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ジン (ガンダムシリーズ)

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ジン(GINN)とは、アニメ機動戦士ガンダムSEED』及び『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空の兵器。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


機体諸元
ジン
型式番号 ZGMF-1017
建造 ザフト
生産形態 量産機
全高 21.43m
重量 78.50t
武装 MMI-M8A3 76mm重突撃機銃
MA-M3 重斬刀
M69バルルス改・ 特火重粒子砲
M68キャットゥス無反動砲
×ばつ2
×ばつ2

ザフトが最初に開発した汎用量産型モビルスーツ。プロトジンの正式量産型であると同時に最初に登場した量産MSでもある。武装の殆どはバッテリーを消費しない実弾や実剣で、様々な戦場でも対応できる汎用性を持っており、砂漠仕様(ジン・オーカー)や水中戦仕様(ジン・ワスプ)などのバリエーションやオプションパーツが豊富に存在している。また、ミゲル・アイマンやイライジャ・キールなど専用に改修された、パーソナルカスタム機も存在している。C.E.70当時の地球連合軍モビルアーマー(メビウス)との戦力比は1:5(連合側は当初2:3あるいは1:3と甘くみていた)とされている。

地球連合が独自に開発したGATシリーズやオーブが開発したMBFシリーズ等、勢力を問わず後に開発される機体の根幹を成した本機だが、急激な技術革新の流れに付いて行く事は出来ず、大戦末期にはビーム兵器の標準装備を可能としたZGMF-600ゲイツ以降の次世代機に押される形で順次退役しつつある。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY本編ではザクなどの世代交代が進み物語後半では姿を消している。

バリエーション

  • YMF-01B プロトジン
  • ZGMF-LRR704B 長距離強行偵察複座型ジン
  • ZGMF/TAR-X1 戦術航空偵察型ジン
  • TMF/S-3 砂漠戦用ジン(ジン・オーカー)
  • UWMF/S-1 水中戦用ジン(ジン・ワスプ)
  • (型式番号不明) 寒冷地型ジン
  • ZGMF-1017 式典用装飾型ジン
  • ZGMF-1017M 高機動型ジン(ジン・ハイマニューバ)
  • ZGMF-1017M2 ジン・ハイマニューバ2型
  • ZGMF-1017AS ジンアサルト
  • ZGMF-1017 ワークス・ジン
  • ZGMF-1017 ミゲル専用ジン
  • ZGMF-1017 イライジャ専用ジン
  • ZGMF-1017 イライジャ専用ジン改
  • ZGMF-1017 ヴェイア専用ジン
  • ZGMF-1017 ガイズジン/ガイ専用ジン
  • ZGMF-1017 ウンノウ専用ジン

プロトジン

ザフト軍がZGMF-1017ジンのプロトタイプとして開発した史上初の実戦用モビルスーツ。1017型に装備された頭部のトサカ状センサーはまだ持っておらず、モノアイレール中央に支柱が付いているのが特徴である。 また、全体的な形状も扁平且つシンプルなものになっている。1017の本格配備後は一線を退き、主にパイロット養成用の練習機として使用された。また、民間に払い下げられた機体も多数存し、多くが作業用重機として使われている。これらの機体のOSはほとんどコーディネイター仕様のままだったが、複雑な動きを必要とする戦闘以外であればナチュラルでも操縦が可能である。

長距離強行偵察複座型ジン

アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場したザフト軍の偵察用モビルスーツ(形式番号:ZGMF-LRR704B)。偵察、及び索敵能力を強化したジンのバリエーション機である。長距離狙撃用スナイパービームライフルを装備しているが、ザフト軍はビーム兵器の開発が遅れていたため、威力はそれほどではない。操縦士と情報収集要員の二名が搭乗する。

アニメでは、第7話にて行方不明になったラクス・クラインを捜索するためにユニウスセブン跡に赴いていたが、偶然居合わせたストライクに狙撃され、撃墜されている。
その後も『DESTINY』の時代に至るまで、宇宙用偵察用モビルスーツとして使われ続け、地球連合軍の核攻撃隊発見など大活躍している(ザフトには偵察仕様のディンも存在するためか、地上での運用は確認されていない)。

ちなみに、公式発表では長距離強行偵察「復」座型ジン、となっていた。

戦術航空偵察型ジン

ザフトの主力MSジンを航空偵察用に改造したテスト機。重力下での飛行を可能にするためにエアロジェル・システムが導入されており、これがザフト初の量産型航空モビルスーツディンの原型となった。不完全ながらミラージュコロイドを搭載、展開可能。ミラージュコロイドは止まっているときだけ発動する

