第 22 回 電磁界情報センター運営委員会 議事録(案)
1.日 時:2018 年 9 月 20 日(木)15:00〜17:20
2.場 所:全日電工連会館 3 階会議室
3.出席者:木下委員長、日和佐副委員長、衞藤委員、小島委員、原委員、飛田委員、山根委員
[事務局]一般財団法人電気安全環境研究所 尾崎専務理事(薦田理事長代理)
電磁界情報センター 大久保センター所長
4.議事次第:
(1)定足数の確認報告
(2)理事長挨拶(3)【審議】第 21 回電磁界情報センター運営委員会 議事録の承認について(4)【報告】2017 年度(平成 29 年度)予算執行結果について(5)【審議】2018 年度(平成 30 年度)業務計画について(6)【審議】2018 年度(平成 30 年度)予算について
5.配布資料:
・運営 22-1
・運営 22-2
・運営 22-3
・運営 22-4
・運営 22-5
・参考
運営委員会 委員名簿
第 21 回電磁界情報センター運営委員会 議事録(案)
2017 年度(平成 29 年度)予算執行結果
2018 年度(平成 30 年度)業務計画(案)
2018 年度(平成 30 年度)予算(案)
電磁界情報センター運営委員会規程
6.議事内容:
(1)定足数の確認報告
電磁界情報センター運営委員会規程第 5 条第 2 項にもとづき、運営委員 7 名中、出席
の委員 7 名であることから、第 22 回運営委員会は成立した。
(2)理事長挨拶
(尾崎専務理事挨拶)大変ご多忙の中、ご出席を賜り感謝する。また、日ごろより電磁
界情報センターの活動にご支援いただき感謝申し上げる。電磁界情報センターは、今年
7 月 1 日で、開所満 10 年という節目を迎えた。これも委員の皆様方のご支援のおかげで
あり、
改めて御礼申し上げる。
本日は限られた時間の中ではあるが、
忌憚のないご意見、
ご指導をお願いする。 2(3)第 21 回電磁界情報センター運営委員会 議事録の承認について<審議>
・事務局より資料運営 22-2 について、
前回の運営委員会での確認事項であった、
磁界測定の調査を行った電動歯ブラシのメーカー、および弊所への携帯電話か
らの問い合せ者の地域推定について説明がなされた。説明概要と主な質疑は以
下の通り。
【説明概要】
[電動歯ブラシのメーカー]
磁界測定の調査を行った電動歯ブラシのメーカーについて説明した。
[携帯電話からの問い合せ者の地域推定]
電話による問い合せ者の地域性を分析するため、固定電話番号からだけでなく、
携帯電話番号からも地域推定が可能か調べてみたが、各社とも携帯電話の番号によ
って地域を割り当てていないため、携帯電話番号からは地域性は分からないとのこ
とであった。
【質疑】
 特になし。
【審議結果】第 21 回運営委員会議事録について了承された。
(4)2017 年度(平成 29 年度)予算執行結果について<報告>
・事務局より資料運営 22-3 について説明がなされた。主な質疑は以下の通り。
【質疑】
[委 員]広告掲載について、学会誌への広告から、インターネット広告に切り替えた
とのことだが効果はどうだったのか。
[事務局]インターネット広告がどれだけ問合せ件数の増加に繋がっているのかはは
っきりしないが、前年度はホームページを見直し、パソコンだけではなくス
マホ向けでも画面も見やすくレスポンシブルデザインを導入・改善した。そ
ういった効果も含め全体で問合せ件数や、磁界測定器の貸出件数が増加して
いると考えられ、様々な施策により一定の効果が得られているのではないか
と感じている。
[委 員]磁界測定のための家電製品の購入費用が増額したとの説明があったが、これ 3は単純な製品の値上げなのか。それとも高額な新機種を対象として購入した
ということか。
[事務局]家電製品は冷蔵庫等を購入した。当初の見込みよりも購入金額が増加したが、
機種を固定して前年度に予算を計上していたわけではなかった。購入時点で
