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きそ (フェリー・2代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
曖昧さ回避 この項目では、2005年就航の2代目について説明しています。1987年就航の初代については「きそ (フェリー・初代)」をご覧ください。
きそ
福島県相馬沖を航行する「きそ」
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本の旗 日本 名古屋
所有者 太平洋フェリー
運用者 太平洋フェリー
建造所 三菱重工業 下関造船所
姉妹船 いしかり
船級 JG近海(非国際)
信号符字 JD2019
IMO番号 9294317
MMSI番号 431000590
経歴
発注 2003年3月
起工 2004年 1月26日
進水 2004年 7月22日
竣工 2005年 1月5日
就航 2005年1月
現況 就航中
要目
総トン数 15,795トン
載貨重量 6,421トン
全長 199.90m
垂線間長 188.00m
全幅 27.00m
深さ 20.20m
喫水 6.876m
満載喫水 6.70m
機関方式 ディーゼル
主機関 MAN9L58/64(L型9気筒)×ばつ2
推進器 4翅可変ピッチプロペラ2軸2舵
×ばつ2
×ばつ1
出力 32,200馬力
最大速力 26.55ノット
航海速力 23.0ノット
航続距離 6,000海里
旅客定員 768名
乗組員 78名
車両搭載数 トラック174台、普通乗用車113台
その他 フィンスタビライザー装備
出典[1]
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きそ(KISO )は、太平洋フェリーが運航するフェリー。本項目では、現在運航されている2004年に就航した2代目を取り扱う。

概要

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先代のきその代船として建造された。全長は巨大船に該当しない限度一杯の199.9mとされている。振動・騒音の軽減に配慮した設計として、主機関の防振支持、後部船室の浮床構造などが採用され、快適性の向上が図られている。また、航路の特性上、昼間の時間帯も航行することから、可能な限り船室を海側に配置し、展望を確保している。2011年に建造されたいしかりは本船の準同型船となっており、推進システムは基本的に本船を踏襲している[2]

先代のきその運航中は、区別のためニューきそと呼称されていた。

船内

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太平洋フェリー所有の各船はデザインコンセプトが定められているが、本船は「南太平洋のしらべ」をデザインコンセプトとしている。

先代と比較して個室が大幅に増やされ、B寝台の階段を互い違いに配置するなど、プライベートスペースの確保を重視した作りとなっている。 また、バリアフリー対応として、1等洋室、S寝台に車椅子対応の客室が設けられ、船内の廊下等も車椅子での利用を前提として設計されている。バリアフリー対応エレベーターの設置により、車両甲板から客室、公室、遊歩甲板までフラットに移動可能で、車椅子対応多目的トイレも設置されている。

車両甲板は、トラック甲板3層、乗用車甲板1層で、トラック甲板の一部はリフタブル甲板(可動甲板)となっており、需要に応じて乗用車をより多く搭載可能である。

2014年6月27日より、国内初となる船上での公衆無線LANサービスの試験提供を開始した。衛星回線を利用したものでソフトバンクモバイルが提供する。試験期間中は無料で利用できるが、利用には登録が必要となる[3] 。2015年5月31日をもって試験提供を終了し、翌日6月1日正午より正式サービスとして24時間につき980円の有料サービスとなる[4]

客室

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スイートルームの船客には、レストランの食事券がサービスされる。スイートルームおよび特等は、バス・シャワートイレ付き、1等はシャワー・トイレ付きとなる。個室、S寝台にはテレビが設置されている。

  • ロイヤルスイートルーム - 6デッキ1室
  • スイートルーム - 6デッキ1室
  • セミスイートルーム - 6デッキ2室
  • 特等(洋室) - 6・7デッキ各26室
  • 特等(和室) - 7デッキ8室
  • 1等(和洋室 - 5デッキ24室
  • 1等(洋室) - インサイド(5デッキ バリアフリー2室、6・7デッキ各24室)
  • 1等(和室) - 5デッキ8室
  • S寝台 - 1段ベッド、一部バリアフリー対応(5デッキ6室)
  • B寝台 - 上下完全セパレート型2段ベッド(5デッキ8室)
  • 2等(和室) - 5デッキ・7デッキ各4室
  • ドライバールーム(洋室) - 5デッキ10室

