海底湧水129I129I129I129I
地下水
地下
浸透129I238U(n,f)129I129I宇宙線
Xe 129IXe
降雨・降雪16O
(n, 4p 3n)10Be28Si
(n, p 2n)26Al
ミューオンμ‐16O
(μ‐, ναpn)10Be28Si
(μ‐, ν2n)26Al
岩盤
石英
など
宇宙線
中性子n
侵食により地表面が削られる
[施設供用について]
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 研究連携成果展開部 産学連携戦略室
〒319‐1195 茨城県那珂郡東海村白方白根2番地4TEL:
029‐282‐6260 E‐mail:renkei.shisetsu@jaea.go.jp
[利用内容、
相談について]
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
核燃料・バックエンド研究開発部門 東濃地科学センター 地層科学研究部 年代測定技術開発グループ
〒509‐5102 岐阜県土岐市泉町定林寺959番地の31TEL:
0572‐53‐0211 E‐mail:JAEA‐AMS‐TONO@jaea.go.jp
お問い合わせ先
成果非占有課題として利用された方は、
利用後に実施報告書の提出と利用の成果を
論文や学会発表等にて公表していただく必要があります。
過去の成果公開については以下URLをご確認ください。
https://tenkai.jaea.go.jp/facility/3‐facility/06‐news/commonuse.html
成果の公開と実績
利用料金については、
利用区分や定期的な見直しによって異なります。
以下URLにてご確認ください。
https://tenkai.jaea.go.jp/facility/facilities.html
利用料金
大学、
民間企業及び公的研究機関に属する研究者等
(学生を除く)
とします。
応募資格
Japan Atomic Energy Agency
Sector of Nuclear Fuel,
Decommissioning and Waste Management
Technology Development
Tono Geoscience Center
Toki Geochronology Research Laboratory
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
核燃料・バックエンド研究開発部門
ペレトロン年代測定装置
JAEA‐AMS‐TONO
東濃地科学センター 土岐地球年代学研究所JAEAAMSTONO(2020.4)
お問い合わせ
〒509‐5102 岐阜県土岐市泉町定林寺959番地の31
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
核燃料・バックエンド研究開発部門 東濃地科学センター
土岐地球年代学研究所 TEL:0572‐53‐0211
https://www.jaea.go.jp/04/tono/shisetsu/pere/pelletron.html
施設を利用するには?
炭素‐14年代法
自然界の炭素の同位体のうち、
安定同位体は炭素‐12
(12C)、炭素‐13
(13C)
があり、
放射性同位体は炭素‐14
(14C)
があります。
炭素‐14は時間と
ともに壊変し5730年
(半減期)
で元の個数の半分になります。
これを利用す
る方法が炭素‐14年代法で、
現代から数万年前の年代範囲を対象とする年
代測定のうち最も精度の高い年代測定法のひとつです。
この年代法を使用
して地球科学や考古学の試料などの年代を得ることができます。
加速器質量分析装置を用いて試料中の放射性同位体を測定すると、
同位体の個数を直接測定
するため、
放射性同位体を放射能で測定する方法より試料が少なくてすみ、
また短時間で測定す
ることができます。
ベリリウム‐10・アルミニウム‐26年代法
宇宙線の中性子やミュー粒子と岩盤中の石英などに含まれる、
酸素‐16