最新の人気機種 3 機を選定しなるべく安価なものを探したが、全体として高
価格なものになった。
[委 員]電磁界講演会の内訳について、ランチョンセミナーが学会等の日程重複等に
よって、減額になったとの説明があったが、減った分の流用については検討
したのか。
[事務局]ランチョンセミナーは減であるが、2017 年度の電磁界講演会という大きな
枠で見ると、一方では、母子保健セミナーの開催や、太陽光・風力事業者事
業へのセミナーに力を入れたと結果として見ることができる。
[委 員]新聞は何紙くらい購読しているのか。
[事務局]電気新聞の1紙を定期購読している。他に定期刊行物も購入している。
(5)2018 年度(平成 30 年度)業務計画について<審議>
・事務局より資料運営 22-4 について説明がなされた。主な質疑は以下のとおり。
【質疑】
[委 員]ランチョンセミナーは、どのように実施運営しているのか説明いただきた
い。
[事務局]ランチョンセミナーは学会のランチタイムに実施するもので、参加者には
お弁当を食べながら電磁界の健康影響について聴講いただいている。また、
その後、質問応答もしている。
[事務局]ランチョンセミナーの目的は、伝達教育あるいは間接教育である。公衆衛
生・学校保健・地域保健等の職域におけるキーパーソンになるような方が
多く参加されている学会において、電磁界の健康影響について講演してい
る。3 つのテーマで1クールとし、最初は低周波、次は高周波、そして電磁
過敏症をテーマとしている。可能であれば 2 クールくらい、6 年かけて実施
するスケジュールであるが、費用対効果を考えた場合に、1 クールに留めた
方が良い場合もある。
これまでは、一般の方々を対象に講演したり、地域で様々な形で講演して
きたが、なかなか人が集まらない。学会では、会場の設営あるいは情宣を 4全部学会の学術集会運営母体が行うため、電磁界情報センターとしては手
間が省け、マンパワーが省力できる。また、少なくとも 50 人、場合によっ
ては数百の専門家、先生方が参加される。多くの方々は、本質的に電磁波
のことを心配しているわけではないが、科学的なエビデンスを伝え、これ
を受け入れる能力があるので、いずれ、第三者が電磁波の健康影響を心配
され、それを相談されたときに、
「そういえばこういうのがあった」と、ラ
ンチョンセミナーの内容を間接的に先生方から地域の方々へ伝言していた
だければと考え、ランチョンセミナーを主催している。
[委 員]ランチョンセミナーで講演した内容は、ホームページか何かに載っている
とか、一般の人が何か知る手だてはあるのか。
[事務局]特に何かに掲載したりはしていない。別の話ではあるが、参加された方々
にセミナー内容について評価していただき、参加者のリスク認知、そして
知識がどの程度変化したかということについて調べ、リスク認知が軽減し
たことは分かっている。
[委 員]磁界測定器を買ってまで測定している方がいると知り、ちょっとびっくり
している。測定器の精度というのは非常に大切であるので、積極的にこれ
も情報提供するという手もあると思う。磁界測定器を購入し、測定した情
報を提供するというのも一つあると思う。スマートフォンでアプリケーシ
ョンを購入してそれで測定するとは、どのようにするのか。
[事務局]スマートフォン向けのアプリケーションを実際に検索してみると、磁界測
定が可能とされているアプリケーションがいくつか見つけられる。ただし、
スマートフォンの中には地磁気等を感知するセンサ等はあると思うが、高
周波の磁界や、低周波の磁界等を区別して測定するようなセンサは内蔵さ
れていない。数値自体の精度が高いかどうかというのは、実際に測定して
みなければ分からない。それらのアプリケーションを使って、実際に家の
中の測定をされ、
「非常に高い数値が出たが、これはどのように理解すれば
いいのか」というような問い合わせもある。
[委 員]磁界測定のアンケートの中で、測定後にも 44%の方が「心配だ」と答えて
