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【総合職】柵木 雄介

【総合職】柵木 雄介

システム情報局 情報セキュリティ課 企画役 (現 金融機構局 考査企画課 システム・業務継続グループ 企画役)

2009年4月 総務人事局入行 2009年4月 下関支店 2010年9月 システム情報局 2013年6月 米国コロンビア大学大学院留学 2014年9月 国際局 2016年6月 金融機構局 2018年6月 調査統計局 2020年7月 システム情報局

中央銀行業務を支える情報セキュリティ

私は、現在、情報セキュリティ課に所属し、日本銀行における情報セキュリティ対策の企画・立案を担当しています。多くの業務がシステムによって支えられている日本銀行においては、サイバー攻撃等の被害が発生した際の影響の大きさは計り知れず、情報セキュリティ課の仕事は、中央銀行業務を根幹から支えていると言えます。

最近では、一段と巧妙化・高度化するサイバー攻撃にどのように対応していくか、ということが課題になっています。足もとでは、万が一サイバー攻撃による被害が発生した場合も想定し、これを早期に検知するためのシステムの構築や、被害発生時の運用体制の強化等を進めています。また、システムによるサイバー攻撃の防御が一段と難しくなる中、職員による適切なシステム利用が一段と重要となっており、様々な工夫を凝らしながら基本ルールを周知するよう取り組んでいます。このほか、情報セキュリティ関連の最新動向をフォローするよう、隔月で開催される国際会議への参加等を通じて、最新の技術動向や各国が抱える課題等について、各国の中央銀行と活発な意見交換を行っています。

情報セキュリティ課の仕事は、専門職や外部委託先を含む多様なメンバーで構成されるチームの運営力、多岐にわたる部署との調整力、長期に亘るプロジェクトの管理能力が求められるなど、まさに総合力が必要とされる仕事であり、これまでの業務経験を通じて培った能力を総動員しながら、日々の業務にあたっています。

様々な部署の経験を通じて得たもの

以下、私の業務経験の一部を紹介したいと思います。

国際局では、アジア・オセアニア地域の中央銀行が参加する組織(EMEAP)の運営等に携わり、金融経済動向に関する議論や域内の金融市場発展に向けた検討に参画しました。成長著しいアジア諸国の方々と直接意見交換できたことは、グローバルな金融経済動向を肌で感じるとても貴重な経験となったほか、国際会議での立ち回りや各国との連携の在り方等について学ぶ機会にもなり、その後、国際関係業務を担当していくうえでの大きな礎となりました。

金融機構局では実地考査に携わり、地域金融機関における市場運用部門のリスク管理や将来の収益見通しに関する検証を担当しました。当時は、低金利環境の継続や人口減少等の構造問題と相まって、地域金融機関における収益の低下が一段と注目された時期でもあり、考査先の金融機関とは時に激しく意見が対立することもありましたが、データやエビデンスに基づき入念な調査を行い、粘り強く議論を重ねた結果、最終的に相手の納得を得られたことは得難い経験となりました。また、金融機関や地域経済の将来を思って信念をもって調査に臨んでいたこともあり、議論の結果、金融機関の方から感謝の言葉をかけていただけたときの喜びは格別でした。

調査統計局では、企業向けサービス価格指数の改定に携わりました。当時は、国の統計改革の一環として、大規模な改定作業が実施されていた時期であり、50人近くの方が作業に携わるプロジェクトの取り纏めを担いました。全体の進捗管理や担当者とのコミュニケーション、作業が滞っている事項の解決策の検討など、その業務は多岐にわたりましたが、多くの困難を乗り越えプロジェクトを無事完遂できたことは、ミドルマネージャーとして大きな自信になりました。

多様な中央銀行業務を支えるジェネラリストとして

私は理系(工学部)の出身で、元々は技術者を志していましたが、在学中、起業家の方たちと交流し金融の重要さを教わったことをきっかけに、金融面から広く日本経済に貢献したいとの思いを強め、日本銀行を志望しました。入行後は金融のみならず様々な業務を経験しましたが、その一つひとつが直接・間接に日本経済の発展につながっていることを実感しており、そうした業務に携われることにやりがいを感じています。今後も、ジェネラリストとして様々な業務に携わりながら、日本経済の発展に貢献できるよう努めていきたいと思います。

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