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ホーム > 研究成果検索 > 研究ハイライト 新型コロナウイルス感染症陽性患者を病院外で初期診断する エックス線診療車を開発
掲載日:2021年06月17日
新型コロナウイルス陽性患者から医療従事者への感染防護のための換気機能、オンライン診療できる医療情報伝送システム、胸部エックス線撮影装置などの医療機器を搭載した車両を開発した。
茨城県では、新型コロナウイルス感染症陽性患者の初期診断において、胸部エックス線撮影が強く推奨されている。しかし、病院内で撮影すると二次感染のリスクが高まるとともに、陽性患者が触れた医療機器の消毒には手間がかかり、通常診療に支障を来す。現状では、胸部エックス線撮影装置を病院外に持ち出し、屋外の陰圧テント内で撮影を行っている。しかし、据え置き型のテントは、外気温や天候の影響を受けやすく、悪天候や照明が不十分な夜間時には診察できないという問題がある。そこで、病院外で容易に初期診断を実施する方法、とりわけ、遠隔診療機能を装備し感染防護対策されたエックス線診療車が必要とされていた。
胸部エックス線撮影装置を搭載した車両に、感染防護のための換気機能、オンライン診療できる医療情報伝送システム、初期診療に必要な医療機器を搭載した。受診者の呼気を含む気流を解析して換気システムを最適化し、低濃度オゾン発生器やUV照射による車内清浄化の対策を施した。これにより、医療従事者の感染防護のもと、新型コロナウイルス感染症陽性患者のメディカルチェックを病院外で迅速に行えるようになった。
自治体や保健所の要請に基づき、クラスター発生施設や宿泊療養施設に出向いてのスクリーニングや経過観察を想定した運用デモ、医療過疎地域での遠隔診療デモ、地震や水害などで医療機関が被害を受けた場合の一時的な災害医療支援としての機能検証を予定している。
主任研究員 三澤 雅樹(みさわ まさき)
メール:M-hmri-ic-ml*aist.go.jp(*を@に変更して使用してください。)
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