2024年 5月16日

日本原子力発電株式会社
東海・東海第二発電所の近況について(2024年5月)
1.発電所の状況について(2024年5月16日現在)
東海第二発電所
沸騰水型
(電気出力110万 kW)
・2011年5月21日から第25回定期検査(法令改正に
伴い、定期事業者検査に名称変更)を実施中。
(燃料装荷時期及び定期事業者検査終了日は未定)
東海発電所
炭酸ガス冷却型
(廃止措置中)
・熱交換器本体等の原子炉領域以外の解体撤去工事を実施
中。
2.東海第二発電所 新規制基準への対応について
(1)安全性向上対策工事について
安全性向上対策工事を安全第一で進めています。
各安全対策施設の設置に向けた工事状況について、主なものを添付資料(東海第二発
電所 安全性向上対策工事の実施状況)に掲載しています。
項 目 状況(添付資料参照箇所)
I.津波から電源やポンプを守る設備
・防潮堤等を設置する工事
・安全上重要な設備を高台や地下に設置する工事
II.電源を多様化する設備
・高圧電源装置を設置する工事
III.原子炉を冷やすための設備
・低圧、高圧注水ポンプ等を設置する工事
・新たな水源を設置する工事
IV.発生した熱を海へ放熱する設備
・緊急用海水系等を設置する工事 ・実施状況
V.格納容器を冷却する設備
・代替循環冷却系を設置する工事
VI.環境を守る設備
・水素を取り除くための設備を設置する工事
VII.自然災害に備える設備
・耐震補強工事
・防火帯を設置する等の工事
・竜巻対策のための工事
(その他の工事等)
・排泥・残土置場造成工事
添付資料:東海第二発電所 安全性向上対策工事の実施状況
(2)鋼製防護壁工事において確認された不具合事象について
東海第二発電所の防潮堤工事のうち、鋼製防護壁基礎工事において、地中連続壁部の
壁面の一部に確認された不具合事象(コンクリートの未充填及び鉄筋の変形)について
は、2024年2月7日に、当社の評価を記載した設計及び工事計画認可申請の補正書
を原子力規制委員会に提出し、3月26日の審査会合で鋼製防護壁基礎工事における不
具合事象の概要、対策及び設計変更に係る耐震・耐津波評価について説明しました。審
査会合での指摘事項を踏まえ、引き続き、審査に真摯に対応してまいります。
なお、北基礎については、中実部の底部まで掘削を行い、一通りの調査を終えたため、
今後の審査会合において調査データを提示し、ご説明してまいります。
3.プレス及びホームページ掲載実績について(4月13日〜5月16日)
(1)法律に基づく報告に該当する重要な事象(0件)
(2)その他の情報
1プレス発表(1件)
・ 4月26日 2024年度 東海発電所・東海第二発電所の年間主要事業計画
について
2お知らせプレス(1件)
・ 5月16日 東海・東海第二発電所の近況について(2024年5月)
3ホームページ掲載(発電所からのお知らせ)
(0件)
4取材案内(0件)
4.原子力規制検査での検査指摘事項について
2024年5月15日の原子力規制委員会において、2023年度第4四半期の原子力規制
検査結果が報告され、東海第二発電所の安全系設備に対する工事資機材の離隔距離に係る技術
評価の未実施について、安全重要度(注記)1
「緑」
、事案の深刻度(注記)2
「SLIV」に該当すると判断さ
れました。
該当した事案は、安全系設備近傍の工事用仮設足場及び仮置き資材が、社内規程で定める
機能維持のために必要な離隔距離を満足しない状態で設置されていたことと、地震時の安全
系設備の機能維持に対する技術的影響評価を実施せずに、離隔距離不足の状態で照射燃料に
係る作業を実施していたことです。
本事案で確認された工事資機材の安全系設備への影響について技術的評価を行い、安全系
設備に影響のないことを確認しました。今後、今回の事案に至った原因を究明し、再発防止
に努めてまいります。
(注記)1:安全重要度「緑」 「安全重要度」は、原子力施設の安全確保に対する劣化程度に応じて、重要度の高いも
のから順に「赤」
「黄」
「白」
「緑」に区分される。安全重要度「緑」は、重要度が一番低く、安全確保の機
能または性能への影響があるが、限定的かつ極めて小さなものであり、事業者の是正プログラムにより改善
すべき水準のものに適用される。
(注記)2:事案の深刻度「SLIV」
(SL:Severity Level) 「事案の深刻度」は、違反の程度に応じ
て、深刻度の高いものから順に、
「SLI」
「SLII」
「SLIII」
「SLIV」に区分される。事案の深刻度「S
LIV」は、深刻度が一番低く、原子力安全上または核物質防護上の影響が限定的であるもの、またはそうし
た状態になり得たものに適用される。
5.イベント情報等について
(1)一般見学会について