いる。測定数値の円グラフよりアンケート回答者の半分の方は測定数値が
低かったことから「心配ではない」と答えたことは分かるが、値が低かっ
た以外の方たちが「心配だ」と答えているということか。例えば測定した
値が低かったにも係わらず、
「まだ心配だ」という方もいるのか。
[事務局]その通りである。実際に測定結果が低かったということを回答しているも
のの、
「それでもやはり心配だな」という方がいる。
[委 員]それはなぜかという理由は確認しているのか。
[事務局]測定後、個別にその理由までは電話等で確認できていないが、小児白血病 5のリスクが倍増されるとされる 0.3μT から 0.4μT とか、こうした情報か
ら心配されているという可能性がある。
[委 員]今年度の磁界測定プロジェクトの具体的な実施内容を知りたい。
[事務局]家電製品の磁界測定は前年度で終了し、報告と結果を弊所ホームページに
掲載した。今後はパンフレット等に反映させていく予定である。パンフレ
ット掲載以外の今年度の活動というのが市販の磁界測定器や、スマートフ
ォンのアプリケーション等の精度確認を実施していこうと考えている。
[委 員]太陽光発電事業者や風力発電事業者向けセミナーの開催に取り組んでいる
とのことだが、他の発電形式もある。例えば、バイオマス発電とか、バイ
ナリー発電とか新しいターゲットを考えていく必要があるのではないか。
また、盗難防止装置等新しい機器類もあるので、そういう社会の色々な場
所における電磁波の測定も、ターゲットの中に入れてはどうか。
[事務局]発電設備に関しては、弊所が受託している経済産業省のプロジェクトにお
いて磁界測定を実施しており、今年度は太陽光発電設備のパワーコンディ
ショナの磁界測定を実施した。次年度の経済産業省のプロジェクトにおい
て、これまでとは異なる発電設備の磁界測定を弊所から提案すれば、場合
によっては測定が可能ではないかと考える。盗難防止装置に関しては、基
本的には中間周波数帯であり、総務省のプロジェクトにおいて中間周波に
関する実態調査が開始されていることから、いずれその結果が公表され、
それをデータとして紹介することができるのではないかと思う。
[委 員]一般向けに販売されている磁界測定器の精度、性能確認というのは、ぜひ
やっていただきたいと思うが、もし、かなり精度が悪いようなものがあっ
た場合、どういう対応をしていくのか。また、2018 年度の活動に「新たな
電磁波発生源の測定調査を行う」とあるが、これは具体的に何を想定され
ているのか。
[事務局]市販の磁界測定器とスマートフォン向けのアプリケーションの精度確認を
予定しており、
この結果を基本的に公表・公開はしていこうと考えている。
ただし、これまの家電製品の測定結果と同じように、例えば測定値が高か
ったとか、あるいはこの場合に精度が低かったといって、それに対して何
かコメントすることまでは考えていない。必ずしも同じ基準で測定出来な
いものもおそらくある。弊所では、50Hz、60Hz の周波数帯が一般的であろ
うとの前提で 40Hz から 1000Hz を測定可能な磁界測定器で測定しているが、
市販の測定器はもっと広い周波数帯の測定が可能とされ、それゆえに測定
値の信頼性が疑問視されるということはあると思う。その理由というのは
機種、アプリケーションそれぞれによってさまざまだと思われ、それを全
部、理由まで含めて検証するというのは難しい。あくまで客観的に「弊所
の測定結果と比較すると、このくらいずれていた。弊所の磁界測定器では 6この周波数帯の測定が可能で、メーカー校正済」というような内容を公開
していくということになると思う。なお「新たな電磁波発生源の測定調査」
については、スマートメーターからの電磁波の測定についても検討してい
るが、製造メーカー等の調整に時間がかかりそうであり、今年度中に実施
できるかどうか分からない状況である。
「磁界測定プロジェクト」という大
きな枠組みの中で今年度の実施は、この精度の確認を考えている。
