大改造!!劇的ビフォーアフター

大改造!!劇的ビフォーアフター(だいかいぞう!!げきてきびふぉーあふたー)は、2002年 4月28日から2006年 3月19日まで朝日放送(ABC)東京支社が制作し、テレビ朝日 系列で毎週日曜日19:58〜20:54(JST、当初は19:56〜20:54)にレギュラー放送された建築 ドキュメンタリー 番組である。レギュラー放送終了後も、特別番組として不定期に放送をしている。

レギュラー時代から、ステレオ放送・字幕放送・ハイビジョン製作(2007年9月スペシャルから)を実施しており、特番化されても実施している。通称「劇的ビフォーアフター」、「ビフォーアフター」、略称「ビフォアフ」。タイトルロゴは「ォ」の字の横棒線部分が次の字の「ー」と一体化して右方向の矢印となっており、その下に英語で「That'S a DRAMATIC CHANGE!」と書かれている。

一部地域では、現在もレギュラー放送当時の再放送が行われているほか、BS朝日では地上波より1年半遅れで放送されている(2006年3月まではリフォームの資料請求ができる双方向データ放送を行っていた)。

「匠」(たくみ)と呼ばれる人々(建築士や大工など)がリフォームの設計や施工をし、原則として完成するまで依頼した家族にリフォーム内容を秘密にして、完成後家族にお披露目するという内容(例外として、依頼主が匠とともに施工をした例が3度ある)。番組の目的はリフォームではなく、リフォームを通じて家族の悩みを解決し幸せになってもらうこと。

当時、ワイドショーで好評だったリフォームコーナーを元にし企画された。直接の前身は「たけし・所のWA風がきた!」のリフォーム特集とされている。なお、タイトルの「ビフォーアフター(Before-After)」はもともと美容用語であったが、この番組の成功によって様々な番組・CMなどで用いられるようになった。

家のリフォームのみならず、庭などのリフォームも行うことがあった。放送初期には服飾のリフォーム(リメイク)を扱ったこともあった。

『サザエさん』のフグ田サザエ役で知られる声優・加藤みどりがナレーションを務める。毎回登場するお決まりの「なんということでしょう!」のセリフが特に有名であり、2003年の新語・流行語大賞トップテンにも選ばれた。レギュラー時代の特別番組で19時前から放送する場合は、『サザエさん』との重複防止のため、当時のABCアナウンサー(現フリー)の赤江珠緒や、番組出演者の江口ともみが19時までナレーションを行い、19時を境に加藤にリレーされていたことがあった(現在は19時前でも最初から加藤が行っている)。

2005年 3月6日には、リフォームされた家が100軒に達したのを記念して2時間の特別番組を放送した。2008年1月までで、95人の匠によって135軒の家がリフォームされた。しかし、これまでリフォームされた家のうち、1軒が火事で全焼し失われている。

2004年10月からBS朝日でも放送が始まったが(事実上の再放送で、2007年12月現在、原則として毎週木曜日18:30〜19:30)、2005年3月までは月曜の23:00〜24:00でも放送されていた。なお、地上波の放送が2002年4月から2006年3月だったため、BS朝日での遅れ放送は2008年9月頃まで続く予定となっている。

この番組以前の日曜20時枠の番組は、テレビ朝日制作による刑事ドラマ「西部警察」「私鉄沿線97分署」が終了すると、それ以降のドラマ・バラエティ番組は長らく視聴率不振の状態が続いた。2001年10月から火曜日21時台と交換される形でABC制作枠となったが、「弾丸!ヒーローズ」は視聴率不振で打ち切られたものの、この番組が投入されると大幅に改善、放送開始から10%台後半の視聴率を稼ぎ裏番組だった日本テレビの「特命リサーチ200X」を終了に追い込み、日曜20時枠の好調を盛り返した。

しかし、2005年頃から裏番組のNHK総合テレビの「大河ドラマ」やTBSの「どうぶつ奇想天外!」などの高視聴率番組に押され、平均視聴率が10%前後と人気に陰りが出始めた(特に「NHK大河ドラマ」の視聴率に左右されることが多かった)。2006年に入りこれらの番組に加えて、フジテレビの「ジャンクSPORTS」などが視聴率を伸ばし始め、2006年1月27日に、ABCが2006年 3月19日の放送をもってレギュラー放送を終了することを発表した。

