平成29年10月19日
消 防 庁
「消防防災科学技術研究推進制度」平成30年度研究開発課題の募集
「消防防災科学技術研究推進制度」は、消防防災行政に係る課題解決や重要施策推進の
ための研究開発を委託する競争的資金制度です。
平成30年度は、近年の自然災害の増加や高齢社会の到来、社会資本の老朽化などを踏
まえて、消防防災分野における課題を解決するため、AI等の先端技術を活用した研究開
発テーマを設定し、下記のとおり研究開発課題を募集します。
1.募集期間
平成29年10月19日(木)〜平成29年12月20日(水)17時まで
2.対象とする研究開発課題 (募集概要、研究開発期間等は別紙1を参照)
しろまる テーマ設定型研究開発(消防庁があらかじめテーマを設定するもの)別紙2参照
・重要研究開発プログラム 〜 『消防職員の技能、経験をAI等の先端技術に活か
すことにより火災現場活動の高度化を図る研究』
・重要施策プログラム 〜 『布団類や衣類への着火を防止することに特化した
防炎処理方法等の研究』など他6テーマを設定
しろまる テーマ自由型研究開発(研究者が自ら設定したテーマによる提案を募集)
(注記)これまでに採択された代表的な事例については、別紙3をご参照下さい。
3.応募方法
公募要領に従い、府省共通研究開発管理システム(e-Rad)により申請を行ってください。
(注記)この公募は、平成 30 年度予算の成立を前提として実施するものであるため、予算が成立しなかった
場合には契約の締結ができない場合もあり得ることをあらかじめご承知おきください。
< 担当 >
消防庁総務課(消防技術政策担当)
守谷 ・ 小林
Tel:03-5253-7541 Fax:03-5253-7533
Mail:gisei2@ml.soumu.go.jp
ご応募お待ちしています!
【別紙1】U「消防防災科学技術研究推進制度」平成30年度研究開発課題の募集概要
テーマ設定型研究開発 (注記)消防庁があらかじめテーマを設定
区 分 概 要 採択予定数 経費等 実施期間
重要研究開発
プログラム
「科学技術イノベーション総合戦略 2017」
(平成29年6月2日閣議決定)等の政府
方針や消防機関のニーズを踏まえ定めた重点研究開発目標を達成するため、消防研究
センターにおける直接研究や消防庁の調査検討事業等に資する技術の研究開発を募集
1〜2件程度
最大2,600 万円/年
(直接経費≒
2,000 万円/年)
対象とする技術
ごとに設定する
目標時期(最大
3年間)までで、
所要の成果を達
成出来る期間を
提案下さい。
重要施策
プログラム
以下の分野について、消防庁の重要施策の推進に資する技術の研究開発を募集
〔募集する技術の例〕
しろまる 高齢者等に関する火災の主要因の一つである布団類や衣類への着火を防止することに
特化した防炎処理方法等の研究
しろまる 適切な疾病管理を目指した救急搬送情報と医療情報の連結技術に関する研究
最大2,000 万円/年
(直接経費≒
1,500 万円/年)
テーマ自由型研究開発 (注記)テーマ設定を含め提案を受付
(注記)申請経費が少額であり、成果を達成する見込みの高い優れた申請がある場合は、予算の枠の中で予定件数以上の採択を行う場合があります。
区 分 概 要 経費等 実施期間
現場ニーズ対応型
研究開発事業
消防機関が直面する課題を解決するためのシーズを活用した研究で、消防機関の具体的ニーズが存在
し、その成果の導入が見込める研究開発を募集(研究開発成果の導入を予定している消防機関が参画
する場合に限る)
【A,B】テーマ自由枠A最大1,300 万円/年
(直接経費≒
1,000 万円/年)
〔採択予定〕
最大1件程度 1年間
又は
2年間
研究成果実用型
研究開発事業
消防防災分野における既存の基礎・応用研究等の成果のうち、その実用化や現場への導入について、
消防機関等の具体的ニーズが存在する研究開発を募集(研究開発成果の実用化や現場への導入を予定
している消防機関等が参画する場合に限る)
【A,B】
地域スキーム導入型
研究開発事業
地域の消防防災力の向上を実現するため、学術研究に基づく効果的なスキームをモデル地域に導入す
るとともに、他の地域への展開を目指す研究開発を募集します。