やケイ素‐28が反応することにより、
放射性同位体であるベリリウム‐10
(10Be)やアルミニウム‐26(26Al)が生成します。
ベリリウム‐10・アルミニウム
‐26年代法は、
この生成を利用する年代測定法であり、
地面の侵食速度など
を得ることができます。
半減期は、
10Beが約140万年、
26Alが約70万年のた
め、
およそ数十万年から一千万年までの年代範囲を推定できます。
10Be及び26Alの主な生成反応
ヨウ素‐129年代法
ヨウ素‐129(129I)年代法は地下水の滞留年代などを得ることができます。
大気中のキセノン(Xe)と宇宙線との反応(核破砕反応)及び ウラン(U)の自
発核分裂により129Iは生成され地下水等に取り込まれます。
半減期は約
1570万年と長半減期であるので、
数万年前から数千万年前までの年代範囲
を推定できます。
はじめに
産学連携
J A E A
東濃地科学センターでは、
深地層の科学的研究として、
地下の地質構造、
地下水の流れや水質
の変化等に関する研究、
断層運動や火山活動に関連した研究などを行っています。
これらの研究では、
地下水の滞留年代や地層の形成年代についての調査技術が不可欠です。
当セ
ンターでは、
加速器質量分析装置であるJAEA‐AMS‐TONO
(通称:ペレトロン年代測定装置)
を導
入し、
年代測定や年代測定のための技術開発を進めています。
また、
本装置は日本原子力研究開発機構が行う施設供用制度の施設になっており、
地球科学に
関する研究だけでなく、
考古学試料の年代推定や同位体変動に注目した環境科学分野の研究に
も利用されています。
自然界の炭素の同位体14C約1兆分の1
量1/2
量1/212C99%13C1%
炭素同位体
自然界での
存在量
5730年
経過
5730年
経過
年代測定法とは
(注記)1 定期募集時期は5月と11月
(次年度課題)
(注記)2 成果非占有 優先利用課題・・・研究成果を公開し、
国等の競争的資金で採択され、
マシンタイムを優先的に配分を行う課題
(注記)3 成果占有 一般課題・・・・・研究成果を公開せず、
商業利用目的等での利用を行う課題
(注記)4 成果占有 利用促進課題・・・研究成果を公開せず、
産業利用、
学術利用に限らず、
研究開発目的等での利用を行う課題
利用枠
成果非占有
成果占有
課題区分
一般課題
(課題審査有)
優先利用課題(注記)2
一般課題(注記)3
利用促進課題(注記)4
募集時期
定期募集(注記)1
随時受付
(緊急時のみ)
定期募集 随時受付
定期募集 随時受付
定期募集 随時受付
本装置は、
日本原子力研究開発機構が行う施設供用制度の1施設になっ
ており、
本制度により有償にて外部の方にご利用いただいています。
研究開
発や産業利用など、
目的に合わせた利用枠を設けております。
詳細情報、応募様式等は下記URLから入手可能です。
https://tenkai.jaea.go.jp/facility/3‐facility/01‐intro/index‐02.html
129Iの主な生成反応
気体試料用イオン源
四重極レンズ
静電アナライザー
カソード
グラファイト
129I法AgI試 料 I
抽 出 沈 殿
測定試料の調製
年代測定を行う場合、
14C法では、
堆積物の中から見つかった植物片などが、
また10Be
法、
26Al法では岩石が、
129I法では地下水などが試料となります。
しかし、
採取したままの試
料では測定することができないため、
化学処理などを行い、
試料からC、
Be、
Al、
Iを取り出し
て、
測定試料にします。
14C法C(グラファイト)
試 料 CO2
燃焼または酸分解 鉄触媒による水素還元
CO2精製用ガラスライン10Be・
26AI法BeO・
AI2O3
試 料 Be・Al
溶 解・抽 出 酸 化
JAEA‐AMS‐TONO 装置各部の紹介
分析電磁石
ファラデー
カップ検出器
四重極レンズ
逐次高電圧切替部
加速器はタンク内にあり、
加速管とターミナル部によって構成されます。
ターミ
ナル部はペレットチェーン*により電荷が供給されプラスに帯電しています。
負イ
