Microsoft Word - 第29回運営委員会議事録(案)最終版

1第 29 回 電磁界情報センター運営委員会 議事録
1.日 時:2022 年 3 月 15 日(水)10:00〜12:00
2.場 所:電磁界情報センターなどの会議室およびオンライン会議(Zoom)
3.出席者:木下委員長、衞藤委員、緒方委員、葛西委員、小島委員、原委員、飛田委員、
山根委員
[事務局]一般財団法人電気安全環境研究所 薦田理事長
電磁界情報センター 大久保センター所長
4.議事次第:
(1)定足数の確認報告
(2)理事長挨拶(3)【審議】第 28 回電磁界情報センター運営委員会 議事録の承認について(4)【報告】2021 年度 予算執行状況について(5)【報告】2021 年度 業務実施状況について(6)【審議】2022 年度 業務計画について(7)【審議】電磁界情報センター運営委員会規程の改正について
5.配布資料:
・運営 29-1
・運営 29-2
・運営 29-3
・運営 29-4
・運営 29-5
・運営 29-6
・参考
運営委員会 委員名簿
第 28 回電磁界情報センター運営委員会 議事録(案)
2021 年度 予算執行状況
2021 年度 業務実施状況
2022 年度 業務計画(案)
電磁界情報センター運営委員会規程(改正案)
電磁界情報センター運営委員会規程
6.議事内容:
(1)定足数の確認報告
電磁界情報センター運営委員会規程第 5 条第 2 項に基づき、運営委員 8 名中、
出席の委員が 8 名であることから、第 29 回運営委員会は成立した。
(2)理事長挨拶
年度末のご多忙のところ、
運営委員会にご出席いただき感謝申し上げる。
電磁界
情報センターが設立され 14 年になろうとしているが、この間、多くの方々の電磁 2界に対する理解を深めること、そして不安の解消に少しは寄与できたのではない
かと自負しているところである。これも委員の皆様の適切なアドバイスのおかげ
であると大変感謝しており、今後も社会に貢献できるように努力していく所存で
ある。
今後とも委員の皆様のご指導よろしくお願い申し上げるとともに、
忌憚のな
いアドバイスを是非いただきたく、重ねてお願い申し上げる。
(3)第 28 回電磁界情報センター運営委員会 議事録の承認について<審議>
【審議結果】第 28 回運営委員会議事録について了承された。
(4)2021 年度 予算執行状況について<報告>
・事務局より資料運営 29-3 について説明がなされた。主な質疑は以下の通り。
【質疑】
[委 員] 情報提供関連の中で、インターネットの広告費の増額で費用が嵩んでいる
が、このような費用は価格交渉ができるのか。
[事務局] インターネット広告は、目標クリック数に応じて広告費が増減するため、
交渉でどうにかなるというところではないと考えている。
(5)2021 年度 業務実施状況について<報告>
・事務局より資料運営 29-4 について説明がなされた。主な質疑は以下のとおり。
【質疑】
[委 員] スライド1の電磁界関連情報(1 次情報)の収集で、報道記事約 30 件とあ
るが、どのような内容か。
[事務局] 主に海外の国際機関、政府発表などの記事の情報提供となっている。電磁
界関係で馴染みのある「国際非電離放射線防護委員会」
(ICNIRP)や、欧州の
「健康・環境・新興リスクについての科学委員会」
(SCHEER)等が公式発表し
たものである。
[委 員] 関連して社会動向が約 10 件とあるが、どのような概要だったか。
[事務局] 電磁界関係の NPO 組織が会報などを発行していたものなどを集計してい
る。例えば電磁界関係の研究会等が電磁界についての問題が生じているとか、
携帯基地局への反対運動といった記事が主になっている。 3[委 員] 一般的なマスコミ、新聞、週刊誌を含めて、電磁波に対する過敏症とか、
電磁波の健康リスクのような記事は、今でもまだ出ているか。
[事務局] そのような記事はまだ出ており、最近では電磁過敏症の記事や、化学物質
過敏症と電磁過敏症を併発されているといった記事などが多く見受けられ
る。
[委 員] 磁界測定器の貸出サービスを利用される方々は、非常に不安に思っている
方だと思う。アンケート結果では、測定の前後でリスク認知の低下が見られ
るようであるので、このような方々にセミナーの案内をしてはどうか。
[事務局] 今のところ、磁界測定器の貸出サービスの利用者に対してセミナーの案内