【B】テーマ自由枠B最大260 万円/年
(直接経費≒
200 万円/年)
〔採択予定〕
最大5件程度
新手法開発型
研究開発事業
消防機関等が抱える課題をはじめ、消防防災分野の様々な課題に対し、新たな視点からのアプローチ
により解決を目指す研究、または、そのアプローチを行う上での基盤となる研究開発を募集(研究の
方向性について、消防機関等から適切なアドバイスを受けることが必要)
【B】
【別紙2】Uテーマ設定型研究開発課題の対象技術
各テーマについて示す目標とする成果達成時期に、所要の成果が見込める研究開発課題を募集(詳細は公募要領を参照)
(1)重要研究開発プログラム
重点研究開発目標技術 公募する研究課題のテーマ 期間(最大)
ICTなどの先端技術を活用した消防
活動技術
消防職員の技能、
経験をAI等の先端技術に活かすことにより火災現場活動の高度化を図る
研究
3年間
(2)重要施策プログラム
施策分野 公募する研究課題のテーマ 期間(最大)
予防分野
1 高齢者等に関する火災の主要因の一つである布団類や衣類への着火を防止することに
特化した防炎処理方法等の研究
2年間
予防分野 2 危険物施設の長期使用技術の研究開発 2年間
消防分野
3 林野火災の大規模化や少人数かつ多様な人材による消火体制に対応するための消火方
法の研究開発
2年間
防災情報分野
4 住民の過疎化・高齢化や携帯情報端末の普及を踏まえた多様な防災情報伝達手段の最適
な組み合わせに関する研究開発
2年間
防災情報分野
5 都市部や山間部等の地域特性における防災行政無線の屋外スピーカーの最適配置に関
する研究開発
2年間
救急分野 6 社会全体の救命効果向上を目的とした効果的な応急手当普及方策に関する調査研究 1年間
救急分野 7 適切な疾病管理を目指した救急搬送情報と医療情報の連結技術に関する研究 2年間
過去の代表的な研究開発課題
高圧水駆動カッターの研究開発
平成23年度第9回産学官連携功労者表彰総務大臣賞
代表研究機関等:櫻護謨株式会社、株式会社スギノマシン高圧装置事業部、首都大学東京機械工学専
攻、東京消防庁消防技術安全所
研究概要:高圧水が持つエネルギーを高圧水駆動モーターで回転運動に変換し、切断刃に冷却水を掛
けることで、火花の飛散量を大幅に抑制した技術の研究開発を行った。更に、ガソリン等の可燃性気体が
発生している災害現場においても、引火の危険性を大幅に低減し、火災現場等の濃煙による酸欠状況下
や、水中においても切断可能となった。
少水量型消火剤の開発と新たな消火戦術の構築
平成19年度第6回産学官連携功労者表彰総務大臣賞
代表研究機関等:北九州市立大学、シャボン玉石けん(株)、(株)古河テクノマテリアル・北九州市消防局
研究概要:界面活性剤をベースにし、かつ消防隊が使用することが出来る性能を備えた消火剤の開発
により、放水量を従来の約17分の1に低減させた。また、消防車両や機材の小型軽量化に
より、消火活動の効率化・機動性を増大させる新たな消火戦術を提案した。
水/空気2流体混合噴霧消火システムを用いた放水装備
平成17年度第4回産学官連携功労者表彰総務大臣賞
代表研究機関等:三菱重工業株式会社横浜研究所、横浜市消防局、独立行政法人消防研究所(現消防
研究センター)
研究概要:都市の高層化火災への対応、消火活動時の下階への水損被害への抑制に効果のある、水
と空気を同時に噴霧する2流体ノズル消火システムの研究開発を行った。この技術は、消火
ホースの小口径化・軽量化により、マンション1室での火災や車両火災にも有効である。
クラウド型救急医療連携システムの研究
MCPC award 2016 総務大臣賞ほか
代表研究機関等:福井大学医学部、勝山市消防本部、嶺北消防組合消防本部、大野市消防本部
研究概要:急性心筋梗塞発症患者の救命率の向上に資するため、タブレット/スマートフォンを用いた
12誘導心電図とGPS救急画像を現場の救急隊と搬送医療機関等がクラウド上で共有する
システムを開発。これにより、救急搬送時間の短縮や救命率の向上が期待される。
【別紙3】

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