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反アメリカ (曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
曖昧さ回避 この項目では、楽曲について説明しています。アメリカ合衆国への反発については「反米」をご覧ください。
反アメリカ
ザ・クラッシュ楽曲
収録アルバム白い暴動
リリース1977年 4月8日
録音1977年3月
ジャンル パンク・ロック
時間2分25秒
レーベル CBS
作詞者 ジョー・ストラマー
作曲者 ミック・ジョーンズ
プロデュース ミッキー・フット

反アメリカ」(はんアメリカ、I'm So Bored with the USA)は、ザ・クラッシュのデビューアルバム『白い暴動』の収録曲。

最初はミック・ジョーンズが書いた「I'm So Bored With You (お前にはうんざりだ)」というタイトルのラブソングだった[1] [2] 。キース・トッピング著の「ザ・コンプリート・クラッシュ」によると、曲はジョーンズのガールフレンドについてのもので、「否定」で触れている女性と同じとのことである[3] 。共作者のジョー・ストラマーミック・ジョーンズの話によると、デーヴィス・ロード・スカッドでの最初のミーティングでジョーンズが演じてみせた際に、ストラマーが聞き間違えたという[1] 。海賊ライヴ版の『5ゴー・マッド・アット・ザ・ラウンドハウス』には最初の状態の曲が含まれている。しかし、1976年 9月20日のカムデン・ラウンドハウスでのコンサートではすでにタイトルが変わっている。

実際、ジョーが‘S’と‘A’を付けなきゃ、この曲は "I'm So Bored With You" だったんだ —  ミック・ジョーンズがギターワールド1995年12月号で[2]

ミッキー・フットをプロデューサーに迎えて行った2度目のデモ演奏の中で、歌詞はそのタイトルが示すとおり、アメリカへの批判を含むように変わっていった[4] 。米軍のドラッグ(特にヘロイン)問題、アメリカの独裁政権支持(これについては後の「ワシントンの銃弾」でさらに磨きがかかる)、サーフカルチャー、そしてテレビ番組について、ウォーターゲート事件スタスキー&ハッチ刑事コジャックの名を借りながら、逃れることのできないアメリカの影響力に対し、この曲自身の無力さをコーラスと共に語る。

ジョーが "I'm So Bored With You" を "I'm So Bored With The USA" と聞き間違えたんだ。そして「いいじゃないか、演ろうぜ」って言った。ただ、誤解ばかりされるけど、この曲はアメリカに対するうんざりさを歌ったものじゃないんだ。これはイギリスがアメリカナイズされていくことへ向けたものだし、それが俺たちの言いたかったことだ。アメリカにツアーに行くたびにこの誤解から「『アメリカにうんざり』ってどういうことなんだ」と聞かれたけど、そんな意味のわけ無いだろ。 —  ミック・ジョーンズがMTVで[5]

曲のサビでストラマーは "I'm So Bored With U.S.A." と歌っているが、コーラスは "I'm So Bored With U." までしか歌っておらず、コーラスだけ聞けばこの曲は "I'm So Bored With You" のままである。

1978年まではバンドのセットリストの中心だったが、それ以降、アメリカでオープニングで使われる以外、演奏頻度は減っていった。

出典

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  1. ^ a b ドン・レッツ; ジョー・ストラマーミック・ジョーンズポール・シムノントッパー・ヒードンテリー・チャイムズ、リック・エルグッド、ザ・クラッシュウェストェイ・トゥ・ザ・ワールド』(ドキュメンタリー)ソニー・ミュージックエンタテインメント、ドリスモ、アップタウン・フィルムズ、ニューヨーク、該当時間: 13:40-14:46。ISBN 0738900826 
  2. ^ a b マシュー・カウズ (12 1995). "ミック・ジョーンズ". ギターワールド (ニューヨーク: ハリス) 12. ISSN 1045-6295. "Actually, "I'm So Bored With The U.S.A." was "I'm So Bored With You" until Joe added the "S" and the "A."" 
    関連記事:
  3. ^ キース・トッピング (2004) [2003]. ザ・コンプリート・クラッシュ (第2版 ed.). リッチモンド: レイノルズ&ハーン. ISBN 1903111706  
  4. ^ Colson, Nicole (2003年1月3日). "Obituary: Joe Strummer" (SHTML). SOCIALISTWORKER.org. pp. 9. 2007年12月6日閲覧。 "Strummer’s lyrics blended well with guitarist Mick Jones’ arrangements, and he steered the band toward a more overtly political message--as when he convinced Jones to change the song "I’m So Bored With You" (about Jones’ girlfriend) to "I’m So Bored With the USA," a scorching rant against U.S. imperialism and arrogance."
  5. ^ Interviewer: Unknown; Presenter: Kurt Loder. "MTV Rockumentary". イングランド、ロンドン. MTV http://www.londonsburning.org/art_mtv_rockumentary_1.html {{cite episode}}: |series=は必須です。 (説明)
    関連記事
    • "MTV Rockumentary Part 1". londonsburning.org. 2007年12月6日閲覧。 "We had "I'm So Bored With You" and Joe misheard apparently, he misheard, he heard it as "I'm So Bored With The USA" and said, "oh OK, that's good. I can work with that." But that song was always misconstrued because it was not about being bored with America. It was about being bored with the Americanization of the UK in Europe. That's what we were saying. It was always misconstrued when ever we came and played in the States. They would say, "what do you mean, 'I'm so bored with the USA.'" But it wasn't meant to be that."

参考文献

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  • パット・ギルバート (2005) [2004]. Passion Is a Fashion: The Real Story of The Clash (第4版 ed.). ロンドン: オーラム・プレス. ISBN 1845131134  
  • マーカス・グレイ (2005) [1995]. The Clash: Return of the Last Gang in Town (改訂第5版 ed.). ロンドン: ヘルター・スケルター. ISBN 1905139101  
  • ジョニー・グリーン; ゲイリー・ベーカー (2003) [1997]. A Riot of Our Own: Night and Day with The Clash (第3版 ed.). ロンドン: オリオン. ISBN 0752858432  
  • ボブ・グルーエン; クリス・セールウィクズ (2004) [2001]. ザ・クラッシュ (第3版 ed.). ロンドン: オムニバス. ISBN 1903399343  
  • クリス・ニーズ (2005年01月25日). Joe Strummer and the Legend of the Clash. ロンドン: プレクサス. ISBN 085965348X  
  • キース・トッピング (2004) [2003]. ザ・コンプリート・クラッシュ (第2版 ed.). リッチモンド: レイノルズ&ハーン. ISBN 1903111706  
ポール・シムノン - ミック・ジョーンズ - ジョー・ストラマー - トッパー・ヒードン
ニック・シェパード - テリー・チャイムズ - ロブ・ハーパー - ピート・ハワード - ヴィンス・ホワイト - キース・レヴィン
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