<浪速風>先祖を敬い亡き人しのぶ あすは秋分の日
「暑さ寒さも彼岸まで」というから、長かった今年の猛暑もそろそろ終わるだろうか。「新物」のポップがまぶしいサンマや、どこで買えるかとやきもきしたコメも「新米」が店頭に並び始めた。あすは「秋分の日」。昭和23年施行の「国民の祝日に関する法律」に定められた祝日だ。
▶特徴的なのは、その日付は国立天文台が作成する「暦象年表」に基づき閣議で決定されること。「春分の日」も同じで、昼と夜の長さがほぼ等しくなるという天文学に基づき日付が決まる国民の祝日は、世界的にも珍しいという。
▶秋分の日は彼岸の中日でもある。太陽が真東から昇って真西に沈むため、西方にある極楽浄土の「彼岸」とこちら側の「此岸(しがん)」が「最も通じやすい日」と考えられ、先祖供養する日になったそうだ。法が定める趣旨も「祖先をうやまい、亡くなった人々をしのぶ」である。