ビデオシステム
ビデオシステム株式会社(Video System Co., Ltd.)は、かつて京都府 京都市 左京区に本社を置いていたゲーム会社。1984年 12月、同じく京都に拠点を置いていたビスコから独立し設立。
概要
[編集 ]最初に出したゲームは1985年発売のアーケード 脱衣麻雀「ランジェリーハウス」。1987年にリリースした横スクロールシューティングゲーム「ラビオレプス」で麻雀以外のゲームにも進出した。 サウンド担当として同社に勤務していた細井聡司は、作品の傾向が変化した理由について「単純に、アダルトなビデオゲームは儲かったんだと思います(笑)。ですが、徐々に公序良俗的に良くないという雰囲気になり、アーケードが置かなくなってしまったので、シューティングなどの別ジャンルの開発に方向転換する必要が出てきたんだと思います。」とレッドブルとのインタビューの中で推測している[1] 。
1989年の春にはコンシューマー部門にも進出し、『ソニックウィングス』などの作品を送り出すが、1998年にリリースしたアーケードクイズゲーム「クイズ&バラエティすくすく犬福」を最後にアーケードゲーム市場からフェードアウト。2001年、UBI Soft開発のWindows・PlayStation 2用レーシングゲーム「F1 Racing Championship」の発売を最後に、新作をリリースしていなかった。
2007年のアーケードゲーム「クイズ&バラエティ すくすく犬福2 もっとすくすく」のイントラクションカードにビデオシステムのロゴとコピーライト表示が確認できる(株式会社ハムスターと連名)。同社がこのゲームの開発に関わったか、単にライセンス面で名前が使われているだけなのかは不明だが、アーケード版の販促用チラシにはハムスター開発としか記されていない。また、主力スタッフであったソニックウィングス開発チームが独立し、彩京を設立したことや、業界全体に広まった開発費高騰による影響により経営難だった事から、事実上会社は消滅状態もしくは倒産したものと推測される[2] 。
ビデオシステム設立時の初代社屋(京都市中京区河原町二条にある園堂ビル)、業務拡大により手狭になった事で1990年には京都下鴨に二代目社屋(建物は現在学習塾として使われている)に引越ししている。後に業績が悪化した頃にはこれらの不動産を手放し安価で事務所を借りられる京都リサーチパークに引越していた模様。1980年代当時に運営していたゲームセンター(京都オリンピア)を含め全ての施設は2018年現在他社運営になってはいるが現存している。
2018年3月14日にハムスターがビデオシステムのゲーム等に関する権利譲渡契約を締結したことを発表した[3] 。
主な作品
[編集 ]シューティング・アクション・その他
[編集 ]- 1987年
- 1989年
- スーパーバレーボール
- スーパーフォーミュラ・地上最速のバトル
- 1990年
- 1991年
- ウェルトリス
- F1 GRAND PRIX
- スーパーバレー'91
- ターボフォース
- 闘神BLAZERS
- 1992年
- ソニックウィングス
- スーパーバレーII
- 1993年
- F1 GRAND PRIX PartII
- タオ体道
- 爆裂クラッシュレース
- 1994年
- ソニックウィングス2
- パワースパイクスII
- キテレツ大百科 冒険大江戸ジュラ紀
- 1995年
- ソニックウィングス3
- スーパースラムズ -FROM TV ANIMATION SLAM DUNK-(発売元:バンプレスト)
- キテレツ大百科 超時空すごろく
- 1996年
- ソニックウイングスリミテッド
- 1997年
- ガッポリン[4]
- 1998年
麻雀・アダルトゲーム
[編集 ]- 1985年
- ランジェリーハウス
- 1986年
- お雀子クラブ
- お雀子館
- 雀卓 - 既存PCBのゲーム内容を差し替えるサブボード。ジャンゴウ用とナイトギャル用がある。開発はダイナコンピューターサービス。
- 1987年
- お雀子館2番館
- チャイニーズカジノ
- 1988年
- アイドル麻雀放送局
- お雀子ハイスクール
- 麻雀ファンクラブ
- 列島縦断 熱血雀師
- 1989年
- 夏色麻雀
- 麻雀クラブ
- 麻雀夏物語
- 1990年
- タロット麻雀
- 麻雀大予言
- 1991年
- 熱血麻雀宣言!AFTER5
- アイドル麻雀ファイナルロマンス
- みやすのんきのクイズ18禁
- 1995年
- 1998年
発売中止
[編集 ]- 1992年
- 1996年
- 3on3 ダンクマッドネス (アーケードゲーム) - 日本ではトーワジャパンから発売される予定だった[6] 。
- 1999年
- Harrier 2001 (NINTENDO64、Paradigm Entertainment開発) - 『ソニックウィングス アサルト』と『F1 WORLD GRAND PRIX』を手掛けたParadigm Entertainment開発のフライトシミュレーター。1999年中の発売を目指し開発が進められていたが[7] 、同年11月にビデオシステムが同作の発売を『無期限保留』することを発表[8] 。ビデオシステムは『開発上の問題』と説明したが[8] 、5月の時点でParadigm Entertainmentは、ビデオシステムが開発費の全額支払いを履行しなかったことを理由に同社を相手取った損害賠償請求訴訟を起こしていた[9] [10] 。
脚注
[編集 ]- ^ "インタビュー:細井聡司" (2019年12月8日). 2020年12月9日閲覧。
- ^ 法人登記上は2022年現在も存続している。
- ^ "ハムスターがビデオシステムのゲーム等に関する全権利を取得! 今後『アーケードアーカイブス』シリーズなどに登場予定" . https://www.famitsu.com/news/201803/14153627.html
- ^ 日本国外のみ稼働。
- ^ Caoili, Eric (2009年7月15日). "Eurocom's Mystery Terry Jones NES Game: Erik the Viking". GameSetWatch . UBM TechWeb. 2021年10月13日閲覧。
- ^ 「ビデオシステム 広告」『ゲームマシン』第529号(アミューズメント通信社)1996年11月1日、20面。2021年10月13日閲覧。
- ^ IGN Staff (1999年6月18日). "Harrier 2001". IGN. 2021年10月13日閲覧。
- ^ a b IGN Staff (1999年11月18日). "Harrier 2001 Future in Limbo". IGN. 2021年10月13日閲覧。
- ^ IGN Staff (1999年12月9日). "Harrier Goes to Court". IGN. 2021年10月13日閲覧。
- ^ "Paradigm Entertainment v. Video System Co.". Casetext (2000年3月3日). 2021年10月13日閲覧。
外部リンク
[編集 ]- ビデオシステム 公式サイト - ウェイバックマシン(2001年11月29日アーカイブ分)
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