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業務局 総務課 国庫業務企画グループ 主査 (現 高知支店 業務課長)
入行後、支店で各分野の基本知識を学んだうえで、決済業務分野を志望しました。その後、業務局勤務となり、業務局統括課業務運行統括グループで、日銀ネットの運行管理を担当しました。
日銀ネットは金融機関間の資金決済や国債決済に利用されるほか、個人や法人の振込に利用される全銀システムや各地の手形交換所、株式、一般債、投資信託や外国為替の決済を担うシステムといった日本銀行外部の様々なシステムと繋がっており、日に100兆円を超える決済が取扱われています。運行管理の業務では、この日銀ネットが毎日当たり前に使えるように、全銀システムの為替決済や手形交換所の手形交換尻決済といった決済イベントが問題なく処理できているか日々モニタリングしています。また、システム障害や災害が発生した場合には、影響を最小限にし、決済を円滑に動かしていくために、情報を収集、整理し、日本銀行内外の関係者と迅速に対応を調整する必要があります。
当初は知識もスキルもないため、上司や先輩の指示に従うことで手一杯で自分自身にもどかしさを感じることもありました。もっとも、決済システム全般の知識を習得するとともに、システム障害や災害の発生を想定した種々の訓練でトラブル対応時の動き方等、必要なスキルを身に付けたことで、実際のトラブル対応時に有用な提案を行うことができるようになり、トラブルを無事に解決させた時には大きな達成感が得られました。
現在、私は業務局総務課国庫業務企画グループで、「政府の銀行」としての国庫金の支払業務に関して、中央省庁や金融機関との調整のほか、業務に利用する各種システムの開発や維持管理を担当しています。
この仕事は、ニュースに出てくるような案件が自分の仕事に直結することがあり、非常にエキサイティングでやりがいを感じています。例えば、令和2年以降の国による書面・押印・対面手続きの見直しに当たっては、チームの一員として、押印廃止の対象となる書面の特定や押印廃止に伴う事務フローの見直しを中央省庁と調整したうえで、日本銀行の代理店として国民の皆様との窓口になっていただく金融機関への見直し内容の連絡等を行いました。
こうした合理化の取組みについては、国や金融機関も積極的に進めており、また、社会の変化も非常に速いことから、アンテナを高く張って、先取りして動いていけるよう心掛けています。
上記のほかにもこれまで色々な部署を経験してきましたが、いずれの部署でも共通して目にしてきたのは、社会インフラである中央銀行業務という「当たり前のことを当たり前に」日々進めていけるようプライドを持って努力されている先輩職員の姿でした。私もこうした先輩方のように、皆様の当たり前のために、日々努めていきたいです。