Microsoft Word - 第7回運営委員会議事録 最終

1第 7 回 電磁界情報センター運営委員会 議事録(案)
日時:平成 23 年 3 月 22 日(火) 14:00〜16:00
場所:全日電工連会館 3 階会議室
出席者:渡邊委員長、淺野委員、木下委員、小林委員、飛田委員、藤村委員、
山根委員
(オブザーバー)原子力安全・保安院 電力安全課
(事務局)財団法人電気安全環境研究所 末廣理事長
電磁界情報センター 大久保センター所長
議事次第:
(1)定足数の確認報告
(2)理事長挨拶
(3)第 6 回電磁界情報センター運営委員会議事録の確認(4)【審議】第 6 回電磁界情報センター運営委員会でのご意見への対応につ
いて(5)【報告】電磁界情報センターの平成 22 年度予算執行状況について(6)【審議】電磁界情報センターの平成 22 年度業務実績について(7)【審議】電磁界情報センターの平成 23 年度中期業務計画について
(8)その他
配付資料:
・運営 7-1 電磁界情報センター運営委員会 委員名簿
・運営 7-2 第 6 回電磁界情報センター運営委員会 議事録
・運営 7-2 付 第 6 回電磁界情報センター運営委員会でのご意見への対応(案)
・運営 7-3 電磁界情報センター平成 22 年度予算執行状況
・運営 7-4 電磁界情報センター平成 22 年度業務実績の概要(案)
・運営 7-5 電磁界情報センター平成 23 年度中期業務計画(案) 2議事内容:
(1)定足数の確認報告
・電磁界情報センター運営委員会規程第 5 条第 2 項により、運営委員 9 名
中、出席の委員は 7 名であることから、第 7 回運営委員会は成立した。
(2)理事長挨拶
・電磁界情報センター設立後、ほぼ 3 年が経過するが、引続きご指導・ご
鞭撻をお願いする旨の挨拶があった。
(3)第 6 回電磁界情報センター運営委員会議事録の確認
・事前に確認・承認を得ているので説明を省略したい旨、事務局より提案
され、了解を得た。
(4)第 6 回電磁界情報センター運営委員会でのご意見への対応について
【審議】事務局より資料運営 7-2 付について説明があった。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
〔資料運営 7-2 付 意見番号1〕:電磁界情報センターの理念に含まれる
「中
立の立場から」というのは、
「科学的な立場から」とした方が適切なので
はないか。・「中立的な立場」について、中立と公平は似ているが別におかしいことで
はないと思うし、中立と公平を並べてもいいような気がする。さし当た
って現状どおりであれば、それも良いと思う。
〔資料運営 7-2 付 意見番号3〕
:情報提供によって100人のうち95人
が納得できても、残りの5人がそれでも不安となった場合、この5人を
どうすれば救えるのかという非科学的な議論も必要なのではないか。
・情報提供によって100人のうち不安となった5人はどういう質問が多
いのか。
→質問というよりも意見が多い。主観的な話しで、電磁界を感じるなど自
分の経験の話、また、センターの話は信用できないなどを発言される。
現状は、意見をいただく場と質問を受ける場で分割して、2時間内で講 3演と講演に対する質問を受け、その後の1時間は希望者による個人的な
質問や意見交換としている。
・情報センターの基本スタンスは、誠意を持ってできる限り答えてあげる
ということではないか。
→そのとおり認識している。電磁過敏症の方に単に科学的には電磁界と過
敏症発症とは因果関係は認められておらず、自分の思い込みの可能性も
あると説明しても、その方の人格を否定することにもつながる可能性も
あり、主観的にそう思われている方を無下に否定することはできない。
・会場での質問は、自由に挙手で発言させるのか、あるいは事前に質問を
もらい対応するのか。
→両方である。事前質問には30分くらいで、残りの10〜20分で会場
からの挙手による質問を受けている。
・ずいぶんコミュケーションに時間をとっていると感じる。一般的には講
演に時間を割き、質問時間は短いケースが多いものだが。
→質問時間を約40分とり、その後、個別対応として約1時間フォローア
ップを行っている。
・例えば質問時間を10分にするとどうなるか
→コミュニケーションをとっていないとお叱りを受けることになる。
・あまり短いと一方的で意見を聞いてくれないと言われるが、長いほどい
いとは思わない。
・セミナーは何人くらいくるのか。
→60から70名くらいの場合が多い。
・徹底してやるのが効率的かもしれない。
→時間の制約もあり、どう集約していくかが難しいところ。
・電磁界のセミナーに限らず、ひとりの方が演説を始めて滔滔としゃべり
出すことがあるが、そういうときには司会が仕切って、あとで個人的に
話しを聞く旨を伝えるなどの対応の仕方もある。
臨床心理での事例でも、
そういう方への対応は、
人的資源の限度の中で、
細く長期的に、可能な範囲で聞いてあげているのが実状のようである。
