第18回 原子力機構報告会 水素社会の実現に向けて 〜水素が作るクリーンでサステナブルな未来社会〜


原子力や放射線の研究成果は、 エネルギー分野のほか医療 ・ 工業 ・ 農業等の分野で活用され、 私
たちの暮らしを支えています。 これらを持続可能とするため、 国の政策に従い、 JAEA は研究や医療等
から発生する低レベル放射性廃棄物(研究施設等廃棄物)の安全な埋設に向けて取組んでいます。
研究・医療等の放射性廃棄物の埋設を目指して
埋設事業センター
埋設事業の安全確保策
1.濃度上限値を設定する
受入濃度の上限値を設け、
これを上回る放射能濃度の
廃棄物は受け入れません。
埋設施設では、 透水性の
低い土や、 コンクリート構造
物等により放射性物質の移
動を抑制します。
放射能の減衰により、 放射
線量が下がり、 仮に掘削し
たとしても安全な状態になる
まで、 埋設施設への立ち入
りを制限します。
立ち入り制限の間、 監
視を行い、 ×ばつ10 ×ばつ10 8
Cs×ばつ1013
Ni×ばつ10 9
Tc×ばつ1014
Cs×ばつ1010
α線を放出する
放射性物質
法令で定めるトレンチ埋設、ピット埋設の放射能濃度の上限値
トレンチ埋設 ピット埋設
2.放射性物質の移動を
抑制する
3.立ち入りを制限し
放射能の減衰を待つ
4.長期監視 (環境モニタリング)
放射線量 土壌、地下水、植物等 水 測定・分析
評価・確認
公開
トレンチ埋設施設は地下水面より上に設置・雨水などの浸透水の量を減らすために「透水性の低い土」
と「上部覆土」で覆い、放射性物質の移動を抑制・トレンチ埋設施設
約 53 万本 (200 リットルドラム缶換算本数 )
フレキシブルコンテナや角型容器に廃棄物を収納
覆土表面に植生 上部覆土 透水性の低い土
地下水面
JAEA におけるトレンチ埋設施設の例
・ ピットを支持
・ 低透水性のため、放射性物質の移動を抑制
透水性の低い土
地下水の浸入・
漏出を抑制
コンクリート構造物
地下水の浸入・
漏出を防止
ピット埋設施設
約 22 万本 (200 リットルドラム缶換算本数 )
ドラム缶や角型容器
に廃棄物を収納
・ ピット埋設 :約 300 年間
・ トレンチ埋設:約 50 年間
操業 ( 廃棄物の定置 ) 埋設後
トレンチ埋設施設
操業中 埋設後
立入制限
ピット埋設施設
海外でも安全に
低レベル放射性
廃棄物の埋設が
行われています
出典:経済産業省 資源エネルギー庁「諸外国における放射性廃棄物関連の施設 ・ サイトについて」
(2022 年 3 月)
リッチランド
(アメリカ)
1965 年〜 トレンチ埋設施設
オーブ
(フランス)
1992 年〜 ピット埋設施設
ドーンレイ
(イギリス)
2015 年〜 ピット埋設施設
ウォルソン
(韓国)
2022 年〜建設中 ピット埋設施設
韓国原子力環境公団 (KORAD)

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