事業情報

水力発電事業

地域の安全・安心に向けた対応
(ダム・発電所の状況)

1ダム・調整池管理状況

瀬戸石ダム ダムの変位測量

ダムは経年における計測値に大きな増減は見られず、安定した挙動を示しております。
令和2年7月豪雨以降の変位測量等の結果においても、特に変化は認められず、ダムの安全性に問題はないことをあらためて確認しております。
また、新たに導入した衛星測位システムにより、リアルタイムでのダム堤体変位計測も可能となりました。
今後も定期的に点検、変位測量を実施し、安全性を確認してまいります。

  • 変位測量とは、ダムの変形状態を調べるための測量です。
    ダムの安全性を評価するために、3ヶ月に1回実施しています。
2024年8月26日更新

瀬戸石ダム 堆砂量および堆砂状況調査

瀬戸石調整池の堆砂量は、計画的な堆砂排除および通砂/排砂運用により、最も多い2012年度:104万に比べ、2023年10月の調査では、38.8万m3と約6割減少しています。



瀬戸石調整池の堆砂量の経年推移

2024年2月29日更新


瀬戸石調整池 堆砂処理(湖外搬出)実績一覧

2024年3月29日更新

年度 湖外搬出量(千m3)
2013 33
2014 35
2015 50
2016 49
2017 66
2018 71
2019 82
2020(注記) 33
2021 89
2022 94
2023 13
  • この他、湖内移動(17千m3)あり

瀬戸石ダム検査結果

最新のダム定期検査結果は以下のとおりです。

検査日 2023年5月
総合判定 維持管理状況 C判定
ダム施設・貯水池の状態 B1判定

(注記)判定について
C:全体的に問題はない。
B1:ダムの安全性及び機能は保持されていると判断されるものの、速やかに措置を講じる必要がある。

2通砂/排砂運用について

瀬戸石ダムにおける通砂/排砂について

瀬戸石ダムにおいては、ダム湖内への土砂の堆積が進行しており、その対策として、毎年、冬場の河川の流量が少ない時期に、土砂を掘削して湖外へ搬出しております。

また、土砂の湖外への搬出に加え、出水時にダム湖内に流入する土砂をできるだけ下流へ流下させる取組みとして「通砂/排砂」の運用を2016年度より実施しております。

なお、通砂/排砂運用の実施に先立ち、当社にて2012年度より瀬戸石ダム上流の球泉洞付近から下流の百済木川合流部付近において環境モニタリングを開始しており、今後も土砂移動量と河川環境の変化を把握する目的でモニタリングを継続することとしております。

当社は、将来的にダム上流に土砂が溜まりにくい状態を目指すとともに、環境モニタリングによる河川環境の把握に努め、運用方法について精査しながら、河川管理者、関係行政機関および下流利水関係者へ説明を行い、適切な運用に努めてまいります。

通砂とは? 排砂とは?(イメージ)

ダム湖には出水により水と共に土砂が流れ込みます。
ダム湖の水位が高いと上流から流れ込んだ水の流速が小さくなりダム湖内に土砂が貯まりやすくなります。

通砂とは

ダム湖の水位を下げることにより、河川本来の流れのような状態にすることで、ダム湖に流れ込む土砂を通過させること

排砂とは

ダム湖の水位を下げることにより、河川本来の流れのような状態にすることで、ダム湖に堆積している土砂が流下すること

通砂/排砂運用情報

2024年8月26日更新
運用実績 最大流入量
(m3/s)
出水要因 水位低下 開始日時
水位回復 開始日時
概要資料
2024年度
1 中止 1,909 梅雨前線 6月16日10時35分
6月28日15時10分
2 中止 1,139 梅雨前線 7月1日18時00分
7月2日8時00分
3 中止 1,575 梅雨前線 7月10日17時00分
7月16日5時30分
2023年度
1 中止 789 梅雨前線 6月5日11時30分
6月8日20時30分
2 実施 2,554 梅雨前線 6月29日11時00分
7月5日19時00分
2022年度
1 中止 410 梅雨前線 6月12日17時00分
6月13日8時30分
2 中止 982 梅雨前線 6月20日7時00分
6月21日17時30分
3 中止 1,681 前線 7月18日17時00分
7月21日6時30分
4 中止 141 台風5号 7月29日22時00分
7月31日8時00分
2021年度
実績なし
2020年度
1 中止 814 梅雨前線 6月9日23時00分
6月11日20時00分
2 中止 870 梅雨前線 6月17日21時00分
6月19日17時00分
3 中止 1,805 梅雨前線 6月26日15時00分
7月1日7時00分
2019年度
1 実施 2,088 梅雨前線 6月29日15時30分
7月4日15時00分
PDF(145KB)
2 実施 3,200 梅雨前線 7月12日15時00分
7月14日15時00分
PDF(255KB)
3 中止 289 台風5号 7月17日15時00分
7月19日9時30分
4 中止 191 台風8号 8月5日10時30分
8月6日11時00分
5 中止 615 台風10号 8月13日21時00分
8月15日13時30分
2018年度
1 実施 3,051 梅雨前線 6月18日9時30分
6月22日13時00分
PDF(271KB)
2 実施 4,450 台風7号
梅雨前線
7月2日17時00分
7月9日12時00分
PDF(319KB)
2017年度
1 中止 1,454 梅雨前線 6月25日3時00分
6月25日16時00分
2 中止 906 梅雨前線 7月5日23時00分
7月7日12時00分
3 中止 1,285 台風18号 9月17日3時00分
9月17日23時00分
2016年度
1 中止 1,226 台風16号 9月19日13時00分
9月20日7時00分

(注記)2020年7月の豪雨以降は、洪水吐ゲートの全開(フルオープン)状態を継続したことから、通砂/排砂運用は実施していない。

通砂/排砂運用(イメージ)

通砂/排砂運用は、毎年6月から9月の間において、瀬戸石ダム地点の流入量が2,000m3/秒を超えると予測される出水(過去実績では「1年に1度」の発生確率)時に実施します。

平常時および小規模(流入量2,000m3/秒未満)出水時

大規模(流入量2,000m3/秒以上)出水【通砂/排砂運用】時

流入量が2,000m3/秒を超えると予測された場合に、徐々にダム湖の水位を低下させます。
流入量は、瀬戸石ダム流域の降雨予測を基に予測します。

環境モニタリング

瀬戸石ダムでは、通砂/排砂運用を実施することによる河川環境の変化を把握する目的で、環境モニタリングを実施しています。
通砂/排砂運用を開始する前の2012年度より、下記項目について、毎年定期的(5月・11月・1月) に調査を実施しています。

  • 調査項目により調査頻度は異なります。
  • 出水時水質調査
  • 河床地形測量
  • 河床地形撮影(衛星)
  • 定点写真撮影
  • 河床構成材料調査
  • 堆砂材料化学分析調査
  • 付着藻類、底生動物の生息環境調査
  • 付着藻類調査
  • 底生動物調査
  • 魚類調査
  • アユ産卵場物理環境調査

これまでの調査結果からは、通砂/排砂運用実施による河川環境の大きな変化は確認されていません。
今後も通砂/排砂運用の実施にあたっては、環境モニタリング調査を継続していく予定です。

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