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第 6 回 電磁界情報センター運営委員会 議事録
日時:平成 22 年 6 月 30 日(水) 13:00〜15:25
場所:全日電工連会館 3 階会議室
出席者:渡邊委員長、淺野委員、木下委員、小島委員、飛田委員、藤村委員
(オブザーバー)原子力安全・保安院 電力安全課
(事務局)財団法人電気安全環境研究所 末廣理事長
電磁界情報センター 大久保センター所長
議事次第:
(1)定足数の確認報告
(2)理事長挨拶
(3)第 5 回電磁界情報センター運営委員会議事録の確認(4)【審議】第 5 回電磁界情報センター運営委員会でのご意見への対応につ
いて(5)【報告】電磁界情報センターの平成 21 年度予算執行状況について(6)【審議】電磁界情報センターの平成 22 年度業務計画について(7)【審議】電磁界情報センターの平成 22 年度予算について
(8)その他
配付資料:
・運営 6-1 電磁界情報センター運営委員会 委員名簿
・運営 6-2 第 5 回電磁界情報センター運営委員会 議事録
・運営 6-3 第 5 回電磁界情報センター運営委員会でのご意見への対応
・運営 6-4 電磁界情報センター平成 21 年度予算執行状況
・運営 6-5 電磁界情報センター平成 22 年度業務計画(案)
・運営 6-6 電磁界情報センター平成 22 年度予算(案) 2議事内容:
(1)定足数の確認報告
・電磁界情報センター運営委員会規程第 5 条第 2 項により、運営委員 9 名
中、出席の委員は 6 名であることから、第 6 回運営委員会は成立した。
(2)理事長挨拶
・電磁界情報センター設立後、2 年が経過したが、引続きご指導・ご鞭撻を
お願いする旨の挨拶があった。
(3)第 5 回電磁界情報センター運営委員会議事録の確認
・事前にご確認・承認を得ているので説明を省略したい旨、事務局より提
案され、了解を得た。
(4)第 5 回電磁界情報センター運営委員会でのご意見への対応について
【審議】事務局より資料運営 6-3 について説明があった。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
〔意見番号1〕
:電磁界情報センターの理念に含まれる「中立の立場から」
というのは、
「科学的な立場から」とした方が適切なのではないか。
・電磁界情報センターからの提案にある「公平」という言葉には、安全情
報と警告情報を公平に取り扱うという意味と、色々な意見を公平に取り
扱うという意味の両方を含んでいるのか。
→両方含んでいる。・「電磁波が危ない」と言っている人たちから見ると、結局、中立性はない
し、公平ではないと見るのではないか。・「公平」も「中立」も相対的な概念であり、どの視点から見るかによって
変わってくる。その意味で、絶対的に公平とか、絶対的に中立というこ
とは本来有り得ない気がする。ただし、一度掲げた「中立」を削除する
には、積極的な理由が必要と思われる。
・経済産業省のワーキンググループの提言を受け、電磁界情報センターと
いう組織が設置されたが、ワーキンググループ報告書にある「中立」に
こだわり過ぎているのかもしれない。2 年間の活動実績を踏まえ、理念に
ついて改めて議論する良い機会である。・「中立」を「公平」に変更する理由をきちんと説明できるか。
・確かに、積極的な理由は見当たらないが、あえて「中立」と言わなくて 3も、2 年間の活動を踏まえ、センター(以下、
「センター」は電磁界情報
センターのことを言う)の役割や方向性が見出せたということではない
か。・「中立」も「公平」も情緒的な言葉なので、やはり「科学的な」として、
サイエンスということを強調したほうが良いと思う。
→これまでの議論を踏まえると、
「科学的な立場から、電磁界に関する情報
を・・・」という案も考えられる。この場合の変更理由は、前回の運営
委員会でご指摘を受けたとおり、
「科学的情報とは体系的に実証可能な情
報であり、情報が中立かどうかといった認知的判断とはなじまない」と
