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事 務 連 絡
平成25年10月10日
各 都 道 府 県 消 防 防 災 主 管 課
東京消防庁・各指定都市消防本部
消防庁消防・救急課
「緊急時メンタルサポートチーム」に関する参考資料の送付について
消防庁では、
惨事ストレスが危惧される大規模災害や特殊災害等が発生した場合に、
現地の消防本部等の惨事ストレス対策を支援するため、
精神科医や臨床心理士等によ
る「緊急時メンタルサポートチーム」を平成15年4月に創設し、運用しているとこ
ろです。
平成25年10月1日現在、
「緊急時メンタルサポートチーム」の登録者は40名
となっており、また、これまでの実績として53件の消防本部等へ派遣、2,266
名の消防職団員等のケアを行ってきました。
現在、消防庁では、昨年度開催した「大規模災害時等に係る惨事ストレス対策研究
会」報告書の提言を踏まえ、
「緊急時メンタルサポートチーム」による迅速な支援が
行えるよう登録者の増員を図るなど、制度の充実強化に努めているところです。
つきましては、
「緊急時メンタルサポートチーム」に関する参考資料を送付いたし
ますので、各都道府県消防防災主管課におかれましては、貴都道府県内の市町村(消
防の事務を処理する一部事務組合及び広域連合を含む。
)に対して、改めて本制度を
周知していただきますようお願いいたします。
【参考資料】
1 緊急時メンタルサポートチームの概要
2 緊急時メンタルサポートチーム登録名簿(平成25年10月1日現在)
3 緊急時メンタルサポートチーム派遣要綱
御中
消防庁消防・救急課
職員第一係 城田・藤本・前島
電 話:03-5253-7522
FAX:03-5253-7532
E-Mail:shokuin@soumu.go.jp
緊急時メンタルサポートチームの概要
1 惨事ストレス対策
消防職員は、火災等の大きな災害現場などで、悲惨な体験や恐怖を伴う体験をすると、精神的シ
ョックやストレスを受けることがあり、このようなストレスを受けた場合には、身体、精神、情動
又は行動にさまざまな障害が発生するおそれがあります。このようなストレスの問題は、消防機関
にとっても比較的新しい問題であり、各消防本部では情報不足や専門家とのつながりが課題とされ
ていました。
消防庁では、平成 13 年 12 月に精神科医や臨床心理士等の専門家の協力を得て、この問題に関す
る対策の検討に着手して以来、全国の消防職員、消防本部、消防学校を対象とする大規模なアンケ
ート調査を実施するなど研究を重ね、平成 15 年 2 月には、研究の成果を踏まえ、惨事ストレス対
策のあり方について報告書にとりまとめました。
この報告書の提言を受け、消防庁では、惨事ストレスが危惧される災害が発生した場合、現地の
消防本部等へ精神科医等の専門家を派遣し、必要な助言などを行う「緊急時メンタルサポートチー
ム」(以下、「サポートチーム」という。)を平成 15 年4月に創設して運用を開始しました。
なお、現在までに 53 消防本部等(対象者 2,266 名)に対する派遣実績があります。
(平成 25 年 10 月 1 日現在)
2 緊急時メンタルサポートチームの派遣について
サポートチームは精神科医や大学教授、臨床心理士等の専門家により構成されています。
消防庁は、惨事ストレスが危惧される大規模災害や特殊災害、職員の殉職等が発生した際に、現
地の消防本部等の要請によりサポートチームを派遣します。
現地における活動は、サポートチームにより、精神的ショックを受けた職員に対するカウンセリ
ング等を実施後、当該職員に対する組織としての接し方や必要なケア等、今後の対応について、組
織に対して必要な助言、指導等を行います。なお、派遣に係る経費は消防庁が負担します。
【緊急時メンタルサポートチーム派遣までの流れ】
情報提供
派遣
連絡調整
情報収集
要請
連絡調整
情報提供
情報提供
緊急時メンタルサポートチーム
事案発生
派遣要請
・派遣日、場所の決定
・対象職員の決定
・対象職員に PTSD 予
防チェックリストの実施
消防庁が覚知
・情報収集・事案発生連絡(メール配信)
派遣調整
・日時、人員等の調整
・情報収集等
活動方針の決定
状況把握
派遣者決定
現地における活動 現地派遣(随行) 現地派遣
消 防 庁
消 防 本 部 等123452456・事故概要の把握
・職員の状況把握
消防庁 消防・救急課 職員第一係
TEL:03-5253-7522
