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QW2021/報告

From Meta, a Wikimedia project coordination wiki
This page is a translated version of the page QW2021/Write-up and the translation is 99% complete.
This document was originally written in English and has been translated by paid professionals into Arabic, Croatian, French, Japanese, Polish, Russian, Spanish and Turkish, which are currently being proofread. Other translations are community efforts and have not been reviewed by the Coordinating Committee.

範囲と形式

QW2021は、LGBT+ユーザーグループを対象に、具体的な行動および次のステップの策定を目的として3日間合計12時間にわたって行われたイベントです。この種のイベントとしては初のイベントであり、ウィキメディアのイベントとしても、LGBT+問題に完全に焦点を絞ったものとしては初となります。

議論された主な議題は以下の通りです。

  • 安全性
  • 代表性と多様性
  • ムーブメント戦略やムーブメントガバナンスにおけるLGBT+の役割と貢献
  • 組織の構造
  • 意思決定プロセス
  • 役割と責任
  • キャパシティビルディングとコミュニティビルディング
  • ユニバーサルな行動規範

イベント成果の概要

様々な問題について、集団で意思決定がなされました。詳細は当文書最下部に記されている通りです。議論に枠組みをつくり意思決定が導きやすくなるよう、各質問とともにいくつかの選択肢が提示されました。これらの選択肢は、議論の過程の中で、ユーザーグループの参加メンバーが推奨する1つか2つの選択肢に絞られました。

上記の目的で、具体的な次のステップと、それを実行するための個人およびグループのコミットメントについても決定がなされました。イベントの翌週に早速グループが実行したこととして、暫定ガバナンスチームとQW2022(Queering Wikipedia 2022: クィアするウィキペディア2022)プランニングチームの両方がミーティングを行ったことなどが挙げられます。

安全性や匿名性といった問題を中心に、どうしたら一人ひとりのリスクを軽減しながら皆に安全かつ効果的にウィキメディアガバナンスに参加してもらえるかについて、さまざまなアイデアが練られました。

比較的小さな会議にしてはメモや文書の量が多く、ウィキペディアコミュニティの基準からしても膨大な量でした。こうしたメモや文書が残されたことにより、議論が参照しやすくなり、今後のプランニングがより明確に行えるようになります。

さらに、いくつかのトピックにおいてより大きな合意が得られましたので、次回の年次ウィキメディアLGBT+会議のプランニングを行うことができましたし、そのプランニングにおけるボランティアの初期の役割を割り当てることもできました。

セッションは外部専門家がファシリテーションを行いました。記録はメンバーが行いました。さらに、スペイン語話者には、英語イベントにフルに参加してもらえるよう、ライブ翻訳が提供されました。

初日は、チームの紹介、イベントの歴史や背景に関するプレゼンテーション、今後3日間の全体像の説明が行われました。その後の2日間は、ユーザーグループ内での特定のトピックに関する活発な議論および合意形成(振り返り、議論、そしてファシリテーターがまとめを行う時間もあった)、そして2022年に開催予定のQW2022会議のプランニングに重点が置かれました。

うまくいった点

議論の進行は円滑に行われました。参加者全員から意見が寄せられました。形式に順応性があったことから、インターネットの接続が不安定な人や、スペイン語や英語で話したい人でも参加できました。後から参加した人の一部には会議の過程が説明されました。

多様性と代表性についての共通理解はすでに強固なものでしたが、それが改善されたことで、将来のイベントに向け、より包括的で、魅力的で、プロアクティブなアウトリーチやサポートを実現する方法について、明確なアイデアが提案されました。これについての議論は主にLGBT+のアイデンティティーに沿って行われましたが、言語的・文化的な多様性や、障害の有無による違い、階級・経済的な違いにも重点が置かれていました。些細なフレンドリースペース問題については、すぐに解決されました。問題は主に、会議のチャネル以外で共有できるものについての誤解でした。

改善すべき点

東アジアやサブサハラアフリカ地域の代表の数が期待していたよりも少なかったことと、インターネットの接続が不安定なため、個人的に参加に苦労した参加者がいたこと。今後は、個人向けのインターネット接続環境整備補助金を増やすことで、こうした問題は解消されると思います。

また、事前にプレゼンテーション内容を翻訳に出して英語以外の言語の資料を作成しておけば、アクセス性がさらに高まると考えられます。

2019年プロジェクトの発起人や2020年のプログラムボードメンバーなど、過去の貢献者ながら事前に登録していなかったために参加できなかった人がいました。主催者がセキュリティプロトコルを守る必要があったためです。

プログラムの詳細および決定事項

金曜日

ユーザーグループの歴史と現状

ウィキメディア内でLGBTQ+コミュニティのメンバーを組織してきた背景や歴史について、概要が詳しく説明されました。

LGBTQ+のボランティアによる活動のおかげで、基礎医療、交際関係、公民権など、LGBT+問題関連の大変貴重な情報が集積され、何十億人という人々が、地元の法律や偏見を気にせずにこうした情報にアクセスすることができるようになったのです。

