校長室より

学校の取組を多様な視点で斬る(学校評議員会、学校評価懇話会)

投稿日時 : 06/20 学校管理者

本日6月20日(金)本校応接室及び会議室において令和7年度第1回目の学校評議員会並びに学校評価懇話会を開催しました。

「学校評議員会」は、平成12年1月の学校教育法施行規則の改正に伴い、開かれた学校づくりの一環として国によって平成12年度以降学校に設置することが義務付けられた学校教育活動に対する第三者評価組織であり、地域の見識者など自校の教職員以外の方の視点で学校の取組を見た場合に感じる魅力や改善点などについて意見を頂戴し、学校運営の改善と地域に対して学校の取組に関する理解の拡充を図るものです。本校では、学校医1名、学識経験者4名(大学教授2、義務教育学校長2)の合計5名の皆さまに委員を委嘱し、年2回の評議員会を開催して忌憚のないご助言をいただいています。

本日の学校評議員会では、本校の教育活動の取組について以下の様なご意見を頂戴しました。

(1)前回も感じたが、授業は大変落ち着いていて、とても良い。

(2)生徒たちは、どの授業においてもとてもまじめに授業を受けており、感心した。

(3)自由度や自発性を失わないような工夫も必要ではないか。大学生や社会人になると自分の考えをまとめてプロジェクトにする力が求められる。

(4)教育文化、学習文化が生徒の人格形成に影響するため、生徒が自分の考えを自由に話せる教育環境を大切にしたい。

(5)人の前に一歩出てリードしようとする生徒が少ないが、それは今の若者世代の特徴であり、大学生も同様である。

学校評議員会終了後には、並行して保護者を対象に実施した学校公開の様子と実際に行われている授業の様子を見学していただきました。委員の皆さまからは、どの授業でも生徒たちがしっかりと学びに向き合い、積極的な姿が見られたとお褒めの言葉を頂戴しました。

また、放課後には、学校評価懇話会を開催しました。

「学校評価懇話会」は、学校評議員に加えて保護者の代表者と生徒の代表者を委員として委嘱し、主要な教職員を加えた上で、より幅広い視点での意見聴取を行うもので、校長の示す「目指す学校像」や「教育目標」「教育計画」「学校自己評価システム」などについて意見交換して学校経営の改善と学校教育力の向上を目指すとともに、その内容を公表することにより保護者や地域の皆さまに本校の取組を理解していただくものです。本校では、保護者の代表としてPTA会長と後援会長を、生徒の代表として生徒会長及び副会長を懇話会の委員として委嘱しています。

本日の懇話会でいただいたご意見等は以下のとおりです。

(1)昨年の議論を活かしてPDCAサイクルをしっかり整えながらブラッシュアップしていることが伝わる内容となっている。

(2)「授業第一」と位置付けていると言っていたが、本当に先生方が生徒と対話しながらすばらしい授業を実践している。ICT活用も進んでおり、生徒も効果的に活用している。

(3)進路指導室が充実し、資料や機材も豊富で丁寧な進路指導がなされている。

(4)部活動加入率が93%であることは他校では実現できない越谷南高校の大きな魅力・特色であり、これまで以上に勉強だけでなく部活動にも頑張ってほしい。

(5)スラックスを着用している女子生徒が複数いたが、どのような導入の仕方をしているのか。(➡女子生徒のニーズに対応してオプションとして導入しており、年々着用者が増えている)

(6)生徒や部活動が主体的に取り組むSNS(インスタグラム)による情報発信は、保護者にも情報が伝わりやすい。生徒がSNSで記事を発信する上で、どのような学校としては管理をしているのか。(学校公式のものも部活動ごとのものもすべて教員によるチェック機能があり、教員と生徒が協働して運営している)

(7)後輩生徒の活動を見守りつつリーダーシップを発揮して様々な行事を主体的に運営している生徒会の活動は素晴らしい。

(8)学校が推進している人材派遣や地域との連携は、具体的にどのような活動を行っているのか。(➡近隣保育園や小中学校などの教育機関との連携事業、イオンレイクタウンでのイベント開催、越谷市や越谷警察署などの行政機関の事業への生徒派遣など)

(9)海外の情報をどのように取り入れているのか。(➡海外留学生の積極的受け入れや本校生徒の海外留学後のフィードバック、外国人とのオンライン英会話、海外研修や語学研修など)

(10)クロームブックは利用できるソフトが限定しており、卒業後の活用性が低いため、値段が高くてもIpadを検討することはできないだろうか。(➡本校は他校に先駆けてタブレットを導入し、活用スタイルが確立している。大学ではより高機能で多様なソフトに対応できるPCを必要とする場合があるが、高校では破損等も多く、必要なソフトが利用でき、保障や価格の面で安定したものを採用している)

(11)社会ではAIが普及し、文系の学生でもAIを活用できる人材が求められているが、若者たちはこれからの将来をどのように考えているのか。(➡AIを活用することは便利だが、AIに頼らず自分で考えることを大切にしたい。AIを上手に活用するための情報リテラシーを身に付ける必要がある)

(12)近隣小中学校との連携事業(小学校:英語授業の学習支援、中学校:部活動の交流)は、小中学生にとってとても大きな刺激になっており、小中学生たちは高校生から様々なことを学んでいる。今後も連携した取組を継続してほしい。

上記のとおり、学校評議員会、学校評価懇話会ともに活発なご意見やご助言を頂戴し、校長としては、今後取り組まなければならないことが山積だと感じたところです。重要度や優先度が高い事案から一つひとつ丁寧に検討し、改善、実現していきたいと思います。

委員の皆さまには、公務ご多忙の中お時間を割いていただくとともに、様々なご意見ご助言を賜り、心より感謝申し上げます。今後とも、本校の発展と教育活動の充実のため、お力添えをいただければ幸甚に存じます。