161パズルボックス
投稿日時 : 2022年01月29日
コーディネーター
カテゴリ:I.手や目を使う基礎を整える教材
158回でも「可変型はめ」を紹介しましたように、形態構成、位置把握、マトリクスなど、これまでいくつもの「空間を捉える」学習の教材を紹介してきました。しかし、それらはあくまでも平面、縦×横の2次元のものでした。
このパズルボックスは、市販のものですが、縦×横だけでなく、そこに高さの要素が加わるため、3次元の空間を捉える教材となります。2次元から3次元に変わるということは、子どもからすると、非常に大きな難易度の違いになることがあります。特に横になっていることが多く、身体を起こす機会の少ない子どもにとってはそれが顕著です。遠近感とか、高さといったものを捉える力は、やはり身体を起こし、教材教具をたくさん扱うことによって育っていきます。
それらの力は、算数科などの学習にも影響していきます。例えば左の図形は立体的な捉え方が育っていると、平面の図形でありながら立体的に見えます。しかしながら身体の動かし方が苦手な子どもの中には、どうしても立体に見えず、3つの四角系(正方形1つ、平行四辺形2つ)に見える、ということがあります。パズルボックスといった基礎的な学習を通して、目や手を育てることが、将来の学習を支えていきます。
(本校特別支援教育コーディネーター)