東海第二発電所周辺にお住まいの皆さまを対象とした、応募制による一般見学会を開
催しています。
東海第二発電所で実施している、防潮堤の建設工事や高圧電源装置置場の設置工事等
の安全性向上対策工事を中心に、発電所構内をバス車内からご見学いただけます。
参加をご希望される方は、当社ホームページをご確認のうえ、お申込みください。
<開催日程>
開催日 開催時間 お住まいの地域 申込締切
3月10日(日)
13:00〜15:30
東海村
日立市
常陸太田市
那珂市
ひたちなか市
水戸市
高萩市
常陸大宮市
大子町
城里町
笠間市
大洗町
茨城町
鉾田市
小美玉市
受付終了
3月21日(木)
4月 7日(日)
4月23日(火)
5月 5日(日)
5月22日(水)
6月 2日(日)
6月20日(木) 5月17日(金)
(注記)定員は各回20名。定員を超えた場合は抽選となります。
(2)東海原子力館別館からのご案内
1イベント情報
【開催予定】
しろまる3館スタンプチャレンジ
日時:6月1日(土)〜6月30日(日)
内容:東海村歴史と未来の交流館、茨城原子力協議会 原子力科学館、東海原子力
館別館の3つの展示館をまわりスタンプを集めていただくと、素敵な記念
品を贈呈いたします。
2東海原子力館別館 ふれあい広場におけるギャラリー展示
地域の皆さまの作品を展示しています。
【開催中】
しろまる端午飾り展
日時:4月2日(火)〜5月31日(金)
内容:子供の出生と健康を願った鯉のぼりや兜など、布小物等による作品を展示
しています。
濱島 美智子様、川上 恵子様、佐藤 和枝様、仲田 京子様、小林 集江様に
よる作品展です。
しろまるさくらさくら(桜の写真展)
日時:5月1日(水)〜5月31日(金)
内容:
「桜」をテーマとした写真2点と彫刻2点のコラボレーション作品展です。
東海村 河野 恵一 様の作品です。
【開催予定】
しろまる淡彩水墨画展
日時:6月1日(土)〜6月30日(日)
内容:あざやかな色をまじえた水墨画15点の作品展です。
東海村 河原 佳代子様の作品です。
以 上 1〔添付資料〕 東海第二発電所 安全性向上対策工事の実施状況
更新:工事状況を更新している工事
継続:先月から作業継続している工事
(注記):作業が終了したもの(今後検査を受けるものを含む)は除きます
項 目 現場で実施している作業(注記) 状況参照シート
I.津波から電源やポンプを守る設備
・防潮堤等を設置する工事
・安全上重要な設備を高台等に設置する工事Iしろまる鋼管杭鉄筋コンクリート防潮壁造成・地盤かさ上げ工(防潮堤)
しろまる鉄筋コンクリート防潮壁築造(防潮堤(東側))
しろまる鉄筋コンクリート防潮壁躯体工(防潮堤(北側))
しろまる躯体工(緊急時対策所建屋、可搬型設備保管場所)
・[継続]
・[継続]
・[継続]
・[継続]
II.電源を多様化する設備
・高圧電源装置を設置する工事Iしろまる躯体工(常設代替高圧電源装置置場) ・[継続]
III.原子炉を冷やすための設備
・低圧、高圧注水ポンプ等を設置する工事
・新たな水源を設置する工事
しろまる設備設置準備工事(低圧注水ポンプ・配管等) ・[継続]
IV.発生した熱を海へ放熱する設備
・緊急用海水系等を設置する工事 しろまる設備設置準備工事(緊急用海水ポンプ)
しろまる躯体工(シビアアクシデント用海水ピット等)
・[継続]
・実施状況[更新]
V.格納容器を冷却する設備
・代替循環冷却系を設置する工事IVI.環境を守る設備
・水素を取り除くための設備を設置する工事 しろまる工事用仮設設備設置 ・[継続]
VII.自然災害に備える設備
・耐震補強工事
・防火帯を設置する等の工事
・竜巻対策のための工事Iしろまる上部構造補強(主排気筒耐震補強)
しろまる躯体補強(取水路・海水ポンプ室)
しろまる耐震補強(燃料取替機)
しろまるタワークレーン等設置
しろまる竜巻対策(既設海水ポンプ室)I・[継続]
・[継続]
・[継続]
・[継続]
・[継続]
(その他の工事等)
・排泥・残土置場造成工事Iしろまる排泥・残土置場造成 ・[継続]2安全性向上対策工事の実施状況
しろまる躯体工
(SA*用海水ピット、SA用海水ピット取水塔)
緊急時に独立した水路から防潮堤内でポンプ車等により 海
水を取水するため、SA用海水ピット及びSA用海水ピット取水
塔を設置
【現在の工事状況】
・海底への取水塔設置に向け海域の仮設埋立箇所の掘削、
取水トンネルの設置を実施
・海水ピットの躯体工を実施中
*SA:シビアアクシデント
SA用海水ピット
SA用海水ピット
取水塔
2024年3月 2024年4月
SA用海水ピット

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