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仙台支店 営業課
入行後、発券課、営業課を経て配属された文書課では、営業所建物・設備の保守や各種工事のほか、ビル管理の業務委託に関する業務に携わりました。
具体的な業務内容としては、日々突発的に発生する営業所建物・設備の故障や不具合に対応するための工事の施工管理や、ビル管理を行ううえで必要な法定点検および清掃に関する業務委託先の選定から支払までの一連の契約関係事務などが挙げられます。
これらの事務は、支店のみならず本店・外部業者と関係者が多いため、工夫次第で案件が円滑に進んだり、逆に仕切りの悪さから思わぬ結果を招くこともあります。そのため、行内関係部署や外部業者とのコミュニケーションを密にしながら、日々緊張感をもって仕事に取り組みました。設備が故障したり、警報が鳴った際には直ちに現場に急行して状況の正確な把握に努め、次の行動に繋げるよう心掛けました。
2011年3月に発生した東日本大震災では、支店営業所も少なからず被害を受けましたが、震災後直ちに自家発電機が稼動したほか、建物・設備に大きな影響がなかったことにより、金融システムの根幹を担う日銀ネットを始めとした各種システムの機能を維持することができました。大半の設備を稼動できたことは、定期的な点検とメンテナンスが実を結んだ結果であり、私の仕事は、中央銀行としての使命を遂行するうえで重要なインフラを提供することに繋がっていると実感した出来事でした。
その後2回目の配属となった発券課では、銀行券・貨幣の鑑査や受払業務、金庫内現金の残高を管理する保管業務等を経験しました。前回の発券課在籍期間は短期間であったため、本格的に発券課の業務に携わるのは初めてだったほか、事務の根拠となる規程(ルール)も変更・新設されており、新人の気持ちで仕事に取り組みました。
鑑査業務を通じて、銀行券や貨幣の真偽・引換効力の鑑定を行う手鑑査技能を習得した後、金融機関や個人のお客さまから持ち込まれた損傷現金を引き換える業務に携わりました。この時点で、東日本大震災から5年以上経過していましたが、未だに津波の土砂にまみれた銀行券や海水で腐食した貨幣の引換依頼がありました。微力ではありますが、被災された方々のために仕事をすることができ、日本銀行の仕事が国民生活を支えるインフラになっていることを改めて感じる機会となりました。
発券課では、同僚間の仕事の進捗状況をみながら声を掛け合って作業をする場面も多く、チームワークで仕事をすることの大切さを学ぶことができました。生活に欠くことのできない現金を取り扱うという緊張感を常に持ち、発券銀行ならではの業務の奥深さとやりがいを感じられたことは貴重な経験となっていますし、その後の仕事に大いに役立っています。
現在所属している営業課では、課員の勤務管理や文書整理のほか、東北6県における各種経済統計や短観の集計および当店ホームページでの情報発信を担当しています。常に正確性が求められ、計数の確認作業は容易ではありませんが、同僚と協力して作成した資料が無事に世の中に公表されると、ほっとすると同時に達成感を感じます。
仕事をするうえで私が常に目指しているのは、信頼される存在であることです。仕事が正確なことはもちろん、誰の何のための仕事かを意識し、その相手が何を求めているのかを慮ることができる存在でありたいと思っています。信頼感は周囲にとって安心感となり、快適な職場環境を生むと同時に、信頼されているという喜びが、もっと頑張りたいという意欲につながると考えています。これからも初心を忘れず、心のこもった仕事を通じて、日本銀行の一員として社会に貢献できるよう取り組んでいきたいと思います。