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22-D-0234
2022 年 6 月 3 日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
日本ロジスティクスファンド投資法人 (証券コード:8967)
【据置】
長期発行体格付 AA
格付の見通し 安定的
債券格付 AA
しかく格付事由
(1) 物流施設を中心に投資する J-REIT。資産運用会社である三井物産ロジスティクス・パートナーズ(MLP)の
株主は、
三井物産の 100%子会社である三井物産アセットマネジメント・ホールディングス
(出資比率:70%)、三井住友信託銀行(同 20%)およびケネディクス(同 10%)である。総合商社である三井物産グループか
らのサポート体制を基盤に成長と安定性を図り、また、OBR(Own Book Redevelopment)への取り組み等に
よってポートフォリオの収益力向上を進めている。現在の資産規模は、52 物件、取得金額総額約 2,843 億円
となる。
(2) MLP ではこれまでに独自の物件取得手法の深掘りを進め、多様なアプローチによる外部成長とパイプライ
ンの拡充に取り組んでいる。
22 年では新規に他の協同開発案件の事業パートナーから
「久喜物流センター」
を、また、三井物産グループの開発案件である「板橋物流センター」を取得した。ポートフォリオの運営状
況は安定しており、従来より OBR への取り組み等による収益力向上の実績も積み重ねている。物件の含み
益は、22/1 期末で 1,390 億円(含み益率:56.9%)と J-REIT でトップクラスの水準にあり、十分な財務バッ
ファーを有する。MLP 独自の取り組み実績や、メインスポンサーである三井物産グループからのサポート
体制を背景に、
引き続きポートフォリオの高い収益性の確保と安定したポートフォリオマネジメントの継続
が想定される。以上を踏まえ、格付を据え置き、見通しを安定的とした。
(3) ポートフォリオ全体のテナント入居状況については、21 年 9 月以降 100%稼働が継続されている。また、現
在 OBR が進行中の「浦安物流センター」
(竣工予定は 22 年 7 月)ではリースアップが完了し、NOI や含み
益の拡大が見込まれる。
物流を取り巻く良好な環境を背景に賃料増額の実績もみられ、
コロナ禍による賃料
減額や支払猶予の事例はなく安定した運営状況が続いている。
(4) 財務面では、スポンサーの信用力を背景に金融機関と良好な取引状況が続き、
現在の財務内容に関して特段
の懸念事項はない。有利子負債の返済期日は分散化され、また、長期化比率および固定金利化比率は高い水
準が維持されている。総資産ベースの LTV は、22/1 期末で 44.1%。ここ数年では概ね 44%で安定的にコン
トロールされている。
(担当)杉山 成夫・秋山 高範
しかく格付対象
発行体:日本ロジスティクスファンド投資法人
【据置】
対象 格付 見通し
長期発行体格付 AA 安定的
対象 発行額 発行日 償還期日 利率 格付
第 6 回無担保投資法人債(特定投資
法人債間限定同順位特約付)
20 億円 2019 年 11 月 18 日 2029 年 11 月 16 日 0.530% AA
第 7 回無担保投資法人債(特定投資
法人債間限定同順位特約付)(グ
リーンボンド)
20 億円 2021 年 4 月 26 日 2031 年 4 月 25 日 0.490% AA 2/2Copyright © Japan Credit Rating Agency, Ltd. All Rights Reserved.
格付提供方針に基づくその他開示事項
信用格付を付与した年月日:2022 年 6 月 1 日
信用格付の付与について代表して責任を有する者:涛岡 由典
主任格付アナリスト:杉山 成夫
評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の種
類と記号の定義」
(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に、
「J-REIT」
(2017 年 7 月 3 日)として掲載している。
格付関係者:
(発行体・債務者等) 日本ロジスティクスファンド投資法人
本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性の
程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するものではな
い。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外の事項
は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。また、
本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入手した
ものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、独
立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、当
該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
JCR に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置: なし
しかく留意事項
本文書に記載された情報は、JCR が、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、または
その他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCR は、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、的
確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCR は、当該情報の誤り、遺漏、または当
該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCR は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、金銭
的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因のいか
んを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCR の格付は意見の表明であって、事
実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするものでもあり
ません。JCR の格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として発行体より手
数料をいただいて行っております。JCR の格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCR が保有しています。JCR の格付データを含め、本文書
の一部または全部を問わず、JCR に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
しかくNRSRO 登録状況
JCR は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラスに登
録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)項に基づ
く開示の対象となる場合、当該開示は JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。
しかく本件に関するお問い合わせ先
情報サービス部 TEL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026

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