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シーロムス

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シーロムス
地質時代
中新世 - 鮮新世
分類
: †シーロムス属 Syllomus
学名
Syllomus

シーロムス (Syllomus) は、新生代 中新世から鮮新世後期の約1,500万 - 180万年前に生息していたウミガメの絶滅した爬虫綱 - カメ目 - ウミガメ上科 - ウミガメ科に属する。

形態

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甲長は約60センチメートルと、ウミガメとしては小型。目立つ特徴としては、甲羅背面に三列のキールが走っている事が挙げられる。また、甲羅の表面はスッポンなどに見られる様な虫食い状の彫刻で覆われている。椎鱗は縦長の長方形。の咬合部には鋸歯状のリッジが発達している[1]

生態

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顎やの形態などから、現生のアオウミガメの様に海藻などを食べていたと推定されている。現生のウミガメが現れる鮮新世の末頃にシーロムスは絶滅しているが、これはアオウミガメと競合し、破れたためとする研究者もいる[1]

分布

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中生代のウミガメと異なり、汎世界的に分布していたと推定される。最初の標本は19世紀末、スエズ運河の工事中に発見された。この標本は、当時エジプト宗主国であったイギリスに送られ、大英博物館に保管されている。それ以外には、北アメリカ大陸ヨーロッパ(イタリア)からも発見されている。また、日本からは群馬県富山県島根県などで多数発見されている。富山県の黒部ダム下流域から発見された個体はクロベケリスと命名されたが、これはシーロムスであることが判明し、無効名となっている[2]

脚注・出典

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  1. ^ a b 『カメのきた道 : 甲羅に秘められた2億年の生命進化』 171頁
  2. ^ 『カメのきた道 : 甲羅に秘められた2億年の生命進化』 168 - 171頁

関連項目

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参考文献

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外部リンク

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