いうことかと思う。・「科学的な立場」ということは、
「市民の立場からではない」というふう
にも捉えられる。・「科学的な立場」ではなく、
「電磁界に関する情報を科学的にわかりやす
く提供する・・・」としてはどうか。・「科学的視点」というのはどうか。・「科学」という言葉を使ったとしても、多数の科学と少数の科学があり、
全員一致の科学はないのではないか。両方が「我々の方が科学だ」と言
う。そうしたら、科学とは何なのかという話になり、センターの理念に
「科学」という言葉を使えばよいという話ではないと思う。
・結局、どういう言葉を使おうが、大切なのは、センターが中立や公平な
業務実績を積み上げていくことである。そして、それを市民がどう評価
するかということでしかないと思う。時間がかかるかもしれないが、そ
うした努力を惜しまないでほしい。
→事務局で再度検討する。
〔意見番号2〕
:情報調査事業については、調査委託先の能力を考慮して委
託すべきである。
・電磁界などの専門性が必要なものについては、委託先の能力を考慮した
「随意」
契約としているとのことだが、
透明性の観点から支障ないのか。
少し工夫できないか。
→電磁界の情報調査となると豊富な実績と高い品質で行える委託先は限ら
れているのが現状である。システム関係など電磁界と直接関係ない一般
業務については、競争によりコスト低減に努めている。
・既に確立された業務については、競争発注が可能であるが、新しい案件
を競争発注すると、価格は安価でも成果品の品質低下が懸念される。入 4札に参加できる資格をきちんと提示することが肝要である。
・前回の運営委員会での意見は、妥当な金額で慎重に委託先を選定してほ
しいというのが主旨である。
→了解した。
〔意見番号7〕
:電話応対は、相手が誰であっても、専門的に、かつ誠実に
応対すべきである。
・電話応対は、非常に重要な業務だと思う。応対記録の管理状況について
教えてほしい。
→問い合わせ内容や問い合わせ者の情報については、応対の中で把握でき
た範囲内で記録している。今年度構築予定の支援システムでは、これら
の情報をシステム化して検索できたり、キーワードを入力すると、関連
資料をすばやく確認できるようにするなど、より充実した応対ができる
ようにしていきたい。もちろん、センター内での閲覧に限定し、情報セ
キュリティには十分配慮する。
・問い合わせに応対する上で必要な情報、例えば、問合せ者の名前、居住
地、年齢、周辺環境、これまでの問い合わせの有無などの情報は、応対
者間で共有することが大切だと思う。そのようなことができる仕組みを
作ってほしい。
・複数回問い合わせされる方は、電磁界情報センターへの期待が大きい方
だと思う。そのような問い合わせ者の気持ちを大切にして、センターか
ら発信できる情報はきっちり発信してほしい。問い合わせする者にとっ
て、1回目よりも2回目の方が疑問や不安の解決が前進するよう応対し
てほしい。
→そのような意識で取り組んでおり、今後も継続していく。
なお、問い合わせ対応内容は所内ミーティングで共有して、職員の知識
やコミュニケーション能力の向上に努めている。
・問い合わせ件数はどのくらいか。
→2008 年 11 月に業務を開始して以来、これまで 400 件程度(月平均 25 件
程度)である。
【審議結果】
・第 5 回電磁界情報センター運営委員会でのご意見への対応について、了
承された(意見番号1については、事務局で再検討)。 5
(5)電磁界情報センターの平成 21 年度予算執行状況について
【報告】事務局より資料運営 6-4 について説明を行った。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
・磁界測定器の整備・補充・更新の進捗状況はどうなっているのか。保有
している測定器の数はどのくらいか。予算には測定器の購入費用も含ま
れているのか。
→現在保有する測定器は 8 台である。測定器の性能や扱いやすさなどを確
認する目的で、違う種類の測定器を購入した。予算は測定器の校正費用
を計上したものであり、購入費用は含まれていない。
・市販されている磁界測定器の種類はどのくらいあるのか。