・司会はだれが行っているか。
→現在は情報提供Gマネージャーが行っている。
・多数決とはいかないが、司会が他に同じ意見があるかを募り、少数であ
れば後で個別に対応するようにもっていくというやり方もある。
・セミナー終了後、個別対応に1時間とっているとの事だがマンパワーの
点で問題ないか。 4→3人で対応しているので、一人当たり20分として、9人は対応できて
いるので1時間以内には終わっている。
・売名とか、派閥同士の見せ場なら話しを切る必要はあっても、電磁過敏
症で人格を否定されていると思っている方にはケアをしないと、同じよ
うなことを繰り返されて、会場からも不信感を持たれると思う。
相手を納得させるのでなく、とにかく話しを聞いてあげることが大事。
体調が悪くて辛い思いをしているとすれば、体調の悪さは、おそらく聞
いてもらうことによって違ってくるので、電磁過敏症の方に対してはス
タッフの尽力と努力で対応せざるを得ない。
「あなたの思い込みですよ」では解決しない。苦しんでいる方は受け入
れられることを望んでいると思う。
・聞いてほしくて訴えに来ているので、セミナーはカウンセリングみたい
な性質もある。科学的に打ち消すだけではなく、それに対しどのように
対応したら、少しでも悩みを解消できるか方法を教えてあげる方が有効
ではないか。
・そういう方々をきちんと症例として積み重ねていったらどうか。
→中期計画(案)で取り上げるが、電磁過敏症の人にどう対応するべきか
を来年度から本格的に検討していく。
【審議結果】
・第 6 回電磁界情報センター運営委員会でのご意見への対応について、了
承された。
(5)電磁界情報センターの平成 22 年度予算執行状況について
【報告】事務局より資料運営 7-3 について説明を行った。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
・公益法人は50%以上を経費で使われなければならないのか。
→公益法人であるが、そのようなしばりはない。
・原価償却費は事務所経費に含まれているのか。
→電気安全環境研究所では原価償却費を含めた管理をしているが、今回お
示ししたものは電磁界情報センターで行っているキャッシュフローの管
理値である。
・生涯学習運営費とはどういう内容か、
→各自治体が主催する生涯学習のセミナーで電磁界情報センターが講演を 5行うための費用である。
・電磁界リスク評価専門委員会は成立しているか。
→組織が立ち上がった時に構想したもので、勘定科目としては存在するが
実際に活動は行われていない。
【審議結果】
・電磁界情報センター平成 22 年度予算執行状況について、了承された。
(6)電磁界情報センター平成 22 年度業務実績の概要について
【報告】事務局より資料運営 7-4 について説明を行った。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
・電磁波セミナーの参加者の性別はどうなっているか。
→性別は女性が三分の一である。
・内容を改善したにも拘わらず最後の福岡のポイントが下がっているがど
うしてか。
→福岡は会場からの発言に他の参加者が影響されたと捉えているが、これ
までにも同様の発言があっても波及しないこともあり一概に言えない。
センターの回答の仕方などもあるので、ひとつの影響と理解している。
・不安が軽減した人4割、軽減してない人6割というのは、どのように評
価すべきか微妙なところ。
・情報提供で国会動向ページを追加したことは良い。そのことは省庁間の
横断的な活動にある種通ずる。答弁の中に携帯電話の問題もでてくる。
国会の質問主意書は消費者や地域の方が疑問に思い、議員に質問しても
らっているケースが多いのではないか。そういう意味で中立性を担保す
るためには有効と思う。
・磁界測定プロジェクトを立ち上げて太陽電池を取り上げたのは太陽電池
のJISも作成される過程にあるなかタイムリーである。学会への論文
報告に当たっては、太陽電池本体説明書と測定されたものに齟齬がない
かも参考データとして作成したら良い。太陽電池への期待も高まってい
るので一つの情報提供になる。
・センター内教育のテーマ(ペースメーカー関連とリスク統計学)を選ん
だ理由はなにか。
→心臓ペースメーカーは専門的内容なので、国内有数の研究者を招いて実
際どういう状況でペースメーカーが誤作動を起こすかなどの勉強をした。 6もうひとつのリスク統計学については、
「損失余命」という、あるリスク
がなかったらどの位余命が伸びるか、逆に損失されているかなどを種々
のリスクについて横断的に評価している研究者を招いてそのリスク評価
手法を電磁波に応用した場合、どの位になるかを推定するための勉強を
した。
・勉強会は他に何かやっているか。
→個々にメールでの情報提供と共有を行っている。また、意識合わせとい
うことではそれぞれのグループ内で、あるいはスタッフだけのミーティ
ングを定期的に行っている。
【審議結果】
・電磁界情報センター平成 22 年度業務実績の概要について、了承された。
