Chrome ブラウザのデバッグログ
タブが応答しない、エラー メッセージが表示されたなど、Chrome ブラウザの問題を解決するには、デバッグログが役立ちます。デバッグログは自動的には生成されないため、まずロギングを有効にする必要があります。
ロギングを有効にする
注: 次の手順は Chrome ブラウザがデフォルトの場所にインストールされていることを前提としています。
Windows- 実行中の Chrome のインスタンスをすべて終了します。
- Chrome のショートカットを右クリックします。
- [プロパティ] をクリックします。
- [リンク先:] 欄の末尾に、コマンドライン フラグ
--enable-logging --v=1
を追加します。
たとえば、chrome.exe --enable-logging --v=1
のようになります。 - [適用] 次へ [OK] の順にクリックします。
- ショートカットから Chrome を起動します。
- 実行中の Chrome のインスタンスをすべて終了します。
- ターミナル アプリケーションを起動します。
- ターミナルで次のコマンドを実行します。
/Applications/Google\ Chrome.app/Contents/MacOS/Google\ Chrome --enable-logging --v=1
- Enter キーを押します。
- 実行中の Chrome のインスタンスをすべて終了します。
- ターミナル エミュレータを実行します。
- ターミナルで、フラグを指定して Chrome を実行します。
--enable-logging --v=1
- Enter キーを押します。
デバッグログは、ユーザーデータ ディレクトリに chrome_debug.log という名前で保存されます。このファイルは Chrome を再起動するたびに上書きされます。したがって、ブラウザに問題がある場合は、Chrome を再起動する前にログを調べてください。ファイルをデスクトップに移動すれば、ファイルが上書きされるのを防げます。
ディレクトリの場所はオペレーティング システムによって異なります。詳しくは、ユーザーデータ ディレクトリをご覧ください。
ログを調べる
Microsoft® Windows® の Sawbuck や Apple® Mac® のコンソール([アプリケーション] > [ユーティリティ] > [コンソール])などのツールを使用すると、ログを調べて問題の原因を突きとめることができます。これらのツールではグラフィック ユーザー インターフェースでログが表示され、簡単に表示、フィルタ、検索できます。
ファイルをテキスト エディタで開き、以下の情報を使用して問題を特定することもできます。
調べる箇所
chrome_debug.log ファイルで最初に調べるのは ERROR キーワードです。ただし、問題によっては、これが根本原因ではない場合もあります。たとえば、起動に時間がかかることがユーザーから報告されている場合は、デバッグログの先頭に行が繰り返し記録されていることや、プロセス ID(PID)やスレッド ID(TID)の値が大きいことがあります。
ログファイルの各行には、先頭にタイムスタンプと次の要素が記録されています。
[PROCESS_ID:THREAD_ID:MMDD/TIME:LOGGING_LEVEL:SOURCE_CODE_FILE_NAME(LINE_NUMBER)]
例: [7352:11760:0809/012714:VERBOSE1:resource_loader.cc(630)]
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PROCESS_ID: 現在実行中のプロセスの ID。
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THREAD_ID: PID 内のプロセスです。
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MMDD: 現在の日付(月と日)です。上記の例だと 8 月 9 日です。
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TIME: 現在の時刻(24 時間形式: HH:MM:SS)です。問題の発生時刻を指定して、検索結果を絞り込むのに便利です。
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LOGGING_LEVEL: 現在のロギングレベルです。通常は VERBOSE1 です(コマンドラインで設定)。ERROR が複数表示されることもあります。
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SOURCE_CODE_FILE_NAME(LINE_NUMBER): ログに記録されたイベントをトリガーしたソースコード ファイルの名前です。