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24-D-0808
2024 年 9 月 19 日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
株式会社第四北越フィナンシャルグループ (証券コード:7327)
【据置】
長期発行体格付 A+
格付の見通し 安定的
株式会社第四北越銀行 (証券コード:-)
【据置】
長期発行体格付 A+
格付の見通し 安定的
しかく格付事由
(1) 第四北越フィナンシャルグループは新潟県を主要な地盤とする地域金融グループ。
持株会社の傘下に中核と
なる第四北越銀行のほか、第四北越証券、第四北越リースなどを擁する。第四北越銀行は、21 年 1 月の第
四銀行と北越銀行(旧 2 行)の合併により誕生した地方銀行で資金量は 8.7 兆円。県内の預貸金シェア(ゆ
うちょ銀行除く)は約 5 割と高い。これらの強固な事業基盤、良好な貸出資産の質、相応の資本充実度など
を評価し、グループ信用力を「A+」相当としている。グループの資産と収益の大宗を占める第四北越銀行の
格付はグループ信用力と同等としている。持株会社の格付については、キャッシュフロー・バランスやダブ
ルレバレッジ比率に問題がないことから構造劣後性を反映していない。
経営統合によるシナジーの拡大や貸
出金利回りの改善などにより、
資本水準を向上させつつ基礎的な収益力を更に高められるかが一段の信用力
向上に向けたポイントである。
(2) 第四北越銀行のコア業務純益(投資信託の解約損益などを除く、以下同じ)は堅調に推移しており、合併前
の水準(旧 2 行合算ベース)を大きく上回っている。経営統合によるシナジーの発揮に加え、非金利収益拡
大の寄与も大きい。県内ではコロナ関連融資の返済が進み貸出金残高が伸び悩んだが、ストラクチャード
ファイナンスを含む県外での貸出増強などにより、貸出金利息の増加が続いている。今後、為替デリバティ
ブ収益のピークアウトなどが減益要因となる可能性があるものの、
貸出金利息の増加ペースの加速や持続的
な経費の削減などを通じ一定の利益水準は確保されると JCR はみている。
(3) 貸出資産の質は良好である。金融再生法開示債権比率はコロナ禍の影響などで上昇したものの、足元で 2%
強と問題のない水準にとどまっている。また、その他要注意先債権の残高も比較的少なく、特定の大口先や
特定業種への与信集中は抑制されている。当面の与信費用はコア業務純益で十分に吸収可能と JCR はみて
いる。有価証券運用のリスク量は資本対比でやや大きい。投資信託の残高が多く、価格変動リスクに注意が
必要であるが、
外貨建債券の売却および入替を進めたことや株価上昇によって、
その他有価証券は評価益に
転じた。
(4) 貸倒引当金などを調整後のグループ連結コア資本比率は 24 年 6 月末で 9%台半ばと、格付対比で遜色ない
水準を維持している。今後、貸出金の増強がリスクアセットの拡大につながる可能性があるが、堅調な業績
を背景に内部留保の蓄積が進むことなどが資本水準を支えると JCR はみている。
(担当)大石 剛・阿知波 聖人 2/3Copyright © Japan Credit Rating Agency, Ltd. All Rights Reserved.
しかく格付対象
発行体:株式会社第四北越フィナンシャルグループ
【据置】
対象 格付 見通し
長期発行体格付 A+ 安定的
発行体:株式会社第四北越銀行
【据置】
対象 格付 見通し
長期発行体格付 A+ 安定的 3/3Copyright © Japan Credit Rating Agency, Ltd. All Rights Reserved.
格付提供方針等に基づくその他開示事項
信用格付を付与した年月日:2024 年 9 月 17 日
信用格付の付与について代表して責任を有する者:宮尾 知浩
主任格付アナリスト:大石 剛
評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の種
類と記号の定義」
(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に、
「コーポレート等の信用格付方法」
(2024 年 2 月 1 日)、「銀行等」
(2021 年 10 月 1 日)、「金融グループの持株会社お
よび傘下会社の格付方法」
(2022 年 9 月 1 日)として掲載している。
格付関係者:
(発行体・債務者等) 株式会社第四北越フィナンシャルグループ
株式会社第四北越銀行
本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性の
程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するものではな
い。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外の事項
は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。また、
本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入手した
ものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、独
立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、当
該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
格付関係者による関与:
本件信用格付の付与にかかる手続には格付関係者が関与した。
JCR に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置: なし
しかく留意事項
本文書に記載された情報は、JCR が、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、または
その他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCR は、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、的
確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCR は、当該情報の誤り、遺漏、または当
該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCR は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、金銭
的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因のいか
んを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCR の格付は意見の表明であって、事
実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするものでもあり
ません。JCR の格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として発行体より手
数料をいただいて行っております。JCR の格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCR が保有しています。JCR の格付データを含め、本文書
の一部または全部を問わず、JCR に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
しかくNRSRO 登録状況
JCR は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラスに登
録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)項に基づ
く開示の対象となる場合、当該開示は JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。
しかく本件に関するお問い合わせ先
情報サービス部 TEL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026

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