レギュラー放送終了の理由には視聴率の低迷もあったものの、実際には「アスベスト問題などで解体に際しての事前調査等の作業時間が長期化し、週1回の番組として成り立たなくなった」方が大きかったという。さらに2005年に発覚した耐震強度偽装事件により、それらの調査や補強にも時間がかかることが追い討ちをかけた。2006年10月から不定期でスペシャル番組として放送されている(後述)。

余談ではあるが、番組の最後に表示される価格は現実的な相場よりは安いため、一般的には同じリフォームを同じ価格で実現させることはできない。

司会の所と、アテンダントの江口は、レギュラー時代・特番化以降も全て出演している。レギュラー時代は、レギュラーパネリストとゲスト1人(はしの降板後辺りから2人になり、再度また1人に)が出演する。特番化以降は毎回ゲストが招かれている。加藤はレギュラー時代からナレーションのみ。

• MC - 所ジョージ
• アテンダント(進行) - 江口ともみ
• ナレーター - 加藤みどり

• 戸田恵子
• 乙葉(2006年 1月以降はNHK大河ドラマ「功名が辻」出演時は出演せず)
• 木村了

• 藤田弓子
• 宮崎美子
• はしのえみ
• ユンソナ
• 浜口順子
• 北村悠(FLAME)
• 金子恭平(FLAME)

1. リフォーム前の家の状況とそれによる悩みを家族の一人が悲壮感を漂わせながら打ち明ける。
2. その回の匠が紹介され、家族と顔合わせをし、匠に家を案内。
3. 匠がその家の状況からリフォームのテーマを発表。
4. スタジオで出演者と模型を使って状況のおさらい。
5. 家族や引越し業者によって家の荷物が出され、主に一斉に天井を取り外すところや壁を壊すところから解体がスタート。
6. 着々とリフォームが進む中で、何回かスタジオでその後の展開をクイズ形式で予想。
7. リフォームが完成し、リフォーム前と比較しながらリフォーム後の家を紹介。
8. 家族が家を訪れ、その喜びのリアクションを見る。その後匠が家を訪れ、最後に家族と握手。
9. リフォーム後の家で幸せそうに暮らす家族。
10. スタジオで出演者による最後の感想。

• 松谷卓が作・編曲を担当するBGMも人気があり、インストゥルメンタル(楽器音のみで構成される楽曲)のCDとしては異例の売り上げを弾き出している。なお、番組のテーマ曲「Inscrutable Battle」は、元々この番組のために作られたものではなく、テレビ朝日で過去に放送されていた報道番組『スクープ21』のテーマ曲であった。また、松谷はテレビ朝日系列では他にも、『super Jチャンネル』のテーマ曲も手がけている。この曲はKONAMIのPS2用音楽ゲームpop'n music14に「リフォーム」として収録されている。
• 新しい住居を見せるときの音楽は「TAKUMI/匠」。
• また、ルーマニア行進曲も使われている。
• レギュラー放送終了時のエンディング曲は、所ジョージとコブクロのユニット「トコブクロ」の「のこぎりの唄」(CD化はしていない)。