公室

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6デッキ
  • レストラン「タヒチ」 - バイキング形式で朝食、昼食、夕食を提供
  • スタンド「マーメイドクラブ」 - 軽食・飲料を提供、ピアノステージ有
  • シアターラウンジ「サザンクロス」 - 二層吹き抜け
  • 展望通路「プロムナード」
  • ドリンクハット「ボラボラ」 - 当初飲料を提供、その後給湯室として使用
  • OAコーナー「マルルー」
  • レストラン個室「ローズルーム」
  • ゲームコーナー
  • マッサージ機コーナー
5デッキ
  • エントランス - 三層吹き抜け構造
  • インフォメーション
  • ショップコーナー
  • カラオケルーム「カラオケスタジオQ」 - ×ばつ2室
  • 展望大浴場・サウナ
  • キッズルーム

脚注

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  1. ^ 新造船の要目データベース」『船と海のサイエンス』第12号、海上技術安全研究所、2005年、2015年7月18日閲覧 
  2. ^ 林洋一郎、恩塚政憲「国内最大クラス クルーズフェリー新"いしかり"の紹介」『日本マリンエンジニアリング学会誌』第47巻第2号、日本マリンエンジニアリング学会、2012年、219-222頁、doi:10.5988/jime.47.2192015年7月16日閲覧 
  3. ^ フェリーでのWi-Fiサービスの提供について』(プレスリリース)ソフトバンク株式会社、2014年6月26日http://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2014/20140626_03/ 2015年7月18日閲覧 
  4. ^ Wi-Fiサービスの有料化について』(プレスリリース)太平洋フェリー、2015年5月8日http://www.taiheiyo-ferry.co.jp/news/20150508.html 2015年11月3日閲覧 

外部リンク

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ウィキメディア・コモンズには、きそ (フェリー・2代) に関連するカテゴリがあります。
日本の中・長距離フェリー
(注記)新日本海フェリー
舞鶴港 - 小樽港
敦賀港 - 苫小牧港(東港周文FT)
新潟港 - 小樽港
さんかく敦賀港 - 新潟港 - さんかく秋田港 - 苫小牧港(東港周文FT)
(注記)太平洋フェリー
名古屋港 - 仙台港 - 苫小牧港(西港FT)

きそ」「いしかり

仙台港 - 苫小牧港(西港FT)

きたかみ

(注記)商船三井さんふらわあ
大洗港 - 苫小牧港(西港FT)
大阪港(南港コスモ第1FT) - 別府港
神戸港(六甲アイランドFT) - 大分港
大阪港(南港コスモ第2FT) - 志布志港
(注記)オーシャン東九フェリー
東京港(有明FT) - 徳島港(沖洲FT) - 新門司港
(注記)東京九州フェリー
横須賀港(新港埠頭) - 新門司港
(注記)名門大洋フェリー
大阪港(南港FT) - 新門司港
(注記)阪九フェリー
神戸港(六甲アイランドFT) - 新門司港

やまと」「せっつ

泉大津港 - 新門司港

いずみ」「ひびき

(注記)宮崎カーフェリー
神戸港(三宮FT) - 宮崎港
マルエーフェリー
鹿児島新港 - 名瀬新港 - 亀徳港 - 和泊港 -
与論港 - 本部港 - 那覇港(那覇ふ頭)
奄美海運
鹿児島本港北埠頭 - 喜界島湾港 - 名瀬新港 -
奄美大島古仁屋港 - 徳之島平土野港 - さんかく沖永良部島知名港
マリックスライン
鹿児島新港 - 名瀬新港 - 亀徳港 - 和泊港 -
与論港 - 本部港 - 那覇港(那覇ふ頭)
川崎近海汽船
(シルバーフェリー)
しろさんかく八戸港 - 苫小牧港(西港FT)
津軽海峡フェリー
しろさんかく室蘭港 - 青森港(津軽海峡FT)
松山・小倉フェリー
しろさんかく松山観光港 - 小倉港
ジャンボフェリー
しろさんかく神戸港(新港) - さんかく小豆島 坂手港 - 高松港(東港)
四国開発フェリー
(オレンジフェリー)
しろさんかく大阪港(南港FT) - 東予港
しろさんかく神戸港(六甲アイランドFT) - 新居浜東港
小笠原海運
しろいしかく東京港(竹芝) - 父島二見港
関連項目
(注記)=日本長距離フェリー協会加盟 しろさんかく=100km-300kmの中距離航路 しろいしかくおがさわら丸=貨客船で運航 さんかく=一部寄港しない便あり

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