ユーザーグループに向けた決定事項

土曜日

組織構造に関する議論

より正式かつ組成された組織への移行に向け、ワーキンググループとして活動していくことに全般的な支持が集まりました。

ワーキンググループはユーザーグループを前進させ、現在のアドホクラシー(adhocracy (Q356648))のような構造から、法人のようなより正式な構造へと移行させます。ただ、これを行うためには、グループは協同作業の経験を増やし、ユーザーグループにもっと広く参加してもらう必要があります。

決定事項は、 QW2022にチェックインして、理事会を持つ法人という選択肢を再検討し、組織構造を構築する計画を立てるということでした。そしてこれを、求められる多様性、包括性、会員数の増加の達成に向けて他のウィキメディアコミュニティグループと協力しながら実行していきます。

メンバーシップおよび参加の定義

確固とした決定事項はありませんでしたが、以下の点で大筋合意しました。

ウィキメディアLGBT+のメンバーシップは幅広い。リソース、時間、関心事、安全性、他のウィキメディアグループとの関わりといった違いに基づいて、様々な人が様々な形で参加する。参加の必要条件は、ウィキメディアLGBT+の活動や利益を支援し、擁護し、保護するような活動や関心でなければならない、ということである。

このグループの中では自分達は社会的弱者なのだ、ということを認めることが大事である。また、LGBT+嫌悪の傾向の強い国に住む人のために、内部にさらに別の安全空間が必要かもしれない。

コミュニティの合意事項(まだ定義されていない)には、ある個人がメンバーとして歓迎されない場合の理由が明確に定義されている必要がある。

登録し、出席し、UGの目的を支援することを望む人なら、誰でもメンバーになれる。メンバーによって様々なレベルの参加が可能である。

ユニバーサルな行動規範に違反した人は、メンバーから外れるべきである。

意思決定プロセス

意思決定の方法論として特に決定されたものはありませんでしたが、決定すべき事柄によって、多数決、コンセンサス投票、BRD(bold/revert/discuss: 大胆、差し戻し、議論)といった様々な種類の意思決定プロセスが必要になるだろう、ということで合意されました。

メンバーは、意思決定が行われていること、そしてその意思決定にどのように参加できるかを知っておく必要があります。

日曜日

暫定委員会の議論

委員会の結成および一般的な活動スケジュールについて、結成後は委員会の目的を広く社会に発表する必要があります。参加者は様々な役割で委員会に志願しました。こうした役割について、反対する人はいませんでした。

注:委員会の名称は今後変更されるかもしれません。

委員会
  • Owen Blacker (タイムゾーン:Europe/London (欧州/ロンドン)、言語:英語-N 仏語-3 スペイン語-2 独語-2ウェールズ語-2)— 特に財政ガバナンス関係。
    • Owenはメーリングリストから参加を募るメールを送る必要があります。
  • John Samuel (タイムゾーン:Europe/Paris (欧州/パリ)、言語: 英語-N, マラヤーラム語-N, 仏語-4, ヒンディー語-4)
  • Pepe Robles (タイムゾーン:America/Argentina (米/アルゼンチン)、言語:スペイン語-N、英語)
  • Paulo (タイムゾーン:Europe/Lisbon (欧州/リスボン)、言語: ポルトガル語-N、英語) — 内規
  • (タイムゾーン:Europe/London(欧州/ロンドン)、言語:英語-N)
  • Rajeeb(タイムゾーン:UTC+05:30、言語:ベンガル語-N、ヒンディー語-4、英語)

委員会サポート
  • Rachel – 内規(アウトラインを素早く作成することができる)
  • Zblace – 内規関係でお手伝いしたい
  • drMel – 包括性(特に多言語、多文化という点において)を高めるためのアウトリーチ活動に協力

報告および会議のスケジュール
  • 月例会議は継続しますが、委員会活動に特化したセクションを設けます。
  • 非同期の活動報告は、文書または音声/ビデオで行います。

運営手順

議論されたトピックの一部を以下に挙げます。

メンバーサポート
  • ボランティアへのサポートが不足していたり、LGBT+関連の問題で緊急にサポートを必要としているボランディアがいる。
  • ボランディアが法律関連のアドバイスを必要としている。
  • ハラスメントへの対応

多様性
  • 参加者の多様性において、地域、言語、ジェンダーを含め、多様性の種類によっては欠如しているものがある。
  • 多言語ではなく英語やアメリカ英語を重視した内容となっていることが批判の対象となった。

パブリックイメージ
  • 世論の批判に対応する必要あり。

QW2022 会議のプランニング

次回のイベントに関しては、予算規模の拡大が提案されました。サテライトイベントとのハイブリッドイベントをより円滑に進め、アクセス性を高めることが目的です。前任チームの意見を維持し、尊重することが大切になります。

グラントライター決定
  • Zblace (条件付き - ウィキメディア財団に対する理解が深い人と組むため)
  • drMel (WikiBlindの一員としてウィキメディア財団資金調達の経験あり)
  • Ayokanmi (ウィキインダバのグラントライティングの仕事をしていた経験があり、時間を捧げたいと考えている)
    • イベント後のコミットメント:Rajeebがサポート役に

QW2022グラントサポート
  • Owen Blackerが財政面での監督役を引き受けてくれます。

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