ジン・オーカー

ジンをベースに砂漠戦仕様に開発したバリエーション機体で主に「バクゥ」の戦術支援に回る。バクゥとの共同運用、戦術支援を目的とし、宇宙用装備の排除、防塵フィルターやフレキシブル・ブーツの増設等が行なわれている。ジンよりも格段に行動時間が伸び、各部に対砂漠用換装が施されているが砂漠での機動力がバクゥにくらべ劣るため、戦力的評価は低め。

ジン・ワスプ

ジンを改良し水圏適合索敵哨戒型として水中環境でも運用できるよう改装した機体。強化型探哨灯と大型センサーが一体化した頭部とハイドロジェット推進器と照明灯を増設が大きな変更点で、ロケットダーツ発射機などを装備する。グーンの開発の基になったプロト・グーンのデータ転用で開発された。戦闘力はそれほど高くなく、その活動は浅度水深部に限られる。

式典用装飾型ジン

ジンに式典用の装飾を施したバリエーション機。左肩部と左翼メインスラスターにパーツを追加し、塗装も全体に金のエングレーブを模した塗装や、装飾が施されている。武装も全て式典用のもので、旧世紀のライフル銃を思わせる専用の76mm重突撃機銃は、銃底にバイオ技術で促成栽培された本物のカシの木を使用。スリングベルトにも天然の革が用いられている。儀礼用である為使用されるのは空砲のみで、当然実弾は発砲不能である。サーベルは充分実用に足る程の強度を持ってはいるが、それでも通常の重斬刀に比べれば竹光同然の代物である。

ユニウスセブン追悼式典用に開発されて以来、プラントでは式典の度に使用されているらしく、「機動戦士ガンダムSEED MSV戦記」ではユニウス条約の調印式時に、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」ではミネルバの進水式の為アーモリーワンに配備されていた。

ジン・ハイマニューバ

ジンをベースに機動力に特化させた高機動型のジン。機動力を向上させる為に新型のスラスター(この機体の背部スラスターはミーティアのスラスターのプロトタイプになった)を搭載し、スラスターの総数自体もジンを上回っている。また高機動化に合わせて加減速や旋回時に各関節部に発生するモーメントも増大した為、関節強度を一般型に比べ約30%強化している。信頼性と生産性の確保を最優先とし、すでに他の機体などでバトル・プルーフ(実践でその性能が実証されていること)済みの「枯れた技術」だけで作られ特に革新的な機能は持たないが、ノーマルのジンに近い操作性と共用パーツの多さによる整備性の高さから前線から強く支持され、ゲイツが配備された後もこの機体を希望するパイロットが少なくなかった。

実際加速・旋回性能等は後発機である連合のダガー系を上回り、高機動MSの開発に遅れを取っていた地球連合軍も、テクノロジー解析の為傭兵を雇ってまでこの機体を欲した程であった。

機動戦士ガンダムSEED MSV戦記」ではラウ・ル・クルーゼが量産1号機に搭乗し、初陣にてムウ・ラ・フラガの駆るメビウス・ゼロと交戦している。「ドクター」の異名をとるエース・パイロットミハイル・コーストの愛機としても知られるが、いつも相手が悪いのか、「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY」を見る限り戦績は芳しくない様だ。

ジン・ハイマニューバ2型

ジンをベースに強化改良を加えた、「高機動型ジン」のバリエーションの1つ。既存のスラスター群の強化や脚部スラスターの増設によって機動力が向上している他、ビームカービンや斬機刀、シールドなど専用の装備を持ち武装面でも強化されている。オリジナルのハイマニューバはミーティアなどに転用されることになったMMI-M729エンジンが採用されていたが、格闘戦を重視した2型には航続距離が犠牲になってしまったがより機動性を向上させたスラスターが搭載されてる。

停戦に異を唱える脱走兵が使用しているケースが多く、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』ではユニウスセブンを落下させたテロリストが、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY』ではジェネシスαを乗っ取ろうとした脱走兵が使用していた。基本的に「希少な高級機」であるため、脱走兵が充分な数を保有していた事を考えてもプラントに彼らの協力者が居た事が窺い知れる。

パイロットの腕によっては、より高性能であるゲイツにも引けをとらない性能があり、ユニウスセブンを落下させたテロリストたちはこの機体でゲイツRを圧倒した。

MA-M92 斬機刀

ジン・ハイマニューバ2型の装備する日本刀型の実体剣。日本刀と言う形状から、直剣タイプの従来の重斬刀に比べ斬撃に適している事が窺える。同じくモビルスーツサイズの日本刀であるガーベラ・ストレートを持つアストレイレッドフレームがザフト機と幾度か交戦しているが、それがこの剣の開発に繋がっているかどうかは不明である。その切れ味は(パイロットの技量にもよるが)縦に並べた3機のジンを一刀両断するほどであったという。

