かはず連合 会長 石橋由衣さんにインタビュー

2025年03月03日

  • ポートタウン

2024年6月、丸亀市の港沿いにある公園「みなと公園」にて開催された「丸亀大文化祭」。

「垣根を超えたコミュニティの創出」をテーマに、丸亀市内の全ての高校が参加して開催されたこのイベントは、高校生の一つの想いから始まった。

丸亀大文化祭を仕掛けた学生団体「かはず連合」会長の石橋由衣(いしばし ゆい)さんに、イベントのことやこれからのことについて伺ってみた。

本日はお時間いただきありがとうございます!まずは自己紹介をお願いします。

藤井高校3年生、かはず連合会長の石橋由衣です。

どういった活動をしているのか、教えてください。

「かはず連合」は学生のみで活動している市民活動団体です。マルタスを中心に様々な活動をしています。具体的には、ダンスが得意なメンバーがいるので、ダンスを小さい子と一緒に楽しむワークショップや哲学カフェなどメンバーの色を活かした活動を行なっています。

その活動の一つに「丸亀大文化祭」があるのですね。丸亀大文化祭の概要を教えてください。

丸亀大文化祭は、丸亀市内全ての高校から一人以上運営メンバーを募ることを条件に行うイベントで、「垣根を超えたコミュニティの創出」をテーマに、みなと公園で開催しました。

当日は、ワークショップブース、出店ブース、ステージブースと3つのブースを設けて、様々な出し物を学生主体で企画し、運営まで行いました。

それぞれ、どんなブースだったのでしょうか。

ワークショップブースでは、丸亀城の石垣を段ボールを使って再現することを楽しむワークショップを行いました。

出店ブースでは、地元シェフが営むビストロ「WAIWAI」さんとコラボして、丸亀市の姉妹都市の名物料理をオリジナルで作って提供しました。

ステージブースでは、高校生バンドや地域のアーティスト、楽団などのライブなどの出し物を行いました。

とても楽しいイベントだったのですね。そもそもどうして丸亀大文化祭を開催しようと思ったの でしょうか。

元々は、「四国家サポーターズクラブ」さんという、四国内の企業やNPOなどが連携してできた、地域活性化を目的とした団体が開催したイベント「まるがめ地域活性化プランコンテスト」がきっかけでした。コンテストの存在は、学校で配布されたチラシで知りました。最初は本当に単純な興味本位でやってみようと思い、参加しました。

コンテストの内容は、2日間で丸亀のフィールドワークをしたり、大学の教授からの講演を聞いたりした後に、アイデアをプランに落とし込んで発表するというものでした。

コンテストに参加するまでは、地元の丸亀に全く興味はなかったのですが、街歩きをしたり、様々な大人の方々と出会ったりする中で、徐々に興味が湧いてきました。

そんな2日間を過ごす中で、自分達に何ができるかと思ったときに、「いい場所なのにうまく使用されていない丸亀港近くの、「みなと公園」で賑わいを作りたい」「学生にしかできないことというのも含めて学生主体で運営するイベントにしたい」「名前も学生っぽいのにしよう」などなどが重なり、「丸亀大文化祭」という企画を思いつき、発表しました。

発表を終えた後に、「学校の先生以外の大人と関わってみたい」「他校の友達を作ってみたい」と強く思うようになり、本当に「丸亀大文化祭」を開催したいと思うようになりました。

なるほど。コンテストがきっかけだったのですね。実際に実現まで進められたのはとてもすご いですね。どのような流れで開催まで至ったのでしょうか。

本当に開催しようと思ってからは、まずは学校の先生に相談しました。高校2年生の春くらいです。そのとき、「マルタスに相談してみよう」となり、マルタスに向かいました。相談するタイミングでは、NPO法人化を考えていたのですが、まずはイベントを実現していくことを大きな方向性として考え、任意団体として市民活動を行うことに決めました。

団体設立後は、メンバーの特技を活かしたワークショップを数回開催し、認知度の拡大やメンバー集めを頑張りました。その後、プランコンテスト主催の四国家サポーターズクラブさんに相談をしたりすることで、株式会社HYAKUSHOさんを紹介いただき、地域の様々な大人のつながりを作ってくださいました。

そうだったのですね。開催まで至ったことが本当に素晴らしいですね。これからの丸亀大文化祭の構想を教えてください。

自分は2025年の4月から大学生になり、香川を離れます。また、実際に開催して思ったことは「大学生がいないこと」です。丸亀に大学がないのも影響しているとは思うのですが、今後は香川県内の大学生も関わることができるようにしていきたいなと思います。自分も大文化祭のメンバーの一員として開催まで動いていきたいと思います。

メンバーとしてやっていきたい目標が2つあって、1つはイベントを通して、全国から丸亀に人が来るようにすること、2つ目は丸亀大文化祭が継続できるような後継者の育成です。 香川だけでなく、どんどん日本中へこの企画を発信していきたいです。

ありがとうございます。次回が楽しみですね。そんなイベントを開催する舞台の丸亀市ですが、住んだり活動したりする中で思う、丸亀のいいところや魅力的な部分を教えてください。

私が思う丸亀の魅力は、まずは「人があったかい」というところです。高校生の考えた企画を周りの大人が全力で実現しようとサポートしてくれる中で、しみじみと感じました。

丸亀には夢を叶えてくれる基盤があるんだなと思いました。そんな人に加え、金毘羅街道や丸亀城など歴史もあり、エリア的にも住みやすい街だなと思います。

最後にこれからの丸亀に期待することや未来について何か想いを教えてください。

若者の夢を叶えてくれる基盤があるという部分がとてもいいなと思うので、このままそこをどんどん強く深くして、いいまちになっていってほしいなと思います。

かはず連合

インスタグラム:https://www.instagram.com/kahazurengo/

丸亀大文化祭

インスタグラム:https://www.instagram.com/marugamedaibunkasai/

石橋 由衣さん

香川県藤井高等学校
丸亀市市民活動団体「かはず連合」会長
香川県丸亀市出身、2006年生まれ。 四国家サポーターズクラブ主催の「丸亀地域活性化プランコンテスト」において「丸亀大文化祭」を発案し最優秀賞を受賞。その後、「丸亀大文化祭」を実現させ、多世代が交流できる場を丸亀 に作り上げた。2025年4月から京都産業大学への進学を予定している。
「石橋は叩いて渡らない」をモットーに、持ち前の行動力で活動の幅を広げていこうと考えてい る。