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システム情報局 情報システム開発課 組織共用システムグループ (現 端末システム基盤グループ 主査)
人々の生活に欠かすことのできない仕事に興味がありました。私は大学の専攻が情報科学系だったこともあり、わが国唯一の中央銀行である日本銀行においてSEとしてシステムに携わることで社会に貢献したいと思い、日本銀行を志望しました。
入行後は、システム基盤を構築する課に配属され、日本銀行の職員が自宅や出張先から日本銀行のシステムを利用するためのリモートアクセスシステムを担当しました。日本銀行のSEの仕事は、ユーザーとシステムベンダーの間に立ち、ユーザー要件を満たしつつ、実現性やコストバランスを勘案しベンダーと調整していくことがメインになります。コロナ禍でも業務継続を支えた在宅勤務、各国への出張等、利用ニーズやアクセス環境が異なる中で、"予算制約も踏まえながら、どうすれば皆にとって使い勝手の良いシステムにできるか"、"開発スケジュールを遅延させずに対応できる範囲はどこまでか"を考えることや、ユーザーの意見にしっかりと向き合う大切さはこのときに学びました。新しいシステムが稼動開始し、ユーザーから「使いやすくなった」等の声を頂いたときには、非常にやりがいを感じましたし、とても嬉しかったことを覚えています。海外出張や海外中央銀行の職員との交流の機会もあり、若いうちからこういった経験ができることは、日本銀行のSEの魅力の1つだと感じています。
その後はアプリケーションを開発する課に異動し、決済システムや統計システムを担当しました。アプリケーション開発では、システムの知識に加えて業務に関する知識も必要になります。現場の一つ一つの事務処理を正確に理解し、システムに落とし込む開発作業は、関係者の間に立って要件調整を行うとても骨の折れるものですが、日本銀行の役割や業務を深く理解し、ユーザーやベンダーと協力しながらシステムを作り上げることは、日本銀行のSEとして働く醍醐味だと思います。
また、OJTチューターの経験も大きな成長機会の1つでした。後輩を育成するにあたり、自分自身の仕事の取組み方や理解度について向き合うことができましたし、何より後輩が成長していく過程は、システム開発とは別の喜びがあり、非常にやりがいがありました。
日本銀行のホームページをリニューアルする案件の担当になったため、改めてhtmlやCSSについて学びを深めています。学生時代や入行時の研修で基本的な勉強はしていましたが、アクセシビリティ面で国内外に広く公開するコンテンツとして適切か、ブラウザや機器の種類によって文字化けが発生しないか等、気にすべき様々な観点があります。また、近年高まっているサイバー攻撃の脅威へのセキュリティ対策のほか、災害やシステム障害に備えた業務継続体制にも配慮が必要です。世の皆さまの目に触れるシステムを担当する身として、まだまだ勉強が必要だと感じています。
また、私たちSEやベンダーとユーザーではこだわるポイントや懸念点が異なることも多いので、お互いに納得してシステムを作っていくための取り組みや姿勢についても、周りの先輩方の姿を参考に、能力の向上に努めています。
アプリケーションとシステム基盤の両方の知識、観点を身に着け、システムを総合的にみることができるSEを目指したいと考えており、様々な部署で、多くのシステムや上司・同僚と関わっていきたいです。また、システム開発や維持管理では、想定外の事象も多々ありますので、個別事象に囚われず広い視野を持ち、何事にも柔軟に対応をしていけるように、これからも技術を身につけていきたいです。