→インターネットを見ると、国内で数十社が取り扱っているようである。
各メーカーから様々な周波数ごとに、様々な種類の測定器が販売されて
いる。
・電磁界情報センターで、今後、積極的に磁界測定サービスを実施してい
くのか。その場合、委託で実施するのか。また、磁界測定器の台数を増
やしていった場合、校正費用がかなり高額になるのではないか。測定サ
ービスの機会がそれだけあるのか。
→磁界測定依頼に対しては、現在のセンターのマンパワーでは対応が困難
である。しかし、測定依頼は比較的多いため、代替案として磁界測定器
の貸出しの可能性について検討していく。
(6)電磁界情報センターの平成 22 年度業務計画について
【審議】事務局より資料運営 6-5 について説明があった。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
・電磁界データベースには、国内外で電磁界に関する動きがあった場合、
何が起こっているのかという情報を収集し、登録してほしい。例えば、
鎌倉市の携帯電話基地局の設置条例なども取り扱うべき情報である。
→データベースには、査読された学術論文などの科学的な情報の他に、公
的機関の公文書等を登録しており、この中には地方自治体の公文書も含
まれる。そういう意味で、鎌倉市の条例も収集対象となるが、まずは、
超低周波に関する膨大なデータの登録作業を優先的に進めたい。
・データベースには科学的情報を掲載するとのことだが、新聞や雑誌の記
事などの掲載は必要ないのか。一般の方は、そうした情報を元に問い合 6わせされるのではないか。
→一般公開用のデータベースには登録しないが、新聞、雑誌の記事は、毎
日情報収集し、問い合わせに対応できるようにセンター内のデータベー
スに蓄積している。
・消費者の立場から言うと、センターには省庁横断的に活動してほしいと
思う。実際に世の中で起こっている情報を広く提供してほしい。
・電磁界情報センターと称している以上、全ての周波数を取り扱うべきだ
と思う。国民のための組織であるべきである。
・一般の方からすれば、周波数によって問い合わせ先が違うといってもよ
く分からないだろう。
・電磁界に関する情報を行政に提供することも、センターの役割ではない
か。
→全ての周波数を取り扱うことが理想であることは承知している。しかし、
実際には様々な壁がある。周波数別の主管官庁によって、センターへの
期待もまちまちである。問い合わせには、できる範囲で全ての周波数の
対応をしているが、センターから全ての周波数の電磁界情報を発信して
いく体制を確立するというのは、まだまだ将来の課題という状況である。
・セミナーやフォーラムにおいては、センターは情報提供機関であり、解
決策を見つけるのは市民である。センターの情報提供によって、100
人中95人は納得できても、残り5人がそれでも不安となった場合、こ
の5人をどうすれば救えるのかという非科学的な議論を徹底していくこ
とが大切ではないか。そうしないと解決に繋がらない。
→そのとおりである。センターとしても、電磁界フォーラムでリスク管理
をテーマとしたものも計画しているので、そうした中で皆さんが議論で
きる場を設けていきたい。
【審議結果】
・平成 22 年度業務計画について、了承された。
(7)電磁界情報センターの平成 22 年度予算について
【審議】事務局より資料運営 6-6 について説明があった。
【質疑】委員の主な発言は以下のとおり。
(→は事務局回答)
・平成22年度は赤字予算なのか。
→平成21年度の繰越金があるので、そこから補填する。単年度の予算は
赤字であるが、繰越金を徐々に減らしていくという考え方で、予算編成 7を行った結果である。
・情報提供関連で、生涯学習運営費とはどんなことをするのか。
→各地の生涯学習センターや消費生活センターに出向いて、電磁界をテー
マとした説明会を実施できないか検討している。
【審議結果】
・平成 22 年度予算について、了承された。
以 上

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