E-mail:shokuin@soumu.go.jp
資料1
【派遣イメージ】
1 事案概要
×ばつ年8月 22 日 15:00 頃、A県B市で発生した建物火災において、消火活動中のC消防本
部の消防職員1名が死亡したもの。
・ 死亡した職員 C消防隊小隊長 消防士長 しろまるしろまる しろまるしろまる(45)
・ 焼損程度 木造2階建て店舗併用住宅 延べ 500 m2(全焼)
2 派遣までの流れ
日 事 前 連 絡 等
8月 23 日 消防庁からC消防本部総務課長にサポートチームの制度の紹介
(又はC消防本部担当者から消防庁にサポートチームについての相談)
8月 26 日 C消防本部から消防庁担当者に口頭で派遣要請(正式文書は後で可)
・派遣日は9月 10 日
・場所はC消防本部
・対象者は 52 名
消防庁からの依頼事項
・派遣要請書類の作成
・事故概要の作成
・対象者名簿の作成(死亡した職員との関係、活動内容等)
・対象者の PTSD チェックリスト等の実施
・対象者の勤務体制の考慮(カウンセリング実施時は極力勤務体制から外して下さい。)
9月1日 派遣者(3名 S、T、U 先生)の決定
カウンセリングを実施する部屋の確保等を依頼(派遣者の人数分、3部屋)
9月2日 消防庁から事故概要、PTSD チェックリスト等を派遣者に送付
3 派遣日の流れ(9月 10 日)
時 間 活 動 場 所
9:00 C消防本部到着(派遣者3名、消防庁随行者2名)
9:10 ガイダンス・打合せ (消防本部幹部職員、派遣者、消防庁随行者)
・消防庁から制度の概要、注意事項等の説明
・消防本部から事故概要、対象職員の現在の状況を説明
・カウンセリングを実施する対象者(症状が重い者 12 名)、
全体講義を受講する対象者(症状が比較的軽い者 40 名)に区分
((注記)実施方法は、状況等により調整します。)
2 階小会議室
10:00 全体講義(派遣者、消防庁随行者) 講堂
11:00 カウンセリング開始
しろまる S 先生 カウンセリング 2 名実施
しろまる T 先生 カウンセリング 2 名実施
しろまる U 先生 カウンセリング 2 名実施
2 階小会議室
2 階応接室
1 階会議室
13:00 昼食、これまでの実施結果のまとめ 2 階小会議室
14:00 カウンセリング再開
しろまる S 先生 カウンセリング 2 名実施
しろまる T 先生 カウンセリング 2 名実施
しろまる U 先生 カウンセリング 2 名実施
2 階小会議室
2 階応接室
1 階会議室
16:00 実施結果のまとめ、指導及び助言内容の決定(派遣者、消防庁随行者) 2 階小会議室
16:30 消防本部に対し、組織としての今後の対応について指導、助言及び
質疑応答(消防本部幹部職員、派遣者、消防庁随行者)
2 階小会議室
17:00 終了
平成25年10月1日現在
名 前 所 属 名 前 所 属
1 浅 海 明 子 香川カウンセリングセンター 21 戸 田 み な 子
カウンセリングオフィス神戸同
人社
2 稲 本 絵 里 日本医科大学多摩永山病院 22 中 谷 三 保 子
帝京平成大学
大学院臨床心理学研究科
3 梅 田 香 子 医療法人清和会 吉南病院 23 中 村 泰 江 北海道情報大学学生相談室
4 大 澤 智 子 兵庫県こころのケアセンター 24 野 口 正 行 岡山県精神保健センター
5 岡 本 淳 子 立正大学心理学部 25 林 行 雄 花クリニック
6 奥 田 良 子 中央大学学生相談室 26 平 野 直 己 北海道教育大学札幌校
7 影 山 隆 之
大分県立看護科学大学
精神看護学研究室
27 福 島 眞 澄
東日本電信電話株式会社
首都圏健康管理センター
8 加 藤 純
ルーテル学院大学
総合人間学部臨床心理学科
28 藤 田 悠 紀 子 藤田「心の相談室」
9 加 藤 寛 兵庫県こころのケアセンター 29 前 田 正 治
久留米大学医学部
精神神経医学講座
10 菊 池 浩 光 くがはら内科クリニック 30 増 茂 尚 志 栃木県精神保健福祉センター
11 小 西 聖 子
武蔵野大学
人間関係学部人間関係学科
31 益 本 佳 枝 ますもとメンタルクリニック
12 小 泉 典 章 長野県精神保健福祉センター 32 牧 田 潔
愛知学院大学
心身科学部心理学科
13 笹 川 真 紀 子
武蔵野大学
心理臨床センター
33 松 井 豊
筑波大学
人間総合科学研究科
14 重 村 朋 子
日本医科大学
学生相談室/公衆衛生学教室
34 松 浦 正 一
帝京平成大学 専門職大学院
