波方国家石油ガス備蓄基地における令和3年度国家備蓄石油ガス放出訓練の実施について
JOGMECは、2021年11月23日、国から委託を受けて管理している波方国家石油ガス備蓄基地(愛媛県今治市、以下「波方基地」)において、令和3年度国家備蓄石油ガスの放出訓練を実施しました。
国家備蓄石油ガス放出訓練は、石油ガスの供給途絶や災害時等の緊急時を想定し、国が備蓄する石油ガス(以下「国備ガス」)を地下岩盤貯槽から隣接基地を経て内航船へ放出するもので、今回の訓練ではプロパン約230トンの放出を実施しました。
本訓練はJOGMECが主催し、波方基地の操業会社である波方ターミナル株式会社が実施主体となりました。波方基地は2013年3月から操業を開始しており、緊急時の国備ガスの放出を想定した実移送訓練は5回目となります。
新型コロナウィルス感染症対策として、計器室への入室制限、マスク・手指消毒・換気等を徹底し、本館会議室から計器室への指令をオンラインによって実施しました。訓練従事者が役割別に色分けしたビブスを着用することによる指揮・命令系統の役割分担の明確化、DCS(注)画面モニターやプロジェクター等を活用した訓練内容の「見える化」等、訓練レベルの向上に努めました。
当日は訓練従事者の意識も高く、各種作業手順や関連機器設備の作動確認等も本番さながらに実施し、計画どおり無事訓練を終了しました。
(注)DCSとは、Distributed Control System(分散制御システム)の略で、各機器ごとにある制御装置をネットワーク上で接続し、相互に通信・監視し合うシステム。
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配管の満液確認
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本館会議室での訓練状況確認
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内航船荷役中
波方基地は、石油ガス備蓄では本邦初となる水封式地下岩盤タンク方式を採用しています。国家備蓄石油ガスの受け入れについては2016年12月に完了、現在約45万トンの石油ガスを備蓄しています。貯蔵容量45万トンは、一つの基地としては世界最大規模となっています。
波方国家石油ガス備蓄基地全景
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