• 総合構成:伊藤正宏、中野俊成
• 構成:工藤ひろこ
• TP (テクニカルプロデューサー) :檜山忠
• TM (テクニカルマネージャー) :別府忠久
• TD (テクニカルディレクター) :山田洋和(スタジオ)
• CAM (カメラマン) :小杉智美(スタジオ)、山田洋和(ロケ)
• VE (ビデオエンジニア) :徳永一馬(スタジオ)、楠部達也(ロケ)
• MIX (ミキサーオーディオ) :平川圭史(スタジオ)
• LD (ライディングディレクター) :岩下征二(スタジオ)
• VTR編集:伊藤和幸
• MA:赤川淳
• 音効:長内勇治
• 美術プロデューサー:木村文洋
• 美術セットデザイン:石森慎司
• 美術進行:小山千香子
• 大道具制作:葛西剛太
• 大道具操作:山本和成
• 装飾:横山公一
• アクリル装飾:細井純
• 特殊装置:赤岩ひとみ
• ヘアメイク:對馬晶子
• マルチモニター:丸山明道
• 模型制作:木部隆
• 美術デスク:高橋亜紀
• タイトルCG:岩下みどり(ケネックジャパン)
• CG制作:エーデルジャパン
• TK (タイムキーパー) :伊藤梓見
• 番組宣伝:高内三恵子・岡崎由記(ABC)
• 番組デスク:松原幹(ABC)
• 制作進行:水島ひろみ
• 制作デスク:松本あゆみ
• FD (フロアディレクター) :作山浩、大矢啓太
• AD (アシスタントディレクター) :國分道徳、森山淳
• AP (アシスタントプロデューサー) :黒崎則子、久野真照、一丸拓之、神成欣哉
• 演出:古賀謙一、四戸美穂
• 総合演出:高橋章良
• プロデューサー:吉川知仁(ABC)、寺本俊司・古殿香織(社員)、古原幸一(JUMP)
• チーフプロデューサー:岩田潤(ABC)(以前はプロデューサー)
• 技術協力:池田屋、TAMCO、DOME、砧スタジオ、ザ・チューブ
• 美術協力:フジアール
• 制作協力:TV CLUB、CHAPTER、東通企画
• 製作 : ABC、社員、JUMP

• 企画ブレーン:関秀章
• 構成:増山実、川野将一、櫻井昭宏、むらこし豪昭、正宗史子、内藤高淑
• チーフプロデューサー:石原康男(ABC)
• プロデューサー:井口毅・奈良井正巳(ABC)、堀敏郎・遠藤典行・石津多恵子(JUMP)
• ディレクター:内田拓志、古原幸一、高瀬聖吾、大浦剛、柴田貴幸、大池典和、青山速己、目黒隆志、管沼誠、青山義康、奥田隆英、荒木靖、吉川州、植松義貴、藤極忠晴、井村泰二郎、米田哲、作山浩、外山知宏、岩澤康雄、加藤貴光、国澤恵介、澤田親宏、堀江剛、山口博之、大城哲也、村田義彦、甲斐浩文、松永清史、山口博義
• AD:小野仁、坂井直之、四戸美穂、酒井謙之、作山浩、斎藤雅浩、長尾健太郎、本村栄理子、中村拓史、鈴木俊行、北條絢也、金川貴裕、大武拓郎、岡田和幸、高畑忠司、筒井和喜、佐久間隆太、厚川大輔、黒川和樹、筌場香穂里、薮原涼介、浅川晃一、古賀将之
• 番組宣伝:中村茂樹・太田充彦・渡邉亜希子(ABC)
• 制作デスク:徳永亜子

放映された内容を元に、以下の書籍が刊行されている。

• 大改造!!劇的ビフォーアフター - リフォームで家族の問題を解決します ISBN 4-87-465641-2 芸文社刊 2003年7月発行
  • 番組でのリフォームから、18軒の家族を取材。番組では放映されなかった内容を紹介するムック。
• あなたの家のビフォーアフター - 100軒から学ぶリフォーム術 ISBN 4-83-561521-2 ぴあ刊 2005年3月発行
  • リフォーム100軒達成記念で刊行。
• 匠百軒―番組登場の建築家はこんな人 ISBN 4-83-560717-1 ぴあ刊 2005年3月発行
  • 番組で行われたリフォームから約20軒と、匠の紹介、インタビューで構成したムック。

