第7回 電磁界情報センター運営委員会 議事録(案)

1第 14 回 電磁界情報センター運営委員会 議事録(案)
1.日時:平成 26 年 10 月 27 日(月) 15 時〜17 時 15 分
2.場所:全日電工連会館 3階会議室
3.出席者:木下委員長、日和佐副委員長、衞藤委員、小島委員、原委員、飛田委員、
山根委員
(事務局)一般財団法人電気安全環境研究所 薦田理事長
電磁界情報センター 大久保センター所長
4.議事次第:
(1)定足数の確認報告
(2)理事長挨拶
(3)委員長の選任(4)【審議】第 13 回電磁界情報センター運営委員会 議事録の承認について(5)【報告】平成 25 年度予算執行状況について(6)【審議】平成 26 年度業務計画について(7)【審議】平成 26 年度予算について
(8)その他
5.配付資料:
・運営 14-1 運営委員会 委員名簿
・運営 14-2 第 13 回電磁界情報センター運営委員会 議事録(案)
・運営 14-3 平成 25 年度予算執行状況
・運営 14-4 平成 26 年度業務計画(案)
・運営 14-5 平成 26 年度予算(案)
6.議事内容:
(1) 定足数の確認報告
事務局より、淺野委員長が体調不良により委員長を辞退されたこと、また、
衞藤委員および原委員が新委員として就任された旨の報告があった。
電磁界情報センター運営委員会規程第 5 条第 2 項に基づき運営委員 8 名中、
出席委員 7 名であることから第 14 回運営委員会は成立した。
(2) 理事長挨拶
本日は大変ご多忙のところ運営委員会にご参集賜り感謝申し上げる。また、
委員の皆様方におかれましては、常日頃より電磁界情報センター(以下、
「セン
ター」
)の運営に関しご協力頂いていることに対し改めて御礼申し上げる。本日
はたくさんの議題がありますが、御忌憚のない御意見を賜りますよう、よろし
く御審議の程お願いしたい。 2(3)委員長の選任
・事務局より、運営委員会規定では委員長は、委員の互選による選任されるとの
説明があった。
・話し合いの結果、木下委員が新委員長に就任した。
(4)第 13 回電磁界情報センター運営委員会 議事録の承認ついて
第 13 回運営委員会議事録(案)について、特段の異議はなく了承された。
(5)平成 25 年度予算執行状況について
【報告】事務局より資料運営 14-3 について説明があった。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(委 員)事業者向けのリスクコミュニケーションセミナーとはどのような内
容か。
(事務局)リスクコミュニケーションの概念を理解頂くことを目的に、これま
で、
事業者の管理職、
実際の担当者を対象に実施している。
昨年は、
奈良で電磁界の国際会議があったことから、担当者向けに欧州のリ
スクコミュニケーションの考え方に関するセミナーを実施した。
(委 員)電磁波に関するトラブルが起こっている地域等を対象に開催してい
るのか。
(事務局)特に対象地域は限定としたセミナーではない。
(委 員)昨年、天候不順等により2度の再開催があったとのことであるが、
初回、来られなかった人向けに行ったということか。
(事務局)天候不順と申込者多数による定員オーバーを理由に2度再開催とな
ったもので、欠席者と定員オーバーとなった方を先ずは優先し再募
集を行った。
情宣は広く行わずセンターのホームページでのみ行い、
会場の定員内であれば、その他の方でも参加できるように体制で行
った。
(委 員)センターの役割として、情報を調査・収集するということと、それ
を必要としているところにできるだけ的確に届けていくことがある
と思う。それが、あまりにもアカデミックになり過ぎても、人との
触れ合いが少なくなってはいけないし、そのあたりのバランスをと
りながらコミュニケーションを図っていくということが大事と思っ
ている。昨年度の予算執行を見ると情報提供の支出が多くなってお
り、今後の予算策定時には、情報調査と情報提供のバランスも考慮
頂きたい。 3(事務局)了解した。昨年度は、情報調査関連の支出減の大きな要因は高周波
の WHO 関連の報告が出なかったことが挙げられる。一方、情報提供
関連では、解説集が非常に好評だったことから、情報調査関連の減
額分を振替えて、全国規模で学校等に配布したもの。今後も関係者
のご意見を真摯に受け止め費用対効果を意識した予算策定および執
行に努めていく。
(委 員)妊婦知識啓発活動の予算の剰余の要因は何か。
(事務局)昨年度の活動はキックオフだけになってしまい、本格的な事業推進
は今年度からとなる。
【審議結果】
平成 25 年度予算執行状況について了承された。
(6)平成 26 年度業務計画について
【報告】事務局より資料運営 14-4 について説明を行った。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
<業務全般>
(委 員)幅広くいろいろ事業に取り組み頂いており、センター発足以降、
ここ数年で事業が非常に充実してきたという印象を持っている。
(委 員)
用語の使い方について、
『ニュースレター』
ではなく、
正しくは
『ニ
ューズレター』ではないか。
(事務局)以降、見直しする。
<情報調査関連>