[委 員]報道関係で、おかしな報道はあったのか。
[事務局]事実誤認に基づく誤報道というのはなかった。ただし、
「人々が心配してい
る」というような報道はあった。例えばある施設の磁界測定値が異常に高
いとか、そういう断定的な報道であった場合には、ニュース元の報道機関
に、どういう理由であったかということを取材し、場合によっては弊所か
ら報道内容の説明という形で取り扱うことになる。
【審議結果】2018 年度(平成 30 年度)業務計画について了承された。
(6)2018 年度(平成 30 年度)予算について<審議>
・事務局より資料運営 22-5 について説明がなされた。主な質疑は以下のとおり。
【質疑】
[委 員]電磁界講演会の予算が前年より減った理由は何か。ランチョンセミナーを開
催する学会数が減ったということか。
[事務局]学会数という点もあるが、学会によって共催費や弁当費用が一律ではないた
め、年度予算に差が出てしまう。前年度実績を踏まえ見込みで予算を立てて
いる。
[委 員]学会数が減ったのは、例えば、去年 1 度やったから、今年は辞退しよう等の
理由か。
[事務局]ランチョンセミナーは、1学会につき 1 回で終わるということはなく 3 回を
1 クールとして実施している。コストは、学会数では無く、各学会によって
ランチョンセミナーの開催費に差が出る。また、学会総会は各年で開催場所
が異なり、開催費は大学を総会会場とする場合は安いが、ホテルの場合は費
用が相当嵩み、かなり変動する。
[委 員]家電製品の磁界測定は一通り実施済みとのことだが、今後の新機種の家電製
品の磁界値も、それより上回ることはないだろうと考えているのか。 7[事務局]網羅的に家電製品の磁界測定を実施したと考えているため、何年後かに、家
電製品自体の性能が変われば、再度磁界測定をする必要もあるかなと考える。
現行機種については、大体これくらいのレベルだろうと捉えている。
[事務局]家電製品の磁界測定は 42 種類ぐらい実施した。
[委 員]2018 年度の出版物運営の予算内訳について、
「妊婦向け教材配布」等の予算
が増えたという説明は理解する。この取り組みについては次年度以降どのよ
うに進めていくのか。
[事務局]妊婦向け教材配布の取り組みは、
今後の活動の柱とし、
この組織が続く限り、
できれば 20 年くらい継続したいと考えている。すべての妊婦が、母子健康
手帳が配付された際に、このパンフレットを目にしていることになればいい
と考えている。無論、パンフレットを配付すればいいというだけではなく、
既に基礎調査を実施し、6,000 人の妊婦のリスク認知や、あるいは電磁界情
報センターへの認知度、妊婦向けパンフレットへの興味の有無、そうした基
礎データを得ている。実際に配付してから 1、2 年経った後で、その配布効
果を評価し、効果がないようであれば、この取り組みを再評価する必要があ
ると考えている。
[委 員]広告掲載について、インターネット広告の配信先として「健康影響について
関心が高いと考えられる妊婦・子どもを持つ親、学生、医療従事者」をター
ゲットに配信するとのことだが、この「妊婦・親」というのは分かるが、学
生が電磁波の問題に関心が高いという何かデータがあるのか、それともここ
に「学生」とあるのはインターネット、SNS 等による学生の発信力に期待を
して配信先の対象としているのか。
[事務局]学生は、
インターネット、
SNS 等を活用して情報発信をしているということ、
また、学生のうちから正しい情報を知ってもらうためにも学生も対象に PR
していこうということである。
【審議結果】2018 年度(平成 30 年度)予算について了承された。
(7)その他
次回開催の日程は以下のとおり。
・2019 年 3 月 4 日(月) 15:00〜17:00
以 上

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