「彼女になれるかも」という期待
「ご飯に行こうって連絡が来ても、会えば入るのはホテルで、そこで事が終わってから食事も済ませたりしていました。
やっぱり好きだとは言ってくれないしセフレだなって自分でもわかるけど、それを言うと切られる気がして怖くて......」
男性のペースに任せるまま、葉月さんはカラダだけでつながる時間を捨てられなかったといいます。
自分以外にこんな関係の女性はいないであろうことは、普段の様子を知っているぶん確信があって、それが葉月さんには希望になっていました。
「いつか彼女になれるかもって、思っていました。
彼に誰よりも近いのは私なんだって、本当に何とも思っていなければホテルなんて何度も行かないだろうって、自分に言い聞かせていましたね......」
体を重ねていればいつしか相手に本当の好意が生まれるかも、と思うのは、セフレの関係ではよくあることです。
このとき、「自分から告白して今の関係を変える」ことができなかったのは、ひとえに男性との時間を失いたくなかったから。
いつか男性のほうから告白してくれるのを待つことが、葉月さんの選択でした。