タトラT3R.P
タトラT3R.P タトラT3R.E | |
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T3R.P(ブルノ) | |
基本情報 | |
種車 | タトラT3 |
改造年 |
2000年(試作改造車) 2001年 - 2014年(T3R.P) 2001年 - 2002年(T3R.E) |
主要諸元 | |
軌間 | 1,435 mm、1,524 mm |
電気方式 |
直流600 V (架空電車線方式) |
最高速度 | 65 km/h |
車両定員 |
着席22人 最大138人 |
車両重量 | 16.25 t |
全長 | 15,104 mm |
車体長 | 14,000 mm |
車体幅 | 2,500 mm |
車体高 | 3,050 mm |
主電動機 |
T3R.P TV Progress(直流電動機) T3R.E TV Europulse(かご形三相誘導電動機) |
主電動機出力 |
T3R.P 47 kw T3R.E 90 kw |
出力 |
T3R.P 188 kw T3R.E 360 kw |
制御方式 |
T3R.PV 電機子チョッパ制御 T3R.EV VVVFインバータ制御 |
制動装置 | 回生ブレーキ、ドラムブレーキ、電磁吸着ブレーキ |
備考 | 主要数値は[1] [2] [3] に基づく。 |
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タトラT3R.Pは、チェコやスロバキアなど世界各国の路面電車で使用されている電車の1形式。チェコスロバキア時代に製造された路面電車車両・タトラT3 の電気機器を交換した車両で、T3Pとも呼ばれる。この項目では、電気機器が異なるタトラT3R.Eも併せて解説する[1] [2] [3] 。
概要・運用
[編集 ]1990年代以降、チェコのプラハ市電を始めとする旧東側諸国各都市の路面電車では、タトラT3など既存の路面電車車両の機器を更新する事による延命・近代化工事が多数実施されている。その中で、2000年にプラハ市電向けに試作車が導入され、その試験結果を受けて2001年から改造が行われたのがT3R.Pである[1] [2] [3] 。
電気機器がIGBT素子を用いたチョッパ制御装置と直流電動機を組み合わせたTVプログレス(TV Progress)に交換され、制動使用時に電力を回収する事が出来る回生ブレーキも搭載されている。これにより、改造前に比べ40%以上消費電力を削減する事が出来る。当初はGECアルストムの製品であったが、2001年以降はアルストムから独立したチェコの企業・セゲレツ(Cegelec)によって製造が行われている。部品の一部には日本の三菱電機製のものが使用されている[2] [3] 。
これらの機器更新に加えて車体の改修も行われており、座席、乗降扉の駆動装置、砂撒き装置、滑り止め用の床板が交換されている他、運転台も改良が実施されている。車内にはLEDを用いた案内表示装置が搭載されている[2] [3] 。
改造はシュコダ・トランスポーテーションの子会社であるパルス・ノヴァ(Pars nova a.c.)によって実施されているが、プラハ市電向け車両については2005年以降路面電車の修理工場で工事を行っており、それ以外の都市についてもオストラヴァ市電の車庫で改造が行われた事例が存在する。2020年現在、チェコやスロバキア各都市に加え、キエフ市電、オデッサ市電などウクライナの路面電車にも導入されている[1] [2] [4] 。
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車内
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運転台
ギャラリー
[編集 ]T3R.E
[編集 ]電気機器をセゲレツが手掛けるTVユーロパルス(TV Europulse)に交換した形式。主電動機にはかご形三相誘導電動機が、制御装置にはVVVFインバータ制御方式が用いられている。プラハ市電向けに1両、オストラヴァ市電向けに2両が導入されたが、プラハ市電向け車両はT3R.Pとの比較用に改造された試作車であり、2005年にT3R.Pへ再改造された[1] [5] 。
関連形式
[編集 ]- タトラT3R.PV、タトラT3R.EV - 各都市のタトラT3のうち、機器に加え車体の老朽化も進んでいた車両については、車体がアライアンスTWが製造した「VerCB3」に交換されている[1] [6] [7] 。
- タトラT3R.PLF、タトラT3R.SLF、ヴァリオLFR - タトラT3の車体更新車のうち、車体を部分超低床式の「VerCB3LF」へ交換した形式。プラハ市電ではタトラT3R.PからT3R.PLFへの改造も行われている[6] [8] [9] 。
脚注
[編集 ]注釈
[編集 ]出典
[編集 ]- ^ a b c d e f "tramwaje - T3R.P" (チェコ語). Opravna tramvají. 2020年2月4日閲覧。
- ^ a b c d e f "T3". Pars nova a.s.. 2007年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年2月4日閲覧。
- ^ a b c d e Harry Hondius (2008年9月3日). "Cegelec alive to world-wide expansion". Railway Gazette. 2020年2月4日閲覧。
- ^ Антон Лягушкин (2018年9月20日). "Как обновляются трамвайные парки в городах Украины" (ロシア語). Пассажирский транспорт. 2020年2月4日閲覧。
- ^ AKČNÍ PLÁN UDRŽITELNÉ ENERGETIKY (2020) - STATUTÁRNÍ MĚSTO OSTRAVA (PDF) (Report). STATUTÁRNÍ MĚSTO OSTRAVA. 2013年11月. p. 47. 2020年2月4日閲覧。
- ^ a b 宇都宮浄人「海外のLRT事情・LRTをめざすチェコ 〜路面電車製造の老舗の現状」『路面電車EX vol.13』、イカロス出版、2019年6月20日、107-113頁、ISBN 9784802206778。
- ^ "TRAM CASING VARCB3" (英語). Krnovské opravny a strojírny s.r.o.. 2020年2月4日閲覧。
- ^ "tramwaje - T3R.PLF" (チェコ語). Opravna tramvají. 2020年2月4日閲覧。
- ^ "DALŠÍ NOVÁ „TÉ TROJKA" V PRAZE" (チェコ語). Československý Dopravák (2017年5月19日). 2020年2月4日閲覧。