マナ・マナ
「マナ・マナ」 | |
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楽曲 | |
レーベル | Ariel AR-500 (US) Columbia AR-500 (Canada) CBS・ソニー CBSA 82018 (日本) |
作詞者 | ピエロ・ウミリアーニ (英語版) |
「マナ・マナ」(Mah-Nà Mah-Nà[注釈 1] )は、イタリアの作曲家ピエロ・ウミリアーニ (英語版)によって作曲されたポップソング。1968年のイタリア映画『フリーセックス地帯を行く〜天国か地獄か』の挿入曲として最初に使用された。アメリカ合衆国とイギリスにおいてはラジオの小規模なヒット曲にすぎなかったが、後にマペットやベニー・ヒル・ショーで使用されて国際的に知られるようになった。
原曲
[編集 ]ウミリアーニが1966年の映画『危機一発・殺しの追跡』(Duello nel mondo)のサントラ用に書いた曲にも非常によく似たものがあるが[1] 、「マナ・マナ」は1968年のイタリアのモンド映画である『フリーセックス地帯を行く〜天国か地獄か』用の曲として最初に現れた。この映画はスウェーデンの性生活などに関するエクスプロイテーション映画だった。この曲の元の題は「スウェーデンのサウナ万歳」(Viva la sauna svedese)といい、スウェーデンの娘たちが集団でサウナに入るシーンに使用された。演奏しているのは「Marc 4」というバンド(イタリア放送協会の管弦楽団の4人のスタジオ・ミュージシャン)であり、イタリアの歌手・作曲家であるアレッサンドロ・アレッサンドローニ (Alessandro Alessandroni) とその妻のジュリアが歌っている[2] 。1968年に米国でリリースされた映画サントラアルバムにもこの曲は含まれている。
1968年から翌年にかけて、「マナ・マナ」は多くの国でヒットした。米国ではBillboard Hot 100のシングルチャート55位、『キャッシュボックス』誌の1969年10月号で44位だった。『ビルボード』のAdult Contemporary(AC)チャートでも12位だった。カナダではRPM誌で1969年10月11日のシングルチャート22位[3] 、翌週のACチャートで5位につけた[4] 。英国では最初のシングルは1969年にPye Internationalレーベルから出されたが(7N 25499)、アーチスト名は載せられていない。同年のジョルジオ・モロダーによるカバー版は「The Great Unknowns」名義でMajor Minor Recordsレーベル(MN 658)から出され、B面はモロダーによる「Doo-be-doo-be-do」であった[5] 。1977年にウミリアーニのオリジナル版が今度は本人名義でEMIから再リリースされ、チャートで8位に達した。
「マナ・マナ」は意味のある歌詞を持たず、イアンボスのリズムを持つスキャット風の無意味な音節のみからなる。映画では男性ソロの部分で以下の4曲が順に引用されている。
カバー版では別の曲を引用することがある。マペット版では『バードランドの子守唄』を引用している。
マペット版
[編集 ]1969年、『セサミストリート』の第1シーズン中の寸劇において2人のマペットの少女(声はフランク・オズとロレッタ・ロング)のところに奇妙な男のマペット(ジム・ヘンソンが演じる)がやってきて「マナ・マナ」と歌い、少女たちに自分について歌うように促す[6] 。
1969年11月30日の『エド・サリヴァン・ショー』で、『マナ・マナ』は3人組の新しい、より精巧に作られたマペットのキャラクターによって上演された。男のマペットはマナ・マナ(Mahna Mahna)という名前、2人の女のマペットはスナウス[7] (the Snowths、snout「豚の鼻」とmouth「口」のかばん語。鼻が口を兼ねているため)とされた。すべてフランク・オズによって演じられた。
1976年の最初の『マペット・ショー』でも『マナ・マナ』は演じられた。この番組はすぐにヒットし、『マナ・マナ』はその中でもハイライトとなった。この版ではマナ・マナがマペット劇場の裏口から逃げ出した後にスナウスに電話をかけ、そこで最後の「マナ・マナ」を歌うのがオチになっている。
この結果、ピエロ・ウミリアーニの原曲は1977年にようやくイギリスでヒット曲となり(UKチャート8位)、一方でマペット版『マナ・マナ』を収録した『マペット・ショー』のサントラアルバムはチャート1位になった[8] 。
2011年の映画『ザ・マペッツ』でも『マナ・マナ』は演奏され、エンドクレジットではさまざまなセレブがスナウスとともに歌う[9] 。
その他のカバー、アレンジ
[編集 ]- 1969年、アンリ・サルヴァドールは歌詞をフランス語化した『Mais non, mais non』をリリースしている[10] 。
- 1969年、ジョルジョ・モロダーは「The Great Unknowns」および「Stop Studio Group」の仮名でカバーをリリースしている[11] 。
- 1969年、デイヴ・ペル (Dave Pell) がアルバム『Mah-Ná-Mah-Ná』でカバーしている[12] 。このバージョンはサントリーのダイエット生のコマーシャルソングとして使われた。
- 1969年、西ドイツのルディ・キャレル・ショー (de:Rudi Carrell Show) の第14回で『ナヌ・ナヌ』という『マナ・マナ』の替え歌が使用された[13] 。
- 日本では1969年にスマイリー小原によってカバーされている。
- 1971年以降、コメディ番組の『ベニー・ヒル・ショー』でBGMとして『マナ・マナ』を含むメドレーが使われている。
- 1973年のホット・バター (英語版)のアルバム『More Hot Butter』にモーグ・シンセサイザー版の『Mah-Na, Mah-Na』を収録している。
