事 務 連 絡
平成 29 年7月7日
各都道府県消防防災主管部(局)
東京消防庁・各指定都市消防本部 御中
消防庁救急企画室
ヒアリに関する対応について(注意喚起)
ヒアリにつきましては、
5月に兵庫県で発見されて以降、
環境省や厚生労働省において、
注意喚起がなされてきたところですが、その後、愛知県や大阪府でも発見されています。
ヒアリは、極めて攻撃性が強いとされており、刺された際には、痛みやかゆみ、発熱、じ
んましん、激しい動悸等の症状が引き起こされ、場合によっては、アナフィラキシー症状に
より、死亡することもあります。
つきましては、
下記に留意し、
適切に対応していただくとともに、
各都道府県にあっては、
貴都道府県内の市町村(消防の事務を処理する一部事務組合等を含む。
)に対して、この旨
周知されるようお願いします。記1 アリに関する症状による救急要請があった場合には、傷病者の急激な容体の変化に留
意し、傷病者に対して、別添1の「ストップ・ザ・ヒアリ」
(平成 21 年3月環境省自然環
境局野生生物課外来生物対策室発行)を参考にした対応を取るよう指導すること
2 傷病者が、アナフィラキシーショックで生命が危険な状態にあり、あらかじめ自己注
射が可能なエピネフリン(別名アドレナリン)製剤を交付されている者であった場合、
救急救命士は、プロトコルに基づき、自己注射が可能なエピネフリン製剤による、エピ
ネフリンの投与を行えること
3 環境部局に適切に情報提供できるよう、環境部局との連携体制の構築について検討す
ること
【問い合わせ先】
消防庁救急企画室 森川、石井、大坪、市川
TEL:03-5253-7529 (直通)
FAX:03-5253-7532
別添1
事 務 連 絡
平成 29 年6月 23 日
都道府県衛生主管部(局)御中
厚生労働省健康局がん・疾病対策課
ヒアリに刺された場合の留意事項について
平成 29 年5月に兵庫県尼崎市で、同6月に神戸市で発見されましたヒアリに
ついて、ヒアリに刺された場合の医療的留意事項について連絡いたします。
ヒアリは、南米原産で体長は 2.5〜6mm 程度、体色は主に赤茶色の有毒のア
リです。世界では北米や中国、フィリピン、台湾等にも外来生物として侵入・
定着しており、世界各地で大きな問題となっています。
ヒアリは、極めて攻撃性が強いとされており、刺された際には、アルカロイ
ド毒により、熱感を伴う非常に激しい痛みを覚え、水疱状に腫れ、その後、膿
が出ます。
さらに毒に含まれる成分に対してアレルギー反応を引き起こす例があり、局
所的、または全身にかゆみを伴う発疹(じんましん)が出現する場合がありま
す。欧米においては、アナフィラキシー症例も報告されています。
ヒアリの毒には、アルカロイド毒であるゾレノプシン(2-メチル-6-アルキル
ビペリディン)のほか、ハチ毒との共通成分であるホスホリパーゼやヒアルロ
ニダーゼなどが含まれています。そのため、ヒアリに刺された経験が無くても
ハチ毒アレルギーを持つ方は特に注意が必要です。
ヒアリに刺された方がアナフィラキシー症状を引き起こした場合、アドレナ
リンを注射するなどの適切な救急処置をとる必要があります。
貴部(局)におかれましては、本事務連絡の趣旨を御了知いただくとともに、
貴管下の関係医療機関宛てに周知いただきますようお願いいたします。
なお、咬まれた時の対処方法を含め、ヒアリの特徴、生態、駆除方法等の参
考として、平成 21 年に環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室から発行さ
れた、
『ストップ・ザ・ヒアリ』もご参照ください。
https://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/r_fireant.pdf
以上
照会先 厚生労働省健康局がん・疾病対策課
貝沼(内線2291)
魚谷(内線2975)
(代表番号)03-5253-1111
別添2

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