乗り場ドアの写真転写で
楽しく親しみやすい
雰囲気に
かご内の刷新により
階床表示の視認性や
明るさがアップ
ドア回りのリニューアルで
乗降の
安全性が向上
約500軒の歴史ある町家が大切に保存され、中世から江戸時代の町並みを今に伝える奈良県橿原市の今井町。風情あるこの町の一角に立地する賃貸マンション「ドルチェ今井」では、保守部品の供給期限対策とドアにプラスαの意匠を施すために、エレベーターのリニューアルを実施しました。その経緯について、「ドルチェ今井」のオーナーの若林稔氏にお話を伺いました。
地上5階建て、戸数22戸の「ドルチェ今井」は、ファミリータイプの賃貸マンションです。1994年の竣工以来、建物内に設置された1台のエレベーターが日夜稼働を続けてきました。「日立の行き届いたメンテナンスにより、故障もなく快調に動いていました。ただ、保守部品には供給期限があり、故障した場合、補充に時間がかかると定期点検のときに聞き、リニューアルを提案されました」とオーナーの若林氏。その提案に加え、リニューアルへと動いた理由は他にもありました。「ドルチェ今井」が位置する今井町は全国町並み保存連盟発祥の地であり、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている地域。若林氏は同町出身で、現在、今井町町並み保存会の会長を務めています。「以前、鉄道会社で広報を担当していた経験から、かねてエレベーターの扉も電車のラッピング広告のように今井町の歴史的町並みをPRする写真を転写できないかと考えていました。実は以前から数社よりリニューアル提案がありましたが、日ごろの誠実な保守対応に接していて信頼している日立から変える気はなく、写真転写も可能であるということからお願いすることに決めました」(若林氏)
オプション工事で乗り場ドアに今井町の歴史的町並みの写真を取り付けた。
写真は動と静、季節感にこだわり、町並みのさまざまな表情をセレクト
リニューアル工事にあたっては、「事前の告知をしっかり行いたい」との意向を受け、営業担当者がお知らせのポスティングを一手に引き受け、情報周知を徹底。また、工事の際に心配したのは、幼児から高齢者まで年齢層も幅広い居住者の「安全と騒音への配慮」でした。「立案当初の担当者は着工時はすでに異動していましたがわざわざ立ち会ってくれたりと、さまざまな面で配慮しながら進めてもらったのでクレームは一切ありませんでした。工事後は大きな液晶でかご位置表示が見やすくなったのはもちろん、一番インパクトが大きかったのは乗り場ドア。オプションで1階から5階まで異なる写真を転写したので、居住者の方々が全階のドアを見に行ったりと話題になりました。このエレベーターを通じて今井町に親しみを感じていただき、喜んでいただいています」(若林氏)
天井の照明を省電力・長寿命のLEDにするとともに、視認性に優れた8.4インチカラー液晶画面で階床表示が見やすくなった
ギヤレス巻上機に取り換え、
安全性を向上するとともに乗り心地も改善
ドアが閉まり始めるタイミングを
点滅で知らせるドアシグナルで安全性を確保
「中小規模のマンションは設備のリニューアルを、積極的に行ってグレードを上げていくことが重要。これまでも先手を打つ姿勢で、高入居率を保持できています。リニューアル計画に協働してくださった日立に感謝しています」(若林氏)
定期点検ではきめ細かな配慮をしてくれたり、日ごろの実直な仕事ぶりは信頼に値するものです。これからも期待しています。
賃貸マンション
「ドルチェ今井」オーナー
若林 稔氏
地道な保守業務で築いた信頼の度合いをさらに高めていけるように、今まで以上のサービスの提供をお約束します。
株式会社日立ビルシステム 関西支社 中央支店
第一営業グループ 部長代理
田中 昌弘
オーナー様のメンテナンスへの評価はとてもありがたく感じます。今後もさまざまなご要望に応えられるよう尽力していきます。
株式会社日立ビルシステム 関西支社 中央支店
第一営業グループ リニューアルマスター
大西 秀隆
風情ある町並みにマッチしたドアを汚さないようこまめに清掃し、気持ちよく利用していただけるメンテナンスを続けていきます。
株式会社日立ビルシステム
八木営業所 営業所長
上山 達也
広報誌BUILCARE No.213より