はしていない。
ご意見を踏まえ、
セミナーの案内について検討したいと思う。
[委 員] 今回の充電式歯ブラシの充電中の磁界測定で、非接触式のワイヤレス電力
伝送
(WPT)
システムで特に値が大きかったということは大変興味深いことで
あるが、今回の結果から同システムと磁界の大きさについて何か類推出来る
ことはあるのか。
[事務局] スライド 11 の原理図(イメージ)で説明すると、充電台の送電コイルに流
れる電流によって磁界の強さというものが変わってくるが、メーカーによっ
てコイル形状や巻数、配置等が異なるため、磁界の強さが異なると想定して
いる。
また、今回の測定結果では電動歯ブラシの磁界は、ピークの周波数が 4 万 8
千 Hz であり、距離 0cm であっても磁界強さは国際的なガイドラインにおけ
る一般環境の基準値(27μT)の約 16〜40 分の 1 程度であったので、それほ
ど心配するレベルではないと考える。
[事務局] WPT 式の充電式家電製品というものは、一般の方はよく分からない人が多
いと思うので、関心を持っていただければありがたい。
[事務局] 例えば使用中の充電式電動歯ブラシで一部高くなる場合がある。数値その
ものは国際的なガイドラインの基準値に比べて 5 分の 1 くらいであるが、他
の家電製品に比べて数値が相対的に高くなるので、公表すると色々と質問を
受ける。データの公表はきちんと理解していただけるよう表現する必要があ
ると感じている。
[委 員] このような測定は大切であるので、新しい製品が出た際は調査していただ 4きたい。スマートメーターの磁界測定に関する今後の展開を教えていただき
たい。
[事務局] スマートメーターについては、使用中の機器から出ている電波を測定する
目途がようやく立った。スマートメーターから出ている電波の頻度について
も予想していた 30 分に 1 回ではない可能性もあるため、今後調査を行いな
がら測定を進めていく予定である。
[委 員] 双方向性確保の観点から、ホームページ上でアクセス者が疑問に思うこと
を質問できる機能があると良いのではないか。
[事務局] 現在のホームページでは、質問受付はあるが、その画面にたどり着くまで
が分かりにくいため、サイトのリニューアルに合わせて、ホームページの機
能向上を図りたい。
[委 員] 電磁界の健康影響に関する情報提供については、一般国民のヘルスリテラ
シーの向上という面と、何か心配なことが起こったときにその心配を軽減す
るリスクコミュニケーションという面があるか思う。情報提供については今
後も続けなければならないと思うが、他国ではこのような情報提供はどのよ
うにしているのか。
[事務局] 本年 6 月に名古屋で開催される BioEM2022 という国際学会で「電磁界のリ
スクコミュニケーション」というタイトルのワークショップの開催を予定し
ている。日本、韓国、ドイツが参加予定であるが、ご質問の趣旨に合致する
ワークショップだと考える。その中でも電磁界情報センターが一番多面的に
活動していると思うが、その次に韓国が実施している。ドイツについては、
昨年から放射線防護庁が電磁界のリスクコミュニケーションセンターとい
うのを創設している。その他の国の組織では、ウェブ上での対応はしている
ようであるが、対面での講演会や磁界測定器貸出といった市民の直接的な要
求に応じているという活動を行っているのは日本以外に見当たらないと思
う。
[委 員] 日本が非常に熱心にやっているということで大変心強く思う。是非、その
ワークショップの成果を次回運営委員会で報告いただきたい。
[委 員] 新聞報道の件数は、段々と少なくなっているようであるが、リスクコミュ
ニケーションにおける新聞報道が果たす役割について印象を聞きたい。 5[事務局] 電磁波問題に関し、新聞社として誤った論説等あるいは記事を書いている
場合は、
「認識が間違っているのではないか」
としっかり科学的なフォローを
している。この数年は個人的なコラムを記事として掲載されるということは
あるが、主要新聞社が誤った情報を記事として掲載されることはあまりなく
なってきている。
[委 員] 学校保健学会にも参加されているようだが、学校の先生も電磁界について
興味があるのか。
[事務局] 養護の先生方が PTA から小児白血病、つまり磁界ばく露と子どもの病気に
関して色々相談を受けるとのことである。ただ、それをどうやって答えてい
