箱根ガラスの森美術館では、2024年初夏所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスと祝祭の都」を、2024年4月27日(土)から7月15日(月)まで開催する。
16世紀頃のヴェネチア共和国は、絹織物や陶磁器、香辛料など、さまざまな物品が海上交易によって運び込まれるなど、東地中海の覇者として君臨していた。しかし海は、莫大な富をもたらすばかりでなく、制海権をめぐる争いやペストの流行など、災厄をも招き入れる存在であった。
こうした困難から立ち上がるためにヴェネチアが選んだ方法が、祝祭である。海上支配を宣言する「海との結婚」、ペスト終息に感謝を捧げる「レデントーレ祭」や「サルーテ教会祭」、歓楽の都として有名となる契機となった「カーニバル(謝肉祭)」など、祝祭は国家をまとめる政治手段でもあったのだ。これらの祝祭は、形を変えつつも現在まで続いている。
2024年初夏所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスと祝祭の都」では、箱根ガラスの森美術館の所蔵作品より、ヴェネチアの祝祭にふわさしい華やかなヴェネチアン・グラスを公開。あわせて、写真家・坪谷隆によるヴェネチアン・カーニバルの写真作品も展示する。
2024年初夏所蔵作品展「ヴェネチアン・グラスと祝祭の都」
会期:2024年4月27日(土)〜7月15日(月) 会期中無休
会場:箱根ガラスの森美術館
住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48
開館時間:10:00〜17:30(入館は17:00まで)
入館料:大人 1,800円、高校・大学生 1,300円、小・中学生 600円、65歳以上 1,700円
【問い合わせ先】
箱根ガラスの森美術館
TEL:0460-86-3111