証券
報告書の記載内容が金融商品取引法令に基づき適正に記載されていることを確認しました。
2 【特記事項】
確認に当たり、特記すべき事項はありません。
― 2 ―
【表紙】
【提出書類】 内部統制報告書
【根拠条文】 金融商品取引法第24条の4の4第1項
【提出先】 関東財務局長
【提出日】 2023年6月29日
【会社名】 電源開発株式会社
【英訳名】 Electric Power Development Co.,Ltd.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 社長執行役員 菅 野 等
【最高財務責任者の役職氏名】 該当事項はありません。
【本店の所在の場所】 東京都中央区銀座六丁目15番1号
【縦覧に供する場所】 株式会社東京証券取引所
(東京都中央区日本橋兜町2番1号)
1 【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】
代表取締役社長 社長執行役員である菅野等は、当社の財務報告に係る内部統制の整備及び運用に
責任を有しております。
財務報告に係る内部統制の整備、運用にあたっては、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る
内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」に
示されている内部統制の基本的枠組みに準拠しております。
なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、
その目的を合理的な範囲で達成しようとするものであります。このため、財務報告に係る内部統制に
より財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があります。
2 【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】
当社は、当事業年度の末日である2023年3月31日を基準日として財務報告に係る内部統制の評価を
行っており、評価にあたっては、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準
に準拠しております。
本評価においては、連結ベースでの財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(全社的な内部統
制)の評価を行った上で、その結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定しています。当
該業務プロセスの評価においては、選定された業務プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重
要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、
当該統制上の要点について整備及び運用状況を評価するこ
とによって、内部統制の有効性に関する評価を行いました。
全社的内部統制の評価の範囲は、当社並びに連結子会社及び持分法適用会社について、財務報告の
信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定しました。
財務報告の信頼性に及ぼす影響
の重要性は、金額的及び質的影響を考慮して決定しており、当社並びに連結子会社21社及び持分法適
用会社2社を対象といたしました。なお、連結子会社51社及び持分法適用会社88社については、金額
的及び質的重要性の観点から僅少であると判断し、
全社的な内部統制の評価範囲に含めておりません。
業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、
売上高の合計が前連結会計年度の連結営業収
益(売上高)の2/3以上を占める当社を「重要な事業拠点」としております。選定した重要な事業拠点
においては、企業の事業目的に大きく関わる勘定科目として、
「営業収益(売上)」、
「売掛金」、「棚卸
資産」、「電気事業固定資産」及び「固定資産仮勘定」に至る業務プロセスを評価の対象としました。
さらに、選定した重要な事業拠点にかかわらず、それ以外の事業拠点をも含めた範囲について、見積
りや予測を伴う重要な勘定科目に係る業務プロセスや、リスクが大きい取引を行っている事業又は業
務に係る業務プロセスを財務報告への影響を勘案して重要性の大きい業務プロセスとして評価対象に
追加しております。
3 【評価結果に関する事項】
上記評価の結果、
2023年3月31日現在の当社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断しまし
た。
4 【付記事項】
該当事項はありません。
5 【特記事項】
該当事項はありません。
以 上

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