ジンアサルト

ジンアサルトは、「月刊ガンダムエース」に連載中の「機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY」などに登場するモビルスーツで、この機体をもとに、ザフト軍は奪取したGAT-X102デュエル用のアサルトシュラウドを製作した。

脚部には、推力強化パーツの他にミサイルポッドが装備され、肩や腕の追加武装に加え、追加バーニアと足の裏のスラスター装備によって武装、装甲、推力、機動力が強化されており出撃中でも脱着可能であり、すべて外せばノーマルのジンになる。アサルトシュラウドはすべてのモビルスーツ用に製作が可能が、ザフト軍の設計思想が、追加装備を持たせる発展から、新型機の投入へとシフトしたため、生産数は少ない。主なパイロットはカイト・マディガン

ミゲル専用ジン

機動戦士ガンダムSEED ASTRAY」に登場する、ザフト軍クルーゼ隊所属のエースパイロットミゲル・アイマン用に改造されたジン。外見上の違いはオレンジ色のカラーリング程度だが、カスタムパーツを使用しており通常のジンよりかなり機動力が高い。ただし、その分パーツの消耗率も高く信頼性もいまひとつの様子。

補給基地の防衛任務で叢雲劾の乗る改造型ジン(ガイズジン)と交戦した際に右腕を損傷し、その修理が間に合わなかった為、ミゲルはヘリオポリスでのモビルスーツ強奪任務では通常のジンを使用した。「機動戦士ガンダムSEED」では第4期のエンディングにのみ、破壊された姿が映っている。

イライジャ専用ジン/イライジャ専用ジン改

機動戦士ガンダムSEED ASTRAY」に登場する傭兵部隊サーペントテールイライジャ・キールが愛機として使用する、ジンのカスタム機。カスタムと言ってもカラーリングが青いことと、頭部のトサカがバスターソードに変更されている以外、ノーマルのジンと性能差は無い。バスターソードを使用する際は頭部が180度回転する。

L4にあるスペース・コロニーリティリアの宙域で、脱走兵となったヴェイアの駆るヴェイア専用ジンとの交戦にて中破。後に乗り手を失ったヴェイア専用ジンのパーツを使用してイライジャ専用ジン改に改修された。ヴェイア専用ジンが赤かったため、イライジャ専用ジン改も部分部分が赤くなっている。また、ヴェイア機がカスタム機だったため、そのパーツを改修に使ったイライジャ機改も若干だが、性能がアップされている。

尚、本機はDESTINY ASTRAYにおいてカイト・マディガンの攻撃から叢雲劾を救うためにカイトの攻撃の矢面に立ってしまい大破してしまう。その後、カイトよりジンを壊したお詫びとしてザクファントムを譲り受け、それ以降はザクを使用することになる。

ヴェイア専用ジン

ザフトの「英雄」グゥド・ヴェイアの赤い専用機。両肩に左右非対称の装甲が追加され、性能もジン系列で考えられる限り最高クラスである。 親友イライジャのジンとの死闘の末大破。破壊された機体のパーツの一部は同じく損傷したイライジャ機に移植された。

ガイズジン/ガイ専用ジン

傭兵部隊サーペントテールのリーダー叢雲劾が、ザフト軍の補給基地の破壊任務を行った際に使用したジンの改造機。書籍やHPによりガイズジンまたはガイ専用ジンと書かれている。ブルーフレームを入手する以前の劾は専用の機体を持たず、任務ごとに必要に応じて機体を調達していたため、この機体もまた依頼人に調達させた使い捨てのものである。母艦を危険にさらさず単独で任務を行う為に、スラスターやプロペラントタンクを追加する、装甲に穴を穿ち軽量化するなど、機動力、航続距離を重視した改造が加えられている反面、防御力は著しく低い。

ターゲットである4つの補給基地のうち最後の基地を墜とす際、補給基地の防衛任務に当たっていたミゲル・アイマンが駆るミゲル専用ジンと交戦。ミゲル専用ジンの攻撃により機体は致命傷を負ったが、劾は爆発寸前の機体を補給基地にぶつける事で任務を達成し、劾本人も機体から脱出した。

ウン・ノウ専用ジン

廃コロニー「グレイブヤード」に住む技術者集団の末裔、蘊・奥(ウン・ノウ)老人が侵入者を撃退する際使用する機体。 世界樹攻防戦の時に廃棄されたジンを修理した物で、パーツ不足から損傷した肩アーマーやスラスターカバー等に応急処置的な補修が施されている。蘊・奥自身は凄腕の剣客でもあり、武装もそれに合わせてガーベラストレート(菊一文字)、タイガーピアス(虎徹)の大小2振りの日本刀型実体剣を装備している。高齢のナチュラルながら、その技量は新型機のゲイツすらも圧倒する。


関連項目

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