独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構
JX 日鉱日石開発株式会社
独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC、理事長:河野 博文)、ベトナム国営石油(Vietnam Oil and Gas Group:PETROVIETNAM、President and CEO: Phung Dinh Thuc)と日本ベトナム石油株式会社(Japan Vietnam Petroleum Co. Ltd. : JVPC、社長:古関 信)は、JVPC がベトナム沖で操業する 15-2 鉱区のランドン油田を対象とする CO2 EOR パイロットテストを実施することで本日合意いたしました。
CO2 EOR(EOR:Enhanced Oil Recovery)は原油回収率向上技術の一つで CO2を油層に圧入し油の増進回収を図るものです。産業排出の CO2を用いた CO2 EOR が油田全体に適用されれば、CO2地下貯留により地球温暖化防止にも貢献できます。
2007年以来、PETROVIETNAM、JX日鉱日石開発株式会社(社長:古関 信)、JOGMECは室内実験、油層シミュレーションを駆使し、また、圧入するCO2源調査を含めた事業化研究を進めてきました。その結果、油田の生産量を相当量増加させると同時に、CO2も削減可能であることが判った為、本年6月より、実用化への第二段階である、パイロットテストを実施いたします。パイロットテストは、一坑井にCO2を圧入し、同じ坑井から原油を生産する小規模テストで、油田全体への適用前にその増油効果を確認するものです。テストはオペレーターであるJVPCが実施し、PETROVIETNAMおよび15-2鉱区パートナーが協力、JOGMECは支援を行います。
JOGMECは、1970年代よりEORに係わる技術開発を続け、特にアブダビ、クウェート、メキシコ、トルコ、ベトナムにおいてはCO2 EORに重点を置いてきました。
本パイロットテストは、ベトナムのみならず、東南アジア地域で初の洋上でのCO2 EOR適用事例となります。
(注)JVPC は、JX 日鉱日石開発株式会社が 97.1%出資する子会社です。
ConocoPhillips (U.K.) Gama Limited および Petrovietnam Exploration Production Corporation のパートナーとともに、オペレーターとして 15-2 鉱区において油ガスを生産しています。