(委 員)今後も国内外の公文書は継続的にデータベースに登録していくの
か。
(事務局)収集する情報は大きく分け『研究論文』
『公文書』
『社会動向』が
ある。研究論文等の情報は、労力、費用面においても EMF ポータ
ルと組んだ方が効率的と考えている。一方、公文書等は、従来と
おりセンターのデータベースに登録していく予定である。
<EMF-PORTAL 関連>
(委 員)日本語の論文も英訳や独訳になるのか。
(事務局)日本語の論文については先方とは未調整である。先方が不要とい
う事になれば、従来とおりセンターのデータベースに登録してい
くことになる。 4(委 員)膨大な英文論文を誰が翻訳するのか。
(事務局)
Ph.D.を持っている職員が翻訳し、
最終的には大久保所長の承認が
無いと公開できないような仕組みをとっている。
(委 員)月 100 件程度の翻訳でも労力的には問題無いのか。
(事務局)日々発生する月 100 件程度のものは表題のみの翻訳であり負担感
はそれほど大きくない。既に登録済みの約 2 万件のデータ翻訳に
ついては、外部労力を活用する等して、今後、3〜5 年かけ行って
いく予定である。
<磁界測定関連>
(委 員)特異の周波数とはどのようなものか。
(事務局)ソーラーパネルでは直流の電気が作られ、それをパワーコンディ
ショナーで主に交流の 50Hz、60Hz に変換している。また、直交変
換時に、複数の周波数成分を含んだ磁界が発生していることから
周波数別の磁界強度の測定を考えている
(委 員)反対運動が起きソーラーパネルを設置出来ないといった事例はあ
るのか。
(事務局)そのような事例は把握していない。
(委 員)測定結果はインターネット等のサイトに出ているのか。
(事務局)測定方法が明記されたような測定結果例はほとんど公開されてい
ないことから、センターでは、学会発表を経た結果をホームペー
ジで公開している。
(委 員) MRI やリニアモーターカーから発生する電磁波は測定をしている
のか。
(事務局)どちらも、センターでは測っていない。ただし、リニアモーター
カーについては、
事業者が測定し結果を公表しており、
その値は、
全て ICNIRP のガイドラインと比べると低くなっている。
<磁界測定器貸出関連>
(委員長)不安の軽減や理解度促進に繋がっているというアンケート結果か
らも測定器の貸出効果が非常に大きい事が伺え、コストパフォー
マンスから見てもかなり良いやり方だと思う。最近、電離放射線
の分野でも行政等による貸出が増えていると感じているが、実際
に不安を持たれている方々に貸し出すと、子供部屋の数値が低く
安心した等、知識だけで無く体現することで、より納得感が増す
ようなところあり、このようなやり方の大切さを感じている。
(委 員)測定器を借りた人の満足度は非常に高いものの、一方では約4割
の人は心配度の変化が無いということが気にかかる。測定値は小 5さかったという科学的なデータがあっても、そのことがなかなか
安心には繋がっていかないということが最大の難関と思う。関連
し、アンケートを実施する場合、社会心理学や行動経済学的に何
か教訓を得られるような質問や方法を考えてはどうか。例えば説
明をする場合においても異なる説明をし、どの説明が一番効果的
であったような実験をやってはどうか。
(委員長)わざわざ実験をやらなくても、母数を増やせばどういう効果が得
られるのかはわかっている。それよりもアンケートのワーディン
グ(アンケートの質問で用いる言葉遣い)の問題が大きい。
「不安
を感じる」というような調査を行えば、どの調査でも「将来、身
体に何かの影響が出る」という不安を持っている人は 85%くらい
にはなるが、
実際には、
それほど心配していないのが実情と思う。
これは、アンケート等の聞き方の問題で、誘導しているつもりは
ないが、結果的には誘導していることが多い。例えば、
『放射線事
故があり、その影響が将来自分の家族にも出ると思いますか?』
というような聞き方は、一見、非常にニュートラルな質問ようで
あるが、そのレベルの不安であれば、
"放射線"というキーワードを"お酒"
に換えても一緒になる。
つまり、
「お酒を飲んで、
将来、
何十年後に影響がある可能性があるでしょうか?」と聞けば、少
しでもお酒を飲んでいる人は、
「そりゃ、出るかもしれない」と考
え、イエスと答える。つまり、聞き方によるところが大きいこと
から、正確な不安感を聞き取るワーディングが重要となる。
(事務局)EUのユーロバロメーターという世論調査では様々な環境因子を
取り扱っており、そこには電磁界も含まれていることから、その
質問項目を参考に今後、検討したい。
<インターネット広告関連>
(委 員)インターネット広告とはどういうものか。
(事務局)インターネットで『電磁波』というキーワード検索をした場合、
不安を増長させる情報や電磁波を防止する機器を販売するページ
がトップを占めている現状にある。同様のキーワード検索でセン
ターのホームページがトップページに出てくるのが理想であるが、
残念ながら、まだまだ、センターの認知度が低いため、改善策の
一つとして、
『電磁波』等の特定のキーワードで検索した場合に、
広告料を支払い検索ページの広告サイトにセンターのホームペー
ジが出てくるようなサービスを活用している。
<妊婦知識啓発検討会関連>