2003年以降、さまざまなバラエティ番組でこの番組のパロディーがされている。

• 特に最近ではニッポン放送のラジオ番組「ナインティナインのオールナイトニッポン」でパロディーレギュラー化された。
• 爆笑問題の大バク天!5(TBS、2005年 7月9日放送)では「大改造!!寸劇的ビフォーアフターZ」と題し、ふかわりょうの「何1つ不自由ない家」を面白おかしく改造する企画が放送された。リフォームの匠は太田光で、一級建築士をもじって一級漫才師と紹介されていた。匠の別名は「空間デストロイヤー」(この別名自体も「空間プロデューサー」のパロディ)。細部に至るまでこの番組そっくりの内容だった。
• トリビアの泉(フジテレビ)の中で、甲子園球場にはかつてプールがあった。というもので、この番組のパロディが使われた。
• ザ・ジャッジ!(同)の中で、リフォームに関するトラブルについてのVTRで、この番組のパロディが使われた。
• 熱中時間 忙中"趣味"あり(NHK)では、昔のバスを再生した人を紹介するのに、コーナー名に「ビフォーアフター」とつけ、ナレーションの文章も映像も音楽もそのままだった。
• 元祖!でぶや(テレビ東京)では、出演者の石塚英彦が「リフォームの匠(たるみ)」に扮し、旅先の子供の要望であるが少しだけ改造した。
• たかじんONE MAN(毎日放送)は、「激突!!びふぉーあふたぁー」のタイトルで、司会者のやしきたかじんが住んでいるマンション内のリフォームの図をみて、プレゼンテーションをするという企画。
• 探偵!ナイトスクープ(朝日放送)の依頼で、鯛の七つ道具を使って、貯金箱を作った際、この番組の音楽と雰囲気をそのまま使った。
• リンカーン(TBS)2007年5月1日放送分のコーナー「どんだけぇ〜の泉」の中で、バナナマン設楽の家はタバコの不始末で火事になったという事件を「大改造!!悲劇的ビフゥーアフター」のタイトルでパロディされた。(ちなみに、このコーナー「どんだけぇ〜の泉」も「トリビアの泉」のパロディである。)
• 中井正広のブラックバラエティにおいて、「なんということでしょう」の台詞やBGMがネタとして多用される。

番組のスポンサーは、当初プロクター・アンド・ギャンブル(P&G、60秒)、日本リーバ(現・ユニリーバ・ジャパン)(60秒)にペイントハウス・トヨタ自動車・ダイハツ工業を含む複数社提供だったが(ペイントハウスは一時期ペンタくん名義で表示、スポンサー末期はホーメスト(経営破たんした殖産住宅相互から新築住宅部門が譲渡された子会社)のCMを流していた)ペイントハウスが途中で降板し、代わりにウッドワン・INAX・シャープ・アイリスオーヤマ・ニトリといった住宅関連のスポンサーなどが新たに提供していた(アイリスオーヤマは60秒、他は30秒)。

(シャープは2005年3月で降板し、報道ステーションの水曜日に移るが1年後に水曜日は撤退している。ウッドワンはシャープが降板してから60秒になった)

最末期はこれ以外にも週替わりで提供していた企業が多く、ユニリーバとアイリスオーヤマが30秒になった。なお、INAXとウッドワンはBS朝日の遅れ放送でもスポンサーとしてついている。

また、トヨタは当番組終了後、テレビ朝日・ABC金曜9時枠の連続ドラマへスポンサーを移行した。

2006年 3月のレギュラー終了以降は、スペシャル番組として不定期に放送されている。

• 第1回 - 2006年10月8日放送(18:56〜20:54)。
• 第2回 - 2007年 1月14日放送(18:56〜20:54)。
• 第3回 - 2007年4月14日放送(19:00〜20:54)。(2007年3月で終了した「ドスペ!」枠での放送。)
• 第4回 - 2007年9月30日放送(18:56〜20:54)。この枠は2007年9月時点で、「旅の香り」の2時間スペシャルと特番枠の「サンデーデラックス」を交互に放送しているが、「サンデーデラックス」とは別枠で放送された。また、この放送回からハイビジョン制作になった(スタジオ部分のみ)
• 第5回 - 2008年 1月13日放送(18:56〜20:54)。ゲストパネラーは松居一代、石田衣良、山口もえ、永井大。

2007年12月21日にDVD-BOX1とDVD-BOX2が発売された。単品でも販売しており、1枚3,990円で発売している。

• DVD-BOX1(TDV17360D、2枚組7,980円)
  • VOL.1 - 台所編
  • VOL.2 - 超狭小住宅編
• DVD-BOX2(TDV17361D、2枚組7,980円)
  • VOL.3 - やすらぎが何処にもないお風呂編
  • VOL.4 - 超狭小住宅編2

• ABC制作日曜夜8時枠
• 完成!ドリームハウス
• たけし・所のWA風がきた!

• ABC「大改造!!劇的ビフォーアフター」公式サイト

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