オンは加速管に入るとターミナル部に向かって加速され、
中央の荷電変換部に入
ります。
そこでアルゴンガスと衝突して電離し、
正イオン
(例えばC4+)に変換され
ます。
荷電変換部を通過すると、
正イオンはターミナルとのプラス同士の反発に
より、
さらに加速されます。
なお、
測定の妨害となる同じ質量数をもつ分子イオン
(例えば14
Cに対する13
CHなど)
もアルゴンとの衝突により分解除去されます。
3加速器
試料をイオン化するために、
金属
セシウムイオン(CS+)
を用います。セシウムはセシウムリザーバーで加熱
気化し、
アイオナイザーでイオン化し
ます。
生成したCS
+は試料に照射さ
れ、
負イオン
(例えばC‐、
BeO‐、
Al‐、
I‐)
を生成させます。
発生した負イオンは
エクストラクターにより引き出され、
逐次入射システムへ運ばれます。
1固体試料用イオン源
*ペレッ
トチェーン:プラスチックと金属が交互に連
結したチェーンで、
電荷を運ぶ
ベルトの役割を担っています。ベルトより耐久性が高く、
電荷を安
定して供給することができます。
アイオナイザー セシウムフォーカス
カソード
エクストラクター
ホイール
セシウムリザーバー
C‐ビーム
C‐ C4+
アルゴンガス
<ターミナル部>
荷電変換部
重イオン検出器の内部は気体電離箱と同じ原理で、
入射粒
子は検出器中のアルゴンとメタンの混合ガスを電離しエネル
ギーを失います。
電離で発生した電子はプラス電極に、
アル
ゴンイオンはマイナス電極に引き込まれ電流パルスとして検
出されます。
したがってパルスの大きさから入射粒子のエネ
ルギーが、
パルス数から入射粒子の個数が得られます。
測定結果はこれらのような
二次元スペクトルとして得られ
ます。
二種類の電極板で検出
した結果の組み合わせで表示
され、
黄色の枠内に測定対象
のパルスが検出されます。
5重イオン検出器
ガスセル
電極板
アルゴン+メタン混合ガス
装置が設置されている測定室の隣には、
オペレーションルームがあります。
ここで、装置の各部分をコントロールしています。
測定
は、
イオン源、
加速器、
検出部など各部の調
整後、
装置の調子やデータの監視をしなが
ら、
自動運転で行います。14C→ E totalΔE1↑14C10Be
→ΔE2ΔE1↑10Be分析電磁石
放射性
同位体13C12C14C安定同位体
ファラデーカップ検出器
加速器を出た正イオンは同位体ご
とに重さが違うため、
分析電磁石の磁
場の影響が異なり、
軌道が分別されま
す。
例えば炭素の場合、
安定同位体(12C、13C)
は、
ファラデーカップ検出器
に誘導され、
電流値として測定し、量の少ない放射性同位体14
Cは後方の
重イオン検出器に誘導され、
測定され
ます。
4分析電磁石とファラデーカップ検出器
試料は、
カソードに詰められた後、
ホイー
ルに充填され、
固体試料用イオン源1にセッ
トされます。
試料は、
そこでイオン化された
後、
逐次入射システム2で同位体ごとに分
離され、
加速器3に送られます。
加速器で
は、
二段階のイオンの加速が行われ、
検出器
に運ばれます。
安定同位体はファラデーカッ
プ検出器4で、
量の少ない放射性同位体は
重イオン検出器5で検出されます。
ファラ
デーカップ検出器と重イオン検出器で測定
した同位体の量から同位体比を算出し、
試料
と同時に測定した標準試料の結果と放射性
同位体の半減期から年代値を算出します。
逐次入射システムにより同位体の各イオン
(例えば12
C‐、13C‐、14C‐)
は、
決められた時間間隔で加速器へ送られます。
逐次高電
圧切替部で、
加速電圧を各イオンの質量に見合った値に切替え
ることで、
各イオンが同じ軌道を通って分析電磁石から加速器
に入射します。
Al、
I試料の場合はCと同様に逐次入射させます
が、
Beは9Be17Oと10Be16Oを同時に加速器に入射します。
2逐次入射システム
コロナリング ターミナル部
加速管
<タンク>
ペレッ
トチェーン

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