- 1977年にドイツのLipstiqueはディスコ版『マナ・マナ』をリリースしている[14] 。
- ソ連で『マナ・マナ』は1984年に設立されたオデッサの道化劇団 (uk:Маски (комік-трупа)) の出し物として有名になり、2005年には劇場内にこの出し物にちなんだレストラン「マナ・マナ」を開いた[15] [16] 。
- 1996年、英国のSkinのシングル『Perfect Day』にヘヴィメタル版の『マナ・マナ』を収録している[17] 。
- 1997年、英国のガール・グループであるVanillaのファーストシングル『No Way, No Way』は『マナ・マナ』をベースにした曲で、UKチャートで最高14位だった[18] 。
- ケイクによる『マナ・マナ』は最初子供向けの曲を集めた2002年のコンピレーション・アルバム『For the Kids』に収録され、後に『Bサイズ・アンド・レアリティーズ』(2007年)にも収録された。
脚注
[編集 ]注釈
[編集 ]出典
[編集 ]- ^ Duello nel mondo (Pt.2) (Ring Around the World) Richard Harrison 1966 , https://www.youtube.com/watch?v=CcrQKWQJr8c&t=1681 [リンク切れ ]
- ^ McLennan, Peter. "Who Is Piero Umiliani?". 2009年7月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年10月16日閲覧。
- ^ "RPM100". RPM Weekly: 5. (October 11, 1969). http://www.collectionscanada.gc.ca/obj/028020/f2/nlc008388.6075.pdf February 4, 2022閲覧。.
- ^ "Adult". RPM (October 18, 1969). February 4, 2022閲覧。
- ^ "Major Minor Label Discography". 45cat.com. 2012年8月24日閲覧。
- ^ "Ed Sullivan: Muppets Magic From the Ed Sullivan: Ed Sullivan: Muppets Magic: Movies & TV". Amazon.com (2 September 2003). 2012年7月17日閲覧。
- ^ "Kermit the Frog: Photos". TV Guide. 2018年6月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。December 18, 2014閲覧。
- ^ "Number 1 albums of the 1970s". EveryHit.com. 2008年10月16日閲覧。
- ^ Mcintyre, Gina (16 January 2011). "2011 Movie Preview: The Muppets". Los Angeles Times. http://articles.latimes.com/2011/jan/16/entertainment/la-ca-sneaks-november-muppets-20110116 15 August 2011閲覧。
- ^ Henri Salvador – Mais non Mais non (Mah-na Mah-na) (1969, Vinyl), (1969), https://www.discogs.com/Henri-Salvador-Mais-Non-Mais-Non-Mah-na-Mah-na/release/3995776
- ^ Giorgio: Mah-Ná-Mah-Ná - Discogs (発売一覧)
- ^ The Dave Pell Singers – Mah-Ná-Mah-Ná - Discogs (発売一覧)
- ^ Rudi Carrell "Nanu Nanu" (Song) - YouTube
- ^ Lipstique (2) – Máh-Náh-Máh-Náh/Disco - Discogs (発売一覧)
- ^ The House of Clowns, The Odessa Journal, (2020年11月03日), https://odessa-journal.com/public/the-house-of-clowns
- ^ Георгий Делиев — "МАСКИ В КУБЕ" - "МАНА МАНА" - YouTube
- ^ Skin (4) – Perfect Day - Discogs (発売一覧)
- ^ Vanilla – No Way No Way, Can't Stop the Pop, (2023年04月24日), https://www.cantstopthepop.com/2023/04/24/vanilla-no-way-no-way/
外部リンク
[編集 ]- マナ・マナ - Discogs (発売一覧)
- Piero Umiliani - IMDb (英語)
- Svezia, inferno e paradiso - IMDb (英語)
- Mah-Nà Mah-Nà, Piero Umiliani - The Official Website, http://www.umiliani.eu/mah-na_mah-na.html
- "Mahna Mahna": How a ditty from a soft-core Italian movie became the Muppets' catchiest tune. by Sam Adams, Slate, Nov. 23, 2011
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