事 務 連 絡
平成 30 年9月6日
北海道消防防災主管課 御中
消 防 庁 予 防 課
消防庁危険物保安室
北海道胆振地方中東部を震源とする地震に伴う長時間停電を踏まえた
防火対策の徹底について
北海道胆振地方中東部を震源とする地震の発生に伴い、
北海道の一部地域において
停電が長時間継続する可能性がありますが、
消防用設備等の非常電源として蓄電池設
備や非常電源専用受電設備等を用いている場合、
消防用設備等及び特殊消防用設備等
が有効に機能しなくなる等、防火対策に支障を生じるおそれがあります。
このことを踏まえ、
消防用設備等及び特殊消防用設備等の機能や性能及び防火対象
物の用途、規模、収容人員等を勘案し、下記を参考に自主的な防火管理等により防火
安全性を確保するよう、防火対象物の関係者に対し、立入検査又は問合せ等の機会を
活用して周知するようお願いします。また、長期間停電に伴う危険物施設の安全性を
確保する観点から、危険物施設の関係者に対しても周知するようお願いします。
また、北海道内の市町村(消防の事務を処理する一部事務組合等を含む。)に対し
て、この旨周知していただきますようお願いします。記1 消防用設備等及び特殊消防用設備等に関する事項
(1)停電が長時間継続し、消防用設備等が作動しない場合に備えた対応
消防用設備等の非常電源として蓄電池設備や非常電源専用受電設備等を用いて
いる場合には、
消防用設備等が作動しない場合に備えて、
以下の対応を図ること。
ア 消火設備
消火器、簡易消火用具等の設置場所及び使用方法を再確認すること。不活性ガ
ス消火設備、ハロゲン化物消火設備などの自動消火設備については、手動による
放出操作手順を再確認すること。
イ 警報設備
防火対象物の関係者等による巡回等によりこんろその他火気使用設備・器具の
火元の警戒を入念に行う等、火災の早期発見を図るとともに、当該設備・器具の
設置範囲内への連絡及び周知体制を確保すること。
ウ 避難設備
防火対象物の関係者等による避難誘導体制及び避難経路を再確認すること。
(2)自家発電設備の機能の確保
消防用設備等の非常電源として自家発電設備を用いている場合にあっては、自
家発電設備について、必要な燃料の確保等に努めるとともに、常用電源復旧後、
直ちに運転を停止(常用電源復旧時、自動的に運転を停止するものを除く。
)し、
燃料の補給等により、火災時の機能に支障のないように措置すること。
2 危険物施設に関する事項
(1) 大規模地震発生後の危険物施設の安全確保については、
本日、
「大規模地震発
生後の危険物施設の安全確保について」
(平成 30 年9月6日付け消防危第 167
号)により通知したところであるが、長期間停電することに伴う危険物施設の
安全確保については、次の事項に留意すること。
ア 保安管理
製造所、一般取扱所等の施設も停電となっていることを踏まえ、停電時の対
処方法を確認の上、適切な管理を実施すること。
イ 自家発電設備の稼働等に係る留意事項
自家発電設備の稼働中、新たに地震が発生した場合は、発電設備のサービス
タンク及び配管等の損傷、
漏油等の発生がないこと等、
安全を再確認した上で、
再稼働させること。
ウ プラント等における安全対策
停電により計装制御系統の機能停止、冷却機能の停止に伴う反応制御不能等
により、異常反応、異常重合、異常分解等から爆発を誘発し、他の施設も停止
する危険があること等を踏まえ、制御電源及び当該電源に必要な燃料等を確保
すること。
(2) 自家発電設備等への円滑な燃料供給等のため、危険物の仮貯蔵・仮取扱いを
行う場合、仮貯蔵・仮取扱い等の安全対策及び手続きに係るガイドラインにつ
いては、
「震災時等における危険物の仮貯蔵・仮取扱い等の安全対策及び手続
きについて」
(平成 25 年 10 月3日付け消防災第 364 号・消防危第 171 号)を
策定していることから、
消防機関における運用に際して活用いただきたいこと。
(3) 地震の揺れ等により危険物施設に破損等の被害が生じたため、施設の再稼働
に向けた復旧作業に伴い、変更許可等の手続きが必要となる場合、当該許可申
請に係る審査等については、できる限り迅速に対応されたいこと。
3 その他の一般事項
(1)電気機器からの出火防止措置
電気こんろや電子レンジ等の電気機器の使用中に停電した際には、スイッチを
切る等の措置をすること。
(2)119番通報体制の確保
IP電話やFAX機能付き電話等の一部の電話機では、停電により使用不能と
なっているものがあるので、
予め確認し確実な119番通報体制を確保すること。
(3)避難経路等の確保
停電により、電気錠が設けられた扉及び自動ドア等が機能を失って通行不能と
なっているおそれがあることから、避難経路又は消防隊進入経路を確認し、通行
ができるよう対策を講じること。
連絡先
消防庁予防課 塩谷、四維
電 話:03-5253-7523
FAX:03-5253-7533
消防庁危険物保安室 竹本、池町
電 話:03-5253-7524
FAX:03-5253-7534

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