(委 員)産科婦人科の医師あるいは助産師への情報提供は、もう既に十分
されているのか。
(事務局)何れの情報提供もこれからとなる。情報伝達ルートは関連省庁、 6委員の所属機関のルートの他に、関連する学会、大会を利用し広
く情報提供していく予定である。
(委 員)IH 調理器とソーラーパネルの磁界測定の結果も妊婦向けのパンフ
レットに反映する予定なのか。
(事務局)IH 調理器等については、関心度が高くないというアンケート結果
であったことから、今のところは妊婦向けのパンフレットには入
れる予定はない。ただし、パンフレット(案)が出来上がった段
階で、再度、アンケートを実施予定であり、その結果、掲載要望
が多いようであれば再考したい。
(委 員)IH 調理器の普及率はどの程度なのか。
(事務局)2004 年に民間が行った調査では約 18%の普及率であった。
(委 員)電磁界の健康影響をすごく心配されている人口はどの程度か。
(事務局)総務省予算の研究によると、男女とも 1.2%が『携帯電話によって
何らかの症状が出ている』とご自身が訴えているというデータが
あり、これが正しければ日本の人口にすると約 150 万人にいると
いうことになり無視できない数と思う。その他に、電力中央研究
所の調査ではアンケートの回答者の約 5 割が関心を持っている。
ただし、本当に心配なのか、ただ関心があるのか等、調査によっ
てかなりバラツキがあると感じている。一方、海外のユーロバロ
メーターという報告では、EUの人々が環境への影響についてど
のように感じているかについて経年的に評価しており、国により
ばらつきがあるが、電磁波の健康影響に不安があると考える人の
割合は、高いところでは 60%から 70%、低い所では、20%くらい
である。
(委 員)検討期間が二か年程度となっているが、パンフレットが出来上が
るのはいつ頃か。
(事務局)
WHO の高周波のリスク評価が公表されるのが、
最短で来年 6 月と見
ており、その結果を見た上で、速やかにパンフレットを仕上げた
い。
(委 員)パンフレットを完成以降の、次なる目標等はあるのか。
(事務局)具体的には考えていないが、対象範囲を学生等に広げるイメージ
は持っている。
(委 員)電磁波の健康影響問題から外れるが、若い方々を見ていて思うの
は、妊婦やそうでない人も含め、携帯電話の使用に関するマナー
の改善等について問題意識を持っている。せっかく妊婦の方々に
メッセージを送るのであれば、次の段階として、携帯電話のマナ
ー等の問題についても専門家の方のアドバイスを一言くらい、パ 7ンフレットに入れていく必要があるのではないかと思っている。
(委 員)電離放射線分野でも一番の心配層は、30-40 歳代の女性である。そ
の方たちが不安を感じたときの相談先の多くは医療機関だと思う。
しかしながら、現状では、そのような機関の医師は必ずしも放射
線に関する知識が高くないという問題があり、再教育を求めるよ
うな意見をよく聞く。
1 人ひとり妊婦を集めるのは、
実際に大変な
ことから、医師を対象とした啓発活動が効果的と思う。
(委 員)産科医院の医師のセミナーを聴講した際、妊娠に係わる最大リス
クは『高齢出産』という話があった。電磁波という言葉を聞いて
もピンとこない人を対象とした説明会等では、世の中には様々リ
スクがあること、また、個々のリスク感を養うようなやり方がい
いと思う。
(委 員)放射線に関する小児がんや胎内被ばくとの関係でも、なかなかき
っちりとしたデータがないこともあり、よくわからないから浴び
ないようしましょうね、みたいな話にどうしてもなってしまう。
電磁波も似たようなもので、医師が、先ずはちゃんと説明するこ
とが大切と思う。
(委 員)小児白血病も脳腫瘍の健康影響不安も、その発端は殆ど新聞報道
であり、その記憶がずっと残っていて、その後、それがどうなっ
たかというのは、実はよくわからないままになっていることが非
常に多い。一旦、人の心の中に浸透してしまうと、それを変える
ことはなかなか難しく、実際のところ、どう説明してよいかわか
らない。このようなことから、特に大きな問題が発生していなく
ても電磁波を巡る現状はどうなっているかについて、記者を集め
て説明するような機会を設けてほしい。
(事務局)過去のブリーフィングの開催状況をみると、広く案内しても参加
者が数名という状況もあり、どのようにして多くの方に集まって
もらうかという課題がある。
(委 員)科学情報に携わっている記者は、全て科学技術ジャーナリスト協
会に入っていることから、その伝達ルートを活用することも考え
られる。協力するので、是非、検討頂きたい。
(事務局)了解した。
【審議結果】平成 26 年度業務計画について、了承された。
(7)平成 26 年度予算について
【報告】事務局より資料運営 14-5 について説明があった。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
質疑は特になし。 8【審議結果】平成 26 年度予算について、了承された。
(8)その他
次回開催の仮日程は以下のとおり。
・平成 27 年 3 月 13 日(金) 15 時〜17 時
以 上

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