いかよく分からないということを伺ったことを契機にして、学校保健を担当
される方々には是非お伝えしたいということで、学校の保健、いわゆる養護
先生方を対象にしたパンフレットを別途作成している。
[委 員] 例えば放射線の分野で子ども向けのパンフレットも作っているところが
多いが、学校の先生も子どもに教えるときはそのようなものがないと教えに
くいと思うので、子ども向けのパンフレットも今後検討をお願いしたい。
[事務局] ご意見を踏まえ、今後検討したい。
[委 員] 広報とか啓蒙活動を行っているが、その効果についての評価はどう考えて
いるか。
[事務局] 定期的に、磁界測定前後におけるリスク認知の変化、依頼講演会や WEB セ
ミナー前後におけるリスク認知の変化、あるいは知識が正しい方向に理解さ
れているかについて評価している。
[委 員] 日本国民全体でどうなのか、世論調査する訳にはいかないので難しいとは
思うが、どのような状況にあるか。
[事務局] ウェブ調査を行っている。ただし、ウェブ調査というバイアスがあるため
国民全体は代表する訳ではないが、電磁波へのリスク認知(関心度)の経時
的な変化というのは見ている。例えば、情報検索サイトでどんなキーワード
検索をしているか調べると、健康影響とペアリングする単語を分類していく
と、
"電磁波"と"健康影響"のペアリングが全体の十数%と、上位ベスト 3
に入っている。放射線関連のキーワードと"健康影響"のペアリングに関し
ては、東日本大震災後の 2012 年の段階では全体の 70%程度占めていたが、現
在では 4%程度である。放射線に関しては、今関心が薄れているのかもしれ 6ない。一方で、電磁波については、5G、無線電力伝送(WPT)
、IoT 等、新しい
技術革新が進展していることも関心が低下しない一つの要因かと考える。
[委 員] 電磁界セミナーに併せて、小児科の先生方から、例えばスマホだったら電
磁波よりも目や脳神経の影響とか、長時間見たことによる依存症の問題が深
刻だと講演してもらってはどうだろうか。
[事務局] これまでの講演でも、電磁波の健康影響とスマホ等を使うことによる行動
変容に伴う発育阻害とか、あるいはゲーム依存症とか、そういうものについ
て説明している。関係医師会等とのタイアップについては検討を行ってみる。
[委 員] 今回のコロナ禍が、電磁界の健康影響やセンター業務に何か影響を与えて
いるか。
[事務局] コロナ禍によって、問い合わせ件数が若干減少したということはあるが、
新型コロナ感染症の流行によって電磁界による健康影響への関心度合いが
変わることもなく、
センター業務にも直接影響することはない。
世界的には、
5G の普及とコロナ感染症の流行の時期が偶然にも一致していたため、
アメリ
カや欧州で 5G アンテナ基地局が破壊された事例がある。
つまり、
コロナウイ
ルスは 5G によってもたらされたということを本当に信じる人が結構いたた
めである。そのため、WHO は、
「5G はコロナウイルスを運びません」というメ
ッセージも出している。
(6)2022 年度 業務計画について<審議>
・事務局より資料運営 29-5 について説明された。主な質疑は以下のとおり。
【質疑】
[委 員] 再生可能エネルギーの発電が盛んになっていることから、直流送電線から
発生する電磁界についての調査は意義があるため、よろしくお願いしたい。
また、スーパーマーケットのセルフレジや、交通網における自動改札等につ
いては、一般の消費者はどのような電磁波にさらされているかよく分からな
いため、そのような機器から受ける電磁波についても調査をお願いしたい。
[事務局] セルフレジや、自動改札等については、国立情報通信研究機構(NICT)で
電波ばく露に関するモニタリング事業を行っているので、そちらにご希望を
伝えたい。
【審議結果】2022 年度 業務計画について了承された。 7(7)電磁界情報センター運営委員会規程の改正について<審議>
・事務局より資料運営 29-6 について説明された。
【審議結果】電磁界情報センター運営委員会規程の改正について了承された。
(8)その他
次回開催の日程は、以下のとおりとする(開催形式は別途調整予定)。・2022 年 10 月 17 日(月) 15 時〜17 時
以 上

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