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【特定職(業務分野特定タイプ)】酒瀬川 珠代

【特定職(業務分野特定タイプ)】酒瀬川 珠代

熊本支店 発券課長 (現 神戸支店 発券課 企画役補佐)

2008年4月 長崎支店入行 発券課 業務課 総務課 2012年4月 発券局 2015年4月 高知支店 2018年6月 長崎支店 2020年7月 熊本支店

地域の現金流通への責任

私が所属している熊本支店発券課では、主に銀行券(お札)の発行や貨幣(硬貨)の流通に関する業務を担っています。発券課の1日は、まず金庫から当日の取引に必要な現金を出庫することからスタートします。その後、窓口が開く9時から多数の取引先金融機関が来店し、現金の受払取引を行っています。このほか、個人・法人等のお客様から持ち込まれる"破れ・焼け・変形"などで損傷した現金の引換や、国庫金(交通反則金等)の現金納付に対応するとともに、これらの業務に並行して、市中から回収した現金の鑑査業務(偽造がないか、再流通に適しているかチェックすること)などを行っています。

私たちの使命は、いつでも安定して現金を供給することです。このため、日頃から金融機関と連携して、世の中の銀行券や貨幣のニーズを的確に把握するよう努め、常時必要十分な量の現金を確保しておくよう管理しています。また、いつどこで起こるか分からない災害に備えて、人員や設備面の制約など、起こり得る様々な問題への対応をシミュレーションしながら、どんな状況でも機動的に現金を供給できるよう日頃から準備を行っています。

当たり前を守る仕事

大学時代は社会工学を専攻していたのですが、アルバイトに明け暮れ、お世辞にも真面目とは言えない学生だったので、就職活動の前までは、日本銀行がどのような組織なのか社会科の教科書程度の知識しかありませんでした。そんな私が日本銀行への就職を志したきっかけは、2000年に初めて発行された二千円券が、九州の港町に住む当時中学生であった私の手元へ巡ってきた時の感動を覚えていたからです。その時しみじみと感じたことは、思い返すと非常に当たり前のことですが、お金が人々の手から手へと渡り、個人と社会との繋がりを支えているという実感でした。そのことが就職活動中に理解を深めた日本銀行の役割と結びつき、本行の仕事に大きな使命感を感じて、入行するに至りました。

当店発券課に持ち込まれる損傷現金の引換依頼の中には、火災で焦げてしまったものや、汚れが酷く、腐食が進んでいるものもあります。それらの現金を1枚1枚鑑定する作業には根気が必要で、臭いがきつかったり手が汚れることもあったりと、決して楽な仕事ではありません。また、金融機関との間での現金や国庫金の受払、取引後の後方事務を含め、現金の取扱いには誤りのないよう細心の注意を払って取り組むことが必要です。すなわち、現金の安定供給や信認維持といった発券銀行としての業務に、職員一人ひとりが高いプロ意識を持って向き合い、日々緊張感を持って働いています。また、我々のこうした日々の業務の積み重ねが、国民一人ひとりが安心してお金を使えるという「当たり前」を守ることに繋がっているのだと感じています。

次世代の日本銀行券の在り方を意識して

いよいよ2024年度上期に日本銀行券の改刷が予定されています。私が入行してから初めて迎える全面刷新であり、発行業務に携わる職員としてどの様な視点が必要で、何をどう準備すればよいか、先輩方から前回改刷時の経験を伺ったりしながら勉強している最中です。20年前の前回改刷時と比較すると、キャッシュレス化の進展や現金関係機器の技術革新等により、現金を取り巻く環境は変化しています。時代の流れに応じて現金のニーズや在り方は変容を続けていくと考えられるため、今後も日頃から情報収集のアンテナを張りつつ、決済手段である現金への確固たる信頼を守っていけるよう努力したいと思います。

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