(7)電磁界情報センター平成 23 年度中期業務計画について
【報告】事務局より資料運営 7-5 について 4(考え方)まで説明を行った。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
・電話などの応対は何名で行っているか。
→日々3名で対応している。設立当初の問い合わせは月20件位であった
が、現在は月約70件に増えている。電磁過敏症などのお問い合わせに
ついては長時間になっても丁寧に応対している。そういう意味で日々の
問い合わせ対応はマンパワー的に厳しい状況になってきている。
・派遣でも良いが、
保健師のような方を雇って対応ができると良いと思う。
・出向者は2〜3年いろいろな経験や苦労されて知識が蓄積されていくが、
帰られると資料など物は残るがノウハウは個人的な事なので残らない。
そうした点を組織として今後どうするのか検討しておく必要がある。
→その点は、最も憂慮している点。できれば1年ごとにある人数ずつが入
れ替わり対応できれば良いが、派遣元の考えもあるのでそうもいかない。
資料としては記録にしっかり残しているので、残った人員で速やかに引
き継ぎできる体制を考える。
・電磁界情報センター職員と研究者との接触が希薄な感じがするので、例
えば毎月1回くらいオープンな感じの勉強会など開けないか。
→可能と思われるので今後検討する。
・マスコミはある意味最大のリスクコミュニケーターである。先ほど会場
の一部の方が発言されて、会場全体のメンタリティーがひっくり返ると 7の話しがあったが、同じことをマスコミがやれば日本中がひっくり返る
可能性があるというくらいマスコミは強力である。
これは、委員の1人の方から教えてもらったことだが、マスコミに対し
て上手に対応しているのは(国立)がんセンターである。月に1回くら
いマスコミ向けセミナーを行い、最新のがん情報、治療法などを情報提
供しているので、参考に一度参加したら良い。
もう一つ、これもうかがった話だが、マスコミの誤報に対する対応につ
いて申し上げる。多くの事業体は抗議文を送るがこれはあまり意味がな
い。記事の訂正の申し出が有効である。ただし、記事を書いた記者に言
っても駄目で、担当部長以上の社会的責任を負っている方に言うべきで
ある。言い分を聞いて納得してくれれば訂正してくれるし、訂正が間に
合わずとも次回からの抑止力になるので必要な事である。食品安全委員
会はメディアパトロールという活動をしており、40人くらいのボラン
ティアが記事に問題があると集まって検討して訂正の申し出を行ってい
る。有効に機能しており、それに基づく記事の訂正も多い。そういう仕
組みについて食品安全委員会に聞くのもよい。
・電磁界情報センターと親しい新聞記者や論説委員はいるか。
→いろいろチャンネルを持っており、それらを通じて今年度は3回メディ
ア向け説明会を行い、3大新聞にも参加していただいた。
・いろいろな機会でマスコミの方とは何かと良い関係にあるのは好ましい。
・マスメディアも科学部の記者は専門を持って勉強しているが、何か事が
起こったときに出てくるのは社会部である。社会部は事件そのものを報
道することに価値観を置いている。そういう社会部記者にリスクの定義
を聞くと、
「住民たちが不安に思っていること」
という答えが返ってくる。
これでは心配していることが全てリスクになってしまう。こうしたこと
を直していかないといけない。
→何社かの新聞記者の方は、記事の内容は科学的に間違ってないか問い合
わせをしてくれており、記者とは敵対関係ということはない。メディア
向け説明会では信頼関係の構築も視野に入れている。
・問い合わせ対応で保健師さんなどに対応してもらったらどうかという話
しがあったが、心を病んでいる方であったり、本来、他の病気があって
適切な治療が必要な方の対応にセンター職員が多くの時間や労力を割く
のは違うと思う。やはり別の手立てが必要ではないか。資料(運営
7-4:2P1/3)でも「電磁過敏症への対応検討」とあるが、本来センターの
役目は、科学的情報をわかりやすく提供することであるので、明確に区 8分けることはできないかもしれないが、医療の専門家の方々と連携を密
にした活動を考えるべきではないか。
そういう意味では資料(運営 7-5:2P3/3)でも、情報の媒介者(行政・教
育関係者・マスメディア・医師等)との対話活動を重視と書かれている
し、
「教育現場における電磁界の知識啓発検討会」などいろいろな立場の
方との連携が進んでいるようであり、是非推進してほしい。
・例えば学会のミーティングなどで電磁過敏症のワークショップをやって
みるなど、専門家の中で関心が広がると良いと思う。
米国でも電磁過敏症のワークショップをやったと思うが、リスクがどの
くらいで優先順位がどうなのかできるだけはっきりした中で対応を進め
るのが良い。
【審議結果】
・電磁界情報センター平成 23 年度中期業務計画について、了承された。
以上

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