臨床心理学研究科
15 篠 原 朝 美
香川大学
医学部精神神経医学講座
35 丸 岡 隆 之 黒崎中央医院
16 首 藤 啓 介
医療法人りっか会
ピア・メンタルささき病院
36 丸 山 晋
ルーテル学院大学
総合人間学部
17 杉 山 和
医療法人 仁政会
杉山病院
37 元 永 拓 郎 帝京大学 文学部心理学科
18 関 根 剛
大分県立看護科学大学
人間関係学研究室
38 森 田 展 彰
筑波大学
医学医療系
社会精神保健学
19 高 塚 雄 介 明星大学人文学部 39 矢 島 潤 平 別府大学
20 高 橋 晶
筑波大学
医学医療系
災害精神支援学
40 矢 花 芙 美 子 花クリニック
(注記)50音順
緊急時メンタルサポートチーム登録名簿
資料2
緊急時メンタルサポートチーム派遣要綱
改正 平成25年4月1日
(目的)
第1条 この要綱は、大規模災害、特殊災害等が発生した場合において、現地の消防本
部等の惨事ストレス対策を支援するため、
消防庁が行う緊急時メンタルサポートチーム
の派遣に関して、必要な事項を定めることを目的とする。
(緊急時メンタルサポートチーム)
第2条 緊急時メンタルサポートチームは、派遣対象とする災害等の事案の性格、規模
等に応じて、消防庁があらかじめ登録した精神科医、臨床心理士等に要請して、編成す
るものとする。
2 前項の登録は、消防職団員の惨事ストレス対策に協力の意思を有する精神科医、臨
床心理士等の任意の申し出に基づき、消防庁消防・救急課長(以下「消防・救急課長」
という。)が行うものとする。
(登録簿の管理及び写しの送付)
第3条 消防・救急課長は、前条の規定により登録した者を記載した登録簿を作成し、
これを適正に管理するものとする。
2 消防・救急課長は、全国の消防本部等に対して、必要に応じ、前項の登録簿の写し
を送付することができる。
(派遣の決定)
第4条 消防・救急課長は、消防職団員への強い心理的影響が危惧される大規模災害、
特殊災害又は多数の死傷者を生じた災害等の発生を覚知した場合は、
発災地の消防本部
等に対して、緊急時メンタルサポートチームの派遣希望の要否を打診するものとする。
2 前項の打診を受けた消防本部等が、
緊急時メンタルサポートチームの派遣を希望す
る場合においては、消防・救急課長は、緊急時メンタルサポートチームの派遣を決定す
るものとする。
3 前2項の規定にかかわらず、発災地の消防本部等から派遣の要請があり、かつ、消
防・救急課長が必要があると認めるときは、消防・救急課長は、緊急時メンタルサポー
トチームの派遣を決定することができる。
(協力要請)
第5条 消防・救急課長は、前条により緊急時メンタルサポートチームの派遣を決定し
た場合は、必要となる派遣人数や消防本部等の所在地等を勘案し、第2条により登録さ
資料3
れた者に対して、発災地における対応について協力を要請するものとする。
(派遣先における活動)
第6条 前条の規定に基づく消防・救急課長の協力の要請を承諾した者は、派遣先とし
て指定された消防本部等に赴き、当該消防本部等と密接な連携を図りつつ、次に掲げる
活動を行うものとする。(1)惨事ストレスの緩和並びに急性ストレス障害及び外傷後ストレス障害の発生予防、
軽減等を目的とするカウンセリング等
(2)前号のカウンセリング等の結果等に基づき、消防本部等を対象として行う配意す
べき事項の助言及び情報の提供
(3)前2号に掲げるもののほか、消防・救急課長が必要と認める活動
2 緊急時メンタルサポートチームの活動は、
消防職団員個人に対する診療に及ばない
ものとする。
3 緊急時メンタルサポートチームとして派遣された者は、
第1項の活動により知り
得た秘密を漏らしてはならない。
(経費)
第7条 緊急時メンタルサポートチームの派遣に要する経費は、
消防庁が負担するもの
とする。ただし、派遣を受けた消防本部等との協議により、別異の取扱いをすることを
妨げない。
(庶務)
第8条 緊急時メンタルサポートチームの派遣に関する庶務は、消防庁消防・救急課に
おいて処理する。
(雑則)
第9条 この要綱に定めるもののほか、
緊急時メンタルサポートチームの派遣に関し必
要な事項は、消防・救急課長が定めるものとする。
附 則
(施行期日)
この要綱は、平成15年4月1日から施行する。
この要綱は、平成20年3月1日から施行する。
この要綱は、平成25年4月1日から施行する。

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