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[[File:130823Nikka Wisky Yoichi Distillery Hokkaido Japan19s3.jpg|thumb|300px|蒸溜所内の大樽看板(2013年8月)]]
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[[File:130823Nikka Wisky Yoichi Distillery Hokkaido Japan29s3.jpg|thumb|300px|竹鶴政孝像(2013年8月)]]
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[[File:JapaneseNikkaWhiskyYoichiWoodyVanillic.jpg|thumb|余市蒸留所限定のシングルモルト]]
'''余市蒸溜所'''(よいちじょうりゅうしょ、{{lang-en-short|Yoichi Distillery}})は、[[北海道]][[余市郡]][[余市町]]にある[[ニッカウヰスキー]]の[[工場]](蒸溜所)。正式名称は、'''ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸溜所'''。
'''余市蒸溜所'''(よいちじょうりゅうしょ、{{lang-en-short|Yoichi Distillery}})は、[[北海道]][[余市郡]][[余市町]]にある[[ニッカウヰスキー]]の[[工場]](蒸溜所)。正式名称は、'''ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸溜所'''。
2020年10月11日 (日) 06:40時点における版
余市蒸溜所(よいちじょうりゅうしょ、英: Yoichi Distillery)は、北海道 余市郡 余市町にあるニッカウヰスキーの工場(蒸溜所)。正式名称は、ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸溜所。
概要
ニッカウヰスキーの創業地であり、竹鶴政孝がウイスキーづくりの理想の地を求めてスコットランドに似た気候風土を備えていた余市に蒸溜所を建設した。蒸溜所では世界的に見ても今では珍しい昔ながらの「石炭直火蒸溜」を行って「品質第一主義」を貫いており、日本国内で初となるザ・スコッチ・モルト・ウイスキー・ソサエティ(SMWS)認定のモルトウイスキー蒸溜所になった[2] 。また、「ニッカウヰスキー余市蒸溜所」として「北海道遺産」に選定されているほか[3] 、蒸溜所内の建造物9棟が国の「登録有形文化財」に登録され[4] 、「余市町のウイスキー醸造関連遺産(ニッカウヰスキー(株)北海道工場)」として経済産業省の「近代化産業遺産」に認定されている[5] 。観光地としても人気があり、トリップアドバイザーから「エクセレンス認証」を授与されている[6] 。
歴史
1934年(昭和9年)、寿屋(現在のサントリー)を退社した竹鶴政孝は、かねてからウイスキーづくりの適地としていた北海道での工場建設を実現しようとしていた。竹鶴政孝が目指したのはスコッチ・ウイスキーであり、ハイランドの蒸溜所と同じように力強くしっかりとした味わいのモルト(麦芽)原酒をつくることであった。北海道には原料や燃料となる大麦、石炭、ピート(泥炭)、酵母の入手が容易であり、寒冷地の気候に加えて良質な水や樽に必要な木材も豊富にあるため、ウイスキーづくりに必要な条件が揃っていた[9] [10] [11] 。当初は現在の江別市を工場予定地にしていたが、予定地が氾濫する恐れのあることがわかったために断念し、酒造家で資本家でもあった但馬八十次の紹介もあって余市での工場建設を決めた。余市は三方を山に囲まれて北には日本海があり、適度な湿度を持ちながらも澄んだ空気や余市川の良質な水があるなどの諸条件を満たしていたほか[10] 、果汁の原料となるリンゴの産地であることも工場建設の決め手になった。ウイスキーが熟成するには長い年月を必要とするため[10] 、まずはリンゴジュースをつくってウイスキーづくりを支えようと考え[13] [14] 、同年に「大日本果汁株式会社」を設立した[2] 。1935年(昭和10年)の冬になって、ウイスキーを蒸溜するためのポットスチル(単式蒸溜器)が1器届き[10] 、翌年から製造を始めた[2] 。1940年(昭和15年)の第1号「ニッカウヰスキー」発売後、程なくしてウイスキーなどは贅沢品として製造販売が制限された[15] 。その後、余市蒸溜所は大日本帝国海軍の指定工場となったためウイスキーは海軍が買い上げることになったが、物資が乏しい中でも大麦の配給を受けることができたため、原酒を作り続けることができた[15] 。
施設
- 余市蒸溜所正門
- 事務所棟
- 登録有形文化財、近代化産業遺産。
- 見学者待合室
- ガイド付き見学は30分毎に案内している(予約制)。登録有形文化財、近代化産業遺産。
- 乾燥棟(キルン塔)
- 第一乾燥棟、第二乾燥棟は登録有形文化財、近代化産業遺産。
- 粉砕・糖化棟
- 見学不可。
- 醗酵棟
- 見学不可。
- 蒸溜棟
- 単式蒸溜器(ポットスチル)が並んでいる。釜の上部に注連縄が施されているのは、竹鶴政孝の生家が日本酒の蔵元(竹鶴酒造)であったことに由来している[22] 。登録有形文化財、近代化産業遺産。
- 混和棟
- 登録有形文化財。
- 旧事務所
- 竹鶴政孝の事務所として1934年(昭和9年)に建設。余市町の「指定文化財」であり[17] 、企業内の建物としては北海道内で初めて文化財に指定された。
- リタハウス
- 1931年(昭和6年)建設。工場の操業開始後にウイスキー製造の研究室として使用していた[23] 。見学不可。登録有形文化財、近代化産業遺産。
- 製樽棟
- 見学不可。
- 旧竹鶴邸
- 1935年(昭和10年)に竹鶴政孝・リタ夫妻の住居として工場内に建設[23] 。後に余市町の郊外山田町に移設するが、2002年(平成14年)に再び工場内に移築・復元した[23] 。玄関ホールと庭園を一般公開している。登録有形文化財、近代化産業遺産。
- 一号貯蔵庫
- 創業時に建てられた貯蔵庫。見学用に開放しているため、空樽を設置している。登録有形文化財、近代化産業遺産。
- ウイスキー博物館
- ウイスキー館:ウイスキーに関する情報や道具を展示。有料の試飲コーナーあり。
- ニッカ館:竹鶴政孝と竹鶴リタの生い立ちを資料やパネルで展示。
- ニッカ会館・レストラン 樽
- 無料試飲会場。レストランの営業時間は11:00〜16:00(ラストオーダー15:30)。
- ディスティラリーショップ ノースランド
- 売店。
見学
- 見学時間:9:00〜17:00
- 受付時間:9:00〜15:30
- 休業日:年末年始
アクセス・駐車場
国道229号(リタロード)沿い[24] 。
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)余市駅から徒歩約2分〜3分
- 小樽市から車で約30分
- 札幌市から車で約1時間30分
- 新千歳空港から車で約2時間30分
- 駐車場
脚注
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
余市蒸溜所 に関連するカテゴリがあります。
外部リンク
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