コンテンツにスキップ
Wikipedia

ダークロード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

2024年4月30日 (火) 12:36; Ganbarugi (会話 | 投稿記録) による版(日時は個人設定で未設定ならUTC)

Ganbarugi (会話 | 投稿記録)による2024年4月30日 (火) 12:36時点の版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
曖昧さ回避 ファミリーコンピュータ用のゲームソフトについては「ダークロード (ゲーム)」をご覧ください。

ダークロードとは、フィクションにおける敵役の首魁に特有の類型を指すアーキタイプである。このアーキタイプは、特にファンタジーというジャンルにおいて典型的である[1] 。ダークロードの人物像は通例男性であり、権力への渇望や、悪魔反キリストとの関連で特徴づけられる[1] 。『エンサイクロペディア・オブ・ファンタジー』はダークロードの人物像によく見られるテーマとして、「かつて敗北しているが永遠に殺されたままではない」、「大地の破壊」など涜聖の儀式に従事する、などがあるとする。

ワーグナーの『ニーベルングの指環』に登場するアルベリヒ (英語版)がダークロードの原型である[1] 。 文芸におけるダークロードの注目すべき例としてはこの他に、サウロン (『指輪物語』) 、モルゴス (『シルマリルの物語』) 、嵐の王イネルキー (『いばらの秘剣 (英語版)』)[1] ヴォルデモート卿 (『ハリー・ポッター』)[2] などが挙げられる。映画においては、『スターウォーズ』シリーズのダースベイダーパルパティーン皇帝が通常「シスの暗黒卿(ダークロード)」と呼ばれている[3]

フィリップ・プルマンは、文学におけるダークロードというアーキタイプというものについて、「悪というのは通常一人の人間の形で化身し、影響力を及ぼすために高い身分を求める物である」と人々が信じていることが反映されたものであるが、これはハンナ・アーレントの「悪の陳腐さ」(『イエルサレムのアイヒマン』)という概念とは正反対の物であると批判的に述べている。

参考文献

[編集 ]
  1. ^ a b c d "Dark Lord" in The Encyclopedia of Fantasy (eds. John Clute & John Grant: First St. Martin's Griffin ed.: 1999), p. 250.
  2. ^ Alice Mills, "Archetypes and the Unconscious in Harry Potter and Diana Wynne Jones's Fire and Hemlock and Dogsbody, in Reading Harry Potter: Critical Essays. Contributions to the Study of Popular Culture, No. 78. Ed. Giselle Liza Anatol (Praeger: 2003), p. 8.
  3. ^ William Indick, Movies and the Mind: Theories of the Great Psychoanalysts Applied to Film (McFarland, 2004), p. 82.
概要
ジャンル
テーマ
メディア
式典
雑誌
叢書
文献
作品
文学
舞台
映画
人物
作家・
詩人
芸術家
編集者
制作会社
関連項目

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /